きのこの代表といえば、しいたけですね。
鍋をはじめ、和食料理には欠かせない存在です。
しいたけには、どのような栄養があり、健康効果があるのでしょう。
本記事ではしいたけの栄養について以下の点を中心にご紹介します。
- しいたけに多く含まれる栄養素とは
- しいたけの栄養価を高める方法とは
- しいたけの健康効果とは
しいたけの栄養について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
しいたけとは
しいたけは、最も身近なきのこです。
天然のしいたけの旬は、9~11月ですが、菌床栽培によって1年中食べることができます。
生でも美味しいしいたけですが、干すとうまみ成分が増し、栄養価も高くなります。
しいたけはカロリーが低く、ダイエットには強い味方です。
さらに、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが豊富です。
グアニル酸などのうまみ成分も多く含まれており、広く調理に使われる食材です。
最近ではガン予防としても、しいたけの栄養素が注目されています。
スポンサーリンク
しいたけに豊富な栄養素とその働き
しいたけには、さまざまな栄養素が含まれています。
どのような働きがあるのかご紹介しましょう。
食物繊維
しいたけの栄養でとくに目立つのは、食物繊維が豊富だということです。
食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」があります。
しいたけに含まれる食物繊維は「不溶性食物繊維」です。
不溶性食物繊維は、胃や腸といった消化器官内で水分を吸って膨らみます。
腸のぜんどう運動を活発にして、便通をよくします。
さらに、体内の有害物質や老廃物を吸着して体外に排出する働きがあります。
β-グルカン
β-グルカンは多糖類の一種で、しいたけや麦などに多く含まれる栄養素です。
β-グルカンは、血糖値、コレステロール値の上昇を抑制する働きがあります。
さらに、免疫細胞を活発にする働きがあり、免疫力を高めます。
がんを抑制する働きにも注目され、研究が進められています。
グアニル酸
「グルタミン酸」「イノシン酸」に並ぶ、三大うま味成分のひとつです。
グアニル酸は、とくに干ししいたけに多く含まれます。
うま味成分は、2つ以上を掛け合わせることにより、うま味が強くなります。
しいたけには、グルタミン酸も含まれており、相乗効果によってより美味しさを増します。
ビタミンB1
しいたけに含まれるビタミンB1は、疲労回復効果が期待できます。
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変換する栄養素です。
ご飯などの炭水化物が好きな人、体をよく動かす人は多くのビタミンB1が必要となります。
ビタミンB1が不足すると、疲れやすいだけでなく、脚気と呼ばれる病気になります。
脚のむくみ、息切れや動悸といった症状があらわれます。
ビタミンB2
ビタミンB2は、糖質・脂質・タンパク質の代謝に関わる補酵素として働きます。
とくに脂質のエネルギー代謝に関わっており、脂肪燃焼を促します。
また、皮膚の粘膜や髪、爪を守るのに必要なビタミンです。
脂っこい食事が多い方やダイエット中の方は、積極的にとりたい栄養素といっていいでしょう。
ビタミンD(エルゴステロール)
しいたけの中には、エルゴステロールという栄養素が含まれています。
エルゴステロールは、紫外線が当たるとビタミンDに変化します。
そのため、生しいたけよりも干ししいたけのほうが、ビタミンDは多くなります。
ビタミンDは、体内のカルシウムの代謝をよくする栄養素です
骨や歯を丈夫にして、骨粗しょう症を予防します。
カリウム
カリウムは、細胞内に多く含まれている栄養素です。
ナトリウムと相互作用しながら、細胞の浸透圧を維持する働きをしています。
神経の伝達、心臓や筋肉の機能調整などにも重要な役割を果たします。
カリウムは、ナトリウムを排出する働きもあります。
過剰なナトリウムは、むくみや血圧の上昇の原因となります。
高血圧の方は、積極的にカリウムをとりましょう。
リン
リンは、カルシウムと同じように骨や歯を作る栄養素です。
その他にも、筋肉、脳、神経といったさまざまな組織に含まれています。
