頭痛は体の中でもよくある症状の1つです。
ほとんどの方が、一度は頭痛を経験したことがあるのではないでしょうか。
しかし、頭痛の原因はさまざまであり、中には深刻な病気が隠れていることもあります。
頭痛の場合、診察してくれるのはどの診療科なのでしょうか?
なぜ、頭痛が起きるのでしょうか?
本記事では、頭痛での病院受診について以下の点を中心にご紹介します。
- 頭痛で病院を受診する際の診療科
- 頭痛が起こる原因
- 市販の鎮痛薬を服用する際のポイント
頭痛での病院受診について理解するためにも参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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頭痛とは?
頭痛は、脳自体が痛むわけではないことをご存知でしょうか。
頭部で感じる痛みは
- 骨膜
- 大きな血管
- 硬膜
- 頭皮
- 頭を覆う筋肉
- 脳神経
- 上部頸髄神経
などの組織によって引き起こされます。
痛みが生じる原因は以下の通りです。
- 組織が圧迫される
- 組織が引っ張られる
- 組織が炎症を起こす
上記によって痛みが生じ、それを頭痛と総称しています。
頭痛は発生状況や症状によって、さまざまなタイプに分類されます。
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頭痛で病院を受診するには何科がよい?
頭痛は、以下のようにさまざまな種類があります。
- 片頭痛
- 緊張型頭痛
- 群発頭痛など
しかし頭痛が慢性的に続く場合、次の診療科で専門的な治療を受けることが必要です。
- 頭痛外来
- 脳神経内科
- 脳神経外科
医療機関では、慢性的な頭痛を管理する方法を提供しています。
頭痛は、くも膜下出血や髄膜炎などの命にかかわる病気の症状としてもあらわれます。
そのため、脳神経内科や脳神経外科の専門の医師が治療することが重要です。
重篤な疾患を早期に発見するためにも、適切な医療機関を受診することが不可欠です。
また、頭痛には、想像もつかない原因が関わっている場合があります。
自己判断せずに症状や病歴をきちんと伝え、医師の指示に従うことが大切です。
頭痛が起こる原因を解説
頭痛は、以下の理由で発生します。
- 頭の内外の血管や神経が刺激を受ける
- 首の筋肉が緊張する
一般的に、ストレスや姿勢などが原因で起こる「一次性頭痛」が多いです。
しかし、病気や疾患が原因で起こる「二次性頭痛」も存在します。
二次性頭痛の場合重大な疾患が隠れている可能性がありますので、早めの受診が必要です。
「一次性頭痛」は以前経験したことがあるため、同じような感覚があるかもしれません。
一方、「二次性頭痛」は突然痛みがあらわれ、痛みがどんどん強くなるのが特徴です。
頭痛とともにめまいや吐き気、嘔吐などがあらわれる場合もあります。
気になる症状がある場合は原因が何であるかを特定することが大切です。
原因を特定するためには、早めに医師の診察を受ける必要があります。
二次性頭痛は、
- くも膜下出血
- 脳腫瘍
- 慢性硬膜下出血
- 高血圧性脳症
- 副鼻腔炎
- うつ病
などの重大な疾患が隠れている可能性があります。
根本的な原因を明らかにすることで、適切な治療を受けられます。
気になる症状があるなら、早期の受診が大切です。
頭痛で病院を受診する際の判断基準は?
