ヨガは、紀元前のインドで生まれた、瞑想を主として心と体、魂をつなげる宗教的行法です。
現在では、心だけでなく体の安定も求め、ダイエットや健康法のツールとして広く取り入れられています。
ヨガのポーズには、どのような種類があるのでしょうか?
ヨガは、初心者でもできるようなポーズがあるのでしょうか?
本記事では「ヨガのポーズ」について以下の点を中心にご紹介します。
- ヨガのポーズの効果について
- ヨガのポーズの種類について
- ヨガのポーズで初心者向けのものについて
ヨガのポーズについて理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
初心者が、ヨガをインストラクターに学ぶメリットについても解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
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ヨガとは
「ヨガ」は、心と体、魂をポーズ・呼吸・瞑想を組み合わせてつなぎ合わせます。
心身の安定を得るためのツールとして、インドで生まれたもので、現在では、ダイエットや健康法として幅広く取り入れられています。
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ヨガのポーズの効果とは
ヨガのポーズの意味について以下の3つをあげます。
- ポーズの効果
- ヨガを構成する3つの要素の1つ
- 体のバランスが取れると呼吸がしやすくなる
それぞれの意味について説明します。
ポーズの効果
ヨガのポーズの効果には、以下の3つがあります。
- ゆがみを整える
- 骨作りに役立つ
- 自律神経を整える
それぞれの効果について説明します。
ゆがみを整える
ヨガのポーズで、体のゆがみを整える効果があります。
体は長時間のデスクワークや日々の家事などで、いつの間にかゆがみが生じます。
体のゆがみは、頭痛、肩こり、腰痛などを引き起こす原因となります。
骨作りに役立つ
ヨガのポーズは、骨作りに役立つことが期待できます。
骨粗しょう症の治療法には、「運動」「食事の改善」「薬」があります。
3つの治療法のうち、ヨガは骨に刺激を与え、骨密度をあげる効果が期待できるのです。
自律神経を整える
ヨガのポーズで、自律神経を整えられます。
ヨガで自律神経が整う理由には
- 深く呼吸することで、交感神経・副交感神経が刺激される
- 全身を使ったポーズで姿勢が整い、背骨周りの自律神経の働きが改善される
- 血流の改善
- 瞑想によるストレス低減
などがあげられます。
ヨガを構成する3つの要素の1つ
ヨガは、以下の3つの要素から成り立っています。
- ポーズ
- 呼吸法
- 瞑想
3つの要素は、それぞれに重要です。
「ヨガ」と「ストレッチ」は違います。
ヨガは、まず体を動かすポーズから始まり、呼吸を整え、瞑想で心をコントロールします。
ストレッチは、意識して筋肉を伸ばすことに重点を置いています。
ヨガの特徴は、ポーズと共に呼吸法に大きなウエイトを置いていることです。
ヨガのポーズは、全て呼吸とセットで成り立っています。
体のバランスが取れると呼吸がしやすくなる
ヨガのポーズで、体のバランスが取れるようになると、呼吸がしやすくなります。
ポーズと呼吸がセットであることは既に述べました。
呼吸に必要な筋肉が緊張していると、正しい呼吸を行いづらくなります。
ポーズを取ることで、呼吸に必要な筋肉の緊張をほぐせるのです。
ヨガのポーズと呼吸で、筋肉をゆるめ、体のバランスを整えます。
体のバランスが整うことで、呼吸を深めやすくなります。
ヨガのポーズの種類
ヨガのポーズの種類には、以下のようなものがあります。
座位のポーズ | 臥位のポーズ |
立位のポーズ | 逆転のポーズ |
バランスポーズ | アームバランス |
それぞれのポーズについてご紹介します。
座位のポーズ
座位のポーズには、以下の2つがあります。
- 合せきのポーズ
- 前屈のポーズ
それぞれのポーズについて説明します。
合せきのポーズ
「合せきのポーズ」は、股関節の柔軟性を高めるポーズです。
合せきのポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 月経中の不調緩和
