クレソンを料理に添えることで、彩りが良くなります。
また、クレソンにはさまざまな栄養素が豊富に含まれています。
そもそも、クレソンとはどのような野菜なのでしょうか?
クレソンには、どのような栄養素が含まれているのでしょうか?
本記事ではクレソンの栄養素について以下の点を中心にご紹介します。
- クレソンに含まれている栄養素とは
- 美味しいクレソンを見分けるポイントとは
- クレソンの食べ過ぎによる影響について
クレソンの栄養素について理解し、健康になるためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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クレソンとは
耳馴染みのない方も多いかもしれませんが、クレソンはアブラナ科の多年生草本です。
クレソンは、水中または湿地でよく育つ野菜で、ピリッとした辛味にほのかな苦みがあります。
一般家庭でも簡単に栽培することができる野菜になります。
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クレソンに含まれている栄養素がすごい!!
脇役としてのイメージが強いクレソンですが、実は豊富な栄養素は含まれています。
栄養素別に詳しく紹介していくので、ぜひご覧ください。
出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年版(八訂)】
ビタミンA
クレソンにはビタミンAが含まれているので、皮膚や粘膜の健康維持ができます。
特に、ビタミンAは目の健康に欠かせない栄養素です。
現代人はスマホが生活必需品となり、デスクワークではパソコン作業が多く、目を酷使しがちです。
眼精疲労にお悩みの方は、ぜひ摂取していただきたい栄養素の1つです。
また、ビタミンAには紫外線による刺激から肌を守る作用もあるので、シミの予防にもつながります。
抗酸化作用によって、身体の細胞が老化するのを防止できます。
肌のキメが細かくなるだけでなく、細胞が正常にはたらく手助けをします。
ビタミンAは脂溶性のため、油を使った調理方法だと、効果的に栄養素を吸収できます。
ビタミンC
クレソンにはビタミンCが豊富に含まれており、その量はスイートコーンの約3倍です。
ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康や免疫力UPの効果が期待できる栄養素です。
ビタミンCを摂取することで、体内では活性酵素が除去される抗酸化作用があります。
そのため、シミやそばかす、しわなどの肌の老化を防止し、アンチエイジング効果が期待できます。
また、ビタミンCを摂取することで免疫力が高まるので、感染症が社会的問題となっている現代のニーズに合っています。
免疫力を上げて風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルスなどの感染症を予防して健康的に生活しましょう。
食物繊維
クレソンには、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維を摂取することで腸内環境が正常に保たれ、腸蠕動が亢進されて排便が促されます。
そのため、便秘でお悩みの方にはぜひ食物繊維が含まれる食べ物を摂取していただきたいです。
また、食事の際に食物繊維を多く含む食品を摂取すると、食べ物の移動速度がゆっくりになります。
これにより、小腸での糖質の吸収が穏やかになり、食後の血糖の急上昇を予防してくれます。
糖質を多く含む食べ物を食べるときや糖尿病や肥満の予防をしたい方は、ぜひ食物繊維を一緒に摂取しましょう。
カリウム
クレソンに含まれるカリウム量は、スナップエンドウの約2倍です。
カリウムには体内の細胞の浸透圧を調整し、水分量を正常に保つ効果があります。
また、摂り過ぎたナトリウムを体外に排出してくれる作用があります。
そのため、むくみを予防したり、改善させたりすることができるのです。
カリウムが不足するとこむら返りなどの症状が出ることがあります。
また、女性の方であれば生理中や妊娠中は体内に水分をため込みやすい時期なので、むくみに悩まされる方も少なくありません。
このように、むくみが気になるときにはぜひカリウムを積極的に摂りましょう。
外食やお惣菜などが多く、塩分の摂りすぎが気になるときには、ぜひカリウムを多く含むクレソンを食べることをおすすめします。
βカロテン
クレソンには豊富なβカロテンが含まれており、その量はアスパラガスのなんと約7倍にもなります。
βカロテンはビタミンAとも深い関わりのある栄養素で、ビタミンAの原材料とも呼ばれています。
βカロテンは体内で必要に応じて、ビタミンAに変換されます。
抗酸化作用が高いので、細胞の異常増殖や老化を防ぎ、生活習慣病を予防し、若返りの効果もあります。
現在は、2人に1人ががんが原因で亡くなっていますが、細胞を正常に保つことができるので、悪性腫瘍のリスクを下げられるともいわれています。
また、βカロテンは熱にも強いので、加熱調理しても栄養素が下がることはありませんので、安心です。
シニグリン
クレソンには特有の香りやピリッとした辛さがありますが、これは「シニグリン」の成分が影響しているためです。
このシニグリンには、強い抗菌作用や防腐作用があります。
そのため、食中毒や口臭の予防効果が期待できます。
