ウォーキングは健康増進に良いとされる運動です。
一方で、1時間以上のウォーキングはかえって逆効果という意見もあります。
なぜ、ウォーキング1時間以上で逆効果になるのでしょうか。
本記事では、ウォーキング1時間以上は逆効果について、以下の点を中心にご紹介します。
- ウォーキング1時間以上が逆効果になる理由
- 適切なウォーキングで得られる効果
- 適切なウォーキングのやり方
ウォーキング1時間以上は逆効果について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ウォーキング1時間以上はなぜ逆効果?
ウォーキングには健康増進効果やダイエット効果が期待できます。
一方で、1時間以上のウォーキングはかえって逆効果になるとも指摘されています。
本当に1時間以上のウォーキングは逆効果なのでしょうか。
逆効果になる理由はなんなのでしょうか。
まずは、1時間以上のウォーキングが身体にもたらす影響をご紹介します。
ダイエットには逆効果
ダイエットに関しては、1時間以上のウォーキングは逆効果です。
主な理由は2つあります。
1つ目は、1時間以上のウォーキングはコルチゾールの分泌増加を招くためです。
コルチゾールはホルモンの1つで、食欲を増進する作用があります。
ウォーキングすればたしかに消費カロリーは増えます。
しかしコルチゾールによって食欲が刺激されます。
消費カロリー以上のカロリーを摂取すると、当然ながらダイエットには逆効果です。
2つ目の理由は、身体がエネルギーをため込みやすくなるためです。
1時間以上のウォーキングを習慣づけると、身体は日々消費されるカロリー分を上乗せして身体に蓄えようとします。
つまり身体はエネルギー(脂肪)をため込むことで、ハードな運動に対抗するのです。
結果として太りやすい体質に近づくため、ダイエットには逆効果になってしまいます。
身体への負担や疲労が大きくなる
1時間以上のウォーキングは、短時間のウォーキングよりも身体の負担が大きくなります。
1時間以上のウォーキングで起こりやすいのは、膝や腰の痛みです。
あるいは、単純に疲れることもあります。
あまりに疲労度が大きい運動は、モチベーションの維持には逆効果となります。
「ウォーキング1時間以上は逆効果」は嘘か
「1時間以上のウォーキングは逆効果」が嘘かどうかは、一概にはいえません。
人によっては1時間以上のウォーキングでダイエット効果や健康効果を得られる場合もあります。
大切なのは、自分にあった運動時間を見つけることです。
もし1時間以上のウォーキングがハードに感じる場合は、時間をすこし減らすのがいいでしょう。
ウォーキングで痩せない理由について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
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ウォーキングの効果
適切なウォーキングにはさまざまな効果を期待できます。
代表的な効果を紹介します。
脳活性化効果により認知症を予防
ウォーキングには脳を活性させる効果があります。
脳の活性化は認知症予防にもつながります。
ウォーキングが脳を活性化させる理由は主に2つあります。
1つめはアセチルコリン神経の活性化です。
アセチルコリン神経の主な作用は、脳の血流増加・脳神経の保護です。
ウォーキングするとアセチルコリン神経が活発になることが分かっています。
2つめはインスリン抵抗性の改善です。
インスリンは血糖値を下げるホルモンとして知られています。
実は、インスリンは脳機能とも密接な関わりがあります。
具体的には、インスリンの抵抗性が高くなると、脳機能が低下しやすくなるのです。
ウォーキングにはインスリンの抵抗性を改善する作用があります。
結果として、脳機能の向上すなわち認知機能などの低下の防止が期待できます。
ストレスを軽減しリラックス効果
ウォーキングにはストレスを軽減する効果があります。
主な理由は2つあります。
1つめは筋肉の緊張がほぐれて、血行が促進されやすくなるためです。
血行が促進されると、自律神経のうち副交感神経の働きが活性化します。