- 泌尿器系機能の調整
- 冷え改善
「合せきのポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどに両足を伸ばして座る
- 膝を軽く曲げて外側に倒す
- 足の裏を合わせたら、かかとを体の方へ引き寄せる
- 息を吸いながら背骨をまっすぐに伸ばす
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
前屈のポーズ
「前屈のポーズ」は、腿(もも)の裏側の柔軟性を高めるポーズです。
前屈のポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 不安やストレスの緩和
- 女性機能の改善
- 消化機能のアップ
「前屈のポーズ」の取り方は以下の通りです。
- マットなどに両膝を伸ばした状態で座る
- かかとを押し出し、つま先を上にあげる
- 息を吸いながら背骨をまっすぐに伸ばす
- 息を吐きながら前屈する(お腹と太ももを合わせるように意識して)
- 首の力を抜いて、数呼吸そのままの体勢をキープする
臥位のポーズ
臥位のポーズには、以下の2つがあります。
- 屍のポーズ
- スフィンクスのポーズ
それぞれのポーズを説明します。
屍のポーズ
「屍のポーズ」は、仰向けに脱力して寝るリラックス効果の高いポーズです。
屍のポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 疲労回復
- エネルギーを溜める
「屍のポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどに仰向けになる
- 足は腰幅に開き伸ばし、つま先は自然に外側へ向ける
- 手はやや開き気味(脇にこぶし1つ入る程度)に伸ばし、手のひらは上に向ける
- ゆっくりと目を閉じ、全身脱力する
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
スフィンクスのポーズ
「スフィンクスのポーズ」は、呼吸を深くしたり姿勢の改善に役立つポーズです。
スフィンクスのポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 背筋・上腕筋の強化
- 腰痛の予防・改善
- リラックス
「スフィンクスのポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどにうつ伏せになる
- 両ひじを床につきながら上半身を少し持ちあげる
- 両ひじは肩の真下に来るように床につける
- 手のひらは床に向ける
- 息を吐きながら両手とひじで床を押して、胸を高く持ち上げる
- 目線はやや高い位置に置く
- 胸を開いて、酸素を深く吸い込むようにして呼吸する
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
立位のポーズ
立位のポーズには、以下の2つがあります。
- 英雄のポーズ1
- 三角のポーズ
それぞれのポーズを説明します。
英雄のポーズ1
「英雄のポーズ1」は、下半身の筋力・全身の血流アップに効果が高いポーズです。
英雄のポーズ1には、他にも以下のような効果が期待できます。
- 股関節の柔軟性アップ
- 精神の安定
- 集中力の向上
「英雄のポーズ1」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどの上で両足をそろえて立つ(マットの場合は前方に立つ)
- 右足を大きく後ろに引く(つま先はやや外側へ向ける)
- 骨盤は正面の壁などと平行になるようにする(ねじれないように正面に向ける)
- 息を吐きながら左膝を曲げる(かかとの真上に膝が来るように)
- 前後の足は均等な力で、しっかり床を捕まえながら大きく息を吸い、両手を天井に向かって持ちあげる
- 目線は正面か両手の間に合わせる
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
- 反対側も同様に行う
三角のポーズ
「三角のポーズ」は、股関節の柔軟性を高める効果が高いポーズです。
