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健達ねっと>健康お役立ち記事>体の不調>副鼻腔炎とは?悩むあなたへ症状・治療法からセルフケアまで徹底解説

副鼻腔炎とは?悩むあなたへ症状・治療法からセルフケアまで徹底解説

副鼻腔炎(または蓄膿症)という病気をご存じでしょうか?

鼻水が止まらない、鼻づまりが続く…誰もが経験したことがあるかもしれません。
鼻のつまりに違和感を感じたら、もしかしたら風邪ではなく、それは副鼻腔炎のサインかもしれません。

しかし、副鼻腔炎はどのようにして発症するのでしょうか?
風邪と見分けられるような副鼻腔炎の特徴や症状はあるのでしょうか?
また、どのような治療法があるのでしょうか?

そこで、本記事では副鼻腔炎の原因や治療法、予防法について以下の項目を中心に解説します。

  • 副鼻腔炎の特徴や症状
  • 副鼻腔炎と風邪との違い
  • 副鼻腔炎の治療法

是非最後までお読みください。

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副鼻腔炎について

副鼻腔炎は「蓄膿(ちくのう)症」とも呼ばれている鼻の副鼻腔という場所に炎症が起きる病気とされます。

日本の副鼻腔炎の新規の患者は、年間約100~200万人といわれてます。
日本の総人口が1億2,000人(2024年3月現在)であるため、総人口の0.8~1.6%で、およそ100人に1人がかかっている計算になります。

副鼻腔はどこにある?

副鼻腔とはあまり聞き馴染みのない方が多いと思いますが、鼻の周囲の骨にある空洞のことを指します。 

左右のまゆのすぐ上に位置する前頭洞、鼻腔の両側に2対ある篩骨洞、左右の頬骨の中にある上顎洞、篩骨洞の後ろに位置する蝶形骨洞の計4つの種類があります。

副鼻腔炎の症状は?

風邪のウイルスや細菌、アレルギーなどにより、副鼻腔の粘膜に炎症が起こることで発症します。

風邪(ウイルスや細菌感染)やアレルギーなどがきっかけで鼻の中で炎症が起きると、鼻の粘膜が腫れたり、ドロドロとした鼻水が出てきたりします。
この腫れや鼻水によって、副鼻腔と鼻の間にある自然口がふさがると、副鼻腔から分泌物や異物を排泄できなくなり、鼻水や膿がたまってしまうことで発症します。

基本的には1〜2週間程度、長くても1カ月程度で治るとされています。
ですが、慢性化した場合、薬治療だけでは厳しく、なかなか治らない可能性もあります。

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副鼻腔炎には2種類ある

同じ副鼻腔炎という区分でも、完治するまでの期間によって「急性副鼻腔炎」「慢性副鼻腔炎」の2つに分けられます。

以下では、「急性副鼻腔炎」「慢性副鼻腔炎」それぞれの違いについて解説します。

急性副鼻腔炎

急性副鼻腔炎は発症後から4週間以内に完治する鼻炎を指します。

急性副鼻腔炎の場合の原因は、主にウイルスや細菌です。
風邪などが原因で副鼻腔にウイルスや細菌が感染することで炎症を引き起こすとされます。

慢性副鼻腔炎

慢性副鼻腔炎は症状が3ヵ月以上続く場合に呼ばれます。

慢性副鼻腔炎は副鼻腔炎の炎症が原因で中にたまった膿が排泄できなくなることで炎症が悪化した状態です。
穴が塞がったままで放置すると膿がたまる一方です。

治療をする際は、まず膿を排出する必要があるとされます。

副鼻腔炎ではなく慢性鼻炎について知りたい方は下記の記事をご覧ください。

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副鼻腔炎にかかりやすい人の特徴

副鼻腔炎にかかりやすい方には以下の特徴があるとされます。

  • もともと鼻の穴が狭い方
  • 鼻炎が未治療で鼻の粘膜が腫れている方
  • アレルギー体質の方
  • 喘息を持っている方
  • 糖尿病の方
  • びまん性汎細気管支炎の方
  • 虫歯がある方
  • 歯周病の方

これらが複数当てはまる方は、副鼻腔炎の症状かも?と思ったらすぐに医療機関で症状を診てもらうことをおすすめします。

副鼻腔炎の治療法とは

副鼻腔炎の治療には、副鼻腔の菌を減らしながら炎症を鎮め、たまった膿を排出することが必要とされます。

以下では、どのような治療法があるのか解説します。

飲み薬の服用

細菌感染が原因の副鼻腔炎の場合は、抗生物質が有効なケースが多いとされます。

アレルギー反応に関する物質の働きを抑えるロイコトリエン受容体拮抗薬や抗ヒスタミン薬、炎症を抑える経口ステロイドなどが副鼻腔炎に有効とされます。

必ず、医師の指示に従って薬を飲むようにしましょう。

鼻ネブライザー

鼻の穴にノズルを差し込み、機械から出てくる霧状の薬剤(抗菌薬やステロイド薬)を吸いこむ治療方法です。

超音波で細かい霧状になった薬剤が鼻の奥の粘膜まで直接届くとされるため、効率よくすみやかに炎症を和らげる効果が期待できます。

ステロイド点鼻薬の使用

ステロイドには鼻の粘膜の炎症を抑える効果があり、鼻通りをよくする効果が期待できます。

しかし、ステロイドの点鼻薬を長期間使用し続けると、逆に悪化する可能性があるため、必ず医師の診断・処方を受けて、適切な方法でステロイドの点鼻薬を使用しましょう。

セルフケアについて

できるだけ早めに診察に行くべきですが、忙しくてなかなか病院に行けないこともあるかもしれません。
その際はあくまで受診までの”つなぎ”として、セルフケアを試すのもいいかもしれません。