副交感神経は、心身をリラックスモードにさせる神経系です。
2つめの理由は、セロトニンの分泌量が増えるためです。
セロトニンは幸福ホルモンと呼ばれており、名前の通り幸福感を高める効果があります。
セロトニンは、一定のリズムを繰り返す運動をすることで分泌されやすくなります。
ウォーキングは一定のリズムの運動であるため、セロトニンを増やすのに適した運動です。
心肺機能を強化し心臓発作を予防
ウォーキングには心肺機能の強化も期待できます。
理由は、ウォーキングが有酸素運動であるためです。
有酸素運動とは、酸素を体内に取り込みながら行う運動を指します。
大量の酸素を取り込むと、肺がしっかりふくらみます。
肺で取り込んだ酸素を全身に送り出すのは心臓の役目です。
つまり有酸素運動とは、肺と心臓をしっかり働かせる運動です。
自然に心肺が鍛えられるため、機能向上が期待できます。
糖尿病の予防・改善
ウォーキングには糖尿病の予防・改善が期待できます。
主な理由は2つあります。
1つめは、運動すると血中の糖が消費されるためです。
有酸素運動で筋肉を動かすと、筋肉への血流が増えます。
同時に血液中に溶けた糖の筋肉への取り込みも盛んになるため、血液中の糖が減少します。
血中の糖の減少は、当然ながら血糖値の低下につながります。
2つめは、ウォーキングにはインスリンの抵抗性を改善する作用があるためです。
インスリンの抵抗性とは、インスリンの効きやすさのことです。
ウォーキングにはインスリンの抵抗性を改善する効果が指摘されています。
簡単にいえば、インスリンが効きやすくなるため、糖尿病の予防・改善が期待できます。
糖尿病予防を目的とする場合は、ウォーキングは食後がおすすめです。
食事で摂取した糖が優先的に消費されるため、血糖値の上昇を防ぎやすくなります。
出典:厚生労働省【インスリン抵抗性 | e-ヘルスネット(厚生労働省)】
腸内環境を改善し大腸がんのリスクを低下
ウォーキングには腸内環境を改善する効果も期待できます。
腸内環境が整うと、大腸がんのリスクが低下しやすくなります。
ウォーキングが腸内環境を改善する理由の1つは、便秘を解消するためです。
ウォーキングすると全身の血行が良くなるため、腸の動きが活発化しやすくなります。
ウォーキングは下肢をよく動かす運動であることもポイントです。
右足・左足とリズム良く歩く際には、同時に腸も左右に揺れています。
すると、腸に詰まった便が移動するため、排出されやすくなるのです。
良い刺激が加わって腸の動きが活発化することも、便秘解消につながります。
骨折のリスクを下げる
ウォーキングには骨折のリスクを下げる効果も期待できます。
理由は、ウォーキングは骨粗鬆症の予防につながるためです。
骨粗鬆症とは、骨の中身がスカスカになった状態です。
骨が脆くなるため、ささいな転倒などでも骨折が起こりやすくなります。
では、なぜウォーキングが骨粗鬆症の予防になるのでしょうか。
理由は、物理的な衝撃が骨に加わるためです。
実は、骨には適度な衝撃が加わると丈夫になる性質があります。
ウォーキングで着地する際は、足裏やかかとの骨に物理的な衝撃が加わります。
骨が丈夫になるため、骨折しにくくなるのです。
出典:厚生労働省【骨粗鬆症予防のための運動 -骨に刺激が加わる運動を | e-ヘルスネット(厚生労働省)】
高血圧を改善
ウォーキングには血圧を改善する効果があります。
ウォーキングすると血管が拡張されて血流が増加するためです。
そもそも血圧とは、心臓が血液を送り出す際に血管にかかる圧力です。
血流が詰まると血管への負荷も大きくなるため、血圧は高くなります。
ウォーキングすると、心拍が増えて血流は増加します。
血流の増加は血管の拡張を招きます。
血管が広がれば、血流が通過する際にかかる負荷も小さくなります。
結果として、血圧が下がりやすくなります。
脂肪燃焼効果によるダイエット効果
ウォーキングには脂肪燃焼効果・ダイエット効果を期待できます。
主な理由は3つあります。
1つめは単純に消費カロリーが増えるためです。
消費カロリーが摂取カロリーを上回れば、体重は減少します。
2つめは、有酸素運動では、エネルギー源として脂肪が消費されるためです。
