スポンサーリンク
口内炎とビタミンについて
口内炎ができやすいという方も多いでしょう。
口内炎を繰り返す場合は、ビタミンの摂取状況に問題があるかもしれません。
口内炎とビタミンにはどのような関係があるのでしょうか。
本記事では、口内炎とビタミンについて以下の点を中心にご紹介します。
- 口内炎とビタミンの関係
- 口内炎治療に効くビタミンの種類
- 口内炎の時におすすめの食べ物
口内炎とビタミンについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
口内炎とは
口内炎は口内の粘膜に炎症が起きた状態です。
口内炎は、原因・症状によっていくつかの種類に分類できます。
まずは代表的な口内炎の種類と特徴をご紹介します。
カタル性口内炎
カタル性口内炎は外傷性口内炎とも呼ばれています。
主な症状・原因は次の通りです。
症状
カタル性口内炎の主な症状は次の通りです。
- 口の粘膜が赤く腫れる
- 白い・小さいブツブツができる
- 唾液の増加
- 口臭
- 熱感
- 食べ物がしみる
腫れがひどくなると味覚が鈍くなることもあります。
原因
カタル性口内炎の原因は物理的な刺激です。
たとえば矯正器具・入れ歯などで口内がこすれて発生するケースが代表的です。
頬の内側を誤って噛んで発症した…というケースも少なくありません。
虫歯・歯槽膿漏・歯周病などの歯科トラブルから発展することもあります。
特に発症リスクが高まるのは体力・免疫力が低下したときです。
アフタ性口内炎
アフタ性抗口内炎は、口内炎の中でも最も一般的なタイプです。
潰瘍性口内炎とも呼ばれています。
主な症状・原因は次の通りです。
症状
アフタ性口内炎の主な症状は、口内の粘膜に小さな潰瘍ができるというものです。
口内の粘膜とは、頬・唇の内側・舌・歯ぐきなどです。
潰瘍の大きさは2~10mm程度が一般的です。
中心は白く、周囲は赤っぽいのもアフタ性口内炎の特徴です。
潰瘍は痛みを伴うことが多いです。
悪化すると破裂して出血することもあります。
原因
アフタ性口内炎の原因ははっきり解明されていません。
一説では次のような要因で発症しやすくなると指摘されています。
- 免疫力の低下
- ストレス
- ウイルスなどの感染
- ホルモンバランスの乱れ
- 物理的な刺激
アフタ性口内炎は長くても10日ほどで良くなることがほとんどです。
多くの場合、傷跡は残りません。
炎症が長く続く場合や範囲が広い場合は、口内炎以外の病気が疑われます。
代表的なのはベーチェット病潰瘍性大腸炎です。
ウイルス性口内炎
ウイルス性口内炎はウイルスを原因とする口内炎です。
原因ウイルスに応じていくつかの種類に分類できます。
ウイルス性口内炎の主な種類・症状などは次の通りです。
主な原因菌 | 感染・発症の例 | |
ヘルペス性口内炎 | ヘルペス菌 | 免疫力の低下・飛沫感染・食器の使いまわし・タオルの共有 |
カンジダ性口内炎 | カンジダ菌 | 免疫力の低下・飛沫感染・食器の使いまわし・タオルの共有 |
ヘルパンギーナ | エンテロウイルス属のA群コクサッキーウイルス | 免疫力の低下・飛沫感染・食器の使いまわし・タオルの共有 |
手足口病 | エンテロウイルス属のウイルス | 免疫力の低下・飛沫感染・食器の使いまわし・タオルの共有 |
ウイルス性口内炎の原因は、原因ウイルスへの接触です。
たとえばウイルスを含んだ飛沫を浴びるケースが代表的です。
食器やタオルなどの使いまわしによる接触感染も少なくありません。
ヘルペス菌やカンジダ菌はもともと人体に存在する常駐菌です。
健康な状態では特に悪さはしないものの、風邪などによって免疫力が低下すると活発化しやすくなります。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
ビタミンとは
ビタミンは、人体の機能を正常に保つため必要な有機化合物と定義されています。
他の栄養素のようにエネルギーになるわけではありません。