リンは、エネルギーを作り出すときに必要な栄養素でもあります。
エリタデニン
エリタデニンは、しいたけ特有の栄養素です。
エリタデニンは、血圧を正常に維持し、血中コレステロールを下げる働きがあります。
高血圧、動脈硬化といった生活習慣病を予防する効果が期待できる成分です。
エリタデニンは、加熱しても壊れることはありません。
レンチナン
しいたけには、独特の香りがあります。
この香りの成分がレンチナンです。
β-グルカンの一種で、白血球を活性化し、免疫力を高める働きがあります。
血液をサラサラにして、血栓症の予防にも効果が期待できます。
また、抗がん剤としても知られており、医療現場で使われています。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
しいたけの栄養価を高める秘策5選
せっかくしいたけを食べるなら栄養価を高め、効率よく摂取したいものです。
ここでは、ぜひやっていただきたいしいたけの栄養価を高める方法をご紹介しましょう。
冷凍して栄養素を吸収しやすくする
すぐに食べないときには、冷凍するのがおすすめです。
冷凍することによって、しいたけの繊維が壊れ、栄養やうま味成分が外に出やすくなります。
特売で大量に買ったときなど、保存を兼ねてしいたけを冷凍するといいでしょう。
食感もそれほど変わらず食べることができます。
天日干しする
しいたけは、陽に当てることによってビタミンDが増えます。
しいたけに含まれているエルゴステロールが紫外線によって、ビタミンDに変化するからです。
そのため、干ししいたけには、生のしいたけに比べ、多くのビタミンDが含まれています。
調理の30分前に天日干しするだけで、より栄養価の高いしいたけを食べることができます。
油で加熱して食べる
しいたけに含まれるビタミンDは、脂溶性ビタミンです。
油に溶ける性質のため、油との相性が良い栄養素です。
しいたけを炒めたり、揚げたりして油で加熱して食べましょう。
ビタミンDの吸収率がよくなります。
煮汁も丸ごと食べる
しいたけには、ビタミンB群が多く含まれています。
ビタミンB群は水溶性ビタミンが多く、水に溶け出す性質を持っています。
水に溶け出した栄養素を無駄にしないためにも、煮汁も丸ごと食べるようにします。
汁物としてしいたけを使う場合は、汁も残さずいただきましょう。
鍋にしいたけを使ったときも、残った汁を使って雑炊などでいただきましょう。
良いしいたけを見極めて買う
良いしいたけは、味も香りも栄養価も違います。
スーパーでしいたけを購入するときには、笠の内側が変色していないものを選びましょう。
肉厚で、笠の表面にツヤがあり、軸は太くて短めがよいしいたけです。
笠が開き過ぎていないかどうかもチェックしましょう。
しいたけと他のきのこを徹底比較
エネルギー (Kcal) | カリウム (mg) | リン (mg) | ビタミンD (μg) | ビタミンB1 (mg) | ビタミンB2 (mg) | ナイアシン (mg) | 葉酸 (μg) | 食物繊維 (g) | グルタミン酸 (mg) | |
しいたけ | 25 | 290 | 87 | 0.3 | 0.13 | 0.21 | 3.4 | 49 | 4.9 | 450 |
えのき | 34 | 340 | 110 | 0.9 | 0.24 | 0.17 | 6.8 | 75 | 3.9 | 260 |
しめじ | 26 | 370 | 96 | 0.5 | 0.15 | 0.17 | 6.1 | 29 | 3.0 | 320 |
エリンギ | 31 | 340 | 89 | 1.2 | 0.11 | 0.22 | 6.1 | 65 | 3.4 | 280 |
きくらげ (乾燥) | 216 | 1000 | 230 | 85 | 0.19 | 0.87 | 3.2 | 87 | 57.4 | 680 |
マッシュルーム | 15 | 350 | 100 | 0.3 | 0.06 | 0.29 | 3.0 | 28 | 2.0 | 340 |
ひらたけ | 34 | 340 | 100 | 0.3 | 0.40 | 0.40 | 11.0 | 92 | 2.6 | 400 |
まいたけ | 22 | 230 | 54 | 4.9 | 0.09 | 0.19 | 5.0 | 53 | 3.5 | 220 |
