そら豆はホクホクした食感で鮮やかな緑色が特徴です。
そら豆は小さいながらも様々な栄養が含まれており、栄養バランスが良い食材になります。
ではそら豆にはどのような栄養が含まれているのでしょうか?
そら豆の選び方や食べるときの注意点はどんなものでしょうか?
本記事ではそら豆の栄養について以下の点を中心にご紹介します。
- そら豆に豊富に含まれている栄養素
- そら豆を美味しく食べるために気を付けること
- そら豆の選び方
そら豆の栄養について理解するためにも参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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そら豆とは
そら豆とは、諸説あるものの北アフリカやカスピ海沿岸が原産地だといわれています。
世界最古の農作物といわれ、歴史のある野菜です。
日本には平安時代に伝来したそうです。
さやが空に向かってつくことに由来してそら豆といわれています。
味は風味豊かで独特な青臭さが特徴です。
旬は3〜5月の春で、出荷量は鹿児島県が最も多いです。
次いで千葉県、茨城県が続いています。
鮮度落ちが早いことも特徴で、味や栄養が落ちやすい食材でもあります。
そら豆には、タンパク質と炭水化物を中心としてビタミンやカリウムなど様々な栄養素が含まれています。
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そら豆に多く含まれる栄養素
ここではそら豆に多く含まれる栄養素と、その働きを解説していきます。
そら豆に含まれている栄養素と、栄養価は以下の通りです。
成分名 | 含有量 |
タンパク質 | 10.6g |
炭水化物 | 15.5g |
脂質 | 0.2g |
カリウム | 440mg |
カルシウム | 22mg |
マグネシウム | 36mg |
リン | 220mg |
鉄 | 2.3mg |
亜鉛 | 1.4mg |
銅 | 0.39mg |
ビタミンA | 20µg |
ビタミンK | 18µg |
ビタミンB1 | 0.30mg |
ビタミンB2 | 0.20mg |
葉酸 | 120µg |
ビタミンC | 23mg |
食物繊維 | 2.6g |
出典:文部科学省【食品成分データベース】
上記の表は全て100gあたりの値を参考にしています。
上記の表からタンパク質や炭水化物が多く含まれていることがわかります。
デンプン
デンプンはブドウ糖がたくさん繋がってできていて、植物に多く含まれているものです。
人間が摂取する炭水化物の7割ほどがデンプンに由来したものだといわれています。
炭水化物は、デンプンと食物繊維の2つにわけられます。
炭水化物はデンプンにわかれた後、小腸で糖(ブドウ糖)に分解され体内に吸収されます。
ブドウ糖に変化した後は血液中を流れ様々な働きをこなします。
働きとしては以下の3つです。
- 活動源
- 体脂肪として脂肪組織に蓄えられる
- グリコーゲンに変化し、肝臓に蓄えられる
デンプンが不足すると、エネルギー源が失われることにより脳の働きが低下します。
一般的な食生活では不足することは少ないのですが、糖質制限している方は注意が必要です。
食物繊維
前述の通り炭水化物は、デンプンと食物繊維の2つにわかれます。
食物繊維は人間の消化酵素では消化不可能な栄養素です。
食物繊維を摂取した後は消化されないため、小腸で吸収されずそのまま大腸にまで達します。
また食物繊維は大別すると次の2つです。
- 水溶性食物繊維
- 不溶性食物繊維
そのうち水溶性食物繊維は整腸作用により、便秘の予防・改善に効果が期待できます。
不溶性食物繊維は水に溶けにくく、腸内の水分を奪わないため、便を大きくします。
便が大きくなると、排便が促進されるのです。
また食物繊維には血糖値上昇を緩やかにする働きがあり、糖尿病のリスクを軽減させます。
