口内炎は誰にでも起こりうる口内トラブルの1つです。
口内炎はなぜできるのでしょうか。
また、口内炎はどのようにケアしたらよいのでしょうか。
本記事では、口内炎について以下の点を中心にご紹介します。
- 口内炎の原因
- 口内炎のケア方法
- 口内炎で病院を受診する目安
口内炎について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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口内炎とは?
口内炎とは、口の中の粘膜に起こる炎症の総称です。
口内炎は原因別にいくつかの種類に分類できます。
代表的な種類は次の通りです。
- アフタ性口内炎
- カタル性口内炎
- ウイルス性口内炎
- ニコチン性口内炎
あらわれる症状は種類によって若干違います。
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口内炎ができる主な原因を解説!
口内炎の主な原因は免疫力の低下です。
免疫力が低下すると、口内の粘膜のバリア機能も弱ります。
結果として、口内炎などのトラブルが起こりやすくなります。
免疫力が低下する代表的な原因は次の通りです。
栄養不足
口内炎の代表的な原因が栄養不足です。
たとえば偏った食生活をしている方は、免疫力が低下して口内炎ができやすくなります。
特に口内炎と関連が深いのはビタミンB2・B6です。
ビタミンB2・B6には口内の粘膜を保護する作用があるためです。
ビタミンなどの栄養不足で起こりやすいのは、カタル性口内炎です。
カタル性口内炎は、口内の粘膜に痛みを伴う白い潰瘍ができるのが特徴です。
栄養不足による口内炎は、基本的には自然によくなります。
治癒期間は長くても2週間程度で、完治後は痕も残らないことがほとんどです。
ストレス
ストレスも口内炎の代表的な原因です。
ストレスは免疫力を低下させるためです。
ストレスが免疫力を下げるのは、自律神経を乱すためです。
自律神経は身体の働きを管理している器官です。
免疫機能も自律神経によって調節されています。
自律神経は非常に繊細で、ささいなストレスでもバランスを崩すことがあります。
自律神経が乱れると免疫機能の調節がうまくいかなくなります。
そのため、口内炎などのトラブルが起こりやすくなります。
ストレスによって起こりやすいのはアフタ性口内炎・ウイルス性口内炎などです。
免疫力の低下
免疫力の低下は口内炎の大きな原因です。
免疫力が下がって口内炎ができやすくなるのは、口内の粘膜のバリア機能も低下するためです。
たとえば口内に小さな傷ができたとします。
免疫力が低下していると、傷口に口内の雑菌が感染しやすくなります。
傷口にとりついた雑菌が増殖し、口内炎に発展するというわけです。
免疫力の低下によって起こりやすいのはアフタ性口内炎・ウイルス性口内炎です。
睡眠不足
睡眠不足は自律神経を乱す原因です。
自律神経の乱れは免疫力の低下を招くため、口内炎が起こりやすくなります。
睡眠不足でできやすい口内炎はアフタ性口内炎・ウイルス性口内炎などです。
物理的刺激
物理的刺激とは、口内を噛んだり、熱い物で口内を火傷したりするケースが該当します。
合わない入れ歯・矯正器具の金具が口内を傷つけることも物理的刺激にあたります。
口内に傷ができると、雑菌が入り込んで炎症を起こします。
特に免疫力が低下している方は、ささいな傷でも雑菌の繁殖が起こりやすくなります。
物理的刺激によってできる口内炎の多くはカタル性口内炎です。
カタル性口内炎の主な症状は、痛みのある潰瘍・ただれなどです。
カタル性口内炎は基本的に自然によくなります。
ただし、口内炎の原因である物理的刺激を取り除かなければ治癒はしません。
たとえば入れ歯や矯正器具が原因の場合は、調整が必要です。
ウイルス感染
口内炎はウイルスの感染によって起こることもあります。
代表的なのは、ヘルペス性口内炎やカンジダ性口内炎です。
ヘルペスウイルスは、単純ヘルペスウイルスへの感染で起こります。
ヘルペス性口内炎の主な症状は、口内の白い水ぶくれや歯肉の腫れです。
発熱を伴うのもヘルペス性口内炎の特徴です。
カンジダ性口内炎はカンジダ真菌というカビの活性化で起こります。
中でも偽膜性カンジダ性口内炎は、舌や頬の粘膜に白い苔状のカスが発生するのが特徴です。
ヘルペスウイルスもカンジダ真菌も、ほとんどすべての方が有している菌です。
普段は身体の中で大人しくしていますが、免疫力が低下すると活性化して口内炎などを引き起こします。
梅毒・淋菌・クラミジアなどが口内炎を引き起こすこともあります。
ウイルス性口内炎の主な感染経路は、ウイルスを含んだ唾液への接触です。
具体的にはキス・食器の使い回し・回し飲み・性的接触などがあります。
アレルギー
アレルギーが原因で口内炎が起こることもあります。
アレルギー性口内炎と呼ばれています。
アレルギー性口内炎の主な原因は次の通りです。
- 食物アレルギー:特定の食べ物
- 金属アレルギー:矯正器具の金具・歯の詰め物
- 化学成分アレルギー:歯磨き粉などの成分
- 薬剤アレルギー:特定の薬剤
喫煙
慢性的な喫煙習慣も口内炎の原因の1つです。
喫煙によって起こる口内炎は、ニコチン性口内炎と呼ばれています。
喫煙で口内炎が起こるのは、タバコに含まれるニコチンが口内の血流悪化を招くためです。
タバコの煙による熱・乾燥などの刺激も口内炎の一因です。
ニコチン性口内炎では、口内の粘膜に白斑ができる点が特徴です。
症状が進行すると、粘膜全体が白っぽく分厚くなります。
ニコチン性口内炎は、喫煙を止めると軽快することが一般的です。
反対に放置すると、舌がんなどに発展することもあります。
口内炎にならないためにできる対策は?