しかし、エネルギーを生み出す仕組みとなっており、他の栄養素が円滑に働くのに欠かせない栄養素です。
簡単にいえば、ビタミンは生き物が健康を維持するために必要不可欠な成分なのです。
多くのビタミンは体内では合成できないため、食品から摂取する必要があります。
ビタミンは性質に応じて大きく2種類に分けられます。
それぞれの特徴・種類をご紹介します。
出典:厚生労働省【ビタミン | e-ヘルスネット】
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンとは、水に溶けやすい性質のビタミンの総称です。
体内では血液などの体液に溶け込みますが、余剰分は尿や汗として体外に排出されます。
そのため、水溶性ビタミンに過剰症などはほとんど起こりません。
体内で「貯金」できないビタミンのため、こまめに補給することが重要です。
水溶性ビタミンの主な種類は次の通りです。
- ビタミンB群:B1・B2・B6・B12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチン
- ビタミンC
脂溶性ビタミン
脂溶性ビタミンは、脂質に溶けやすい性質のビタミンの総称です。
体内にある程度「貯金」できるビタミンで、主に肝臓や脂肪に蓄えられます。
身体に蓄積できるぶん、水溶性ビタミンよりも過剰症のリスクは高めです。
脂溶性ビタミンの主な種類は次の通りです。
- ビタミンA
- ビタミンD
- ビタミンE
- ビタミンK
口内炎とビタミンの関係性
口内炎とビタミンには深い関係があります。
具体的にご紹介します。
ビタミン不足が口内炎の原因の1つとされている
口内炎の原因の1つはビタミン不足です。
たとえば偏った食生活をしている方は口内炎を頻繁に発症することがあります。
ビタミン不足で口内炎が起きる理由は主に2つあります。
1つ目は、ビタミンには口内をはじめ身体の粘膜の健康を維持する作用があるためです。
ビタミンが不足すると粘膜の健康を維持しにくくなります。
結果として、口内炎を発症しやすくなるのです。
2つ目は、ビタミン不足によって免疫力が低下するためです。
多くのビタミンは身体の免疫機能を高める役割を果たします。
たとえばウイルス性口内炎やアフタ性口内炎は、免疫力が低下すると発症しやすくなります。
治療の際に使われている
口内炎の主な原因の1つはビタミン不足です。
つまり不足したビタミンを補うことで口内炎の改善が期待できます。
実際にビタミンはよく口内炎の治療に利用されています。
たとえば口内炎で受診すると、ビタミン剤を処方されることが多いです。
医師による生活指導の一環として、ビタミンの摂取が推奨されることもあります。
ビタミンが皮膚や粘膜を正常に保っている
ビタミンには、皮膚や粘膜の機能を正常に維持する作用があります。
ビタミン不足になると口内の粘膜の環境が悪化しやすくなるため、口内炎のリスクが上がります。
口内炎にビタミンの過剰摂取は効果がない
ビタミンの適度な摂取は口内炎の改善に役立ちます。
一方で、ビタミンは過剰摂取しても意味がないと指摘されています。
ビタミンの過剰摂取が口内炎の改善に効果がない理由について解説していきます。
治療促進が早まるわけではない
ビタミンを過剰摂取しても、口内炎が早く治ることはほとんどありません。
ビタミンが直接口内炎を治療するわけではないためです。
ビタミンに期待できるのは、皮膚や粘膜の健康維持などです。
簡単にいえば、徐々に体質を改善して口内炎ができにくい環境を整えるのがビタミンの役割です。
体質の改善にはある程度の時間がかかります。
たとえビタミンを大量に摂取しても、即効性は期待できません。
一度に吸収できる量が決まっているものがある
ビタミンは、一度に体内に吸収できる量が決まっています。
ビタミンの中でも水溶性ビタミンは、汗や尿と一緒に体外に排出され身体に蓄積されにくいのが特徴です。
そのため、大量に摂取したところで口内炎が早く治ることはほとんどありません。
過剰摂取すると逆に副作用がでるビタミンがある