他にも血中コレステロール値を下げる働きがあり、身体にはなくてはならない栄養素です。
ビタミンB1
ビタミンB1は糖質代謝の際に補助として働いています。
また効果は主に2つです。
- 疲労回復効果
- 神経機能を正常に保つ効果
ビタミンB1は糖類をエネルギーに変え、疲労物質を身体に溜めにくくします。
ビタミンB1が不足すると、糖質がエネルギーへと変換されにくくなり疲労を引き起こすことも少なくありません。
またビタミンB1は脳や末梢神経などの神経細胞を正常に保つ働きがあります。
脳の活動源となるものは、ブドウ糖のみです。
ブドウ糖をエネルギーに変えるためにはビタミンB1の働きが欠かせません。
ビタミンB1の不足は集中力の低下やイライラしやすいなどの症状も発生してしまうのです。
ビタミンB2
ビタミンB2の働きは様々で、主に以下の3つがあります。
- 美容効果
- 肌と粘膜の機能維持
- 生活習慣病の予防
ビタミンB2には、細胞の働きを促す働きがあり、新陳代謝の維持に関わっています。
新陳代謝とは、古い細胞から新しい細胞に変わることです。
新陳代謝機能に異常が起きた際に肌がダメージを受けると、新しい肌に生まれ変わらず肌トラブルが生じてしまいます。
また肌や粘膜の機能維持も新陳代謝が関係しているのです。
肌や粘膜は新陳代謝により新しいものへと入れ替わります。
ビタミンB2は脂質の分解作用があります。
過剰な脂質は生活習慣病につながるため、ビタミンB2は生活習慣病の予防に有効です。
カリウム
カリウムはミネラルの1つで、ナトリウムと相互に関わっています。
カリウムとナトリウムは、細胞の浸透圧と水分保持などの重要な働きをしています。
カリウムの効果は以下の3つです。
- 高血圧の予防
- 筋肉の機能の維持
- むくみの改善
カリウムは過剰な塩分を体外へ排出する作用があり、高血圧の予防につながっています。
また筋肉の収縮に関わる働きがあり、筋肉の機能維持に効果があります。
むくみの原因の1つは塩分の過剰摂取です。
日本人は塩分摂取量が多いともいわれており、塩分を体外へ排出するカリウムはむくみの改善につながります。
鉄
鉄はミネラルの1つで、赤血球の元となります。
赤血球の中にあるヘモグロビンとなり血液中を流れ、酸素を運搬します。
鉄分の働きによる効果は以下の4つです。
- 貧血の予防
- うつ病の予防
- 髪の維持
- 肌の維持
貧血には様々な種類がありますが、最も多いものが「鉄欠乏症貧血」です。
鉄欠乏症貧血はその名の通り鉄分不足が原因となり起こる貧血になります。
鉄分をしっかり摂ることで鉄欠乏症貧血は防ぐことが可能です。
鉄分は精神安定の働きがある脳内神経伝達物質の合成に必要となります。
鉄はうつ病の予防にも有効です。
髪・肌どちらも、成長には酸素が欠かせません。
鉄分が不足すると、酸素の供給量も少なくなります。
抜け毛が多くなったり、肌トラブルにつながります。
亜鉛
亜鉛は酸素タンパク質の構成要素として様々な場面で活躍しているためその働きは多いです。
亜鉛の効果は主に以下の3つです。
- 味覚機能の維持
- 子どもの成長
- 髪や皮膚の維持
味覚を感じる器官は口腔内に存在し、「味蕾」(みらい)といいます。
味蕾は、新陳代謝により新しくなります。
生まれ変わる際に亜鉛を材料とするため、味覚機能維持に亜鉛は必要なのです。
子どもの成長には、タンパク質が欠かせません。
タンパク質の構成要素となる亜鉛は、子どもの成長面でも重要なのです。
また髪や皮膚もタンパク質でできており、亜鉛は髪や皮膚の維持に欠かせません。
銅
銅は人体にごく微量ですが、存在するミネラルの1つです。
銅はタンパク質と結合して酵素として様々な働きをこなします。
例えば、酸素の運搬、鉄の代謝、エネルギー再生などです。
また銅の働きによる効果は以下の4つです。
- 貧血予防
- 骨や血管壁を強くする
