近年は身体だけでなく心の健康も重視されています。
そこで注目されているのがメンタルヘルスマネジメント検定資格です。
メンタルヘルスマネジメント検定資格とはどのようなものなのでしょうか?
本記事では、メンタルヘルスマネジメント検定について、以下の点を中心にご紹介します。
- メンタルヘルスマネジメント検定の意義
- ヨメンタルヘルスマネジメント検定の取得方法
- メンタルヘルスマネジメント検定の種類
メンタルヘルスマネジメント検定について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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メンタルヘルスマネジメント検定とは
メンタルヘルスマネジメント検定は、産業精神保健に関する民間資格です。
具体的には、労働者の精神面での不調の防止・対処法を習得します。
メンタルヘルスマネジメント検定の主催者は大阪商工会議所です。
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メンタルヘルスマネジメント検定は必要?
メンタルヘルスマネジメント検定は、国家資格ではありません。
そのため、メンタルヘルス関連の職業に就くうえで必ずしも必要ではありません。
しかし、取得しているとさまざまなメリットが期待できます。
資格取得のメリット
メンタルヘルスマネジメント検定を取得するメリットは次の通りです。
- 就職・転職活動でアピールできる
- スキルアップ・キャリアアップに役立つ
- 自分・同僚・部下のメンタルヘルスにも活用できる
- 職場環境の改善に役立つ
メンタルヘルスマネジメント検定を取得すると、メンタルヘルスケアの知識が身につきます。
メンタルヘルスケアの知識は、自分・同僚・部下のケアにも活用できます。
自分を含めた職場の仲間の精神的なケアができれば、休職・離職を防止しやすくなります。
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資格の習得方法
メンタルヘルスマネジメント検定を取得するには、検定試験に合格する必要があります。
検定試験への申し込みは自分で行うのが原則です。
企業によっては、申し込みをとりまとめて行なっている場合もあります。
詳しくは担当者に確認してみてください。
資格内容の種類
メンタルヘルスマネジメント検定には3つの種類があります。
それぞれの特徴や試験の出題範囲などをご紹介します。
Ⅰ種(マスターコース)
Ⅰ種は、社内のメンタルヘルス対策の推進を重視した検定試験です。
主な対象者は経営幹部・人事労務に関する部署の方です。
出題範囲は次の通りです。
- 企業経営に関するメンタルヘルス対策の意義・重要性
- メンタルヘルスケアの活動領域と人事労務の役割
- ストレス、メンタルヘルスの基礎知識
- 人事労務管理に携わる人材に求められる能力
- メンタルヘルスケアに関連する方針・計画
- 産業保健にかかわる人材などの活用による心の健康管理の推進
- 相談体制の整備
- 教育研修
- 職場環境などの改善
配点は選択問題100点、論述問題50点、合計150点です。
Ⅰ種の合格基準点は、選択問題・論述問題の合計得点105点以上です。
105点のうち、論述問題の得点は25点以上でなければなりません。
Ⅰ種の認定試験は例年1回です。
Ⅱ種(ラインケアコース)
Ⅱ種は管理職の方向けのコースです。
自分が率いる部署のメンタルヘルス対策に必要な知識を習得します。
出題範囲は次の通りです。
- メンタルヘルスケアの意義・管理監督者の役割
- ストレス、メンタルヘルスの基礎知識
- 職場環境などの評価・改善方法
- 各労働者への配慮
- 相談者への対応
- 社内外の資源との連携
- メンタル面の不調・問題をもつ復職者への支援方法
Ⅱ種の合格基準点は、70点/100点満点です。
検定試験は例年2回実施されています。
Ⅲ種(セルフケアコース)
Ⅲ種の対象者は一般社員の方です。
自分自身のメンタルヘルスの管理法・対処法を学びます。
出題範囲は次の通りです。
- メンタルヘルスケアの意義
- ストレス、メンタルヘルスの基礎知識
- セルフケアを行う重要性
- ストレスに気づく方法
- ストレスへの対処・軽減方法
- 社内外の資源の活用
Ⅲ種の合格基準点は、70点/100点満点です。
検定試験は例年2回の実施です。
各検定の難易度
各検定の平均的な合格率は次の通りです。
- Ⅰ種:約20%
- Ⅱ種:約60%
- Ⅲ種:約70%
合格に必要な勉強時間はコースによって異なります。
Ⅰ種の平均的な勉強時間は10〜20時間程度です。
Ⅱ種・Ⅲ種は30〜50時間以上の勉強時間の確保が望ましいです。
資格の勉強方法
メンタルヘルスマネジメント検定の主な勉強方法は次の通りです。
- 独学
- 通信講座
- オンライン講座
