口は内臓の入口といわれ、全身と深い関わりがあります。
そのため胃腸が荒れると、口腔内の粘膜が荒れて「口内炎」になる人も少なくありません。
口内炎は、どうしてできるのでしょうか?
口内炎はどうやって治せばいいのでしょうか?
口内炎の原因はさまざまで、予防や根本の原因を探るためその方法について知っておく必要があります。
そこでこの記事では「口内炎の原因」について以下の点を中心にご紹介します。
- 口内炎とは?
- 口内炎の種類は?
- 口内炎の原因は?
- 口内炎を起こす病気は?
- 抗がん剤治療で口内炎になるってホント?
口内炎について理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
口内炎を予防する方法についても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
口内炎とは?
「口内炎」とは、舌や口の中の粘膜、さらに唇に起こる炎症のことです。
口内炎にはさまざまな種類があり、口内炎の原因はその種類によって異なります。
なかでも発症者が多いとされるのが「アフタ性口内炎」です。
口内炎の種類
口内炎の症状をそれぞれ見ていきましょう。
同じ口内炎でも種類によって特徴が異なります。
アフタ性口内炎
一般的な口内炎は「アフタ性口内炎」のことを指します。
黄色や白っぽい小さな円形の潰瘍で、周りが赤く縁取られている状態を「アフタ」といいます。
発症しやすい場所は、頬の内側や歯茎、舌や唇の裏側で、ほとんどの場合で痛みを伴います。
通常は1〜2週間で治りますが、症状を繰り返すことがあります。
カタル性口内炎
「カタル性口内炎」は、口の中の粘膜が赤く腫れたり、水ぶくれができるなどの症状が見られます。
アフタ性口内炎とは違って丸いできものは見られませんが、味覚がわかりにくくなることがあります。
ウイルス性口内炎
その名前の通り「ウイルス」によって引き起こされる口内炎です。
単純ヘルペスウイルスによる感染は「ヘルペス性口内炎」といわれ、おもに唾液の接触や飛沫が原因です。
5ミリ程度の水疱が見られ、別名は「口唇(こうしん)ヘルペス」ともいわれます。
ほかには「クラミジア・梅毒・淋病」など性感染(STD)が原因で口内炎を引き起こすことがあります。
また人体に常在する「カンジダ菌」という真菌(カビ)が原因になることがあります。
健康なときは問題を起こさないカンジダ菌ですが、免疫力が落ちることで炎症を起こしやすくなります。
アレルギー性口内炎
食品や薬品、金属などによって引き起こされる口内炎が「アレルギー性口内炎」です。
アレルギー反応が起こり、口腔内の粘膜に炎症が見られます。
ニコチン性口内炎
「ニコチン性口内炎」は、喫煙者に多く見られる口内炎です。
喫煙習慣があると、口の中が「熱にさらされる」状態が続きます。
熱の刺激で口腔内の粘膜や舌に白い斑点ができ、ひどくなるとがんを引き起こすことがあります。
口内炎ができる部位
口内炎は口の中や舌、歯茎などあらゆる場所に発症します。
口内炎が発症した部位で、種類を特定することはできません。
しかし、口内炎の種類によって「多く見られる傾向」はあります。
口腔内
口腔内にできる口内炎は、頬の内側、唇の内側や歯茎などさまざま部位に発症します。
アフタ性口内炎の場合は、口腔内の広い範囲で発症が見られます。
ウイルス性口内炎は子どもの発症が多く、唇の周りに炎症が見られます。
舌
舌の付け根、舌先にできる口内炎もあります。
舌先にできる口内炎は、アフタ性口内炎やカンジダ性口内炎の可能性があります。
アフタ性口内炎は、舌先のほかに舌の付け根や裏側にまで及ぶことがあります。
カンジダ性口内炎では、白っぽい苔のようなものが舌に見られます。
悪化すると、舌上の広い範囲で白い苔状が生じます。
場合によっては、舌が全体的に赤く腫れることもあります。
ここで注意したいのが口内炎と症状が似ている「舌がん」を、勘違いして見落とすことです。
「口内炎のような痛みがない」また「炎症のある部分がぼんやりとはっきりしない」など、口内炎と様子が違う場合でも自己判断は禁物です。
とくに治りが遅いと感じる場合は医療機関への受診をおすすめします。
喉
喉にできる口内炎でウイルス性の場合は、「ウイルスの種類」によって特徴が見られます。
乳幼児など小さな子どもが喉に発症した場合は、ヘルペス性口内炎の可能性が高くなります。
強い痛みを伴い、高熱の症状が出ることがあります。
スポンサーリンク
口内炎の原因は種類によって異なる
口内炎の種類は原因によって異なります。
ここでは、口内炎の種類別に原因を説明していきます。
アフタ性口内炎の原因
発症者が多いといわれる「アフタ性口内炎」ですが、原因はさまざまです。
原因ははっきりと解明されていませんが、ストレス、抵抗力の低下などが考えられます。
免疫力の低下
アフタ性口内炎の大きな誘因は、免疫力の低下といわれています。
免疫力が落ちるとたちまちパワーダウンして、口腔内の粘膜が弱っていきます。
また食事する際にできた微少な傷(魚の骨やせんべいの尖り)など知らずしらずのうちにできた所から細菌が入り込み炎症を起こします。
ストレスや栄養不足
疲れやストレスが溜まると口内炎ができやすくなる、といった経験はありませんか?