- 酵素の働きをサポートする
- 肌や皮膚の維持
銅はヘモグロビンの合成を促すため、貧血を予防する効果もあります。
また銅は「エラスチン」の生成を促す作用があります。
エラスチンとは、骨や血管壁を強化する物質です。
酵素の働きを円滑に行えるよう酵素の補因子として酵素の働きをサポートする効果もあります。
銅には活性酸素を分解する作用があります。
活性酸素は肌や皮膚の老化を引き起こす原因となる物質です。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
そら豆を美味しく健康に食べるコツ7選
ここではそら豆を美味しくかつ健康的に食すコツを7つの観点から紹介します。
食べ物の組み合わせや調理のコツも紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
新鮮なうちに食べる
そら豆は収穫されてさやから空気に触れると一気に鮮度が落ちやすい野菜です。
「味や栄養は3日まで」ともいわれていて、新鮮なうちに食べることが非常に重要です。
鮮度が落ちやすいことから、そら豆を選ぶ段階から注意しなければなりません。
新鮮なそら豆を選ぶには以下の点に注意しましょう。
- 色
- 産毛
- 感触
新鮮なそら豆は色が鮮やかな緑色になっています。
筋も緑色になっているそら豆が理想的です。
一方で黒ずみがみられたり、傷がある場合は鮮度が落ちている可能性が高いです。
また、さやに産毛が生えているそら豆は鮮度が高いといわれています。
産毛は収獲してすぐのそら豆である証です。
またそら豆を軽く触ってみて、弾力があるものを選ぶようにしましょう。
時間が経過していくにつれて、水分が蒸発していき、弾力がなくなっていきます。
新鮮なそら豆を選んだら、早めに調理しましょう。
すぐに調理できない場合は、さやからそら豆を出さず冷凍で保存すると鮮度を保つことができます。
保存する際は空気を抜いてチャック付き保存袋に入れるといいでしょう。
さやごと加熱する
そら豆を冷凍している方は調理の前に解凍することが必要です。
冷凍庫から出したそら豆をアルミホイルの上に乗せて20分ほどオーブンで加熱します。
トースターがない方は電子レンジで1分ほど加熱しましょう。
そら豆は前述の通り、さやから出すとすぐに鮮度が落ちます。
鮮度が落ちないように、さやごと調理することをおすすめします。
またさやのまま加熱すると、ホクホクの食感を楽しむことも可能です。
加熱前には、下処理しましょう。
さやごと水洗いして表面の汚れを落とします。
加熱方法としては焼くことや茹でることがおすすめです。
焼く場合は、魚用グリルやフライパンを使用して直火で焼くことをおすすめします。
さやごと焼く場合には爆発の危険性があるため、必ず小さな穴を全体的に10ヶ所ほど開けるようにしましょう。
茹で方に関しては後の項目で解説いたします。
ゆっくり加熱して旨味を引き出す
旨味を出すため、加熱する際はゆっくり加熱することをおすすめします。
そら豆の糖は50℃ほどで増加するため、ゆっくり加熱するほうが甘味を引き出せるのです。
焼いて加熱する場合は、焦げ目がつくまで片面5分ほど加熱しましょう。
焦げ目がついたら裏返して同じ時間焦げ目がつくまで加熱します。
茹でて加熱する場合は、さやから豆を取り出して加熱しましょう。
さやごと加熱するより茹で時間が少なく済み、塩が馴染みやすいです。
他にも味見がしやすいなどのメリットもあります。
皮も食べる
そら豆の皮は一般的に取り除かれることが多いです。
しかしそら豆の薄皮は食べられます。
食感としては少し硬いですが、噛み応えがあります。
なんといってもそら豆の薄皮は不溶性食物繊維が豊富です。
不溶性食物繊維は血糖値上昇を抑える働きがあり、欠かせない栄養素です。
また薄皮にはポリフェノールも多く含まれています。
薄皮部分のポリフェノール含有量は豆部分の約11倍です。
ポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、活性酸素の分解に役立つ重要なものです。
しかし薄皮は鮮度が特に落ちやすい部位になっています。
薄皮を食べる際には、新鮮なうちにかつ加熱して食べるということが重要です。
汁ごと食べる
そら豆を茹でた際に出るゆで汁は、身体にいいので茹で汁ごと食べることがおすすめです。
そら豆を茹でた後の茹で汁は赤くなります。
茹で汁が赤くなるのは、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」が溶けだしているためです。
アントシアニンは目に良く、抗酸化作用も存在し身体に良いです。
茹で汁はスープに活用することをおすすめします。
おすすめの召し上がり方は、ほうれん草のスープパスタです。
茹で汁をそのまま使用します。
2人分の材料は以下の通りです。
- スパゲティ160g
- ほうれん草100g
- そらまめ8本
- ベーコン5枚
- オリーブオイル大さじ1
- コンソメ小さじ1
- 塩小さじ3分の2
- こしょう少々
- 茹で汁800㏄
調理手順は以下の通りです。
- ほうれん草は半分に切って、そら豆はさやから薄皮を取り除く
- ベーコンを2㎝幅に切る
- 鍋にお湯を沸かして塩を入れる
- スパゲティを入れて袋の表記時間茹でて、水分を取る
- 鍋にオリーブオイルを入れて熱する
- ベーコンを入れて中火で1分炒める
- ほうれん草、そら豆を入れて全体的に馴染むまで炒める
- 各種調味料を入れて、中火で沸騰させる
- 沸騰したら2分煮込む
- スパゲティを加えて1分煮込む
ほうれん草には「ルテイン」が多く含まれています。
アントシアニンは、ルテインと組み合わせるとさらに高い効果を期待できます。
アントシアニン、ルテインはともに目の健康維持に重要な栄養素なのです。
ルテインは目の水晶体や網膜の黄斑部分に存在し、目の老化につながる酸化を防いだりブルーライトから守る働きがあります。
塩茹でして食べやすくする
塩焼きするより、塩茹ですると塩がなじみやすくおすすめです。
また塩茹でする際は、さやごと茹でずにさやから豆を取り出して茹でるようにしましょう。
茹で方は以下の手順で行います。
- さやから豆を取り出す
- 豆の薄皮に切り込みを入れる
- 鍋に水とお塩を入れて沸騰させる
- そら豆を入れて茹でる
- 容器に入れて、温度を下げる
切り込みは1〜2mmほど小さな穴を黒い筋の反対側に入れるようにしましょう。
黒い筋の裏側に入れることで、皮を剝きやすくなります。
そら豆を食べる際に、水分が多く含まれていると食感が少し悪くなります。
食感を良くするには、茹で時間を短くするほうがいいです。
水が沸騰する直前にそら豆を入れて、短い時間で茹でるようにしましょう。
茹で時間は2分ほどで、途中で味見して少し食感が硬いぐらいで加熱を止めます。
また火加減は沸騰しない程度を意識して、中火で茹でることをおすすめします。
沸騰したお湯で茹で続けると、硬くなってしまうためです。
一方で風味を気にされる方や柔らかめの食感が良い方は、ゆっくり加熱した方がいいでしょう。
具体的な茹で時間は3分ほどです。
そら豆と一緒に茹でるお塩の量は、水の量の2〜3%ほどです。
茹で上がったら容器に移し、風を当てて冷ましましょう。
酒で青臭さを飛ばす
そら豆には、インペンタノールやn-ヘキサノールなどといった芳香化合物が含まれています。
これらの芳香化合物により青臭さが生じているのです。
しかし料理酒やお酒を入れると、独特な青臭さが軽減されます。
アルコールが蒸発するときや、お酒に含まれるクエン酸による効果です。
アルコールが蒸発する際に臭い成分を一緒に蒸発させてくれることや、クエン酸が臭い成分の生成を抑えるのです。
茹でる際に水の約1割ほどの量を入れるといいでしょう。
そら豆と他の豆類の栄養価はどう違う?