三角のポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- ウエストの引き締め
- 便秘改善
- 下半身強化
「三角のポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- 息を吐きながら両足を大きく開いて立つ(両足の幅は肩幅より広くする)
- 足の指先は、左足は外側へ、右足は正面へ向ける
- 息を吐きながら上半身を左側へ真横に倒す
- 右手は上へ、左手は左足首をつかみ、目線は右手の指先へ向ける
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
- 反対側も同様に行う
逆転のポーズ
逆転のポーズには、以下の2つがあります。
- 肩立ちのポーズ
- 車輪のポーズ
それぞれのポーズを説明します。
肩立ちのポーズ
「肩立ちのポーズ」は、頭が下に来るポーズで血流改善に効果が高いポーズです。
肩立ちポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- むくみや冷えの解消
- 内臓下垂の改善
- 肩・首のストレッチ
- 疲労回復
- ストレス軽減
「肩立ちのポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどに仰向けになる
- 足を持ちあげる(両膝は伸ばしたままで)
- お尻を少し持ちあげる
- 両手で腰を支える
- 可能であれば、腰をさらに高くあげる(つま先は天井に向かって伸ばしながら)
- 両手で腰を支えた体勢を数呼吸キープする
車輪のポーズ
「車輪のポーズ」は、胸を大きく開くことで、姿勢改善や呼吸量アップに効果の高いポーズです。
「上向き弓のポーズ」とも呼ばれます。
車輪のポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 背筋・大腰筋・臀筋・内転筋の強化
- 気力向上
「車輪のポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどに仰向けになる
- 両膝を立てて、かかとの位置は坐骨近くにおく
- 両腕はひじを曲げて指が肩の方に向くように手をつく(前腕が垂直になるように)
- 息を吸いながらお尻を持ちあげる(頭のてっぺんは床につけたまま)
- 体重は両手と両足で支える(頭には体重をかけない)
- 肘とひざを伸ばして胸を開く(両膝は開かないようにする)
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
バランスポーズ
バランスポーズには、以下の2つがあります。
- 木のポーズ
- 英雄のポーズ3
それぞれのポーズを説明します。
木のポーズ
「木のポーズ」は、心身の安定や集中力を高める効果があるポーズです。
木のポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 脚力強化
- バランス感覚の向上
- 気力向上
「木のポーズ」の取り方は以下の通りです。
- マットなどに両足をそろえて立つ
- 左足に体重をのせて右足を床から浮かせる
- 右足のかかとを左足のくるぶしの上辺りにつける(両手は腰)
- 右足を、右手で左足の付け根まで持ちあげて、足裏を左足の内腿につける
- 左足はマットを強く踏みながら、右足の足裏と左足の内腿を押し合う
- 両手は胸の前で合掌(手のひら同士も押し合う)
- 息を吸いながら、両手を天井方向へゆっくりと伸ばす
- 意識は、足元から背骨、頭頂まで1直線で、目線も1点に集中
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
- 反対側も同様に行う
英雄のポーズ3
「英雄のポーズ3」は、インナーマッスル強化や全身引き締めなどに効果が高いポーズです。
英雄のポーズ3には、他にも以下のような効果が期待できます。
- 背中の筋肉強化
- 全身の柔軟性アップ
- バランス感覚アップ
「英雄のポーズ3」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどに両足をそろえて立つ
- 上体を前に倒しながら、ゆっくりと右足を骨盤と同じ高さまで持ちあげる