口内炎は生活習慣の見直しで予防・改善できます。
自分でできる口内炎対策をご紹介します。
生活習慣の改善
口内炎を防ぐには、生活習慣を見直して免疫力を下げないようにしましょう。
具体的なポイントは次の通りです。
- 十分な睡眠
- 栄養バランスのよい食事
- ストレスの解消
必要な栄養素をサプリで補う
栄養不足は口内炎の大きな原因です。
特に口内炎と関連が深いのは、ビタミンB2・B6・Cです。
ビタミンB2・B6には粘膜を保護する作用があります。
ビタミンCは免疫力アップに役立つ栄養素です。
各栄養素は食事からの摂取が理想的です。
食事からの十分な摂取が難しい場合は、サプリなどを補助的に利用するのもよい方法です。
口腔内の衛生を保つ
口内炎は、口内に雑菌が繁殖すると起こりやすくなります。
口内炎を防ぐためにも、口内はできる限り清潔に保ちましょう。
代表的なのは丁寧な歯磨きです。
虫歯・歯周病がある方は歯科で治療を受けましょう。
口内炎が治らないときは病院へ!
口内炎が一向に治らない場合は、一度病院で診察してもらうのがおすすめです。
病院を受診すべき目安は次の通りです。
- 口内炎が2週間以上続く
- 口内炎がどんどん広がっている
- 強烈な痛みがある
- 口内がただれている
- 発熱を伴う
口内炎は長くとも2週間以内に治ることがほとんどです。
2週間以上続く場合は、口内炎ではなく他の病気が疑われます。
代表的なのは舌がんです。
舌がんは時間の経過と共に大きくなる点も特徴的です。
口内炎の症状がひどい場合も、念のために病院を受診しましょう。
原因としてウイルス感染などが考えられるためです。
ウイルス性の口内炎は自然治癒することもあります。
ただし、アフタ性口内炎などよりも治癒するまでの期間が長めです。
治癒が長引くと、痛みや発熱などの症状に苦しめられることになります。
また、他人に感染させるおそれもあるため、病院で治療を受けることが望まれます。
ウイルス性口内炎は強烈な痛み・ただれ・発熱などを伴うことも多いです。
特に子供は、痛みから食事・水分を摂れなくなって衰弱することもあります。
他人への感染を防ぎ、症状の改善を急ぐためにも、長引く口内炎・ひどい口内炎は病院で治療を受けましょう。
口内炎の診療科は耳鼻咽喉科・歯科・口腔外科が適当です。
最寄りの内科・クリニックがある場合は、まず相談してみるのも1つの方法です。
子供の口内炎でかつ発熱を伴う場合は、小児科も適切です。
発熱を伴う子供の口内炎は、手足口病やヘルパンギーナなどの可能性が高いためです。
手足口病・ヘルパンギーナは夏風邪の1種で、例年7月頃にピークを迎えます。
口内炎と関連のある病気
口内炎と関連の深い病気に、舌がんとベーチェット病があります。
舌がんは口内にできる悪性腫瘍です。
放置すると進行し、ときに命を脅かすこともあります。
舌がんができやすい場所は、舌の裏・舌の縁です。
初期には痛みが出にくいため、発見が遅れることも少なくありません。
ベーチェット病は全身の粘膜に炎症が起こる病気です。
発症原因は不明で、国の指定難病に登録されています。
ベーチェット病では多くの場合、アフタ性口内炎を繰り返します。
口内炎が頻繁に起こる場合は、ベーチェット病を疑って医療機関を受診しましょう。
診療科は内科・脳神経科・リウマチ科などが適当です。
口内炎に関するまとめ
ここまで口内炎についてお伝えしてきました。
口内炎の要点を以下にまとめます。
- 口内炎の原因は、栄養不足・睡眠不足・物理的な刺激・喫煙・ウイルス感染など
- 口内炎のケア方法は、生活習慣の見直し・適切な口腔ケア
- 口内炎で病院を受診する目安は、2週間以上続く場合・症状がひどい場合など
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。