ここではそら豆と他の豆類の栄養価をそれぞれ見ていきます。
それぞれの豆の栄養価は以下の表の通りです。
なお値は全て100gあたりのもので食材については全て国産かつ生ものです。
そら豆 | 大豆 | グリーンピース | 枝豆 | さやえんどう | |
エネルギー量 | 102㎉ | 372㎉ | 375㎉ | 125㎉ | 38㎉ |
炭水化物 | 15.5g | 33.8g | 58.8g | 8.8g | 7.5g |
食物繊維 | 2.6g | 21.9g | 19.6g | 5.0g | 3.0g |
タンパク質 | 10.9g | 33.8g | 20.8g | 11.7g | 3.1g |
脂質 | 0.2g | 19.7g | 11.6g | 6.2g | 0.2g |
ビタミンB1 | 0.30mg | 0.71mg | 0.52mg | 0.31mg | 0.15mg |
ビタミンB2 | 0.20mg | 0.26mg | 0.16mg | 0.15mg | 0.11mg |
ビタミンB6 | 0.17mg | 0.51mg | 0.17mg | 0.15mg | 0.08mg |
ビタミンB12 | 0µg | 0µg | 0µg | 0µg | 0µg |
カリウム | 440mg | 1,900mg | 850mg | 590mg | 200mg |
鉄 | 2.3mg | 6.8mg | 5.4mg | 2.7mg | 0.9mg |
亜鉛 | 1.4mg | 3.1mg | 3.5mg | 1.4mg | 0.6mg |
銅 | 0.39mg | 1.07mg | 0.62mg | 0.41mg | 0.10mg |
出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年版】
そら豆は豆類の中でもミネラルが豊富
そら豆は豆類の中でもミネラルが豊富で特にカリウムが多く含まれています。
カリウムはミネラルの1つで、ナトリウムと相互に関わっています。
カリウムとナトリウムは、細胞の浸透圧と水分保持などの重要な働きをしています。
カリウムは過剰な塩分を体外へ排出する作用があり、高血圧の予防につながっています。
また筋肉の収縮に関わる働きがあり、筋肉の機能維持に効果があります。
他にも鉄分も豊富で、「レシチン」というミネラルも豊富です。
レシチンはコレステロールの上昇を防ぎ、生活習慣病の予防に効果があります。
そら豆は脂質が少なく低カロリー
そら豆は他の豆よりも脂質が少なく、低カロリーであることが表から読み取れます。
摂取することの多い大豆の約3分の1、脂質は約9分の1です。
さらに炭水化物といった糖分も少ないです。
美容にも効果が期待できるカリウムや鉄なども豊富であることからダイエット中の方におすすめします。
他のビタミンやタンパク質なども満遍なく含まれているため、そら豆はおすすめです。
加熱方法別|そら豆のアレンジレシピ
ここでは加熱方法別のアレンジレシピを紹介いたします。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
茹でる、レンチン|塩茹でそら豆
前述の項目で軽く紹介しましたが、塩茹でそら豆はそら豆の青臭さも消えて食べやすいためおすすめです。
茹で方は以下の手順で行います。
- さやから豆を取り出す
- 豆の薄皮に切り込みを入れる
- 鍋に水とお塩を入れて沸騰させる
- そら豆を入れて茹でる
- 容器に入れて、温度を下げる
電子レンジの場合は、以下の手順で行います。
- さやから豆を取り出す
- 豆に切り込みを入れる
- 耐熱容器にそら豆をさやごと乗せる
- ラップして500Wで5分加熱する
豆に切り込みを入れるまでの手順は茹でるときと同様です。
5分間連続して加熱するのではなく、2分間経ったらお皿を回転させましょう。
回転させたら2分間再加熱して完成です。
でき上がったら冷まして塩をお好みでかけて混ぜ合わせましょう。
炒る|そら豆のスタミナソテー
炒める加熱方法でおすすめのレシピは、そら豆のスタミナソテーです。
材料は以下の通りです。
- 豚肉切り落とし:200g
- 生姜すりおろし:小さじ1
- にんにく:1片
- 酒:大さじ1
- 塩小さじ:2分の1
- 玉ねぎ:半玉
- ごま油:適量
- こしょう:少々
- 塩茹でしたそら豆:18粒
調理手順は以下の手順で行います。
- 豚肉を生姜とにんにくと混ぜ合わせ下味をつける
- 玉ねぎを薄切りにしてごま油で炒める
- 玉ねぎが飴色になったら、豚肉を加え中火で炒める
- 火が通ったらこしょうとごま油、そら豆を加えて中火で炒める
豚肉に多く含まれるビタミンB1とにんにくはスタミナがつくフードとして効果があります。
最近疲れやすいといった方はぜひ試してみてくださいね。