ストレスや睡眠不足で体に負荷がかかるとやがて抵抗力が落ちて、口内炎ができやすくなります。
また、忙しい生活で食事が偏ると栄養バランスが崩れて「栄養不足」の状態になります。
アルコール摂取が多くなったり、甘いものを摂りすぎるのも口内炎の要因になります。
健康な体を維持するためには、バランスの良い食事が大前提です。
口腔粘膜の減少
唾液は口の中の粘膜を守っていますが、喫煙や加齢などによって唾液の分泌量が減少します。
また口呼吸の習慣があると、ドライマウスで唾液の保護作用が正常に働かず口内炎を起こしやすくなります。
カタル性口内炎の原因
「カタル性口内炎」の原因は、物質的な要因といわれています。
たとえば歯の矯正器具が当たってできる傷や、火傷などが挙げられます。
虫歯、入れ歯の不具合
入れ歯や矯正器具が合わず、擦れなどでできた傷から細菌が繁殖し口内炎の原因になることがあります。
また口の中が虫歯や歯周病によって不衛生な状態でいると、細菌の繁殖を促し炎症しやすくなります。
乳幼児などの場合は、遊びながら口に玩具などを入れたりします。
その時に口の中の粘膜に傷がついてカタル性口内炎を引き起こすことがあります。
やけど
熱いスープなどでできたやけどをきっかけに、口内炎を引き起こすケースもあります。
粘膜がヒリヒリしてしびれたような症状で、これもカタル性口内炎に分類されます。
やけどした部分の組織が傷つき、粘膜がはがれると痛みを感じるようになります。
やけどの損傷が深い場合は、水ぶくれの症状も出てきます。
薬品の刺激
薬剤の投与が原因となる口内炎です。
さまざまな薬剤が原因になりうる、とされますが、その中でも「抗がん剤」など刺激の強い薬剤が高い確率で口内炎を発症させます。
ウイルス性口内炎の原因
ウイルスや細菌性の口内炎は、以下の2つが一般的に知られています。
- 口唇ヘルペス:単純ヘルペスウイルスが原因となる
- カンジダ性ウイルス
ヘルペス
単純ヘルペスウイルス感染によって発症する口内炎で、子どもに多く見られます。
初期の段階ではかゆみが生じ、口唇に水疱ができ口の中や喉に痛みが出るのが特徴です。
症状が重い場合はリンパ節が腫れて40度近い高熱が見られます。
カンジタ性口内炎は、口の中の常在菌であるカビの真菌が繁殖し炎症を起こします。
カンジダ菌は健康なときは問題を起こしません。
しかし免疫力低下などでカンジダ菌が繁殖すると口腔内のバランスが崩れ発症しやすくなります。
症状は、頬の内側や舌など口腔内全体に白い苔状のものが生じます。
この「口腔カンジダ性口内炎」は2種類あり「偽膜性カンジダ症」と「萎縮性カンジダ症」に分かれます。
偽膜性カンジダ症は口の中や舌の上に白い苔状のものが現れる症状です。
ステロイドを使用していたり、化学療法中の場合に見られる免疫力低下が原因と考えられています。
萎縮性カンジダ性口内炎は、口腔内が赤く腫れたり、粘膜がはがれたりします。
萎縮性は高齢者に多く見られ唾液量の減少や、入れ歯の素材にカンジダ菌が吸着しやすいためと考えられます。
コクサッキーウイルス
コクサッキーウイルスは「手足口病」の原因と考えられるエンテロウイルス群のひとつです。
口内炎をはじめ、手のひらや足の裏、おしりなどに水ぶくれのような発疹が見られます。
感染者の咳やくしゃみなどの飛沫感染、ウイルスに触れた指で口の中を触るなどの接触感染が原因とされます。
アレルギー性口内炎の原因
特定の食べ物や金属、薬品などでアレルギーを引き起こす場合があります。
果物を食べるとアレルギー成分が口の中の粘膜に触れて、アレルギー反応を起こすというケースです。
虫歯治療で使われている銀歯が原因で、アレルギー反応を起こして口内炎になる場合もあります。
抗生剤の長期間の摂取や、鎮痛剤などの薬剤が誘因になることがあります。
ニコチン性口内炎の原因
ニコチンによる口内炎は、喫煙習慣によって引き起こされます。
ニコチンはタバコの煙に含まれており、血管収縮や血流を悪化させる原因になります。
慢性的に喫煙することで、局所的に血液の供給が減少して口腔粘膜の組織の障害が出やすくなります。
