自然災害とは、自然現象によって人間の命や社会的活動に被害が生じる現象をいいます。
自然災害は自分や家族にも降りかかる可能性があります。
自然災害には、どのような種類があるのでしょうか?
自然災害に対してどのような対策があるのでしょうか?
本記事では、自然災害の種類について以下の点を中心にご紹介します。
- 自然災害とは
- 日本で起こる自然災害の種類とは
- 日本が災害大国と呼ばれる理由とは
- 自然災害と地球温暖化の関連性とは
自然災害の種類について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
スポンサーリンク
自然災害とは
自然災害とは、自然現象によって人間の命や社会的活動に被害が生じる現象をいいます。
「暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波、噴火その他の異常な自然現象により生ずる被害」と日本の法令上で定義されています。
スポンサーリンク
日本で起こる自然災害の種類はいくつ?
日本で起こる自然災害の種類はいくつあるのでしょうか?
日本で起こる自然災害の種類について詳しく見てみましょう。
地震
地球の表面を覆う十数枚の厚さ10km~200kmほどの岩盤のことをプレートといいます。
地震とはこの地下のプレートが押されたり、引っ張られたりすることで急激にずれる現象のことです。
地震は、大きく分けて3種類あります。
- 海溝型地震:海洋のプレートが大陸のプレートの下に沈み込み、大陸のプレートが引きずり込まれ、ひずみます。ひずみが限界に達することで大陸のプレートが跳ね上がり、地震になることをいいます。
- 断層型地震:岩石に押す力が加わることで、プレートがひずみます。その力に耐えられなくなった弱い部分のプレートがずれ動き、地震となります。直下型地震ともいわれています。
- 火山型地震:火山やマグマの噴火によって起こる地震をいいます。
津波
津波とは、地震が海域で起きた際に海底が上下に揺れ動きます。
この揺れは、海底から海面に至るまで海水全体を動かします。
この海面にもたらされた海水の変化が波となって広がっていく現象が津波です。
地震が発生した海底の深さが深いほど、津波の速度は速くなります。
震源が深い時の津波の速さはジェット機と同じくらいといわれています。
土砂崩れ
土砂崩れとは、山や崖などの急傾斜地にある土砂が急に崩れ落ちる斜面崩壊のことです。
土砂崩れは地震や豪雨などが原因で地盤が不安定となることで起きます。
地盤が不安定になり、表層の土層や大きな岩塊が混じっていない岩屑層が崩壊するのです。
地盤沈下(液状化)
地盤沈下とは、地層が圧縮することにより地盤が沈んでしまう現象のことです。
地盤沈下は、大きく分けて2種類あります。
- 広域での沈下:広域での沈下には自然現象を要因とするものと人為的要因の2種類があります。
- ①自然現象を要因とするものは、地震や地殻変動などです。
- ②人為的要因のものには、地下水の汲み上げや鉱物・天然ガスなどの採取などがあります。
- 局所的な沈下:局所的な沈下には、近隣の工事や盛土、埋戻し土などによる圧密沈下があります。
洪水
洪水とは大雨や雪解け、ダムの放水などにより、河川の水量が増加することをいいます。
堤防の決壊によって洪水が発生することもあります。
日本では、梅雨や台風が発生しやすい6〜7月頃に多く見られます。
豪雨
豪雨とは主に次の2つのことです。
- 局地的に短時間で多量の雨が降ること
- 大雨注意報の基準以上の雨が降ること
局所的に急に強い雨が降り、短時間に数十ミリの雨量をもたらすものを局所的豪雨といいます。
雹(ひょう)
雹とは、積乱雲によって作られた5mm以上の氷の塊が降る現象のことです。
5mm未満の氷の粒は、霰(あられ)といいます。
直径が5cmを超える大きさの雹になると、時速100kmを超える速度です。
人に当たった場合死に至る可能性もあり、非常に危険な災害です。
落雷
落雷とは、積乱雲から大地に発生する放電現象のことです。
落雷の電圧は、200万〜10億ボルトといわれています。
落雷自体は日本でもよく起きており、珍しいものではありません。
人に直撃することは少ないのですが、家屋などに落雷すると家事につながる恐れがあります。