焼く|丸ごとそら豆のグリル焼き
そら豆を焼いて召し上がりたい方はグリル焼きがおすすめです。
グリル焼きは手軽にできるだけでなく、風味豊かでホクホクな食感を味わえます。
調理手順は以下の通りです。
- そら豆を水洗いして、表面の汚れを落とす
- さやごと魚焼きグリルに並べる
- 強火で5分加熱する
- 火が通っているところと通っていないところを確認して場所を入れ替える
- 両面焦げ目がつくまで2~3分繰り返す
- 焼きあがったらお皿に移して温度を下げる
- お好みでお塩をかける
そら豆は先端側に大きな豆が入っていることが多いため、2列で焼くときは先端側をグリルの真ん中に向けましょう。
強火で焼いているため、焦げ目がつきやすいですが、中の豆には影響ありません。
揚げる|カリカリフライビーンズ
揚げてそら豆を食べる場合、カリカリフライビーンズ(素揚げ)がおすすめです。
塩味が効いておつまみにおすすめですよ。
調理手順は以下の通りです。
- そら豆を水洗いして、表面の汚れを落とす
- そら豆の黒い部分に切り込みを入れる
- サラダ油を低温で熱して豆を入れる
- 豆がカリッとしたらお皿に移す
- 塩を少々振る
皮を召し上がるつもりがない方は、高温で短い時間で揚げるようにしましょう。
またさらなるアレンジとして上記にカレー粉を入れると、カレー風味を味わえておすすめです。
そら豆に含まれる栄養素の効能
ここではそら豆に含まれる栄養素の効能を解説していきます。
そら豆に含まれる栄養素の主な効能は下記の6つです。
- 腸内環境を整える
- 疲労回復を促す
- 粘膜の保護や再生を助ける
- むくみを改善する
- 鉄欠乏性貧血を予防する
- 味覚障害を防ぐ
腸内環境を整える
そら豆には腸内環境を整える効果があります。
腸内環境には「食物繊維」が大きく関わっているのです。
また食物繊維は、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2つにわかれます。
そら豆に多く含まれる不溶性食物繊維は水に溶けにくいです。
腸内の水分を奪わないため、便を大きくします。
便が大きくなると、排便が促進されるのです。
一方で食物繊維の働きを最大限発揮するには、2つの食物繊維をバランス良く摂取することが重要です。
疲労回復を促す
疲労回復には、ビタミンB1が関わっています。
そら豆には上記であげた栄養素が含まれているため、疲労回復に有効です。
ビタミンB1は炭水化物をエネルギーに変える際にサポートしています。
さらに疲労物質を体内に溜めにくくします。
ビタミンB1が不足すると、糖質がエネルギーへと変換されにくくなり疲労を引き起こすことも少なくありません。
そら豆だけでは少し足りないため、豚肉などと組み合わせて食べると効率良く摂取可能です。
粘膜の保護や再生を助ける
粘膜の保護や再生は主にビタミンB2が関わっています。
ビタミンB2には細胞の働きを促す働きがあり、新陳代謝の維持に重要です。
また肌や粘膜の機能維持も新陳代謝が関係しているのです。
肌や粘膜は新陳代謝により新しいものへと入れ替えます。
しかしビタミンB2もそら豆だけでは足りないため、他の食材と組み合わせて摂る必要があります。
わかめや煎茶などが摂りやすくておすすめです。
むくみを改善する
むくみの改善にはカリウムが大きく関わっています。
そら豆はカリウムの含有量が特に多いため、むくみの改善に効果が期待できます。
むくみの原因の1つは塩分の過剰摂取です。
塩分は水分を抱え込む性質があります。
塩分を過剰摂取すると、その分水分も増えてしまいむくみが起きてしまうのです。
しかし塩分を体外へ排出する働きのあるカリウムはむくみの改善につながります。
鉄欠乏性貧血を予防する
そら豆に含まれる鉄分は、鉄欠乏性貧血を予防します。
日本人の約1割は貧血で、そのうち9割は鉄欠乏性貧血だといわれており身近な貧血です。
鉄欠乏性貧血はその名の通り鉄不足が原因で起こります。
鉄が不足する原因は鉄の摂取不足や出血による鉄の喪失などです。
多くは鉄の摂取不足が原因であり、貧血の予防には鉄分の摂取が欠かせません。
もちろん鉄分もそら豆だけに頼らず、他の食材と併せて効率良く摂取するよう意識しましょう。
味覚障害を防ぐ
そら豆に含まれる亜鉛は味覚障害を防ぐ効能があります。
味覚障害は名の通り味覚に何かしらの異常が発生し、通常の味を感じられなくなる病気です。
異常が発生する主な原因は、亜鉛不足です。
亜鉛が不足すると、味細胞の働きが邪魔され味覚障害が起こります。
味覚を感じる器官である味蕾は、新陳代謝により新しくなります。
生まれ変わる際に亜鉛を材料とするため、味覚機能維持に亜鉛は必要なのです。
亜鉛も他の栄養素と同様で他の食材と併せて効率良く摂取するよう意識しましょう。
そら豆はこんな人におすすめ!