内臓脂肪・体脂肪が優先的に燃やされるため、ダイエットにつながります。
3つめは、血流が増えて基礎代謝が上がりやすくなるためです。
基礎代謝とは、身体の脂肪を燃やしてエネルギーを作り出す仕組みです。
基礎代謝が上がると、脂肪が燃焼されやすい体質に近づけます。
よって、自然な減量を期待できます。
血液循環が良くなり動脈硬化を改善
ウォーキングには動脈硬化の改善も期待できます。
理由は、血管が拡張して血行が促進されるためです。
動脈硬化を起こす原因の1つは、血管への老廃物の蓄積です。
老廃物とは、悪玉コレステロールや脂質が代表的です。
蓄積した老廃物は血管の壁を傷つけます。
さらに老廃物は、傷ついた部分から血管の壁の中に侵入します。
すると老廃物が侵入した部分の血管の壁は分厚く硬化します。
いわゆる動脈硬化の状態です。
ウォーキングをすると血行が促進されます。
つまり老廃物が押し流されやすくなるため、血管への蓄積を防げます。
結果、血管の壁の損傷が少なくなり、動脈硬化の改善が期待できます。
姿勢が良くなり腰痛を改善
ウォーキングには姿勢を改善する効果も期待できます。
理由は、姿勢を支える筋肉が強化されるためです。
悪い姿勢のクセがつくと、身体を支えるために特定の部分に負荷がかかりやすくなります。
たとえば猫背の方は、曲がった上体を支えるために、腰への負担が大きくなります。
結果として、腰痛などが起こりやすくなります。
悪い姿勢による腰痛を改善するには、腰への負担を軽減することが大切です。
ウォーキングでは姿勢を支える筋肉を強化することで、身体への負荷を減らします。
ウォーキングの効果について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
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効果的な正しいウォーキング
健康効果を高めるには、正しい方法でウォーキングすることが大切です。
正しいウォーキングのポイントを紹介します。
ウォーキング1時間以上の逆効果を防ぐには
ウォーキングは1時間以上すると、かえって逆効果になることもあります。
逆効果を防ぐには、次の2つのポイントを押さえるのがおすすめです。
- ウォーキング前後のストレッチ
- 適度な水分補給
具体的な内容を紹介します。
ウォーキング前後にストレッチを
ウォーキングの前後にはストレッチしましょう。
目的は、長時間のウォーキングによる疲労・ケガのリスク軽減です。
ウォーキング前に筋肉をしっかりのばすと、筋疲労を防ぎやすくなります。
運動後もクールダウンにストレッチすることで、疲労の素早い回復が期待できます。
【ウォーキング前のストレッチの例】
- 1 両手を頭上にあげて体側を伸ばす
- 2 両手を前で組んで背中を軽く曲げ、背中・腰を伸ばす
- 3 足を前後に広げて腰を落とし、ふくらはぎ・アキレス腱を伸ばす
- 4 3よりさらに腰を落とし、股関節・太ももの前を伸ばす
- 5 前屈で太ももの後ろを伸ばす
【ウォーキング後のストレッチの例】
- 1 足を伸ばして座り、両腕を前に伸ばして上体をゆっくり前に倒す
- 2 あお向けに寝た上体で一方の足を曲げ、胸につける(両手で抱えると良い)
適時に水分補給
ウォーキング中は、こまめな水分補給を心がけましょう。
水分が不足すると、運動パフォーマンスが低下するおそれがあるためです。
水分不足が運動パフォーマンスを低下させる主な原因は次の通りです。
- 体温調節機能の低下
- 筋肉への血流の悪化
水分の過度な不足は脱水症状・熱中症にもつながります。
運動中は、特に喉が渇いたと感じなくとも、こまめに水分補給してください。
15分に1回のように頻度を決めておくのがおすすめです。
ウォーキングの適度な時間と頻度とは
ウォーキングは1日30分程度が適当とされています。
頻度は週3〜4回が目安です。
ただし、ウォーキングは毎日行ってもかまいません。
有酸素運動は継続することで効果を実感しやすくなるためです。
実際に厚生労働省は「有酸素運動はできれば毎日30分程度行うことが望ましい」としています。
大切なのは、自分が続けやすいペースで取り組むことです。