また喫煙によって口の中の免疫機能が低下し、ドライマウスの原因にもなります。
さらに歯石が付着しやすくなり口腔環境の悪化につながります。
口内炎の原因で変わる治し方
口内炎の治療は、原因の種類によって異なります。
原因の根本を探り、改善するための方法を見ていきましょう。
アフタ性口内炎の治し方
基本的には1〜2週間程度で自然に治癒します。
しかし症状を繰り返す「再発性アフタ性口内炎」になる場合は、生活習慣の見直しが必要です。
アフタ性口内炎の原因はさまざまですが、栄養不足や免疫低下が大きな要因とされています。
まず食生活の見直しでは、ビタミンB群を意識的に摂取しましょう。
ビタミンB群のなかでも「ビタミンB2」と「ビタミンB6」が重要なカギを握ります。
ビタミンB2は皮膚や粘膜を健康にし、ビタミンB6は免疫力の向上と粘膜を正常にする役割があるためです。
さらにビタミンCもコラーゲンの生成に欠かせない栄養素であるため、不足すると口内炎になりやすいとされています。
また過労などで疲れを感じているときは「休息」が必要です。
規則正しい生活を送り、少しでも多く睡眠時間を確保できるように心がけましょう。
また普段からストレスを溜め込まないように自分の「解消法」を見つけることも治し方のひとつです。
カタル性口内炎の治し方
カタル性口内炎の場合は、物理的な原因を探る必要があります。
入れ歯や歯科矯正に不具合があると、擦れて口腔内に傷ができる原因になります。
また虫歯や歯周病などの自覚症状がある場合も、治療が必要です。
細菌が増殖している口腔内は、口内炎を起こしやすくなります。
そのため歯科医院へ定期的に受診し、すみやかに調整や治療してもらいましょう。
まずは口腔内を清潔に保ち、正常にしていくことが優先です。
ウイルス性口内炎の治し方
ウイルス性口内炎の代表として「ヘルペスウイルス」があります。
病院で処方されるのは、ヘルペスウイルスの増殖を抑える「抗ウイルス薬」の塗り薬や内服薬などです。
また同じような「抗ヘルペスウイルス」成分配合の薬は、市販薬として購入できます。
口内炎の治療では、口腔内を清潔にすることが重要です。
セルフケアとして、こまめにうがいをするのがいいでしょう。
ただの水よりも「ポビドンヨード」配合のうがい薬は、ウイルスや細菌、さらに真菌の殺菌効果があるといわれています。
アレルギー性口内炎の治し方
アレルギー性口内炎の場合、まずはアレルゲンとなる原因を探り、治していく必要があります。
食べ物であれは摂取を控える、また歯の詰め物に使われる銀歯を入れ変えるなどの方法です。
アレルギー反応が起こらないように根本を変えることが大切です。
病院で処方する口内炎治療には「抗ステロイド剤」や「副腎皮質ホルモン剤」の成分が含まれています。
薬局で販売されているのは、患部に直接塗るものや、貼り付けるもの、内服薬まで種類は豊富です。
症状に合わせて購入できますが、口内炎が広がっている場合は、塗るタイプがおすすめです。
ただし、市販薬は一時的な治療になりますので、改善が見られないときは医療機関を受診しましょう。
ニコチン性口内炎
ニコチン性口内炎の治療として「禁煙」することが重要となります。
喫煙すると煙が口腔内に充満して、その熱が刺激になります。
また熱によって口の中が乾燥し唾液量が減少して、抗菌機能が低下することで口内炎が生じやすくなります。
口内炎が舌や舌の裏にできる原因
口内炎の症状はさまざまで、発症部位や重症度も異なります。
頬の内側や唇などは、舌で触って確認できますが、実はその「舌」にできる口内炎も多く見られます。
「舌炎」といわれ、舌先や付け根、歯と触れる舌の側面や裏側まで、あらゆる部位に発症します。
虫歯や義歯による刺激
もし虫歯で歯のくぼみや引っ掛かりがある場合は、気になる部分を舌で触ることがあるかと思います。
義歯も同じく「とがりに舌が当たる」など何か不具合があると、つい同じ場所を舌で確認しこれが刺激となります。
知らないうちに刺激を与え、舌に傷をつけて口内炎の原因となる場合があります。