ここではそら豆を食べることがおすすめな人を6つのパターンにわけて解説していきます。
あなたは当てはまるでしょうか?
当てはまった方はぜひ摂取を検討してみてくださいね。
ダイエットをしている人
そら豆はダイエットしている方におすすめです。
上記の項目でもお伝えしたように、脂質が少なく、低カロリーです。
さらに炭水化物といった糖分も少ないです。
美容にも効果が期待できるカリウムや鉄などが豊富である点でもダイエットをしている方におすすめです。
カリウムはむくみ解消に効果的であるため、むくみ太りからのダイエットにもおすすめできます。
またそら豆に豊富に含まれている食物繊維は便秘解消に有効です。
便秘が解消すると、代謝が良くなるため痩せやすい体質にもつながります。
お菓子を別の食べ物に置き換えたい人
そら豆はお菓子を別の食べ物に置き換えたい方におすすめです。
そら豆のカロリーは102㎉ですが、100gあたりの値を示しています。
そら豆1粒は6gであるため、1粒あたりでは6㎉ほどと低カロリーであることがわかります。
しかしそら豆を揚げているようなお菓子は、油でカロリーが高いことが多いです。
カロリーを気にしている方は、できるだけ油などを使っていないそら豆を食べるのがいいでしょう。
貧血気味な人
そら豆は鉄分が含まれているため、貧血気味の方におすすめです。
鉄分の1日当たりの摂取目安量は女性が6.0〜6.5mg、男性は7.0〜7.5mgです。
100gあたりの鉄分含有量は、2.3mgでそら豆だけでは足りません。
鉄分は普通の食事を取っていても足りないことがあるため、鉄分をしっかり摂りたい方はサプリメントの利用をおすすめします。
春になると体調がすぐれない人
春になると、体調がすぐれない方にもそら豆はおすすめです。
春が旬であるそら豆は春が最も栄養価が高いです。
風邪を引いた際には粘膜の維持機能がある栄養素が必要です。
粘膜の維持機能は、ビタミンB群やタンパク質などに効果が期待できます。
そら豆はビタミンB群やタンパク質が含まれているため、風邪の回復に持ってこいです。
離乳食を食べ始めた子ども
そら豆は離乳食を食べ始めた子どもにおすすめです。
そら豆は子どもの成長に必要な栄養素がまんべんなく含まれています。
枝豆やさやいんげんなど栄養価が高い他の豆類は、離乳食初期・中期では食べられません。
離乳食にそら豆を食べさせる場合は注意しなければいけない点があります。
注意しなければいけない点は、そら豆の薄皮です。
薄皮は消化が悪く、飲み込みづらいため、茹でた後にむいて裏ごししましょう。
健康的なお酒のおつまみを探している人
そら豆は健康的なお酒のおつまみを探している方におすすめです。
ホクホクとしていて風味豊かなそら豆ですが、薄皮をむかずそのまま食べると食感も楽しめます。
身体に良い栄養素も多く含まれているためおすすめです。
他の食材を組み合わせたり味付け方法も豊富なので、様々なレシピでおつまみを楽しめます。
調理が面倒くさいという方は、そら豆の豆菓子が手軽に食べられておすすめです。
ぜひ自分に合うそら豆のおつまみを見つけてみてくださいね。
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良いそら豆の選び方
ここでは良いそら豆の選び方を解説していきます。
鮮度落ちが早いそら豆は選び方も重要となるため、ぜひ参考にしてみてくださいね。
さやの緑色がきれい
さやの色が緑色できれいなそら豆を選ぶと新鮮です。
筋も緑色になっているそら豆が理想的です。
一方で黒ずみがみられたり、傷がある場合は鮮度が落ちている可能性が高いです。
そら豆は空気に触れると、黒くなる成分が含まれています。