なめこ | 14 | 130 | 36 | ― | 0.03 | 0.08 | 3.5 | 57 | 1.9 | 120 |
文部科学省【食品成分データベース】
しいたけ以外にもいろいろなきのこがあります。
それぞれの特徴や健康に効果のある栄養素を紹介しましょう。
しいたけは食物繊維が豊富
しいたけは、きのこの代表的存在といってもいいでしょう。
しいたけには、不溶性食物繊維が多く含まれています。
不溶性食物繊維は、保水性が高く、ゲル状になって膨らみます。
腸を刺激することで、便通をよくして便秘解消につながります。
えのきにはGABAが多く含まれる
えのきには、アミノ酸の一種であるGABAが多く含まれています。
GABAは、リラックスしたときに出る脳波、α波を増加させる働きがあります。
また、リラックスするときに優位になる副交感神経を活発にする働きがあります。
ストレスが多い方には、えのきがおすすめです。
しめじはカリウムとオルニチンが豊富
しめじもスーパーでよく見かけるきのこです。
「香りマツタケ、味しめじ」といわれるように、さまざまな料理に使われます。
クセがないので、他の食材と合わせやすいきのこといっていいでしょう。
しめじには、カリウムとオルニチンが他のきのこに比べ、豊富に含まれています。
カリウムは血圧の上昇を抑え、オルニチンは疲労回復効果が期待できます。
エリンギは葉酸が多い
エリンギもスーパーなどでよく売られているきのこです。
とくにエリンギは、他のキノコに比べて葉酸が多いのが特徴です。
葉酸は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。
「造血のビタミン」とも呼ばれ、鉄分とともに貧血予防に欠かせない栄養素です。
また、細胞を作り、再生を助ける栄養素でもあります。
とくに赤ちゃんの正常な発育にとって重要な栄養素です。
女性は妊娠準備から産後にかけて、積極的にエリンギを食べることをおすすめします。
乾燥きくらげは特にビタミンDが豊富
きくらげは生でも売っていますが、ほとんどの場合乾燥されたものが売られています。
クセがなく、コリコリとした食感が特徴です。
乾燥きくらげは、他のキノコに比べて、ダントツにビタミンDが多く含まれています。
他のキノコにもいえますが、きのこは紫外線を当てることでビタミンDが増えます。
ビタミンDは、骨の原料となるカルシウムやリンの吸収を促進します。
そして、丈夫な骨や歯を作ります。
とくに閉経後の女性は、骨粗しょう症になりやすいといわれています。
きくらげというと中華料理を思い出す人も多いでしょう。
中華だけでなく、いろいろな料理に使うことができます。
乾燥きくらげを積極的に調理で使いましょう。
マッシュルームはグルタミン酸の旨味が多い
きのこの中でもマッシュルームは、グルタミン酸が多く含まれています。
グルタミン酸は、昆布やチーズなどに含まれるうま味成分です。
さらに、もうひとつのうま味成分である「グアニル酸」も含んでいます。
うま味成分は2つ以上を組み合わせると相乗効果を発揮します。
まさにマッシュルームは、うま味がギュッと詰まったきのこといっていいでしょう。
ひらたけはナイアシンがたっぷり
ひらたけは、ナイアシンを豊富に含んだきのこです。
ナイアシンは、血液の流れをスムーズにする働きがあります。
動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの生活習慣病の予防に効果が期待できます。
まいたけはβ-グルカンが豊富
まいたけには、β-グルカンが豊富に含まれています。
β-グルカンは食物繊維の一種ですが、まいたけに含まれるのは「不溶性β-グルカン」です。
不溶性β-グルカンは、腸内環境を整える働きがあります。
さらに、β-グルカンが注目されているのが、免疫力をアップする働きです。
抗ガン作用や血圧・コレステロールを下げるなど、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。
なめこは水溶性食物繊維を多く含む
なめこは食物繊維のなかでも「水溶性食物繊維」を多く含むきのこです。
水溶性食物繊維は、お腹の調子を整えます。
食後の血糖値の急激な上昇を抑える働きもあります。
なめこの水溶性食物繊維は、ネバネバ部分です。