頭痛は、健康な人でも一度は経験する不快な症状です。
多くの場合、軽度で自己管理ができますが、痛みが激しくなると日常生活に支障をきたすことがあります。
頭痛に対する対処法は、医療機関での受診や市販薬による自己管理があります。
頭痛について心配な場合は、病院を受診することをおすすめします。
とくに以下の場合は注意が必要です。
- 今まで感じたことのない痛み
- 急激に悪化する痛み
- 頻繁に発生する痛みが強くなっている場合
- めまいや吐き気、嘔吐
- 目の見えにくさや手足の動きにくさ
ほかの体の異常が見られる場合、熱や発疹があらわれる場合は、すぐに医師に相談しましょう。
また、慢性的な頭痛で寝込むほどの強い片頭痛や群発頭痛がある場合は、専門の医師がいる頭痛外来を受診することをおすすめします。
頭痛外来では原因そのものに働きかける薬を処方するなど、専門的な治療を行っています。
一方、軽度の頭痛には市販薬や生活習慣の改善が有効です。
自己管理ができないほどの痛みがある場合も、市販薬を使って症状を軽減できます。
ただし、長期間続く場合は医師に相談することをおすすめします。
頭痛はさまざまな原因で引き起こされるため、自己判断での対処は避けた方が無難です。
心配な場合、医師の診断を受けることが重要です。
頭痛が生じた際には病院と市販薬の両方を活用しましょう。
痛みを最小限に抑え、毎日を快適に過ごせます。
頭痛で病院を受診した際に行う検査内容
頭痛で病院を受診した際に行う検査内容には
- MRI・MRA検査
- CTスキャン
- 血液検査
- 髄液検査
などがあります。
ここから、それぞれ詳しく紹介いたします。
MRI・MRA検査
MRI検査は、X線の代わりに強力な磁力を使い、脳の詳細な画像を取得できる検査です。
MRI検査することで、頭痛の原因を診断できる場合があります。
MRIは脳の異常や脳血管の異常について詳細な情報が得られます。
詳細な情報を基に、診断精度を高められるでしょう。
ただし、MRI検査にはいくつかのデメリットもあります。
撮像に時間がかかるため、患者さんにとっては不便です。
また、MRI装置内に入るため、閉所恐怖症の方にとってはストレスとなる場合があります。
さらに、MRIは金属製の医療機器を体内で使用している方には利用できません。
専門の医師の判断によって、MRI検査が必要かどうかを決定する必要があります。
MRIはCT検査と違い、骨の状態を判断できないことや少量の出血を検出できないことがあります。
そのため、検査目的に応じた適切な検査法を選択することが重要です。
CTスキャン
CT検査は、高度なコンピュータ技術と特殊なX線装置を組み合わせた画像診断法です。
CT検査では、体の縦横の断面画像を作成します。
CT検査で診断できるのは以下の場合です。
- 体内に異常がある場合
- 出血や腫瘍は多くの場合
炎症や構造の異常については診断ができない場合がありますので、注意が必要です。
CT検査は短時間で終わるため、すぐに検査ができるところが利点です。
しかし、放射線被曝による健康被害の可能性があります。
検査を受ける前に、必要性とリスクをよく検討しましょう。
血液検査
感染症を疑う場合、血液検査が行われることがあります。
血液検査では、以下のことがわかります。
- 患者さんの体内で何らかの異常が起きていること
- 感染症の重症度がある程度推測できる
ただし、血液検査だけでは感染症の原因菌や病原体を特定することはできません。
そのため、別の検査が必要になることがあります。
髄液検査
髄膜炎を疑う際には、髄液検査が行われます。
髄液検査は脳脊髄液を採取するために、腰痛穿刺と呼ばれる針を腰骨の間に刺入します。
髄液検査することで、髄膜炎の原因を詳しく調べられます。
また、わずかな膜下出血を見つけられる場合もあり、CTでは診断が困難な症状でも髄液検査によって判断が可能です。
ただし、頭蓋内圧が高い場合には腰椎穿刺をすることは危険が伴うため、注意が必要です。
頭痛の種類と対処法について
頭痛は身近な症状ですが、種類によって原因や治療法が違います。
ここからは、頭痛の代表的な種類や対処法についてみていきましょう。
緊張性頭痛
緊張型頭痛は、一次性頭痛の中でも多くみられる症状の1つです。
症状は、後頭部、こめかみ、額を中心に次のような痛みが続きます。
- 頭の重さや圧迫感による痛み
- 締め付けられるようなジワジワとした痛み
一部の方は光や音に過敏になりますが、片頭痛のように吐き気や嘔吐が発生することはありません。
また、体を動かした際に痛みが悪化することも、あまりありません。
痛みの強さは軽度から中程度で、日常生活に支障をきたすことは少ないようです。