- 両手は前方へ伸ばし、頭頂から右足のかかとまで1直線になるのを意識する
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
- 反対側も同様に行う
アームバランス
アームバランスには、以下の2つがあります。
- カラスのポーズ
- サイドプランク
それぞれのポーズを説明します。
カラスのポーズ
「カラスのポーズ」は、体幹強化などに効果が高いポーズです。
カラスのポーズには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 腸腰筋の強化
- 二の腕の引き締め
- バランス感覚のアップ
- 集中力アップ
「カラスのポーズ」の取り方は以下の通りです。
- マットに両足で立つ
- 両足をそろえ、ひざを軽く曲げて前屈し、両手を床につける
- 両手は肩幅に開き、両足首、膝、内腿はしっかり寄せ合う
- 両肘を曲げて、二の腕の後ろ側に膝をのせる
- 両足のかかとをくっつける(指先は床についた状態で)
- 両手の指先に重心をのせる
- 両手のひら全体で床を押し、両足を内側に寄せながら、床から両足を持ちあげる
- 両かかとはつけながら、目線は斜め前に向ける
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
サイドプランク
「サイドプランク」は、体幹の強化などに効果の高いポーズです。
サイドプランクには、他にも以下のような効果が期待できます。
- 肩・手首の強化
- 股関節外旋の強化
- 集中力アップ
「サイドプランク」の取り方は以下の通りです。
- マットなどに横向きに寝る
- 下側のひじを床について頭を持ちあげる(ひじの位置は肩の真下に来るようにする)
- 下側の足はかかとで床を押すように、上側の足は下側の足の前で足裏を床につける
- ひじをついていない方の手を使いながら体を持ちあげる
- 両膝は伸ばして、頭頂からかかとまで1直線にする
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
- 反対側も同様に行う
ヨガのポーズで初心者向け
ヨガのポーズの中でも「初心者向け」のものを、以下に5つあげました。
- 山のポーズ
- キャット&カウ
- かんぬきのポーズ
- 杖のポーズ
- ダウンドック
それぞれのポーズをご紹介します。
山のポーズ
「山のポーズ」は、ポーズの基本となる立ち姿勢です。
山のポーズは、以下のような効果が期待できるポーズです。
足の強化 | 偏平足改善 |
骨盤の歪み調整 | 姿勢改善 |
疲労回復 | 心身の安定 |
「山のポーズ」の取り方は以下の通りです。
- 両足裏の親指・小指の付け根、かかとの内側・外側の4点で体重を均等にのせる
- 横から見て、耳・肩・腰・くるぶしの位置が1直線になるように意識して立つ
- 両手は体に沿わせて下ろす
- 骨盤はまっすぐに保ち、尾骨を体の中心軸に寄せる
- 下腹部は締めたまま、胸を斜め上に引きあげる
- 首の後ろを伸ばし、顎を軽く引く(頭は前に出ないように耳1つ分後ろへ)
- 両手の指先は床側へ引き下げ、頭頂は天井方向へ引き上げる感じで引っ張り合う
- まっすぐな自分の軸を感じられたら完成
キャット&カウ
「キャット&カウ」は、ヨガの基本ポーズの1つです。
キャット&カウは背骨全体を動かすことで、自律神経を整えやすくなるポーズです。
「キャット&カウ」の取り方は以下の通りです。
- マットなどに四つん這いになる
- 手は肩幅に開き、肩の真下に手のひらをつく
- 足は腰幅に開き、膝は股関節の真下に来るようにつく(つま先は寝かせる)
- 息を吸って、吐きながら尾骨、仙骨、腰椎、胸椎、頸椎の順番に少し背骨を丸める
- 丸まったら息を吸いながら尾骨、仙骨、腰椎、胸椎、頸椎の順番に背骨を反らせる
- 背骨が反り切ったら完成(1セット)
- 5セット程度繰り返す
かんぬきのポーズ
「かんぬきのポーズ」も、初心者向きのポーズの1つです。
かんぬきのポーズは以下のような効果が期待できるポーズです。
ウエストの引き締め | 骨盤矯正 |
体幹強化 | 内腿のストレッチ |
心身の安定 |
「かんぬきのポーズ」の取り方は以下の通りです。
- マットなどに立ち膝になる(膝の間はげんこつ2つ分空ける)