大切なネバネバを水で洗い流さないように調理しましょう。
やはり、食物繊維が溶け出しても汁ごと飲めるお味噌汁がおすすめです。
しいたけを食べて得られる健康効果
しいたけは、煮ても焼いても美味しくいただけるきのこです。
しかも、美味しさだけでなく、さまざまな健康や美容効果もあります。
肥満が改善する
しいたけのカロリーは、100gあたり25Kcalです。
たくさん食べても、カロリーオーバーの心配はありません。
また、食物繊維が豊富なので、満腹感を得られやすく、肥満改善にはピッタリです。
スープや煮物にして、他の野菜とも一緒に食べやすく、油を控えた調理法もたくさんあります。
免疫力がアップする
しいたけには、ビタミンB1、B2、ナイアシン、ビタミンDなど、免疫力向上効果が期待できる栄養素が豊富です。
免疫力の司令塔であるリンパ細胞を活性化させ、ウイルスや細菌に対する免疫力をつけます。
さらに、しいたけにはβ-グルカンも豊富に含まれており、ガンの増殖などを抑制します。
腸内環境が整う
しいたけには、不溶性食物繊維が豊富に含まれています。
不溶性食物繊維は、便のかさを増して便通をよくする働きがあります。
また、不溶性食物繊維は善玉菌のエサになるため、善玉菌を増やして腸内環境を整えます。
美肌になる
しいたけには、ビタミンB1、B2といったビタミンB群を多く含みます。
これらのビタミンB群は、代謝の活性化に深く関係しています。
体の代謝が活発になれば、肌のターンオーバーを整え、美肌効果が期待できます。
また、しいたけは食物繊維が豊富です。
食物繊維で腸内環境を整えれば老廃物を排出でき、吹き出物などを防ぐことができます。
骨量を維持できる
加齢とともに、骨密度がどんどん低下していきます。
とくに女性は、ホルモンの関係から閉経後に骨粗しょう症を発症する傾向があります。
骨がもろくなると、骨折の危険性が高まり、寝たきりになる可能性もあります。
しいたけには、ビタミンDが豊富に含まれています。
ビタミンDは、カルシウムの吸収をサポートし、骨量を維持する働きがあります。
しいたけは、成長期の子ども、骨粗しょう症を予防したい女性に積極的に食べてもらいたいきのこです。
アンチエイジングに役立つ
しいたけに含まれるβ-グルカンは、免疫力を高め、細胞の若返りに効果が期待できます。
さらに、レンチナンというしいたけ独特の香り成分が、全身の細胞を活性化させる働きがあります。
しいたけを食べて、いつまでも若々しい身体をキープしましょう。
ガンを予防する可能性がある
しいたけだけでなく、きのこ全般に強力な抗ガン作用があることがわかっています。
抗がん作用を発揮する物質に「インターフェロン」というタンパク質があります。
しいたけの菌糸体には、インターフェロンを生成する働きもあります。
これに加えて、β-グルカンも免疫力をアップする栄養素です。
これらのことから、ガンを予防する可能性があるという研究発表もあります。
高血圧を防ぐ
血圧を上昇させる酵素の働きを抑える栄養素として「グアニル酸」「βグルカン」「食物繊維」などが豊富に含まれています。
さらに、しいたけには、余分なナトリウムを排出するカリウムも多く含まれています。
血圧が気になる方は、積極的にしいたけを食べましょう。
血中コレステロール値を下げる
しいたけ独特の栄養素として「エリタデニン」があります。
エリタデニンは、血中コレステロールを低下させる働きがあります。
その他にもβ-グルカン、食物繊維などもコレステロールを減らす働きがあります。
エリタデニンは、しいたけにしかない栄養素です。
生活習慣病予防のためにも積極的に食べましょう。
しいたけはこんな人におすすめ!
しいたけには、さまざまな健康・美容効果が期待できます。
ぜひ毎日の食卓にしいたけの料理をとり入れましょう。
便秘になりやすい人
便秘になりやすい、便秘薬が手放せない、ポッコリお腹を何とかしたい。
しいたけは、このような人におすすめです。
しいたけには、不溶性食物繊維がたっぷり含まれています。
不溶性食物繊維は、保水性が高く、腸の中で水分を吸収して膨らみます。
膨らむことで、腸を刺激してぜんどう運動を助け、老廃物を外に排出します。
肌荒れしやすい人
季節の変わり目やストレスなどで肌荒れしやすい方に、しいたけはおすすめです。
しいたけには、食物繊維の一種であるβ-グルカンが含まれています。