緊張型頭痛の主な原因は、頭や首、肩の筋肉の緊張による血行不良です。
しかし、ストレスなどの神経的な緊張が引き金となることもあるとされています。
さらに、緊張型頭痛を引き起こす可能性のある要因として
- ストレス(身体的または精神的)
- 顎関節症
- 長時間同じ姿勢でいること(たとえば、うつむき姿勢)
- 運動不足
- 眼精疲労
などが挙げられます。
なお、緊張型頭痛と片頭痛の症状を併せ持つ混合型も存在します。
緊張型頭痛に有効な対処法として、以下の方法があります。
- 筋肉をほぐして血行を改善する
- ストレスを軽減するために気分転換する
以下の方法で首や肩の筋肉のこりを取り除き、血行を改善することが大切です。
- マッサージ
- 蒸しタオル
- 半身浴など
また、ストレッチも効果的です。
頭痛が始まった場合、ストレスを軽減するために気分転換することが重要です。
適度に運動したり、趣味を楽しむ時間を作ったりして、気分をリフレッシュしましょう。
偏頭痛(片頭痛)
片頭痛は、頭の片側または両側が脈打つようにズキズキと痛む頭痛です。
吐き気や嘔吐を伴い、光や音に敏感になるなどの症状がみられます。
頭痛は強く、4~72時間ほど継続し、運動や入浴によって悪化することが特徴です。
原因はまだはっきりとわかっていません。
何らかの刺激が三叉神経に作用し、血管拡張や炎症が起こることが考えられます。
片頭痛が起こる前には、次のような前兆があらわれることがあります。
- 目の前がチカチカする
- 目が回るなど
とくに20〜40歳代の女性に多くみられ、月経時やその前後が発症することが多いです。
妊娠中には一時的に片頭痛が軽減する方が多いですが、半数は出産後1ヵ月程度で再発することがあります。
最近は医療用成分で効果的な薬が開発されているため、専門の医師に診察してもらうことをおすすめします。
ただし重篤な疾患であるくも膜下出血と間違えることがあるため、慎重な判断が必要です。
片頭痛を引き起こす原因として
- ストレスや精神的緊張(解放されたときに発生することが多い)
- 疲労
- 空腹
- アルコールの摂取
- 寝不足(または寝過ぎ)
- 月経
- 人ごみや騒音などの物理的な刺激
- 天候の変化
などが考えられます。
また個人によって原因は違うため、片頭痛の発生については予防が難しいとされています。
片頭痛に対する対処法として、以下のことが考えられます。
- 冷やすことが効果的
- 静かで暗い場所で休むことが重要
- カフェインを適量摂取することが効果的
痛む部位に冷たいタオルをあてることで、血管が収縮し痛みを和らげられます。
一方で入浴やマッサージは血管を拡張させるため、痛みが悪化する可能性があります。
痛みが最も激しいときは体を動かすことや、光や騒音にさらされることで痛みが増します。
静かな場所で横になりましょう。
コーヒーや紅茶、日本茶に含まれるカフェインには、血管を収縮させる効果があります。
そのため、頭痛が始まってから適量のカフェインを摂取することで痛みを軽減できます。
ただし過剰摂取は頭痛を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
群発頭痛
ある一定の時期や時間帯に、激しい頭痛が度々訪れます。
群発頭痛は、片方の目の奥が酷く痛むことが特徴です。
通常、年に1~2回程度の頻度で起こります。
しかし、一度発作が始まると、1~2ヵ月間は毎日のように集中的に痛むことがあります。群発頭痛は、圧倒的に男性に多く、男女比は7対1とされています。
群発頭痛のメカニズムは、体内時計の乱れが原因です。
目の奥にある「内頚動脈」と呼ばれる大きな血管に炎症が起こることで、発症するといわれています。
群発期と緩和期には個人差があります。
頭痛は非常に激しいため、睡眠が妨げられ、人によっては仕事を休むほどです。
また、お酒を飲むと発症する傾向があります。
一度でも症状を経験したら、お酒は控えましょう。
薬物の過剰使用による頭痛
頭痛がひどく、ついつい鎮痛薬を頼りにしている人がいるかもしれません。
しかし、薬の服用は逆効果になることもあるのです。
頭痛に悩まされている方は、薬局に行けばさまざまな頭痛薬が手に入ります。
しかし、服用方法には注意が必要です。
鎮痛薬を頻繁に服用することで、ますます痛みがひどくなることがあります。
本来感じなかった痛みまで敏感になってしまうからです。
片頭痛や緊張型頭痛のある方で、月に15日以上鎮痛剤を服用している場合は要注意です。
頭痛の特徴が消え、だらだらと続く痛みに変わることがあるので、薬を適切に使わなければなりません。