- 右足を横に伸ばす(足先の方向と膝の方向は同じにする)
- 左手をゆっくりと息を吸いながら上にあげる
- ゆっくりと息を吐きながら上体を右へ倒す(右手は右足に軽くそえる)
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
- 反対側も同様に行う
杖のポーズ
「杖のポーズ」は、ヨガの座位の基本のポーズです。
杖のポーズには以下のような効果が期待できるポーズです。
姿勢改善 | 血流促進 |
集中力アップ | エネルギーアップ |
心身の安定 |
「杖のポーズ」の取り方は、以下の通りです。
- マットなどに両足を伸ばして坐骨で座る(足先と膝は真上に向けて足裏を前に押し出す)
- 両手は肩の下において、床に指先を立てる
- 足の付け根と坐骨で床を押すように腰を立てる(背骨をS字カーブ気味にする)
- 胸を斜め上に引き上げて、鎖骨を横に開く
- 首の後ろを伸ばし、顎を軽く引く(頭は前に出ないように耳1つ分後ろへ)
- 坐骨で床を押しながら頭頂を天井方向へ引き上げ、坐骨と頭頂で上下に引き合う
ダウンドック
「ダウンドック」は、「下向きの犬のポーズ」とも呼ばれる、初心者向きのポーズです。
ダウンドックは以下のような効果が期待できるポーズです。
背面のストレッチ | 下半身の強化 |
下半身のむくみ解消 | 姿勢改善 |
心身の安定 |
「ダウンドック」の取り方は以下の通りです。
- マットなどでチャイルドポーズをとる(正座から上半身を前に倒し、おでこを床につけ、両手は前に差し出す)
- 膝は胸の外側になるように両膝を少し開いて、背骨を伸ばす
- 背中はのばしたまま、息を吸いながら四つん這いになる(足先は立てる)
- 両手の指の第1関節でマットを押すようにしてお尻を持ちあげる
- 足裏を伸ばしてかかとを下ろす
- 手のひらから肩を離すように引き上げる(足の付け根は引き込むように)
- 目線は1点に集中させる
- 数呼吸そのままの体勢をキープする
ヨガのポーズの際に意識すること
ヨガのポーズをとる際に意識することを、以下に5つあげました。
- 中心軸を意識する
- 呼吸法
- 続ける時間
- 体の構造を意識する
- ポーズに対して執着しすぎない
それぞれ意識することについて、説明します。
中心軸を意識する
ヨガのポーズで、立ちポーズの基本となるのは体の中心軸を意識することです。
「山のポーズ」で紹介した立ち姿勢が中心軸を意識した姿勢です。
体の中心軸は横から見て
- 頭頂
- 会陰(お尻の穴の少し前)
- くるぶしの直下
の位置を、タテに結んだ線になります。
体の中心軸は、体を貫く目には見えない軸です。
中心軸を意識して体を整えることで
- 姿勢が良くなる
- 深い呼吸がしやすくなる
- 精神が安定する
- 運動能力が向上する
などの効果を高められるので、体の土台作りの基本といえます。
呼吸法
呼吸法は、ヨガを構成する3つの要素(ポーズ・呼吸法・瞑想)の1つです。
ヨガのポーズは、深い呼吸を繰り返しながら体を動かして作っていきます。
ヨガの代表的な呼吸法には、以下の5つがあります。
- 腹式呼吸法
- 胸式呼吸法
- 完全呼吸法
- スカアプルバク呼吸法
- バストリカ呼吸法
ここでは、代表的な「腹式呼吸法のやり方」を紹介します。
- 仰向けになる
- おへそに手をあてる
- 4秒間鼻から息を吸い込む(お腹に手をあて膨らむのを感じる)
- 8秒間かけて鼻から息を吐きだす(お腹に手をあてへっこんでいくのを感じる)
- 1~4を繰り返す
続ける時間
ヨガは、ポーズが完成したときに、ポーズをキープして呼吸を繰り返します。
ポーズをキープする時間に、特別な決まりはありません。
一般的には、
- 数呼吸キープする
- 20~30秒キープする
といわれます。
ヨガはポーズを決めることや、キープを長く続けられることが重要ではありません。
ヨガは、継続して生活習慣に取り入れることで、長期的に体が変化していくものです。
キープ時間も無理をせず、徐々に合わせていけるようにしていきましょう。
体の構造を意識する
ヨガのポーズが上達するコツの1つに、体の構造を意識することがあります。
ほとんどのヨガのポーズに関係しているのは、「股関節」と「肩関節」です。