β-グルカンは、免疫力アップに効果の高い栄養素です。
免疫力が落ちてしまうと肌は外からの刺激に敏感になり、肌荒れを起こしやすくなります。
免疫力が上がれば、肌のバリア機能も強化され、肌荒れを防ぐことができます。
さらに、血行やリンパの流れがスムーズになり、荒れた肌の回復力を早めます。
生活習慣病を予防したい人
生活習慣病の中でも、とくに血管系の生活習慣病にしいたけはおすすめです。
血管系の生活習慣病の代表といえば、動脈硬化です。
しいたけには、しいたけにしかない「エリタデニン」という成分が含まれています。
このエリタデニンは、血中の総コレステロールを下げる働きがあります。
血管内壁へのコレステロールの吸着を防いで、動脈硬化のリスクを軽減します。
骨を健康にしたい人
年齢が高くなると、骨密度が心配になります。
とくに、女性は骨粗しょう症になる方が多くいます。
急に身長が低くなったという方は、骨粗しょう症を疑ってみましょう。
カルシウムも大切ですが、ビタミンDはカルシウムを定着させるのに必須の栄養素です。
しいたけには、紫外線を当てるとビタミンDに変化するエルゴステロールが多く含まれます。
生のしいたけよりも、干ししいたけの方が断然ビタミンDを多く含みます。
骨を健康にしたい人は、天日干しをした干ししいたけを食べるようにしましょう。
生しいたけでも、調理する前に日に当てることで、ビタミンDが大幅アップします。
料理のかさを増やしてダイエットしたい人
きのこ類全体にいえることですが、どれもカロリーが低いのが特徴です。
しいたけのカロリーも100gあたり25Kcalと低くなっています。
これなら、たくさん食べてもダイエットに支障はでません。
さらに、食物繊維が豊富なので、満腹中枢が働いて食欲を抑えてくれます。
いろいろな料理にしいたけを加えることでかさ増しでき、ダイエットをサポートしてくれます。
おいしく食費を抑えたい人
しいたけは、価格も安定しており、比較的安価に購入することができる食材です。
また、秋には露地ものも多く出回るため、安く購入することができます。
しいたけは、冷凍保存も可能ですし、干ししいたけとして保存することもできます。
干ししいたけは、うま味も栄養価もグンとアップします。
しいたけは、美味しく食費を抑えたい方にはピッタリの食材といえます。
しいたけと食べ合わせがよい食品7選
しいたけと合わせると、美味しいだけでなく、栄養的にも補完し合える食品があります。
簡単なレシピとともにご紹介しましょう。
乳製品としいたけ|ミルクリゾット
しいたけに含まれるビタミンDは、乳製品のカルシウムを骨に吸着しやすくします。
骨の健康のために、ぜひ組み合わせたい食品です。
<材料>
- 牛乳 400ml
- 玉ねぎ 1/4個
- オリーブオイル 大さじ1
- 米 150g
- 熱湯 200ml
- 塩小さじ 1/2
- 黒こしょう 適宜
- 粉チーズ
<作り方>
1. 玉ねぎのみじん切りをオリーブオイルで炒めます。
2. 洗っていないお米150gを加えて炒めます。
3. 熱湯を加え中火で煮ます。牛乳を少しずつ加え、15分ほど火を通します。
4. 塩と胡椒で味を調え、火からおろしたら粉チーズを手早く混ぜて完成。
豚肉としいたけ|旨味マシマシ豚角煮
しいたけに含まれるビタミンDは脂溶性ビタミンです。
しいたけと豚肉を一緒に食べることで、ビタミンDの吸収率がよくなります。
栄養価だけでなく、豚肉としいたけは、相乗効果でうま味もアップします。
<材料>
- 豚バラ肉 500g
- しょうゆ 大さじ1と1/2
- 片栗粉 大さじ1
- ゆでたけのこ 200g
- 干ししいたけ 8枚
<合わせ調味料>
- お湯 600ml
- 鶏がらスープの素 小さじ2
- 酒 大さじ2
- オイスターソース 大さじ2と1/2
- しょうゆ 大さじ2
- 砂糖 大さじ1
- 塩 小さじ2/3
- 八角 3個
- チンゲン菜 2株
- 酒 適量
- 水 カップ4/5
- 塩 小さじ1/2
- サラダ油 大さじ3
- 水溶き片栗粉 大さじ1
<作り方>
1. 豚肉は4cm角に切ります。しょうゆと片栗粉をまぶし、もみ込んで下味をつけます。
2. ゆでたたけのこは、くし形に切り、干ししいたけはもどしておきます。
3. チンゲン菜は6つ割りにしサッと油で炒め、酒、水、塩で煮て、汁けを切って飾ります。