また、痛みが出てから薬を飲むのではなく、予防的に服用することが大切です。
しかし、過剰に服用してしまうと、薬の量が増え慢性的な痛みに変化することがあります。
薬に中毒性はありませんが、薬を過剰に摂取することで新たな頭痛を引き起こしてしまうことがあります。
痛みのない日常生活を送るためには、薬に頼りすぎず、適切に使用することが大切です。
市販の鎮痛薬を購入する際の選び方と注意点
鎮痛薬は根本的な治療薬ではなく、症状を和らげるために使用する薬です。
通常、3日程度を目安に使用することが推奨されています。
以下の場合は、専門の医師に診察してもらいましょう。
- 数回(5~6回程度)服用しても症状が改善しない場合
- 痛みが再発する場合
鎮痛薬の服用回数は、1ヵ月に10回程度までに抑えましょう。
過度な服用は薬の依存を引き起こし、「鎮痛薬の過剰使用による頭痛」を引き起こす原因になります。
10回を超えた場合は、医師に相談しましょう。
片頭痛の場合、頭痛が始まる前に予兆症状があらわれることがあります。
鎮痛薬はこの予兆段階か軽度の痛みの段階で服用することで、痛みを抑えられます。
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頭痛が起こる前に予防する方法
片頭痛の誘因は、人によって違います。
個別の誘因を特定することは不可能ですが、普段とは異なる生活を続けると片頭痛が起こりやすくなるとされています。
不規則な生活は片頭痛の原因となります。
食事は規則正しく決まった時間に毎日3回、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、睡眠も規則正しく摂り、睡眠不足や寝すぎを避けましょう。
徹夜するような生活は片頭痛を引き起こす可能性があります。
食べ物も片頭痛の誘因となります。
一般的に挙げられるのは次のようなものです。
- チーズ
- 赤ワイン
- チョコレートなど
しかし、日本人にとっては誘因となることは少ないようです。
自分にとって問題だと感じる食品は避けるようにしましょう。
ほかには以下のものが片頭痛の誘因となります。
- 雑踏
- においや光の強い場所
- 食べ過ぎや過度の空腹
- 雨の日など
運動も人によって良い場合と悪い場合がありますので、過度な運動は避けましょう。
片頭痛の原因は複数あり個人によって違うため、自分に合った対策を取ることが大切です。
片頭痛の発作を減らすためには以下が有効です。
- 生活習慣の改善
- 食生活の見直し
- ストレスを上手に解消する
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頭痛に関連する怖い疾患について
頭痛は一般的な症状であり、大半は軽度で自然に治まります。
しかし、まれに頭痛が重篤な病気のサインの場合があります。
ここでは、頭痛と関連する怖い疾患についてみていきましょう。
髄膜炎
髄膜は頭蓋骨と脳の間に位置し、脳を保護する重要な役割を果たしています。
髄膜炎は、細菌、ウイルス、結核菌、真菌などが髄膜に感染した深刻な状態です。
髄膜炎は、自己免疫疾患やがんが原因で引き起こされることもあります。
髄膜炎は細菌性髄膜炎と無菌性髄膜炎に大きくわけられます。
細菌性髄膜炎は、無菌性髄膜炎よりも死亡する可能性が高い傾向があります。
治癒後に後遺症が残る可能性が高いため、とくに小さな子供たちにとっては注意が必要です。
初診に適した診療科目は、以下の通りです。
- 内科
- 神経内科
- 感染症内科
- 脳神経内科
- 脳神経外科
- 小児科
- 救急科
ただし、髄膜炎は深刻な疾患であるため、症状があらわれたら迅速に医療機関を受診しましょう。
急性閉塞隅角緑内障
緑内障は眼球内の眼圧が上昇することで視神経にダメージが生じ、視力の低下や失明につながる病気です。
原発性緑内障と続発性緑内障の2つに分類されます。
原発性緑内障はさらに以下の2つに分類されます。
- 隅角線維柱帯部の目詰まりによる開放隅角緑内障
- 隅角が狭く線維柱帯部が虹彩で閉塞される閉塞隅角緑内障
一般的には開放隅角緑内障が多くみられます。
研究によると緑内障は日本における視覚障害の主要な原因の1つです。
40歳以上の約5%が罹患しています。
年齢が上がるにつれて、緑内障の発症率も上昇することは明らかです。
しかし、現在では治療法が進歩しており、早期発見・治療によって失明のリスクを軽減できる疾患とされています。
緑内障に関する初診には、眼科が適切な診療科目となります。
脳卒中
以下のような脳の血管が破れたり詰まったりする病気を総称して「脳卒中」と呼びます。
- 脳梗塞
