肌トラブルにはさまざまな症状があります。
肌トラブルの中でも肌がボコボコになって残る症状は悩みの種です。
どうしてボコボコ肌になるのでしょうか?
ボコボコ肌は治すことができるのでしょうか?
本記事では肌がボコボコについて以下の点を中心にご紹介します。
- ボコボコ肌となる仕組みについて
- ボコボコ肌となる原因について
- ボコボコ肌の治し方について
肌がボコボコについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ボコボコ肌となる仕組み
ボコボコ肌となる仕組みについて以下に3つ挙げます。
- 肌の弾力がなくなるため
- ターンオーバーが低下しているため
- 毛穴が広がるため
それぞれの仕組みについて説明します。
肌の弾力がなくなるため
肌がボコボコになるのは、肌の弾力がなくなるためです。
赤ちゃんの肌は潤いや柔軟性があって、指で押してみると弾力のあるのがよくわかります。
肌は、加齢などの原因とともにハリをなくし、硬くなって弾力を失います。
弾力がなくなることで、つるつるした肌がボコボコ肌になってしまうのです。
ターンオーバーが低下しているため
ボコボコ肌になる原因に、ターンオーバーの低下があります。
ターンオーバーとは肌の代謝の仕組みで、肌は一定のサイクルで新しく生まれ変わります。
肌が新しく生まれ変わるターンオーバーは、約6週間で起きています。
肌のターンオーバーは以下の1~3を1サイクルとして繰り返しています。
- 1 表皮の基底層で新しい皮膚細胞の生成
- 2 新しい皮膚細胞が肌の表面の層へ成長
- 3 垢や古い角質として排出され、新しい細胞と入れ替わる
肌のターンオーバーの低下(乱れ)は、角質が古いままになったりしてボコボコ肌の原因になるのです。
毛穴が広がるため
ボコボコ肌になる原因に、皮脂などによる角栓で毛穴が広がってしまうことがあります。
ストレスなどでホルモンの分泌が増えると、皮脂腺の働きが促進され皮脂分泌が盛んになります。
皮脂分泌が盛んになる原因には、気温の高い季節の皮膚の温度上昇などもあります。
過剰な皮脂分泌が毛穴に溜まって角栓が生じ、毛穴が広がってしまうのです。
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ボコボコ肌となる原因
ボコボコ肌が起こる原因について以下に6つ挙げます。
気温や湿度の低下 | 紫外線 |
栄養バランスの乱れ | 生活習慣の乱れ |
老化 | ニキビ跡 |
それぞれの原因について説明します。
気温や湿度の低下
ボコボコ肌になる原因には、気温や湿度の低下が関係しています。
肌は気温や湿度の影響を受けます。
特に冬から春にかけては
- 空気の乾燥や寒冷
- 暖房
などの影響を受けて肌は非常に乾燥した状態になります。
肌が乾燥すると
- 肌のバリア機能の低下(NMFや細胞間脂質の生成の低下による)
- 皮脂腺や汗腺の働きの低下
などの機能や働きの低下が起こります。
肌の乾燥は、肌の水分やうるおい、弾力がなくなりボコボコ肌の原因になるのです。
NMFとは、肌に元々備わっている保湿要素の1つの「天然保湿因子」のことです。
紫外線
紫外線を繰り返し浴びることもボコボコ肌になる原因の1つです。
春から夏、秋にかけては紫外線の量が多い季節です。
特に6月前後に紫外線量は1年の中で最も多くなります。
紫外線を繰り返し浴びるると肌のバリア機能が壊れて
- コラーゲンなどの真皮成分の破壊、減少
- 繊維芽細胞による真皮成分の低下
などが繰り返し起こることで肌のハリが低下して、ボコボコ肌の原因となります。
栄養バランスの乱れ
栄養バランスの乱れは、ボコボコ肌など肌トラブルの原因となります。
肌のコンディションを良い状態に保つためにも、バランスの取れた食生活はとても大切です。
偏った食生活は、体調不良を起こす原因になります。
体調を崩して代謝が悪くなると、肌のターンオーバーが乱れ肌トラブルの原因になります。
肌トラブルの原因になるような食べ物は
- 糖質(お菓子など)
- 脂質(揚げ物など)
- コーヒーやお酒
- 香辛料
などです。
糖質や脂質は皮脂分泌量を増やすので、肌トラブルの原因になりやすい栄養素です。
過剰な皮脂分泌が毛穴に溜まって角栓が生じ、毛穴が広がってしまうのです。
カフェインやアルコールは、肌の健康に必要なビタミンB群の吸収を阻害します。