ビタミン不足
食事の中でビタミンを積極的に摂取しましょう。
ビタミンB群、その中でもビタミンB2やB6の栄養素は、皮膚や粘膜などを正常に保つ働きがあります。
そのためビタミン不足が続くと、肌が荒れて口内炎を招きやすい状態になります。
ビタミンBを多く含む食品は豚肉や海苔、ナッツ類です。
不足すると唇のひび割れが起こりやすくなり口腔内の炎症を起こしやすくなります。
またビタミンB6はささみ肉やバナナなどに多く含まれます。
ビタミンB6が不足すると皮膚の抵抗力が低下し、細菌の影響を受けやすくなります。
生活習慣の乱れ
仕事や家事など、忙しい毎日で生活習慣が不規則になることがあります。
慢性的な睡眠不足やストレスは、体の免疫機能を低下させると考えられています。
すると抵抗力が落ちて、舌にできた小さな傷も炎症につながりやすくなるのです。
口内炎を引き起こす病気
口内炎には、別の病気が関係している場合があります。
どのような症状のときに病気が疑われるのか、それぞれ見ていきましょう。
何度も繰り返し数多く口内炎ができる
口内炎の中でも「何度も繰り返す」「数多くできる」場合に疑われる病気があります。
ベーチェット病
ベーチェット病は、口や目、皮膚、外陰部に炎症を起こす全身性の疾患です。
はっきりとした原因は不明ですが、国の特定疾患に指定されています。
ベーチェット病によってできる口内炎は「口腔内アフタ性潰瘍(かいよう)」といわれています。
症状は一般的な口内炎とは異なり、一度に多くの炎症を起こすのが特徴です。
ベーチェット病患者さんのほとんどに「アフタ性口内炎」が見られます。
白血病
血液のガンといわれる「白血病」では、初期症状のひとつに口内炎が挙げられます。
白血球が減少し体の免疫機能が低下するため、口腔内の炎症が起こりやすくなるのです。
喉の奥にも口内炎ができる病気
口内炎を引き起こす病気は、舌や唇だけでなく「喉の奥」にできる場合があります。
併せて喉の痛みが症状として出やすくなります。
手足口病
ウイルスが原因で発熱し、口内炎が多数見られる病気です。
1〜5歳の子どもに発症することが多く、口のほかに手、足、お尻などに水疱性の発疹が生じます。
口内炎は痛みを伴い、子どもだけでなく大人も発症することがあります。
まれに合併症を起こすことがあり、強い頭痛やおう吐、意識障害の危険性があります。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは、エンテロウイルスが原因で口内炎を起こします。
1〜5歳くらいまでの子どもに多く見られ、小さい口内炎が多数できます。
同時に発熱することがあり、口内炎が治まるまでに7〜10日ほどかかります。
喉の口内炎が痛くない場合の病気
喉にできる口内炎で「痛みのないもの」があります。
「全身性エリテマトーデス」は、自分の免疫細胞を攻撃する病気で、皮膚や関節などに炎症が見られます。
倦怠感や関節炎、皮膚疾患、口内炎、臓器障害など全身に症状を及ぼす自己免疫疾患です。
全身性エリテマトーデスの症状のひとつである口内炎は、喉や頬が当たる粘膜に発症します。
痛みがほとんどなく、自分で気が付かないケースもあります。
境目がなくいびつな形をしている口内炎
舌がんの初期症状と口内炎は似ているといわれ、見過ごされる場合があります。
舌がんの症状としては、いびつな形をしている硬いしこりが、舌の両側に見られるのが特徴です。
初期には痛みがほとんどありませんが、進行すると出血したり痛み出したりします。
一般的な口内炎は1〜2週間ほどで改善するため、もし長引く口内炎の場合は医療機関に受診しましょう。
口内炎の原因を調べる病院への受診基準
一般的な「口内炎」は自然治癒するものが多いですが、いつまでも改善が見られないときは病院受診が必要なときがあります。
ではどのような場合に受診するべきなのか、まとめていきます。
2週間から1か月間治らない
通常、アフタ性口内炎の完治までは2週間程度、長くても1ヵ月で治ることがほとんどです。