ヨガのポーズは、股関節と肩関節の可動域が、重要な役割を果たしているからです。
股関節と肩関節の可動域が広がると、多くのポーズが気持ち良くできるようになります。
なかなか上達しないポーズに執着するより、股関節と肩関節に注目したほうが早道です。
ヨガの上達も、まずは基礎トレーニングが大切なことがわかります。
ポーズに対して執着しすぎない
ヨガを続ける上では、ポーズに対して執着しすぎないことも大切です。
ヨガの心構えは以下のように考えましょう。
- ヨガは練習や練習のプロセスに価値がある
- 目的は健康な心身を得ることで、難しいポーズをこなすことではない
- 練習を楽しみながら継続していくこと
楽しみながら練習を続けると、結果としてポーズが上達するという心構えです。
ポーズに執着して、無理に頑張りすぎることは、怪我のリスクを高めることになります。
まずは、ヨガを楽しく続けることから始めてみましょう。
ヨガのポーズができないとき
ヨガのポーズができないときの対処方法を、以下に5つあげます。
- 優先的に呼吸が楽にできるポーズを選ぶ
- ぐらつくときの対処法
- 体が硬くて上手くできないときの対処法
- 安全に行うことが大事
- 道具を使ってポーズを補助する
それぞれの対処法についてご紹介します。
優先的に呼吸が楽にできるポーズを選ぶ
ヨガのポーズが上手くできないときは、呼吸が楽にできるポーズを選びましょう。
ヨガのポーズで呼吸が苦しいときは、自分にとって過剰なポーズであるサインです。
呼吸とポーズには、以下のような関係があります。
- 呼吸が上手くできないと姿勢が乱れる
- 呼吸が上手くできないと脇や鼻の下に汗をかく
呼吸が上手くできないときに選べる楽なポーズには
- 立位
- 座位
- うつ伏せ
などの「休息ポーズ」があります。
休息ポーズは、体の緊張をゆるめて呼吸を整えられます。
呼吸が楽にできるポーズを、インストラクターのアドバイスで取り組むのが良いでしょう。
ぐらつく時の対処法
ポーズをとって、ぐらつくときの対処法があります。
「ぐらつき」は、多くは立位やバランスポーズで感じることがあります。
ぐらつきの原因の可能性は、土踏まずがつぶれていることです。
土踏まずには、
- 立った姿勢のバランスを取る
- 体重を支える
など、ポーズの安定に重要な役割があります。
対処法は、親指・小指の付け根とかかとの3点を意識してしっかり押し下げることです。
同時に、頭頂部を天井へ引きあげるようにすることで、ポーズが安定します。
もう1つの原因の可能性は、骨盤のブレがあげられます。
骨盤のブレは、お尻の力が抜けて、股関節や骨盤の位置を不安定にさせます。
片脚バランスの立位のポーズでは、手で骨盤をつかんでホールドしましょう。
ホールドすることで、ポーズを安定させられます。
体が硬くて上手くできないときの対処法
体が硬くて上手くポーズができないときの対処法があります。
体が硬くて上手くできない原因には
- 大きな関節の可動域が狭い
- 関節に付随する筋肉の柔軟性不足
などがあります。
筋肉の柔軟性は、一気に改善することは困難です。
ヨガのポーズを取る中で、ゆっくりと改善していくことが大切です。
ポーズで、効果的に筋肉の柔軟性を改善していくポイントには
- 筋肉への負荷は自重を利用してゆっくりとかける
- 可動域は無理をせずに、制限がかかったところでポーズを数呼吸キープする
- 筋肉が緩んできたところで少しずつ可動域を広げる
- 毎レッズンでポーズのキープを少しずつ長めにしていく
などがあります。
安全に行うことが大事
ヨガで大事なことは、安全に行うことです。
ヨガの目的は、難しいポーズを早くできるようになることではありません。
楽しみながら続けることが大切で、結果としてポーズの上達があるという心構えです。
難しいポーズに執着して無理に頑張りすぎても、怪我のリスクを高めるだけです。
道具を使ってポーズを補助する
ヨガのポーズを、「もう少しなんとかしたい」と感じることがあります。
そんなときにヨガのポーズを補助してくれる道具を、ヨガプロップスと呼びます。
ヨガプロップスがあるだけで、挑戦できるポーズの幅が広がったり、よりヨガの効果が得られたりします。
ヨガのポーズを補助する道具「ヨガプロップス」を、以下に3つあげます。
- ヨガベルト
- ヨガブロック