香辛料の過剰摂取は、胃腸に負担がかかり不調の原因になります。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れは自律神経の乱れにつながり、代謝が低下して肌トラブルの原因となります。
厚生労働省は生活習慣の改善項目に
栄養・食生活 | 身体活動・運動 |
休養・睡眠 | 飲酒 |
喫煙 | 歯・口腔の健康 |
を挙げています。
出典:厚生労働省【わたしたちは健康家族!健康日本21(第二次)】
改善項目に挙げられている生活習慣が乱れると自律神経が乱れます。
自律神経には交感神経と副交感神経があり、交互にバランスを取りながら体の健康を維持しています。
生活習慣の乱れなどでバランスが崩れ、交感神経が優位な状態が続くと代謝が落ちてしまうのです。
肌トラブルも代謝の機能低下で起こるさまざまな体の不調の1つのあらわれです。
老化
加齢によって肌の弾力が失われて硬くなることも、ボコボコ肌になる原因の1つです。
人の皮膚は、表皮・真皮・皮下組織の3つの層で成り立っています。
3つの層のうち、真皮層は表皮の下にある層で、コラーゲンやエラスチンが存在しています。
肌のハリや弾力を維持するために欠かせないのがコラーゲンとエラスチンです。
コラーゲンやエラスチンの生成量は、20代をピークに徐々に減少していきます。
加齢による影響は、コラーゲンやエラスチンの生成量の減少に加えて硬くなることもわかっています。
コラーゲンやエラスチンは硬くなると、切れたり折れたりもします。
歳を重ねると、コラーゲンやエラスチンで表皮を支えることができずハリを失っていくのです。
ニキビ跡
肌の凹凸は炎症ニキビが放置されたり潰したりすることで、肌が炎症して毛穴が開いた状態です。
クレータータイプのニキビで、文字通りニキビ跡が凹凸になった状態です。
肌の組織が破壊されて、均一に再生されなくなったことが原因でできます。
クレータータイプのニキビ跡は肌へのダメージが大きく、元に戻りにくい症状です。
ボコボコ肌の治し方
ボコボコの肌を治す方法について以下に5つ挙げました。
- こまめに水分補給をする
- 紫外線対策をする
- 食生活を見直す
- 生活習慣を見直す
- スキンケアを心がける
それぞれの方法についてご紹介します。
こまめに水分補給をする
ボコボコ肌の治し方の1つにこまめな水分補給があります。
体の水分の不足は発汗作用を低下させ、肌の乾燥につながる可能性があります。
乾燥肌と体内の水分とは関係があるのです。
毎日の適度な水分補給は、体内の水分を汗として排出し、皮脂と一緒に角質層の表面を保護します。
肌のうるおいは体内に適度な水分があることで保たれているのです。
厚生労働省では「健康のため水を飲もう」推進運動を実施しています。
「健康のため水を飲もう」の中で水分補給のタイミングを以下のように紹介しています。
- 寝る前
- 起床時
- スポーツ中およびその前後
- 入浴の前後
- 飲酒中や飲酒後
- その他水分を排出し乾燥しやすいタイミングなど、のどが渇く前にいつでも
また水分補給量は、穏やかな環境で普通の生活をしている体重70kgの方の飲み水の摂取量は1日1.2Lとされています。
出典:厚生労働省【「健康のため水を飲もう」推進運動】
また、肌の美容には加湿器を使って部屋の乾燥を防ぐことも必要です。
湿度が40%を下回ると肌トラブルが起こりやすくなります。
加湿器を上手に使って40〜60%が保たれるようにすることも大切なことです。
紫外線対策をする
ボコボコ肌を治すには、紫外線対策が重要です。
紫外線を繰り返し浴びることがボコボコ肌になる原因の1つだからです。
紫外線量は6月前後が最も多い時期ですが、実は1年中紫外線を浴びているのです。
したがって季節を問わず、外出時には紫外線対策をしましょう。
紫外線対策には日傘や帽子などが手ごろですが十分ではありません。
日傘や帽子では、地面からの反射光などを防げないからです。
日傘や帽子以外に
- サングラス
- UVカットの手袋・スカーフ・洋服
- 日焼け止め
などで対策をしましょう。
食生活を見直す
ボコボコ肌の予防や改善で大事なことの1つは、バランスのよい食事を心がけることです。
バランスのよい食事とは、さまざまな栄養素を摂ることです。
さまざまな栄養素をバランス良く組合せて摂ることで、よりよい効果が期待できます。
以下のような栄養素を意識するとよいでしょう。
- たんぱく質:肌や体を作る
- 必須脂肪酸:肌粘膜を強化し乾燥などの肌ダメージを予防
- 食物繊維:腸内環境を整える
- ビタミンB群:皮脂の分泌をコントロール(ビタミンB2、B6)