4. 下味をつけた豚肉を中華鍋で焼いてからとり出します。
5. 中華鍋に油を大さじ1杯入れ、豚肉、たけのこ、しいたけを順番に炒め合わせます。
6. ボウルに入れてよくかき混ぜた合わせ調味料を投入します。
7. フタをして弱火でじっくり煮込みます。
8. 豚肉が柔らかくなったら、水溶き片栗粉でとろみをつけて器に盛ります。
大豆としいたけ|うま煮
大豆にしいたけのうま味がしっかりと浸み込んだ一品です。
大豆たんぱくがたっぷりとれるので、ダイエット中にもおすすめです。
<材料 >
- 大豆(水煮) 1袋
- しいたけ 5枚
- 出汁
- 水200cc
- 和風だしの素 小さじ 1/2
- 酒 小さじ 2
- みりん小さじ 2
- 砂糖 小さじ 2
- しょうゆ 小さじ 3
1. 大豆の水煮は洗ってザルに上げ、水気を切っておきます。
2. しいたけは5㎜角に切ります。
3. 鍋に出汁と調味料を加え、大豆としいたけを入れて中火で煮ます。
4. クッキングシートなどで落とし蓋をし、5分ほど煮たら、しょうゆを加えます。
5. 煮汁が少なくなるまで煮たら完成です。
グリンピースとしいたけ|炊き込みご飯
グリンピースも植物性タンパク質が豊富な食材です。
鮮やかなグリーンを楽しむレシピを紹介しましょう。
<材料 (4人分)>
- 米 3合
- グリンピース 1/2カップ
- 生しいたけ 4個
ご飯の調味料
- だし汁 3カップ
- 薄口しょうゆ 小さじ2
- みりん 小さじ2
- 塩 小さじ2/3
- 酒 大さじ2
<作り方>
1. お米は研いで、ザルに上げて30分ほどおきます。
2. しいたけは石づきを取り、焼き網で両面焼き、4㎜角に切ります。
3. 炊飯器に、お米、グリーンピース、しいたけ、調味料を入れてスイッチを入れます。
ねぎとしいたけ|煮込みうどん
ネギには、アリシンが豊富に含まれており、疲労回復や風邪の予防に効果的です。
ネギの香りとしいたけのうま味がベストマッチの一品です。
受験勉強中のお子さんの夜食にもおすすめです。
<材料(1人前)>
- 冷凍うどん 1玉
- 豚こま切れ肉 50g
- 長ねぎ 50g
- しいたけ 2個
- お湯 300ml
- 顆粒和風だし 小さじ1
- しょうゆ 大さじ1
- みりん 大さじ1
1. 冷凍うどんは流水で解凍しておきます。
2. 長ねぎを斜めに薄切りにします。しいたけは、石づきを切り落とし、薄切りに。軸は手で切り裂きます。
3. 鍋にお湯を入れ、顆粒和風だしを入れ、ひと煮立ちさせます。
4. 長ネギとしいたけを入れ中火で5分間煮込みます。
5. うどん、豚こま切れ肉、しょうゆ、みりんを入れ、味が馴染むまで中火で5分煮込んだら完成です。
ブロッコリーとしいたけ|チーズ焼き
野菜の中でもとくに栄養バランスがよいのがブロッコリーです。
ビタミンC、ビタミンEを豊富に含んでいます。
茎にも栄養がたっぷりあるので、捨てずに使いきりましょう。
<材料 (2人分)>
- ブロッコリー 1/2株
- 椎茸 2~3枚
- ピザ用とろけるチーズ
- 塩こしょう 少々
- ガーリックパウダー 少々
- マヨネーズ 少々
1. ブロッコリーは小房に分け、しいたけは4等分に切ります。
2. 鍋にお湯を沸かし、塩を加えたら、しいたけを茹でます。
3. 1分くらいしたら、ブロッコリーを加え、1~2分茹でてからザルに上げます。
4. 耐熱容器にしいたけとブロッコリーを盛りつけ、塩こしょう、ガーリックパウダーをふ りかけます。さらにマヨネーズとチーズをかけます。
5. トースターで4~5分焼いて焦げ目がつければ完成です。
ごぼうとしいたけ|しいたけたっぷり豚汁
ごぼうもしいたけも食物繊維が豊富に含まれた食材です。
便秘の予防や整腸作用効果が期待できます。
いろいろな根野菜を入れて、栄養たっぷりの豚汁を作ってみましょう。
<材料(4人分)>
- 薄切り豚バラ肉 100g
- 水で戻した干ししいたけ 4枚
- ごぼう40g
- にんじん 60g
- 大根 150g
- 里芋 3コ
- ねぎ 2本
- こんにゃく 1/2枚
- 水気を切った木綿豆腐 300g
- サラダ油 大さじ1
- ごま油 大さじ1
- 酒 大さじ3
- 水 カップ6
- 味噌 90~100g
<作り方>