「毎日はつらい…」という場合は、週1〜2日程度から開始しましょう。
徐々に頻度を上げ、週3〜4回以上の運動を目指してみてください。
出典:厚生労働省【疾病の予防・改善と運動 | Exercises | e-ヘルスネット(厚生労働省)】
歩く速度の目安
歩く速度は、普段よりもやや早足が目安です。
ギリギリ息が切れない程度・じんわり汗をかく程度を目安にしてください。
ペースが速いほど、脂肪燃焼効率はアップします。
一方で、ペースが速まるほど身体への負担・疲労も大きくなります。
自分の普段の歩調を基に、疲れずに続けられるペースを探してみてください。
最初はゆっくりの速度でもかまいません。
身体が慣れてきたら、徐々にペースを上げていきましょう。
正しいフォームで歩く
ウォーキングは正しいフォームを心がけることが大切です。
悪いフォームは筋肉や関節に負担をかけ、痛みや悪い姿勢の原因となります。
【正しいフォームのポイント】
- 頭が上に引っ張られているイメージで背筋をまっすぐにする
- 軽く胸を張る
- 腕は軽く曲げ、歩調にあわせて自然に振る
- かかとから着地し、足裏全体をつけて、つま先で地面を蹴り出す
- やや大股で歩く
インターバル速歩で
ウォーキングにインターバル速歩を取り入れるのも良い方法です。
インターバル速歩とは、早歩きとゆっくり歩きを交互にする歩き方です。
具体的なやり方は次の通りです。
- 1 早歩き:3分
- 2 ゆっくり歩き:3分
- 3 1~2をワンセットとし、5回セット繰り返す
早歩きが合計15分になるようにしましょう。
まとまった運動時間がとれない場合は、小分けにしてもかまいません。
インターバル速歩は、通常のウォーキングよりも健康効果が期待できるとされています。
筋トレを取り入れる
有酸素運動は、無酸素運動を組み合わせるとより高い効果を期待できます。
代表的な無酸素運動は、筋トレです。
有酸素運動と無酸素運動では、使用する筋肉が違います。
そのため両者を組み合わせることで、より効果的に筋肉を増強できます。
さらに、効率的な脂肪燃焼も期待できます。
運動の順番は無酸素運動→有酸素運動です。
反対の順番で行うと、かえって運動効果が薄れるおそれがあります。
ウォーキングダイエットの目安と痩せやすい部位について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
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ウォーキングで注意したいこと
ウォーキングの注意点を紹介します。
逆効果にならないためにも、ぜひ参考にしてください。
毎日1時間以上の無理なウォーキングをしない
ウォーキングは無理なく続けられる時間・頻度を守りましょう。
体力などによって個人差はありますが、時間は1時間以内が望ましいです。
起床1時間以内はウォーキングしない
起床1時間以内のウォーキングは避けてください。
心筋梗塞や脳梗塞などのおそれがあるためです。
起床直後は脱水しているため、血液がドロドロになっています。
血液がドロドロの状態で運動すると、血管が詰まるおそれがあります。
さらに起床直後は、まだ頭がボンヤリしていることが多いものです。
ボンヤリしたままウォーキングすると、事故・転倒のおそれがあります。
朝にウォーキングする場合は、まず起床後にコップ2杯以上の水を飲みましょう。
脱水を解消することで、心筋梗塞などのリスクを低減できます。
起床から1時間ほど経てば頭も冴えてきます。
軽くストレッチして身体をさらに目覚めさせると、転倒・事故を防ぎやすくなります。
十分な栄養・休息を取りながら
ウォーキング中は、適度に休息し栄養補給しましょう。
疲労・低血糖を防ぐためです。
栄養補給には、アメやキャラメルなどがおすすめです。
運動に必要な糖分を手軽に補給できるほか、ポケットでかさばらずに持ち運べるためです。
脱水を防ぐために、こまめな水分補給も忘れないでください。
スポーツドリンクは、水分だけでなく糖分や塩分も同時に補給できます。
筋肉痛になったら休む
ウォーキングで筋肉・関節などが痛くなったら、無理をせずに休みましょう。
ウォーキング中でも、座るなどして休憩してください。