- ビタミンC:抗酸化作用
- ビタミンA:皮膚や粘膜を健康に保つ
- ビタミンE:強い抗酸化作用・アンチエイジング
- 亜鉛:ホルモン分泌の機能をコントロール
それぞれの栄養素別でボコボコ肌対策によい主な食べ物は、以下のようなものです。
- たんぱく質:肉や魚、卵、大豆製品、乳製品など
- 必須脂肪酸:青魚(マグロやブリ、サンマ)、アボカド、ナッツ類、植物油など
- 食物繊維:きのこ、海藻、こんにゃく、ごぼう、サツマイモ、レンコンなど
- ビタミンB1:豚肉、うなぎ、たらこ、玄米など
- ビタミンB2:鶏レバー、うなぎ、納豆、ブロッコリーなど
- ビタミンB6:魚、豚肉、レバー、玄米、大豆製品など
- ビタミンC:ブロッコリー、ピーマン、レモン、キウイ、イチゴなど
- ビタミンA:モロヘイヤ、にんじん、ほうれん草など
- ビタミンE:かぼちゃ、うなぎ、サーモン、たらこなど
- 亜鉛:牡蠣、豚レバー、牛肉の赤身、卵など
生活習慣を見直す
ボコボコ肌の原因になるストレスを溜めないように生活習慣を見直しましょう。
主な生活習慣の見直しには、以下のようなことがポイントになります。
- 睡眠の質を高める
- 入浴
- 適度な運動
それぞれのポイントについて以下に説明します。
【睡眠の質を高める】
質のよい睡眠を取ることは、肌のターンオーバーを正常に保つためにとても大切なことです。
質のよい睡眠を取るコツには以下のようなものがあります。
- 体内時計のリズムを保つため規則正しい時間に起きて朝の光を浴びる
- 適度な運動を心がける
- 短時間の昼寝(15〜20分程度)
- ぬるめのお湯にゆっくり入浴する(40度以下で20〜30分)
- 寝る前のカフェインやアルコールは避ける
- 寝る前にスマートフォンなどを見ない
【入浴】
入浴は、体をリラックスさせるための切り替えに効果的な方法です。
睡眠に効果的な入浴のポイントには以下のようなものがあります。
- 就寝の2〜3時間前の入浴
- ぬるめのお湯(38°C程度)で30分程度
- 半身浴の場合は約40°Cで30分程度
【適度な運動習慣】
適度な運動は、血流の改善など体の健康にとても大事なものです。
ウォーキングやストレッチなどの有酸素運動は、体の代謝アップに効果的です。
体の代謝アップは血液の循環を改善し、肌のターンオーバーの乱れを調整します。
肌のターンオーバーが正常に戻ることで肌トラブル対策にも効果が期待できます。
適度な運動はその他にも
- 腸内環境を整える
- ストレスの解消
- 寝つきがよくなる
などに効果が期待でき、いずれも肌トラブル対策に有効です。
スキンケアを心がける
ボコボコ肌の治し方のポイントは、保湿と洗顔です。
毎回の洗顔後にしっかり保湿ケアをすることが大切です。
洗顔のポイントは
- 洗顔剤はよく泡立てて使う
- こすり過ぎない
- しっかりすすぐ(洗顔剤を残さない)
- 洗顔はぬるま湯を使う
などを1日2回行うことがおすすめです。
洗顔後の保湿のポイントは
- 保湿は洗顔後すみやかに行う
- 保湿は化粧水、保湿ジェル、乳液、クリームなどで行う
- ニキビ用などの化粧水を使う
などがあります。
保湿をすることで肌のターンオーバーがスムーズになるので、有効なボコボコ肌対策になります。
ボコボコ肌はメイクで隠せる
ボコボコ肌はメイクを以下のように上手に使うことで目立たなくできます。
それぞれの使い方をご紹介します。
化粧下地の使い方
ボコボコ肌をメイクで目立たなくするには、まず化粧下地で肌を平らに整えます。
顔全体に化粧下地を塗ると、厚化粧気味になるので注意しましょう。
ボコボコが目立つところを中心に、下地をのせるような方法が自然に仕上がります。
化粧下地を塗る前には保湿ケアをしたうえで、日焼け止めをしておくことが大切です。
ファンデーションの使い方
ファンデーションには、ボコボコ肌をカバーしやすいパウダーファンデーションがおすすめです。
パウダーファンデーションは粒子が細かいからです。
粒子が細かいので毛穴に入りやすく、ボコボコ肌を目立たなくしやすいからです。
毛穴の開きをカバーするには、保湿成分配合のパウダーファンデーションを選ぶとよいでしょう。
フェイスパウダーの使い方
フェイスパウダーは、ボコボコ肌を隠すメイクの仕上げに使います。
おすすめは光沢が出るタイプです。
光沢が出るタイプを使うと、肌の凹んだところの影を飛ばす効果が期待できるからです。
また、フェイスパウダーはメイク崩れ防止にも効果が期待できます。
かゆいボコボコ肌の原因は?