1. 豚肉は食べやすい大きさに。しいたけは1㎝幅に。ごぼうは皮をこそげ、3㎜程度の厚さに。ニンジン、大根はいちょう切りに。里芋は皮を剥いて1㎝の厚さに。ネギは1.5㎝の 輪切りに切ります。こんにゃくは手でちぎります。
2. 鍋にサラダ油とごま油を入れ、熱してから材料をよく炒めます。
3. 油が全体に馴染んできたら水、酒を加えて煮ます。
4. 野菜が柔らかくなってきたら、味噌を溶き入れて火を止め完成です。
スポンサーリンク
調理方法別しいたけの絶品レシピ
しいたけには、さまざまな調理方法があります。
調理方法別に作り方やコツを紹介しましょう。
しいたけを揚げる|しいたけ南蛮
肉厚のしいたけが手に入ったら、しいたけ南蛮を作ってみましょう。
まるでお肉のような食感で、ボリュームある一品になります。
<材料(2人分)>
- 生しいたけ 6枚
- 片栗粉 大さじ1〜2
- 揚げ油 適量
調味料
- しょうゆ・酢・砂糖 各大さじ2
タルタルソース
- ゆで卵 1個
- たくあん 30g
- マヨネーズ 大さじ2
- レモン汁小さじ1
<作り方>
1. しいたけは石づきを取って、食べやすい大きさに切ります。
2. ゆで卵はつぶし、たくあんは粗みじんにして、マヨネーズ、レモンを加えてタルタル ソースを作ります。
3. ポリ袋にしいたけを入れたら、片栗粉を加えてまんべんなくまぶします。
4. 180℃に熱した油でしいたけをカリっと揚げます
5. フライパンに調味料を入れ、火にかけ、しいたけを加えてからめます。
6. 器に盛り付け、タルタルソースをかければでき上がりです。
しいたけを焼く|しいたけの醤油焼き
焼いてしょうゆをかけただけのシンプルなしいたけ料理です。
しいたけの笠を上にして焼くと、うま味が逃げません。
<材料(2人分)>
- しいたけ 4つ
- 油 適量
- 酒 大さじ2
- しょうゆ 少々
<作り方>
1. しいたけの石づきを切り落とし、油を引いたフライパンに笠を上にして並べます。
2. 酒を入れてフタをし、中火で5分蒸し焼きにします。
3. しいたけの笠の部分に汁がたまって、柔らかくなったらしょうゆを垂らして出来上がり です。
しいたけを炒める|しいたけのバター炒め
しいたけの香りとバターの香り、さらにしょうゆの香りが三位一体になったごちそうです。
パクパク食べられる一品です。
<材料(2人分)>
- 肉厚しいたけ 100g
- バター 10g
- しょうゆ 小さじ2
<作り方>
1. しいたけの石づきを切り落とし、食べやすい大きさに切ります。
2. 熱したフライパンにばらーを入れ、泡立ってきたらしいたけを入れます。
3. しいたけがしんなりしてきたら、しょうゆを回しいれてすぐに火を止めます。
4. 予熱で和えたらでき上がりです。
しいたけを蒸す、レンチン|しいたけの酒蒸し
レンジで簡単に作れるしいたけの酒蒸しです。
とろろ昆布を敷くことで、しいたけと昆布のうま味が倍増します。
<材料(2人分)>
- 生しいたけ 4枚
- 酒小さじ 2
- しょうゆ 小さじ2弱
- とろろ昆布 適量
<作り方>
1. 生しいたけは石づきを切り落とし、軸ごと半分に切ります。
2. 耐熱ボウルにしいたけ、酒、しょうゆを入れてラップをします。
3. 600Wの電子レンジで1分30秒加熱します。
4. 器にとろろ昆布を敷いて、加熱したしいたけを乗せて出来上がりです。
しいたけをゆでる|しいたけが主役の味噌汁
味噌汁にしいたけをたっぷり入れてうま味を引き出しました。
味噌汁にすることで、しいたけの栄養素をすべてとることができます。
<材料(2人分)>
- 生シイタケ 2個
- 豆腐 100~150g
- だし汁 400ml
- みそ大さじ 1.5~2
- 刻みネギ 大さじ2
<作り方>
1. しいたけは石づきを取り除き、軸と笠に分けます。軸はタテに裂き、笠は薄切りにします。豆腐は食べやすい大きさに切ります。
2. 鍋にだし汁を入れ、煮立ったところにしいたけを入れます。
3. みそを溶き入れ、豆腐を加え、沸騰する寸前でネギを加え火を止めて出来上がりです。
しいたけを煮る|しいたけの含め煮
しいたけのうま味を丸ごと味わえる一品です。
作り置きができ、冷凍保存も可能です。
お弁当のおかずにもピッタリですね。
<材料>
- 干ししいたけ 18~20枚
【A】
- だしカップ1
- 砂糖大さじ2
- 酒大さじ2
- みりん大さじ2