さやの色が緑色で変色していないということは、収穫してあまり時間が経っていないことを指しています。
筋が茶色に変色していない
筋が茶色に変色していないかどうかも確かめておきましょう。
さやの茶色の変色はポリフェノールによる場合が多いです。
ポリフェノールが原因である場合は問題なく、中の豆は緑のままのことがほとんどです。
ポリフェノール自体は抗酸化作用があり身体に良い栄養素になります。
表面に産毛が付いている
さやの表面に産毛が生えているかどうかも確認しましょう。
収穫してから時間が経過していないそら豆は、うっすらと産毛が生えているのです。
しかし非常に小さいため、見ただけではわからない場合もあります。
見て分からない場合は、触って産毛の感触があるかどうか確かめるとわかりやすいです。
またさやにしわや傷がついているそら豆は鮮度が落ちている証拠です。
豆の形がさやごしでもわかる
新鮮なそら豆はさやごしでもわかります。
豆の形がしっかりしていて、粒が揃っているものを選びましょう。
劣化するにつれてそら豆は、水分が蒸発するため豆の形が少し崩れる場合があります。
豆の形がよくわからない場合は、触って感触を確かめることをおすすめします。
弾力があるものを選ぶようにしましょう。
さやに入ったまま
さやに入ったまま売られているものを選ぶようにしましょう。
そら豆はさやから出されると、空気に触れやすくなり鮮度がより落ちやすくなるためです。
またさやから出されたものだと、保存が全くできません。
さやから豆を取り出す作業は少し面倒ですが、鮮度のことを考えてさやに入ったものを選びましょう。
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そら豆の正しい保存方法
そら豆は鮮度が落ちやすいことから保存方法が非常に重要です。
保存方法を3つの項目で解説していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
生のそら豆は3日以内に食べ切る
生のそら豆は3日以内に食べ切るようにしましょう。
そら豆は味や栄養が3日で落ちるといわれているためです。
3日以内に食べられない場合は、冷凍などで保存しなければなりません。
できればそら豆を購入したその日のうちに調理して食べることがベストです。
さやごと保存袋に入れて冷凍する
3日以内に食べないのであれば、保存袋に入れて冷凍して保存します。
さやごと保存する方法は、一気に使用したい方におすすめです。
冷凍用でジッパー機能付きの冷凍用保存袋に入れましょう。
そら豆を袋に入れる際に空気が入らないよう注意が必要です。
さやごと保存すると、1ヶ月は保存可能です。
さやから取り出して下ゆで後冷凍する
すぐにそら豆を食べないのであれば、さやから取り出して下ゆで後に冷凍する方法があります。
下ゆで後冷凍することで、解凍後の下ゆでが不要で手間が省けます。
またさやから取り出していて保存するため、そら豆を少しずつ使いたい方におすすめです。
下ゆで方法と冷凍保存は従来の方法と同様で、小さく切れ目を入れて茹で、冷凍用保存袋に入れます。
こちらの保存方法も1ヶ月は保存可能です。
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そら豆の栄養まとめ
ここまでそら豆の栄養についてお伝えしてきました。
そら豆の栄養についての要点を以下にまとめます。
- そら豆はタンパク質や炭水化物、ミネラルが豊富
- そら豆は鮮度が落ちやすいため、早く食べる必要がある
- そら豆の選び方は、さやの緑色がきれい、筋が変色していない、表面に産毛がついているなど
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。