ボコボコ肌でかゆみがある場合は、痒疹や丘疹の可能性があります。
痒疹を発症する要因には虫刺されやアトピー性皮膚炎の他に、
- 胃腸障害
- 肝臓病や糖尿病
- 悪性リンパ腫や白血病
などの血液疾患が隠れている場合もあります。
また、かゆいからといって掻いてしまうと症状が悪化することになります。
ボコボコ肌でかゆみがある場合は、自己判断をせずに皮膚科を受診することが必要です。
それでもボコボコ肌が改善されない場合には
ボコボコ肌が改善されない場合は、美容外科(美容皮膚科)にいくとよいでしょう。
ニキビ跡などの治療は皮膚科と美容外科のどちらがおすすめか迷うことがあります。
美容外科と皮膚科の違いを以下の表で比較します。
【美容外科と皮膚科の比較】
美容外科 | 皮膚科 | |
目的 | 美肌や美白のための治療(美容機器を使ったニキビ跡治療などの肌トラブル) | 病気の治療(かぶれ・アトピー・ニキビなどの肌疾患治療) |
主な治療方法 | 外用薬・内服薬治療 レーザー治療 光治療 ダーマペンなど | 外用薬・内服薬治療 |
皮膚科は、外用薬・内服薬による進行中のニキビなどの肌疾患治療が専門です。
したがって、ニキビ跡などボコボコ肌の治療は、基本的に皮膚科ではされないことが多いです。
ニキビ跡などを治しながら美肌も目指したい方には、美容外科がおすすめです。
また色素沈着やクレーターなどの肌トラブル治療は、セルフケアができない治療です。
美容外科では、レーザーや光、ダーマペンなどを導入しています。
レーザーや光、ダーマペンといった機器は、ニキビ跡などの改善以外の効果も期待できます。
期待できる改善効果には以下のようなものがあります。
- くすみやシワの改善
- 美白
- 美肌・毛穴の開き改善
ニキビに困った事のある人の割合
東京イセアクリニックが2017年に行ったニキビに関する調査があります。
調査結果は【性別・年代別/「ニキビ・ニキビ跡」に関するアンケート調査】として公表されています。
報告によると、ニキビやニキビ跡の肌トラブルの悩みの有無の結果は以下の通りです。
【ニキビやニキビ跡で悩んだことがある人の割合】
- 大いに悩んだことがある :全体30.5%(男性:20.1% 女性:40.9%)
- 少し悩んだことがある :全体41.8%(男性:42.1% 女性:41.5%)
- 悩んだことがない :全体27.7%(男性:37.8% 女性:17.7%)
出典:【「ニキビに悩んだ経験ある」20~30代の男性62.2%、女性82.4%が回答 ~【性別・年代別/「ニキビ・ニキビ跡」に関するアンケート調査】を美容ドクターに聞いてみた】
大いに悩んだことがある・少し悩んだことがあるを合わせると72.3%になります。
全体で約7割の人がニキビに関する肌トラブルで悩んだことがあるといえます。
ニキビはボコボコ肌の原因の1つであり、また誰もがかかる可能性がある肌トラブルです。
男女を問わずニキビやニキビ跡のケアや予防をすることが大切です。
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肌がボコボコまとめ
ここまで肌がボコボコについてお伝えしてきました。
肌がボコボコについての要点を以下にまとめます。
- ボコボコ肌は、肌の弾力性喪失、ターンオーバーの低下、毛穴の広がりなどで起こる
- ボコボコ肌の原因には、気温や湿度の低下、紫外線、栄養バランス・生活習慣の乱れ、老化、ニキビ跡などがある
- ボコボコ肌の治し方には、水分補給、紫外線対策、食生活・生活習慣の見直し、スキンケアなどがある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。