クミンといえばカレーのスパイスとして有名です。
クミンは風味が良いだけでなく、さまざまな美容・健康効果を持つことでも有名です。
クミンにはどのような効果効能が期待できるのでしょうか。
本記事では、クミンの効果について、以下の点を中心にご紹介します。
- クミンの主な効果効能
- クミンの副作用
- クミンと相性が良いスパイス
クミンの効果について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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クミンとは
クミンは、エジプト原産のセリ科の植物です。
クミンの種子を乾燥させたものは、スパイスとして重用されています。
クミンを使う代表的な料理はカレーです。
カレーの独特のスパイシーな香り・風味もクミンによるものです。
スパイスのクミンには、種子そのまま・パウダー状の2種類があります。
種子そのままのものは、クミンシードと呼ばれることが多いです。
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クミンに含まれる栄養素
クミンに含まれる主な栄養素は次の通りです。
- ビタミンB群
- ビタミンC
- ビタミンA
- ビタミンE
- 鉄分
- リモネン
- クミンアルデヒド
リモネン・クミンアルデヒドとは香り成分です。
厳密には栄養素ではありませんが、さまざまな健康効果が期待できます。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
クミンの主な効能・効果
クミンの主な効果効能をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
消化促進効果
クミンには、消化促進の効果効能が期待できます。
実際にクミンは、漢方医学では胃薬としての利用も盛んです。
消化促進に役立つのは、クミンに含まれるクミンアルデヒドという成分です。
クミンアルデヒドは、体内の消化酵素を活性化させることで消化を促進します。
加えて、食欲の増進にも役立ちます。
クミンは、腸内に溜まったガスを排出する効果効能も指摘されています。
ガスによるお腹の張りが気になる方は、クミンを摂取するのもおすすめです。
免疫力向上効果
クミンには免疫力を向上させる効果効能も期待できます。
免役力アップに役立つのは、クミンに含まれるビタミンA・ビタミンCです。
ビタミンAは、粘膜を正常に維持します。
粘膜は身体の重要な免疫器官の1つです。
具体的には、ウイルスや花粉などの異物の体内への侵入を防いでいます。
ビタミンCは、抗酸化作用によって免疫力を向上させます。
抗酸化作用とは、身体を老化物質(活性酸素)から守る仕組みです。
免疫力低下の原因の1つは活性酸素です。
ビタミンCは活性酸素を体内から取り除くことで、免疫力の向上をサポートします。
抗酸化作用
クミンには、テルペン・フェノール・フラボノイドなどの成分が含まれます。
いずれも天然植物が有する色素・香り・風味に由来する成分です。
フィトケミカルには強い抗酸化作用があります。
なお、クミンに含まれるビタミンC・Eにも抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、老化物質である活性酸素を除去して、身体の老化を抑制する作用です。
たとえば血管・脳などを老化から守ります。
血管の老化防止は、動脈硬化・心筋梗塞などの循環器系の病気の予防につながります。
脳の老化防止は、認知症や脳卒中のリスクを低減します。
美肌効果
クミンには美肌効果が見込めます。
美肌作りに役立つのはビタミンCです。
ビタミンCは、コラーゲンの合成を促進します。
コラーゲンは、肌の弾力や瑞々しさを保つ物質です。
コラーゲンが増えると、肌にハリが出てしわ・たるみなどが目立ちにくくなります。
また、ビタミンCには抗酸化作用もあります。
しわ・たるみ・しみなどの原因の1つは活性酸素です。
活性酸素が肌細胞にダメージを与えることで、エイジングサインが発生します。
ビタミンCは体内の活性酸素を取り除くことで、肌のエイジングを軽減します。
なお、クミンに含まれるビタミンA・Eにも強い抗酸化作用があります。
リラックス効果
クミンには精神をリラックスさせる効果効能も期待できます。