しかし、長引く口内炎にはほかの病気が隠れていることがあります。
前述したように「舌がん」の場合は時間の経過とともに悪化することが考えられます。
何度も繰り返す
口内炎を何度も繰り返す場合は、ベーチェット病などの疾患が疑われます。
ベーチェット病は炎症が良くなったり悪くなったりを繰り返します。
20代〜40代の女性に多く見られる指定難病です。
痛みが強い、痛みを感じない
口内炎の痛みが強いと食事がしづらく苦痛を伴うためQOL(生活の質)が低下します。
そればかりでなく、ほかの病気の可能性もあります。
一方で、痛みのない口内炎にも注意が必要です。
口腔がんの症状として、口内炎に似た病変で痛みがほとんどないといわれています。
痛くないからと油断せず、違和感や治りが遅いときは病院へ相談しましょう。
口内炎とともに熱が出る
口内炎発症と同時に発熱が見られる場合は、ウイルス性の口内炎が考えられています。
子どもに多く見られる「手足口病」や「ヘルパンギーナ」は、38度以上の発熱が1〜3日続くことがあります。
6〜8月の時期に多いウイルスが原因で、全身に水疱性の発疹が見られます。
口内炎は口腔内の清潔が予防になる
口腔内の健康状態は、体の健康状態と密接に関わっています。
口腔環境を整えることが、口内炎をはじめ全身疾患の予防につながります。
義歯や虫歯は早めに治療する
義歯や虫歯、歯の気になる部分があれば早めに治療することが大切です。
口の中に不具合があるだけで、口内炎の誘因となるからです。
義歯や金属器具の不具合が原因で口内炎が発症しやすくなることは前述しました。
しかし虫歯や歯周病で口腔環境が悪化すると、口内炎だけでなく糖尿病や心疾患、呼吸器疾患の合併症を招きます。
口腔状態を健康にすること自体が予防方法の1つ
口腔環境を整えることが、口内炎の予防につながります。
しかし過度な飲酒、喫煙など生活習慣が乱れていたり、ストレスフルな生活が慢性的になると免疫力低下を引き起こします。
どんなに口腔状態を整えても、抵抗力が下がっているときは細菌に打ち勝つことができません。
口内炎予防には、口腔環境と併せて生活習慣を見直すことも大切です。
普段の口腔状態を健康にするには歯の清潔が大事
虫歯や歯周病、歯槽膿漏などは普段の歯磨き・うがいの影響を大きく受けます。
歯に汚れが残ると、歯周組織といわれる歯茎や歯の周りの骨に細菌が入り込みます。
歯茎の中に入り込んだ歯垢(プラーク)が炎症を起こします。
普段からこまめなうがいや、食後の歯磨きを習慣化して口腔内を清潔に保つことが大切です。
スポンサーリンク
口内炎の原因が「抗がん剤」の場合は注意が必要
抗がん剤治療の副作用として、口内炎の症状が出ることは少なくありません。
抗がん剤を使うことで、薬品の強い刺激と抵抗力が低下して細菌感染が生じるためです。
口内炎の痛みは、食事や会話がしづらくなり体力低下に繋がります。
また強い痛みによってイライラやストレス、不眠など精神的にも影響が出る恐れがあります。
しかし口内炎の辛さから、抗がん剤治療を自己判断で中止するのは危険です。
本来の治療目的の病気を悪化させてしまう可能性があるからです。
口内炎ができて辛いときは、医師に相談し口腔内を清潔にするうがい薬や、塗り薬などで対処することが大切です。
スポンサーリンク
口内炎の原因まとめ
ここまで「口内炎の原因」について種類・原因・治し方をお伝えしてきました。
口内炎の原因について要点を以下にまとめます。
- 口内炎とは、口の中のあらゆる部位や唇などに生じる炎症の総称
- 口内炎の種類は一般的に「アフタ性口内炎」「カタル性口内炎」のほかに「アレルギー性」や「ウイルス性」などが挙げられる
- 口内炎の原因は免疫力低下や物質的な刺激が多い
- 口内炎を起こす病気は、ベーチェット病や手足口病、白血病などがある
- 抗がん剤治療で口内炎になりやすいのは、強い薬剤の刺激や抵抗力の低下が考えられる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。