暴風
暴風とは、風速28.5m / s 以上32.7m/ s未満の階級11の風のことです。
暴風は、広範囲に被害をもたらす可能性がある強風よりもはるかに強い風になります。
暴風警報とは、気象庁から発表される気象警報のことです。
暴風によって大きな災害が発生すると予想されると発表されています。
砂嵐
砂嵐とは、強い風によって砂や塵が巻き上げられる現象のことです。
空中に舞い上がった砂塵により、視界が非常に悪くなります。
砂漠などの乾燥地帯で多く見られます。
ゴビ砂漠や黄土高原で巻き上げられた砂が偏西風に乗って日本に飛来することがあります。
黄砂は飛来した砂が落ちてきたり、浮遊したりする現象のことです。
豪雪
豪雪とは、短時間に大量に雪が降ることをいいます。
積雪による被害が著しく大きい場合に豪雪といわれるようです。
冬季に雪が多く降る地域は豪雪地帯対策特別措置法により、豪雪地帯に指定されています。
豪雪地帯は、日本国土の50%以上を占めています。
吹雪
吹雪とは強い風で地表に積もった雪が舞い上がる現象のことです。
激しい吹雪で視界が悪くなる状態を、ホワイトアウトといいます。
吹雪には次の2種類があります。
- 風雪:降ってくる雪が激しい風により乱れ飛ぶ状態
- 地吹雪:激しい風で地面から舞い上げられた雪が、空中を乱れ飛ぶ状態
雪崩
雪崩とは、山や崖などの斜面に積もった雪が重力の影響でなだれ落ちる現象のことです。
雪崩は時期により、多く起きる雪崩が違います。
- 表層雪崩:厳冬期に多く起きる雪崩
- 全層雪崩:春先に多く起きる雪崩
表層雪崩はなだれ落ちる速度が速く破壊力も強いため、被害範囲も広くなる傾向があります。
火山噴火
火山噴火とは、地下で発生したマグマが地上に噴出する現象をいいます。
日本は、世界でも有数の火山国といわれています。
世界全体の活火山の約7%を日本が占めています。
火山噴火により起きる災害は以下の通りです。
- 火砕流
- 大きな噴石
- 融雪型火山泥流など
上記の災害は噴火に伴って起きるので、避難する時間がほとんどありません。
命の危険にさらされる危険性が高いので、噴火警報などを事前にチェックしましょう。
AGAは疾患であるため、必要な治療を施さなければ治すことはできません。さらに、AGAは進行性の脱毛症のため、できるだけ早く治療を始めないと手遅れになってしまいます。AGA治療を検討している方にとって、どのクリニックを選ぶかは非常に重[…]
日本が災害大国といわれる理由は4つ!
日本は、なぜ災害大国といわれるのでしょうか?
日本が災害大国といわれる理由について詳しく見てみましょう。
日本列島の位置
日本が災害大国といわれる理由の1つに日本列島の位置が関係しています。
世界には、十数枚のプレートがあります。
広い世界の中で、日本の国土は0.25%です。
0.25%しかないにもかかわらず、日本列島は4枚のプレート上に位置しています。
たくさんのプレート上に位置しているということは、その分プレート運動による地震や火山活動の影響を受けやすいということになります。
日本の地形
災害大国の理由の1つに日本の地形も関係しています。
日本の国土の約70%は、山地や丘陵が占めており、美しい自然に恵まれています。
山が多く国土面積が狭いということは、急な斜面が多く崩れやすいということです。
また、山の水源から流れる川も多く急なため、川の氾濫なども発生しやすいという特徴もあります。
都市構造
都市構造も災害大国といわれる理由の1つになります。
日本は狭い国土面積の中で人口増加に対応するために、海岸を埋め立てたり、山を造成したりしてきました。
その結果、河川や海岸、山などに隣接して多くの都市がつくられています。
そのため、自然災害が発生するたびに被害が大きくなりやすいという状態にあります。
日本の気象状況
日本の気象状況も災害に遭遇しやすい理由の1つになります。
日本の気候は、アジアモンスーン気候に属しています。
アジアモンスーン気候は水が豊富なため、農業や産業に恵まれた気候です。
一方、大雨や洪水などの水害が発生しやすいという特徴があります。
近年では、地球温暖化に伴い、大雨や台風の発生が増加傾向にあります。
今後、さらに大雨や台風による自然災害が懸念されています。
自然災害と地球温暖化の関連性は?