リラックスに役立つのは、クミンに含まれるクミンアルデヒド・リモネンです。
クミンアルデヒド・リモネンは、いずれも香り成分です。
リモネンは、柑橘類に含まれる香り成分としても有名です。
リモネンには、脳内にアルファ波を出現させる効果効能が指摘されています。
アルファ波とは、リラックスしたときにあらわれる脳波です。
ダイエット効果
クミンにはダイエットの効果効能も指摘されています。
主な理由は2つあります。
1つめは、クミンには脂肪の燃焼効率を高める効果効能があるためです。
2つめは、植物ステロールという物質が含まれるためです。
植物ステロールは、体内の悪玉コレステロールを吸着・排出します。
コレステロール・中性脂肪の値の低下は、肥満の防止につながります。
貧血予防
クミンには貧血予防も期待できます。
クミンには鉄分が含まれるためです。
鉄分は血液(赤血球)の原料になる栄養素です。
血中コレステロール改善効果
クミンは、血中コレステロールの値を改善する効果効能が見込めます。
コレステロール値の改善に役立つのは、クミンに含まれる植物ステロールです。
植物ステロールは脂質の1種です。
植物ステロールは、悪玉コレステロールを吸着・排出します。
コレステロールは肥満のほか、動脈硬化などの生活習慣病とも深い関わりがあります。
ダイエット・生活習慣病予防のために、コレステロール値改善効果のあるクミンを摂取するのもおすすめです。
クミンを使うアーユルヴェーダ料理とは?
クミンはアーユルヴェーダで利用されるスパイスとしても有名です。
アーユルヴェーダとは、インド発祥の伝統医療です。
アーユルヴェーダでは、体質にあわせた食事・運動・呼吸によって健康増進を目指します。
食に関していえば、アーユルヴェーダではハーブやスパイスを多用します。
簡単にいえば、インドの伝統的な薬膳料理ということです。
クミンはアーユルヴェーダ料理の中でも代表的なスパイスの1つです。
比較的どのような料理にもあわせやすいため、普段の料理に使ってみるのもおすすめです。
クミンシードとクミンパウダーの違い
スーパーなどで市販されているクミンには、次のようなものがあります。
- クミンシード
- クミンパウダー
クミンシードは、クミンの種子を乾燥させたものです。
クミンパウダーは、クミンシードをすりつぶして粉状にしたものです。
クミンシードとクミンパウダーでは、使用方法が若干異なります。
クミンシードは、油で加熱すると強い香りを引き出せます。
特性を活かして揚げ物・炒め物・煮込み料理の香り付けに利用されることが多いです。
対してクミンパウダーは、風味を足すための利用が一般的です。
たとえば料理の仕上げに振りかける・パンに練り込むなどの方法があります。
クミンのおすすめの食べ方
クミンのおすすめの食べ方は、毎日少しずつ食べることです。
クミンの効果は、継続摂取によって実感しやすくなるためです。
たとえば炒め物・スープ類・揚げ物の風味付けにクミンを使う方法があります。
食事に取り入れることで、毎日無理なくクミンを摂取できます。
ヨーグルトに入れたり、白湯・牛乳に溶かして飲んだりする方法もあります。
クミンの副作用
クミンは天然食品のため、医薬品に比べると重篤な副作用は出にくいとされています。
しかし稀に副作用が出ることもあるため、摂取を控えた方が良いこともあります。
クミンはセリ科の植物
クミンはセリ科の植物です。
セリ科植物アレルギーの方が摂取すると、食物アレルギーが出るおそれがあります。
クミンによる食物アレルギーの主な症状は次の通りです。
- のどのかゆみ・違和感
- 蕁麻疹
- 呼吸困難
- アナフィラキシーショック
セリ科植物アレルギーの方は、クミンの摂取を控えましょう。
過剰摂取による影響
クミンの過剰摂取は、下痢や腹痛を引き起こすこともあります。
クミンは消化酵素(胃酸)などの働きを高めるためです。
そのため、胃が弱い方は摂取を控えるのが無難です。
妊娠中の方も、クミンの摂取は控えましょう。
妊娠中に下痢が起こると、子宮が収縮して早産・流産のリスクがあるためです。
クミンの過剰摂取は、強い体臭をもたらすこともあります。
成人の場合は、クミンの1日の摂取量は3g程度を目安にしてください。
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クミンの1日の推奨摂取量は?