満腹状態でウォーキングしない
ウォーキングに限らず、満腹状態での運動は避けましょう。
お腹が痛くなることがあるためです。
なお、食後のウォーキングは、血糖値の上昇を抑える効果があります。
食後にウォーキングする場合は、食後30分以上経ってから行うのが良いでしょう。
ウォーキングの正しいやり方について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事も是非ご覧ください。
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ウォーキングを長続きさせるコツ
ウォーキングは、継続することで効果を実感しやすくなります。
ここからは、ウォーキングを長く継続させるためのコツを紹介します。
歩くことを生活スタイルに取り入れる
歩くことを生活に取り入れると、無理なくウォーキングを続けやすくなります。
たとえばひと駅分歩く・階段を使うなどのささいな工夫でかまいません。
なお、小分けに取り組んでも、ウォーキングの効果は一定程度期待できます。
まとまった時間の運動が難しい方は、10分×3回のように、小分けにウォーキングに取り組んでみてください。
無理をしない
何事も、頑張りすぎると長く続きません。
ウォーキングは、頑張りすぎず、無理のない範囲で取り組みましょう。
たとえば体調不良や天候が悪い日は、お休みしても問題ありません。
余裕がある方は、休んだ分のウォーキングは他の日に上乗せしてみましょう。
ダイエット効果を早急に求めない
多くの場合、ウォーキングのダイエット効果はすぐには実感できません。
痩せないからといって、すぐにウォーキングを断念しないようにしましょう。
ウォーキングのダイエット効果があらわれるのは、早くて2週間後です。
少なくとも2週間〜1ヶ月は継続しましょう。
快適なウォーキングシューズを履く
ウォーキングシューズはウォーキングの快適さを左右する大事なポイントです。
ぜひ歩きやすいものを探してみてください。
デザイン性にもこだわると、ウォーキングへのモチベーションが保ちやすくなります。
日常の身体活動と病気予防の関係について
中之条研究の研究結果を参照します。
中之条研究とは、群馬県中之条町の65歳以上の全住民5,000人を対象にした調査です。
中之条研究では、日常の身体活動と病気予防について、次のような結果が得られました。
【1年の1日平均の身体活動からわかる予防基準一覧】
歩数(歩) | 中強度の活動時間(分) | 予防できる病気 |
2,000 | 0 | 寝たきり |
4,000 | 5 | うつ病 |
5,000 | 7.5 | 要支援・要介護、認知症、心疾患、脳卒中 |
7,000 | 15 | ガン、動脈硬化、骨粗鬆症、骨折 |
7,500 | 17.5 | 筋減少症、体力の低下 |
8,000 | 20 | 高血圧、糖尿病、脂質異常症、メタボ(75歳以上) |
9,000 | 25 | 正常高値血圧、高血糖 |
10,000 | 30 | メタボ(75歳未満) |
12,000 | 40 | 肥満 |
12,000以上 | 40 | 健康を害するおそれがある |
深刻な状態は、1日10分以内の運動でも予防が期待できます。
深刻な状態とは、寝たきり・要支援・要介護・認知症などを指します。
病気予防の観点から推奨されているのは1日8,000歩のウォーキングです。
京都大学は、1週間に1〜2回でも8,000歩歩く方は、死亡リスクが下がるという調査結果を発表しています。
ウォーキング1時間以上は逆効果まとめ
ここまで、ウォーキング1時間以上は逆効果についてお伝えしてきました。
ウォーキング1時間以上は逆効果の要点を以下にまとめます。
- ウォーキング1時間以上が逆効果になる理由は、かえって太りやすくなったり、疲労・負荷が大きくなったりするため
- 適切なウォーキングで得られる効果は、ダイエット・心肺機能の向上・動脈硬化の予防など
- 適切なウォーキングのやり方は、1日30分を目安に正しいフォームでやや早足で歩く
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。