自然災害と地球温暖化には、どのような関連性があるのでしょうか?
地球温暖化とは大気中に二酸化炭素などの温室効果ガスが排出されることにより起きます。
地球温暖化とは、地球全体の平均気温が上昇する現象のことです。
地球全体の平均気温が上昇すると、海水の膨張や氷河などの融解が起きます。
海水の膨張や氷河などの融解による海面上昇が起きるのです。
また、気候が変化することにより、異常気象が発生する可能性が増えます。
異常気象は、自然生態系や農業、生活環境などへ影響を及ぼす場合があります。
上記のように、地球温暖化も自然災害を引き起こす要因の1つです。
地球温暖化が進むと、以下の災害が増える可能性があります。
- 台風
- 豪雨などの大雨
- 台風や豪雨よる洪水
- 土砂崩れなど
自然災害に備えて対策をしよう!
自然災害に備えてどのような対策が必要なのでしょうか?
自然災害に備えておくべき対策について詳しく見てみましょう。
家具の配置
地震などによって家具が転倒しないように家具は壁に固定する必要があります。
万が一、家具が倒れた場合も出入口を塞いでしまわないように家具の配置を考えましょう。
寝室や子供部屋に高さのある家具はできるだけ配置しないのが賢明です。
手の届きやすい場所に懐中電灯を備えておきましょう。
備蓄品
自然災害によって、電気や水道、ガスなどのライフラインが停止することがあります。
ライフラインが停止してしまった時に備えて、食料品や飲料水を備蓄しておきましょう。
【備蓄品の例】
飲料水 | ご飯 | ビスケット | 板チョコ | 乾パン |
トイレットペーパー | ティッシュペーパー | マッチ | ろうそく | カセット コンロ |
非常用持ち出しバッグ
災害が発生した際に、慌てないためには準備が必要です。
すぐに持ち出せるように非常用持ち出しバッグを準備しておきましょう。
【非常用持ち出しバッグの例】
飲料水 | 食料品 | 防災用ヘルメット | 衣類や下着 |
レインウェア | 紐なしの靴 | 懐中電灯 | 携帯ラジオ |
携帯充電器 | マッチやろうそく | 救急用品 | 使い捨てカイロ |
ブランケット | 軍手 | 洗面用具 | 歯磨きセット |
タオル | ペンとメモ帳 | マスク | 手指消毒薬 |
石鹸 | ウェット ティッシュ | 体温計 | 貴重品 |
【乳幼児がいる場合の例】
ミルク | 哺乳瓶 | 離乳食 | 携帯 カトラリー | 紙おむつ |
お尻ふき | 携帯用 お尻洗浄機 | ネックライト | 抱っこひも | 靴 |
【女性の場合】
生理用品やおりものシート | サニタリーショーツ |
黒いゴミ袋 | 防犯ブザー |
【高齢者がいる場合】
大人用紙おむつ | 杖 |
補聴器 | 介護食 |
入れ歯や洗浄剤 | 吸水パッド |
デリケートゾーンの洗浄機 | 持病の薬や常備薬 |
お薬手帳のコピー | 老眼鏡、眼鏡 |
安否確認方法
災害は、いつどこで発生するかわかりません。
家族と日頃から安否確認方法や集合場所について話し合っておきましょう。
また、災害時には以下のようなサービスも利用できます。
- 災害伝言ダイヤル:局番なしの「171」に電話すると、伝言を録音できます。
自分の電話番号を知っている家族などが、伝言を再生できます。 - 災害用伝言版:携帯電話からインターネットを利用して文字情報を登録できます。
自分の電話番号を知っている家族などが情報を見られます。
避難場所
災害時の避難場所や避難経路について事前に確認しておきましょう。
地図で調べるだけではなく、実際に避難所まで歩いてみることが重要です。
自然災害が起こったときに取るべき行動は?