クミンの1日の推奨摂取量について、明確な基準はありません。
ただし過剰摂取は副作用のおそれがあるため、1日3g程度にするのが無難です。
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こどもや妊婦はクミンを食べても大丈夫?
少量であれば、こども・妊婦でもクミンを食べてOKです。
特にこどもの場合は、クミンなどのスパイスを使うと味覚が広がります。
味覚の広がりは、好き嫌いを減らす上でも重要です。
1歳半(離乳食完了期)を目安に取り入れてみてください。
ただし、クミンは胃腸を刺激する効果効能がある点に注意してください。
特にこどもは消化器官が未熟です。
そのため、クミンの摂取による下痢・腹痛が起こる可能性があります。
妊娠中の方の下痢は、流産・早産のリスクを高めます。
こども・妊娠中の方のクミンの摂取については、体調と相談しながら調整しましょう。
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クミンはどこで購入できる?
クミンはスパイスの中でもメジャーなため、比較的見かけやすいスパイスです。
たとえば、スーパーのスパイスコーナーにもよく置かれています。
店頭で見かけない場合は、インターネット通販で取り寄せる方法もあります。
広く流通しているのは、パウダー状のクミンです。
スパイスの取りそろえが豊富な店ならば、クミンシードを置いている場合もあります。
クミンを使った痩せるおすすめレシピ
クミンは、脂肪燃焼効率をアップし、コレステロールを排出します。
そのため、ダイエットにも役立ちます。
ダイエットにおすすめのクミンを使ったレシピをご紹介します。
クミン風味のキャベツマリネ
キャベツマリネにクミンを加えたレシピです。
お好みでレモン果汁・ペッパーなどを加えるのもおすすめです。
材料 | |
キャベツ(ちぎる) | 1/4個 |
オリーブオイル | 大さじ2 |
粗塩 | 少々 |
クミンシード・クミンパウダー | 各小さじ1/2 |
作り方 |
|
クミンとペッパーのドリンク
脂肪を燃焼させるクミンとペッパーを使ったドリンクです。
ペッパーは血行を促進させるため、冷えが気になる方にもおすすめです。
材料 | |
クミンパウダー | 小さじ1 |
ブラックペッパー | お好みで |
塩 | お好みで |
お湯 | 適量 |
作り方 |
|
キノコのカレー風味炒め
キノコに豊富な食物繊維は、便秘解消・コレステロールの排出に役立ちます。
腹持ちが良いため、食べ過ぎ防止を狙う方にもおすすめのレシピです。
材料 | |
お好みのキノコ | 適量 |
油 | 大さじ2 |
クミンシード | 小さじ1/2 |
カレー粉 | 大さじ1/2 |
塩 | 小さじ1/2程度 |
にんにく | 2かけ |
作り方 |
|
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クミンの代用品は?