また、クレソンはお肉に添えられていることが多いのですが、これも理にかなっているといえます。
シニグリンの持つ抗菌作用によって脂っぽいものを口の中でさっぱりとさせることができます。
これと同時に、消化器官のはたらきを助けてくれるうれしい効果があるのです。
シニグリンは、
- 唐辛子
- ショウガ
- コショウ
にも含まれており、血行を促進させる効果もあります。
そのため、身体が温まり基礎代謝UPが期待できます。
ポリフェノール
ポリフェノールといえば、赤ワインやチョコレートなどに多く含まれているイメージが強いのですが、クレソンにも含まれています。
ポリフェノールは、抗酸化作用が高いです。
鉄が酸化すると錆びますが、これは体内でも同様であり、酸化することで細胞のはたらきに異常をきたしやすくなります。
また、人間の身体は酸化することで生活習慣病のリスクが上がります。
例えば血管が酸化すると、老化が進んで動脈硬化が進み、血管に弾力性が失われていきます。
動脈硬化が進むと血の塊である血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気のリスクが上がります。
クレソンを食べて生活習慣病を予防し、健康的な毎日を送って健康寿命を伸ばしましょう。
リン
クレソンには、リンも含まれています。
リンは骨や歯を形成する必須ミネラルの1つで、筋肉の収縮を補助しています。
そのため、適切な量のリンを摂取することで丈夫な歯や骨を作ることにつながります。
リンが不足すると筋力が低下したり、脱力感が出てきたりします。
さらに、糖尿病やメタボリックシンドローム、高血圧のリスクも上がることが最近の研究でわかってきています。
ただし、リンはさまざまな食品に多く含まれているので、不足することはあまりないといわれています。
しかし、過剰に摂取することでカルシウムの吸収率を下げることが示唆されています。
カルシウムとリンは、同じ程度の量を摂取することが最も望ましいといわれています。
葉酸
クレソンには、葉酸が多く含まれています。
葉酸といえば、妊婦に大切な栄養素であるイメージが強いのですが、実は男女問わず私たちの身体に大切な栄養素の1つです。
葉酸を十分に摂取することで血流量が上がり、基礎代謝が上がって太りにくい身体にもつながります。
逆に葉酸が不足すると、食欲不振や下痢、口内炎などの症状が出現することがあります。
また、葉酸はビタミンB群であり「造血ビタミン」と呼ばれることもある赤血球の生成やDNAの合成に関わるものです。
そのため、胎児の育成を促して先天異常や貧血の予防効果があります。
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美味しいクレソンを見分けるポイントは3つ
美味しいクレソンを見分けるためには、いくつかのポイントがあります。
まず、葉の色は緑が濃く、シャキッとみずみずしいものを選びましょう。
葉の大きさについては、大きめで丸みがあって葉と葉の間が開きすぎていないものがいいです。
茎の部分は曲がっているものよりは、まっすぐ伸びているものの方が鮮度が高いです。
細すぎると風味が落ち、太すぎると硬い食感になるので、ちょうどよい太さの茎のものがおすすめです。
クレソンの旬はいつからいつまで?
旬のものは旬の時期にいただくことで、高い栄養素で美味しくいただけます。
クレソンの旬は3~5月頃なので、この時期のものを購入することをおすすめします。
しかし、最近では通年栽培できるので時期を問わず購入できることが多いです。
クレソンの美味しい食べ方は?
クレソンは独特の苦味があるので、苦手な人も少なくありません。
クレソンを美味しくいただく食べ方について紹介します。
クレソンの食べ方としては、以下のものが挙げられます。
- 生で食べる
- 揚げる
- 茹でる
- 漬ける
まず、生で食べるのであればサラダがおすすめです。
お好みの具材と混ぜて、ドレッシングをかけるだけなので手軽に作れます。
苦味が苦手な方はクレソンを揚げることをおすすめします。
ただし、火を通しすぎると栄養素が壊れてしまうので注意が必要です。
茹でることでも、ある程度苦味を抑えられます。
1分程度サッと茹でて、おひたしのようにして食べると美味しく召し上がれます。
クレソンは、オリーブオイルとも相性が良い食材です。
唐辛子やニンニクをお好みの量入れて、オリーブオイルに漬けて一晩寝かせることで、お肉などの付け合わせとして美味しくいただけます。
クレソンは食べ過ぎると良くない!?
食物繊維は適量であれば便秘が解消され、腸内環境が整うなどのうれしい効果があります。
ただし、クレソンには食物繊維が豊富に含まれているので、食べ過ぎには注意が必要です。
食べ過ぎることで腸の動きが促進され、腹痛や下痢を引き起こすことがあります。
そのため、クレソンを食べる量は1日80gまでに抑えるようにしましょう。
クレソンと栄養についてのまとめ
ここまでクレソンの栄養素についてお伝えしてきました。
クレソンの栄養素に関する情報の要点を以下にまとめます。
- クレソンにはビタミンや食物繊維などの多くの栄養素が含まれている
- 緑が濃く、ツヤがあってみずみずしいクレソンは鮮度が高く美味しい
- クレソンは食べ過ぎると、下痢や腹痛などの症状が出るため注意が必要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。