自然災害が起こった時には、どのような行動を取るべきなのでしょうか?
自然災害の種類別に、取るべき行動について詳しく見てみましょう。
地震の場合
地震が発生した場合は、以下のような行動を取るようにしましょう。
- 高い建物から離れ、机の下などに隠れる
- あわてて外に飛び出さない
- 火元が手に届く範囲にある場合は、すぐに消火する
- 扉を開けて避難路を確保する
- エレベーター内の場合、最寄りの階で緊急停止させ、すぐに降りる
- バスや地下鉄などに乗車中は、手すりやつり革にしっかりつかまる
- 車を運転中の場合、緩やかに速度を落とし、ハザードランプを点灯して道路の左側に停止する
津波の場合
津波注意報や津波警報が発生した場合、以下のような行動を取るようにしましょう。
- すぐに海岸から離れ、できるだけ高い場所に避難する
- 津波注意報や津波警報が解除され、安全が確認されるまでは被災地域に入らない
- 日頃から津波ハザードマップなどで家周辺の安全な避難場所を確認する
火山噴火の場合
火山噴火が発生した場合は、以下のような行動を取るようにしましょう。
- 事前に避難場所や避難経路を確認する
- 火山防災マップを見て、危険な場所を確認する
- 防塵マスクを着用し、火山灰を予防する
- 火山灰が目に入ったら、水で洗い流す
- コンタクトレンズは装着せずに眼鏡をかける
- 火山灰は滑りやすいので、自動車や自転車の運転は気をつける
土砂崩れの場合
土砂崩れが発生した場合は、以下のような行動を取るようにしましょう。
- 自分の家が土砂災害の恐れがある地区かどうかを確認する
- 土砂災害ハザードマップで避難場所や避難経路を確認する
- 土砂崩れの前兆に注意を払う
【土砂崩れの前兆のサイン】
- 崖や地面にひび割れができる
- 崖の斜面から水が湧き出る
- 井戸や河川の水が濁っている
- 湧き水が濁っている
- 斜面から小石が落ちてくる
- 地鳴りや山鳴りがする
- 雨が降り続いているのに河川の水量が下がっている
- 樹木が傾いてる
豪雨・暴風の場合
豪雨や暴風が発生した場合は、以下のような行動を取るようにしましょう。
- 暴風で吹き飛ばされないように家屋を補強する
- 避難場所を確認する
- 雨戸やドアをしっかり閉める
- 外に不必要なものを置かない
- 必要以上の外出はできるだけ控える
豪雪・吹雪の場合
豪雪・吹雪が発生した場合は、以下のような行動を取るようにしましょう。
- 不要不急の外出や車の運転は控える
- 豪雪や吹雪後の除雪は、必ず2人で行う
- 豪雪や吹雪後の晴れの日は、落雪に十分注意する
- 外出時は頭上の雪にも注意しながら、小さな歩幅で歩く
最も多い自然災害と発生状況について
日本で最も多い自然災害について解説します。
中小企業庁が発表している我が国における自然災害の発生状況から見てみましょう。
日本の自然災害の発生件数割合は、以下の通りです。
- 台風:57.1%
- 地震:17.9%
- 洪水:14.7%
出典:中小企業庁【我が国における自然災害の発生状況】
一方で、自然災害による被害額割合は、以下の通りです。
- 地震:82.8%
- 台風:14.0%
- 洪水:3.3%
出典:中小企業庁【我が国における自然災害の発生状況】
上記から、2番目に発生回数が多い地震による被害額が最も高いことがわかります。
スポンサーリンク
自然災害の種類に関するまとめ
ここまで自然災害の種類についてお伝えしてきました。
自然災害の種類についての要点を以下にまとめます。
- 自然災害とは、自然現象によって人間の命や社会的活動に被害が生じる現象をいう
- 日本で起こる自然災害の種類には、地震や津波、土砂崩れなどがある
- 日本が災害大国と呼ばれる理由には、日本の位置や地形、気象状況などがある
- 地球温暖化は、自然災害の要因の1つである
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。