クミンがない場合は、次のようなスパイスで代用できます。
- ナツメグ
- ガラムマサラ
- キャラウェイシード
カレー粉で代用するのもおすすめです。
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クミンと組み合あせたいおすすめ香辛料
クミンはほかの香辛料と組みあわせると相乗効果が期待できます。
クミンとの組みあわせがおすすめな香辛料について、効果別にご紹介します。
肌・便秘改善
美肌・便秘改善を狙う場合は、生姜との組みあわせがおすすめです。
クミン・生姜は、肌老化の原因である糖化を防ぎます。
糖化とは、体内の糖とたんぱく質が結合することです。
糖化すると、AGEs(糖化最終生成物)という老化物質が発生します。
AGEsは、身体を焦げさせることで細胞・血管・肌などの老化を招きます。
一方、便秘解消効果が期待できるのは、クミンが消化を促進させるためです。
また、生姜が血行を促進させることも便秘解消に一役買います。
血行が促進されると、内臓が温まるため、動きが活発化しやすくなります。
腸の動きの活発化は、スムーズな排便につながります。
ダイエット効果
ダイエットを狙うなら、クミンにコリアンダーまたはガラムマサラを組みあわせましょう。
コリアンダーは食物繊維が豊富なため、便秘解消に役立ちます。
ガラムマサラは内臓を温めて、動きを活発化させます。
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クミンと相性の良い食材・材料
クミンは、クセのある食材やスパイスなどと好相性です。
クミン自体もややクセが強いスパイスであるためです。
あまり淡泊な食材とあわせると、クミンが勝ちすぎる場合があります。
できれば、クミンのクセに負けないような食材・スパイスと合わせましょう。
たとえば次のようなものが代表的です。
- ラム肉
- ナッツ
- 根菜(にんじん・じゃがいも)
- ローズマリー
- コリアンダー
クミンはドリンクに混ぜるのもおすすめです。
たとえば白湯に混ぜると、スパイシーな香りと風味を堪能できます。
近年におけるおうちスパイス事情
近年は自宅で過ごす時間が長くなったことから、自炊の機会が増加しています。
凝った料理を作るために、スパイスを揃えたという方も少なくありません。
エスビー食品株式会社の調査結果を参照します。
2020年度には、香辛料市場は前年度比約100億円の販売金額増加を果たしています。
エスビー食品株式会社は、600人の男女を対象に自炊状況やスパイスの保有状況も調査しています。
自宅で過ごす時間が増えたことで、新しいスパイスを購入した人は全体の約26%でした。
新しいスパイスを購入した方のうち、3個以上のスパイスを保有している方は全体の8割にのぼります。
スパイス料理を食べるタイミングとしては、「元気になりたいとき」という回答が目立ちました。
元気になりたいときに食べたい料理として、カレーが1位にランクインしています。
クミンはカレーには欠かせないスパイスです。
新しいスパイスを購入する際は、ぜひクミンも候補に入れてみてください。
出典:【おうちスパイスに関する意識調査>“おうちスパイス”がトレンドに! 市場は120%(※1)に急拡大! 長引くおうち時間で料理意欲が二極化!?】
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クミンの効能に関するよくある質問
クミンの効果効能に関するよくある質問をQ&A方式でまとめました。
ぜひ参考にしてください。
クミンの効果は何がありますか?
クミンの代表的な効果効能は次の通りです。
- 食欲増進・消化促進
- 美肌効果
- 老化防止
- 免疫力アップ
- 脂肪の燃焼効率アップ
クミンの副作用には何がありますか?
クミンの主な副作用は次の通りです。
- 蕁麻疹
- のどのかゆみ
- 呼吸困難
- 胃痛
- 下痢
クミンはセリ科のため、セリ科植物アレルギーの方の摂取は控えてください。
妊娠中の方の摂取も控えるのが無難です。
クミンの原産国はどこですか?
クミンの原産国はエジプトです。
古代エジプトでは副葬品としても利用されていました。
クミンは何の実ですか?
クミンはクミンというセリ科植物の実です。
クミンは日本では馬芹(うまぜり)という名称でも知られています。
クミンを食べると体臭がきつくなりますか?
クミンは、過剰摂取すると体臭がきつくなることがあります。
感じ方には個人差がありますが、一般的にはワキガのような臭いがするとされています。
クミンとフェンネルの違いはなんですか?
クミンとフェンネルの最も大きな違いは香りです。
クミンはスパイシーな香りがするのに対し、フェンネルは甘く濃厚な香りが特徴です。
なお、クミンとフェンネルはともにセリ科の植物です。
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クミンの効能まとめ
ここまで、クミンの効果についてお伝えしてきました。
クミンの効果の要点を以下にまとめます。
- クミンの主な効果効能は、消化促進・美肌効果・ダイエット効果・抗酸化作用など
- クミンの副作用は、セリ科植物アレルギーによるのどのかゆみや蕁麻疹など
- クミンと相性が良いスパイスは、美肌・便秘効果なら生姜、ダイエット効果ならコリアンダーやガラムマサラ
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。