- ヨガブランケット
それぞれの使い方をご紹介します。
ヨガベルト
「ヨガベルト」は、以下のような目的で使われます。
- 柔軟性の補助
- 筋力の補助
- ポーズの矯正
「ヨガベルト」は、例えば各ポーズで以下のような使い方がされます。
- 座位の前屈ポーズ:足先に引っかけて前屈を補助する
- 牛の顔のポーズ:背中で両手が届かないときにベルトを両手でつかんで補助する
- 横たわった足の親指をつかむポーズ(スプタパダングシュターサナ):あげた足を手でつかめないときに足裏に引っかけて柔軟性を補助する
ヨガブロック
「ヨガブロック」は、安定したポーズができるように、ブロックの形状や弾力性を利用します。
例えば各ポーズで「ヨガブロック」は、以下のような使い方がされます。
- 山のポーズ:太腿の間にはさんで、足の筋肉の使い方を会得する
- 三角のポーズ:足元において体を倒しても足首まで手が届かないのを補助する
ヨガブランケット
「ヨガブランケット」はマットに敷いて
- ポーズのときのお尻や腰の高さを調整する
- 床に骨が直接当たらないようにする
などの目的で使われます。
例えば各ポーズで以下のような使い方がされます。
- 座位や臥位のポーズ:身体の下に敷く
- 長座のポーズ:お尻の下に敷いて骨盤の高さを出す
ヨガの目的は、ポーズを実践することで体を整えることです。
無理して怪我することがないよう、ポーズを補助してくれる道具「ヨガプロップス」を上手に活用しましょう。
ヨガのポーズをインストラクターに学ぶ利点
ヨガは、自分のペースで好きなときにできるため、独学でヨガを学ぶ人も多くいます。
自宅だと、周りの目を気にしなくていいというメリットがありますが、モチベーションの維持が難しいだけでなく、正しい姿勢かどうかわかりづらいなどのデメリットもあります。
ヨガは、身体を正しく動かすだけでなく、無理しないようにすることが大切です。
厚生労働省の「統合医療」に関する情報発信サイト「厚生労働省eJIM」では、ヨガのポーズをインストラクターに学ぶ利点として以下の3つをあげています。
- 安全に行える
- 状態によって行ってはいけないポーズについて相談できる
- ポーズができないときに相談しやすい
出典:厚生労働省【厚生労働省eJIM | ヨガ | 各種施術・療法 | 一般の方へ|「統合医療」情報発信サイト(ncgg.go.jp)】
ヨガは、独学よりもインストラクターに習った方がいい理由について、それぞれ紹介します。
安全に行える
一般的にヨガは、資格のあるインストラクターの下で適切に行えば安全とされています。
ヨガで起こりやすい負傷は、「捻挫」と「筋違い」です。
重症が稀なのは、ヨガに伴う負傷リスクは、衝撃の機会が多い運動に比べて低いからです。
状態によって行ってはいけないポーズについて相談できる
ヨガは、高齢者や健康問題がある人が行ってはいけないポーズがあります。
ヨガによる負傷リスクを減らすために、インストラクターに相談するよう推奨しています。
インストラクターがいれば、個々の状態に応じてポーズの調整を相談できます。
ポーズができないときに相談がしやすい
インストラクターがいれば、ポーズができないときに相談しやすい利点があります。
ポーズの中には、初心者ではできないものもあります。
例えば、以下のようなポーズは慣れていない場合は避けるべきポーズです。
- 三点倒立
- 肩立ち
- 蓮華座
無理して怪我しないように、個々の状態に応じたポーズから進められます。
ヨガが未経験の方や、ほとんど初心者の方は、まずはインストラクターから正しいやり方を学ぶことをおすすめします。
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ヨガのポーズのまとめ
ここまで「ヨガのポーズ」についてお伝えしてきました。
ヨガのポーズについての要点を以下にまとめます。
- ポーズはヨガの構成要素の1つで、歪み・自律神経の整え、骨作り及び呼吸を整える効果がある
- ヨガには、座位・臥位・立位・逆転・バランス・アームバランスのポーズがある
- ヨガの初心者向けには、山・キャット&カウ・かんぬき・杖・ダウンドックのポーズがある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。