- 脳出血
- くも膜下出血など
症状があらわれると脳内の神経細胞が死傷し、以下のようなことが起きます。
- 身体に障害が出る
- 意識障害を起こす
- 命を落とす
リスクを高める要因には、高血圧や糖尿病、脂質異常などが挙げられます。
脳卒中は前触れなく、突然起こることが多いです。
発症後は速やかに診断を受け、治療を開始する必要があります。
初めて症状がみられた場合、診療科目は神経内科、脳神経外科、救急科が適しています。
上記の診療科には脳卒中専門の医師が在籍しています。
専門の医師による正確な診断や適切な治療を受けられるでしょう。
脳卒中は、早期の治療が重要であり、治療が遅れると障害が残る可能性が高くなります。
そのため脳卒中の症状があらわれた場合、速やかに専門の医師の診察を受け、治療につなげることが大切です。
脳梗塞
脳卒中は、脳内の血管が細くなったり、血栓ができて血管が詰まることで起こる症状です。
この状態になると脳に必要な酸素や栄養が不足し、脳の神経細胞が死滅します。
脳の神経細胞が死滅するため、体に障害が生じる可能性があります。
血管の詰まり方によって症状が以下に分類されます。
- アテローム血栓性脳梗塞
- ラクナ梗塞
- 心原性脳塞栓など
脳卒中は、いつ発症するか予測が難しく、突然起こることがあります。
そのため、早期診断と迅速な治療が重要です。
高血圧、糖尿病、脂質異常などの要因がリスクを高めるため、適切な予防と管理が必要です。
初めて脳卒中で受診する診療科は、次の診療科が適しています。
- 神経内科
- 脳神経外科
- 救急科など
脳出血
脳内の動脈が破れて脳内に出血することを脳出血といいます。
脳出血によって脳内の神経細胞が圧迫され、次のような症状がみられます。
- 頭痛
- 手足のまひ
- 言語障害
- 意識障害など
脳出血が起こった場所や出血量によって、症状は違います。
脳出血は
- 被殻出血
- 視床出血
- 皮質下出血
- 橋出血
- 小脳出血
など、該当する部位の名前で分類されます。
脳出血を引き起こす主な原因は高血圧です。
そのほかには、脳腫瘍や脳血管の異常、肝臓疾患などが原因となることもあります。
初めて受診する際には、神経内科、脳神経外科、救急科が適した診療科目です。
脳腫瘍
頭蓋骨の内側に生じる腫瘍の総称を「脳腫瘍」といいます。
脳腫瘍は、脳実質と呼ばれる脳本体を中心に、脳を包む膜や脳神経、下垂体などで構成された頭蓋内に起きるのです。
脳腫瘍は、原発性脳腫瘍と転移性腫瘍に分類されます。
原発性脳腫瘍には150以上の分類があり、さらに良性腫瘍と悪性腫瘍にわけられます。
悪性腫瘍は、良性腫瘍よりも増殖が速く、発症する部位も違います。
脳腫瘍は、あらゆる世代に見られる病気で、10万人に10~15人程度の発生率です。
初診に適した診療科目は、神経内科や脳神経外科です。
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脳神経外科と脳神経内科の違いについて解説
脳神経とは、脳や脊髄、末梢神経系、さらには血管や骨、筋肉などの付属器官を含めた神経系全般を指します。
神経系に関連する疾患を専門的に診療するのが脳神経内科や脳神経外科です。
脳神経内科は、神経の異常に関して緊急性が高い場合もあります。
一方で、自覚症状が神経の異常なのかどうかがわかりにくい場合も多々あります。
頭痛などもその一例です。
脳神経内科は、神経系に問題がある場合に適しています。
脳神経系に限らず全身の診療を行い、薬物治療やリハビリ、生活のサポートなども提供します。
脳神経内科の受診をおすすめする症状について、以下の表にまとめました。
頭痛 | しびれ | めまい | 筋力低下 | 歩行障害 |
痙攣 | 嚥下障害 | 言語障害 | 不随意運 | 意識障害 |
一方、脳神経外科は、脳神経領域の疾患治療に特化しています。
手術技術の進歩により、これまで手術が難しかった疾患や病態に対しても手術で治療が可能になっています。
脳神経外科では手術が必要かどうかを判断し、適切に治療するために専門の医師の診察が重要です。
頭痛での病院受診についてのまとめ
ここまで、頭痛での病院受診の情報を中心にお伝えしました。
頭痛での病院受診について要点を以下にまとめます。
- 頭痛で病院を受診する際の診療科は、頭痛外来、脳神経内科、脳神経外科など
- 頭痛が起こる原因は、頭の内外の血管や神経が刺激を受ける、首の筋肉の緊張など
- 市販の鎮痛薬を服用する際のポイントは、3日程度を目安に使用する
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。