ビタミンは過剰摂取すると副作用が出ることもあります。
口内炎を治すためとはいえ、健康を損なわないように注意しましょう。
過剰摂取による副作用が出やすいビタミンは次の通りです。
出典:厚生労働省【1-6 ビタミン】
出典:厚生労働省【(2)水溶性ビタミン ①ビタミン B1】
ビタミンB2
ビタミンB2は副作用が出にくいビタミンです。
特に天然食品からの摂取であれば、副作用が出ることはほとんどありません。
一方で、サプリメントなどを大量服用した場合は、稀にしびれ・かゆみなどの副作用が出ることがあります。
ビタミンB6
ビタミンB6の過剰摂取による副作用の例は次の通りです。
- 感覚神経障害
- 運動失調
- 皮膚トラブル
- 消化器症状(悪心・胸やけ)
- 男性機能の低下
- 筋力の低下
出典:厚生労働省【厚生労働省eJIM | ビタミンB6 | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 医療関係者の方へ】
ビタミンA
ビタミンAの過剰摂取による副作用の例は次の通りです。
- 頭痛
- 関節痛
- 筋肉痛
- 食欲不振
- 肝臓障害
- 皮膚がうろこ状になる・うろこが落ちる
- 脱毛
ビタミンE
ビタミンEは大量摂取しても副作用が出にくいとされています。
ただし、サプリメントなどを大量服用すると、外傷時の出血のリスクが高まると指摘されています。
また、ビタミンEの過剰摂取には脳出血のリスク上昇との関連性も指摘されています。
出典:厚生労働省【eJIM | ビタミンE | サプリメント・ビタミン・ミネラル | 一般の方へ】
ビタミンK
ビタミンKの過剰摂取による副作用はほとんど報告されていません。
ただし幼児が大量摂取した場合には次のような危険性が指摘されています。
- 溶血性貧血
- 高ビリルビン血症
- 黄疸
- 核黄疸の発症
口内炎のためのビタミン剤の選び方
口内炎を早く治すにはビタミン剤を利用するのもおすすめです。
口内炎治療のためのビタミン剤の選び方をご紹介します。
ビタミンB群が多いビタミン剤を選ぶ
特に口内炎に良いとされているのは、ビタミンの中でもビタミンB群です。
ビタミンB群は皮膚や粘膜を保護して健やかに保つ作用があるためです。
口内炎を治すには、ビタミンB群が配合されているものを選んでみてください。
たとえばビタミンB2・B6が配合されているものがおすすめです。
単体のビタミン剤よりもマルチビタミンを選ぶ
ビタミンは、単体ではなく数種類をまとめて摂取することで高い効果を期待できます。
そのためビタミン剤は、複数のビタミンが配合されたものを選ぶのがおすすめです。
ビタミンはお互いに助け合う働きがあるためです。
たとえばビタミンB群には8種類があります。
ビタミンB群の各栄養素は、それぞれお互いを助け合って作用することが知られています。
ビタミンは日頃から不足しやすい栄養素でもあります。
足りないビタミンをまとめて補う意味でも、ビタミン剤はマルチ配合のものを選びましょう。
食べ物で摂取しにくいビタミンを選ぶ
ビタミン剤はあくまで栄養補助食品です。
つまり、日頃食事からの摂取が足りていない分を補うものでしかありません。
ビタミンの摂取は、天然食品からの摂取が理想的です。
具体的には野菜・果物を多く摂ることを心がけましょう。
食生活を改善しても足りないビタミンがある場合は、補助的にビタミン剤を活用してください。
口内炎時のビタミン摂取におすすめの食べ物
口内炎の改善には、ビタミンが豊富な食べ物を摂るのも良い方法です。
ここからは、口内炎の治療に役立つ食べ物をご紹介します。
ビタミンB2を多く含む食べ物
ビタミンB2が豊富な食べ物は次の通りです。
- 豚レバー
- うなぎ
- ぶり
- 納豆
- 卵
ビタミンB6を多く含む食べ物
ビタミンB6が豊富な食べ物は次の通りです。
- 牛レバー
- かき
- ほたて
- さんま
- さば
- にんにく
- バナナ
やわらかいもの
口内炎があるときは、やわらかいものを食べるのもおすすめです。