- しょうゆ大さじ2
【B】
- しょうゆ大さじ1
- 砂糖大さじ1/2
1. 干ししいたけはカップ1杯程度の少なめの水で30分~1時間くらいかけてじっくり戻します。少な目の水にすることで、しいたけのうま味を逃がさないようにするのがコツです。
2. 鍋に【A】を入れて煮立たせ、しいたけを加えます。落とし蓋をして弱火で10分間煮ます。
3. 【B】を加えたら、さらに5~10分煮詰めます。
4. 火を止めたら、そのまま味を含ませたらでき上がりです。
スポンサーリンク
しいたけをお店で買う際の選び方
新鮮なしいたけは、栄養価も高く、味もおいしいものです。
せっかくなら、美味しいしいたけを選びましょう。
笠が開きすぎていない厚いものを選ぶ
しいたけは笠が開き過ぎず、肉厚で丸みがあるものほどうま味が強く、食感もよいでしょう。
収穫して日にちが経ち、鮮度が落ちると笠が開いてきます。
8割程度の開き具合が目安となります。
軸が太いものを選ぶ
軸が太いしいたけは、適切な気温、湿度という環境の中で育ったしいたけです。
栄養をしっかりと吸収しているため栄養価も高く、美味しいものが多いでしょう。
ハリのある質感のものを選ぶ
見た目にもハリや質感のあるものは、食感もよく、おいしいしいたけです。
弾力のあるしいたけは、水分も適度に保っており、新鮮だといえます。
笠の裏のひだが白くてしっかりしているものを選ぶ
鮮度のよいしいたけは、笠の裏のひだ部分が白っぽくしっかりしています。
逆にひだが茶色く変色しているものは、鮮度が落ちている証拠です。
しいたけを選ぶ時には、かならず笠の裏側をチェックしましょう。
スポンサーリンク
生しいたけの栄養価をキープする保存方法
生しいたけを買ってきたら、栄養価を損なわずに保存することができるのでしょうか。
生シイタケの正しい保存方法を紹介します。
常温保存なら2~3日で食べきる
生シイタケは、買ってきたら2~3日は常温保存が可能です。
できるだけ、早めに食べきるようにしましょう。
食べきれないようであれば、鮮度が高いうちに冷凍してしまいましょう。
湿気ないようにキッチンペーパーで包む
しいたけは湿気を嫌います。
鮮度を保つためにも、1つ1つキッチンペーパーで丁寧に包んで野菜室に入れましょう。
しいたけのひだは、上に向けて保存するのが鮮度を保つコツです。
しいたけのひだの内側には胞子があり、胞子は湿気に弱い性質があります。
胞子がしいたけから落ちてしまうと、たちまち鮮度が落ちて傷みやすくなります。
鮮度が落ちれば、当然栄養価も落ちます。
天日干しして干ししいたけにする
しいたけの保存方法として、天日干しをして干ししいたけにしましょう。
干ししいたけにしてしまえば、長期保存が可能です。
完全に干しあがったら、湿気ないように密閉し、できれば乾燥剤も入れておくといいでしょう。
干ししいたけにすることで、うま味成分やビタミンDなどの栄養分も増加します。
冷蔵庫に入れる
生しいたけは、冷蔵庫で1週間程度保存が可能です。
しかし、買ってきた生しいたけをパックのまま冷蔵庫に入れてはいけません。
湿気がこもってしまって、すぐに傷んでしまいます。
冷蔵庫で保存する場合、しいたけの笠の裏が上になるようにしてペーパータオルに包みます。
ビニール袋に入れて野菜室に入れましょう。
冷凍庫に入れる
しいたけを保存するときには、冷凍もおすすめです。
冷凍すれば1ヶ月は保存ができます。
しいたけを冷凍保存することには、メリットもあります。
食感はそのままで、うま味がアップすることです。
冷凍することで、しいたけの細胞が破壊され、味も浸み込みやすくなります。
しいたけを冷凍するときのコツは、石づきを取ってから、笠と軸の部分を分けることです。
軸は香りの強い部分ですから、捨ててしまうのはもったいないです。
笠は冷凍保存袋に入れ、軸はラップにくるんでおくといいでしょう。
しいたけの栄養まとめ
ここでは、しいたけの栄養について紹介してきました。
その要点を以下にまとめます。
- しいたけに多く含まれる栄養素は、食物繊維、ビタミンD、β-グルカンなど
- しいたけの栄養価を高める方法は、冷凍、天日干し、油で加熱するなど
- しいたけの健康効果は、免疫力のアップ、便秘解消、ダイエットなど
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。