- 対面講義
独学・通信講座は時間や場所を問わずに勉強できる点がメリットです。
独学の場合、公式テキストの利用をおすすめします。
オンライン講座・対面講義は、講師への質問が可能です。
自習に不安がある方・疑問点をすぐ解消したい方におすすめの方法です。
ご自身に合った勉強方法をご検討ください。
メンタルヘルスマネジメント検定の受験料
各コースの受験料(税込み)は次の通りです。
- Ⅰ種:1万1,550円
- Ⅱ種:7,480円
- Ⅲ種:5,280円
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メンタルヘルスマネジメント検定の受験期間
メンタルヘルスマネジメント検定の受検の仕方をご紹介します。
ぜひチェックしてみてください。
申込期間
申込期間は例年バラバラです。
一般受付の場合、申込期間は試験日の1ヶ月半前に設定されることが多いです。
事例を紹介します。
【第35回】
- 試験日:2023年11月5日
- 一般受付:9月15日~9月28日
- 団体受付:8月28日~9月8日
【第36回】
- 試験日:2023年3月17日
- 一般受付:2023年1月26日~2月8日
- 団体受付:2023年1月9日~1月19日
受験地
メンタルヘルスマネジメント検定の受験地は次の通りです。
札幌 | 仙台 | さいたま | 千葉 | 東京 |
横浜 | 新潟 | 浜松 | 名古屋 | 京都 |
大阪 | 神戸 | 広島 | 高松 | 福岡 |
申し込みの際に希望の受験地を選択してください。
受験日
検定試験は、例年2回実施されます。
11月前後に行なわれるのはⅠ種・Ⅱ種・Ⅲ種の検定試験です。
3月前後はⅠ種・Ⅱ種のみです。
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メンタルヘルスの必要性
メンタルヘルスとは心の健康のことです。
ストレス社会ともいわれる現代では、メンタルヘルスケアは非常に重要です。
約1万人を対象にした、ストレスに関するインターネット調査の結果を紹介します。
調査によると、日頃からストレスを感じている方の割合は約60%でした。
男女別に見ると、より強くストレスを感じているのは女性です。
10代〜50代の各年代で、ストレスを感じている女性の割合は約80%でした。
厚生労働省は各企業のメンタルヘルスケア対策を推進しています。
平成27年には、職場のストレスチェックが義務づけられました。
今後、メンタルヘルスの知識はますます重要になると考えられています。
出典:厚生労働省【職場におけるメンタルヘルス対策の推進について】
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他のメンタルヘルス資格
メンタルヘルスに関するその他の資格をご紹介します。
メンタルヘルスマネジメント検定とあわせて取得をご検討ください。
公認ヘルスカウンセラー
厚生労働省のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で紹介されている資格です。
特定非営利活動法人ヘルスカウンセリング学会の審査に合格すると取得できます。
公認ヘルスカウンセラーはSATという手法でメンタルヘルスにアプローチします。
SATとは、言葉や態度の裏にある感情・本心への気づきを重視する手法です。
隠れた本音と向き合うことで、問題を改善するための行動を取りやすくなります。
出典:厚生労働省【メンタルヘルス対策に関連する資格等】
産業カウンセラー
産業カウンセラーは一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格です。
主に企業に所属し、労働者が持つ心の悩みの解決をサポートします。
取得するには一定のカリキュラムの修了と認定試験への合格が必要です。
精神対話士
精神対話士は内閣府認可一般財団法人メンタルケア協会が認定する資格です。
あたたかな会話を通じて、人の心や悩みに寄り添うことを目指します。
精神対話士の資格を取得するためのステップは次の通りです。
- 所定のカリキュラムの修了
- 精神対話士選考試験に合格
- 認定協会と業務委託契約を締結
- 認定協会から精神対話士資格証の交付を受ける
メンタルヘルスマネジメント検定まとめ
ここまで、メンタルヘルスマネジメント検定についてお伝えしてきました。
メンタルヘルスマネジメント検定の要点を以下にまとめます。
- メンタルヘルスマネジメント検定の意義は、労働者の心の健康を保つこと
- メンタルヘルスマネジメント検定の取得方法は、試験勉強して認定試験に合格する
- メンタルヘルスマネジメント検定の種類は、経営幹部向けのⅠ種・管理職向けのⅡ種・一般社員向けのⅢ種
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。