硬い食べ物は口内炎を刺激して、痛みや症状を悪化させるおそれがあるためです。
たとえば食材を調理するときは、柔らかく煮る・茹でるなどしてみましょう。
水分が多い食べ物
口内炎があるときは、水分の多い食べ物を摂るのもおすすめです。
特に痛みがひどい方は、水分を多く含んだ柔らかいものを食べるようにしましょう。
反対に控えたいのは、固いもの・パサついたものです。
口内炎を刺激して、痛みなどを悪化させるおそれがあるためです。
スポンサーリンク
口内炎をビタミンで予防する際には
ビタミンは、すでにできた口内炎の治療だけでなく、口内炎を予防するのにも役立ちます。
ビタミンを利用した口内炎の予防方法をご紹介します。
不足すると口内炎になることを意識する
口内炎を予防するには、まず「ビタミンを摂取する」という意識を持つことが大切です。
口内炎の中でも特にアフタ性口内炎は、ビタミン不足で起こるケースが多いためです。
つまりビタミンを十分に摂取できていれば、アフタ性口内炎のリスクは下がります。
口内炎予防と関連するビタミンを意識する
ビタミンには複数の種類があり、すべてが口内炎予防に役立つわけではありません。
口内炎を予防するには、口内炎とかかわりのあるビタミンを選んで摂取することが大切です。
口内炎予防に効く主なビタミンは次の3つです。
ビタミンB2
ビタミンB2は粘膜を保護する作用があります。
口内の粘膜の健康を維持することは、口内炎予防につながります。
ビタミンB2が豊富な食品の例は次の通りです。
- レバー類
- 卵類
- うなぎ
- いわし
- 大豆製品
ビタミンA
ビタミンAは粘膜の健康を保つ作用があります。
さらに細菌への抵抗性を高めることで、身体の抵抗力をアップさせる作用もあります。
口内炎は、身体の抵抗力が落ちたときに発症することが多いです。
抵抗力を向上させるビタミンAを摂取することは、口内炎予防のために重要です。
ビタミンAが豊富な食品の例は次の通りです。
- うなぎ(かば焼き)
- ほたるいか
- チーズ
- 緑黄色野菜(にんじん・かぼちゃ)
ビタミンB6
ビタミンB6は粘膜などの健康を維持する作用があります。
ビタミンB6が豊富な食品の例は次の通りです。
- レバー
- 貝類
- さんま
- 乳製品
- にんにく
- バナナ
食事のバランスを取りながらビタミンを摂取する
口内炎を予防するには、ビタミンだけを摂取していれば良いわけではありません。
基本的には、ビタミンを含めた各栄養素をバランス良く摂ることが大切です。
具体的には、糖質・脂質・たんぱく質に加えて、ビタミン・ミネラルを摂りましょう。
いろいろな料理を少しずつ摂ると、自然に栄養バランスが整いやすくなります。
スポンサーリンク
口内炎でビタミン剤を使う際の注意点
口内炎の予防・治療のためにビタミン剤を利用する方も多いでしょう。
ビタミン剤は、服用方法を誤るとかえって健康を損なうこともあるため注意が必要です。
代表的なのは医薬品と飲み合わせによる副作用です。
たとえば、抗てんかん薬は葉酸の吸収などを阻害することがあります。
健康を損なわないためにも、ビタミン剤と他の薬剤との飲み合わせには注意しましょう。
常用薬がある方がビタミン剤の利用を希望する場合は、まず医師に相談することが大切です。
出典:厚生労働省【食物と薬の相互作用(サプリメント編)|e-ヘルスネット】
スポンサーリンク
口内炎とビタミンのまとめ
ここまで口内炎とビタミンについてお伝えしてきました。
口内炎とビタミンの要点を以下にまとめます。
- 口内炎はビタミン不足が原因で起こることが多い・ビタミンの摂取によって改善されることもある
- 口内炎治療に効くビタミンの種類はビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンAなど
- 口内炎のときにおすすめの食べ物はビタミンが豊富なもの・口内炎を刺激しないもの
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。