以下のような工夫をおすすめします。

  • 蒸しタオルを鼻の上に置いて、蒸気を吸入する
  • 暖かい飲み物を飲んで鼻の通りをよくする

ですが、セルフケアによる副鼻腔炎の症状改善効果には個人差があるため注意が必要です。
また、誤った方法で行うと、症状を悪化させてしまう危険性もあります。

違和感や副鼻腔炎と見られる症状が出た際はできるだけ速やかに医療機関で受診し、医師の指導の元で治療を行うことをおすすめします。

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副鼻腔炎の手術とは

慢性副鼻腔炎の中で、飲み薬や点滴での治療で症状が改善しない場合、手術が必要となる可能性があります。

副鼻腔炎の手術方法について

一般的に副鼻腔炎の手術には「内視鏡下鼻副鼻腔手術」という方法を用いるといわれます。

内視鏡下鼻副鼻腔手術は、鼻の穴から器具を出し入れしながら行う手術で、術後の傷の心配が少ないとされています。
副鼻腔の空洞を広げ、膿のたまりをなくし、鼻通りを良くする効果が期待できます。

副鼻腔炎の薬物療法を効果的に行えるようにして、再発など起こらないような構造に変える治療でもあるとされます。

手術後は止血をし、副鼻腔が再び閉塞してしまわないように傷の治りをよくするガーゼをつめることもあります。

副鼻腔炎の手術後について

施術した病院によって異なりますが、基本的には次の日から普段の生活を問題なく行えるといわれています。
もしも術後に大量の鼻出血がある場合は、我慢せずにすぐに受診することをおすすめします。

手術後1週間程度で奥に残ったつめ物を取る処置や抜糸を行います。
退院後は手術後のケアが重要とされ、術後の薬物療法や鼻うがいなどが行われる傾向があります。
場合によっては定期的な通院が必要となる可能性もあります。

薬の使い方

副鼻腔炎になった際に避けたほうがいい行動

副鼻腔炎にかかってしまった場合、早く治すためには避けたほうがいい行動があるとされます。

以下にピックアップしてみます。

喫煙・飲酒

副鼻腔炎の方は禁煙・禁酒を心がけましょう。

喫煙は副鼻腔の炎症を悪化させます。
また、飲酒は血管を広げて鼻粘膜の腫れを引き起こし、鼻づまりの症状をさらに悪化させる恐れがあります。

鼻すすり

できるだけ鼻水をすすらないようにしましょう。

鼻水が出るのは鼻や喉に付着した異物を体外に出すためとされます。
鼻をすすってしまうと、本来排出すべき細菌やウイルス、ホコリが体内から排出することができず、鼻の奥から耳の方まで入って、最悪の場合、中耳炎などの耳の炎症に発展する可能性もあります。

ただし、鼻水はかみましょう。
また、鼻うがいも効果が期待できるので、どうしても鼻が気になる方におすすめです。

鼻をほじる

鼻を不必要に触ったり、ほじったりするのは避けましょう

鼻の中には、黄色ブドウ球菌と呼ばれる細菌が常在しているため、感染が悪化し、ひどくなる恐れがあるので避けましょう。

鼻の中を乾燥させる

冬の時期は特に鼻の中の乾燥に気をつけましょう。

乾燥した空気は副鼻腔を刺激し、副鼻腔炎をさらに悪化させると考えられています。
マスクや加湿器を活用し、水分をしっかり補給して保湿を徹底しましょう。

自己流で薬を使用する

市販の点鼻薬には様々な種類があります。
目的に合ったものを適切な量で使用しないと、かえって悪化する可能性があります。

鼻づまりを解消する目的の点鼻薬には血管収縮剤が含まれているものが多いです。
これは血管を収縮させることで粘膜の腫れを抑え、症状を改善に導きます。

副鼻腔炎に効果抜群のように聞こえると思いますが、あくまで一時的な症状の改善にのみ効果が期待できる薬です。
繰り返し服用を続けることで、「薬剤性鼻炎」を引き起こしてしまう可能性があります。
長期にわたって服用するのはできるだけ避けましょう。

副鼻腔炎と類似の病気との違い

副鼻腔炎に初めてなる方は、いままでにかかったことのある病気や症状と勘違いしやすいです。
慢性化しないようにするためには早期発見・早期治療が大切と考えられます。

以下では、副鼻腔炎の症状と類似の症状について解説します、
副鼻腔炎かな?と思った際にチェックしてみましょう。

副鼻腔炎と風邪の違い

副鼻腔炎と風邪との違いは、発熱があるかないかで判断できるとされます。

また、風邪にかかると鼻がつまっている感覚がありますが、風邪の場合の鼻づまりは鼻筋がつまっていると感じるのに対して、副鼻腔炎の場合、鼻の奥がつまっているように感じることが多いといわれています。

したがって、鼻づまりがいつもと何か違って違和感を感じるという方は副鼻腔炎の可能性があるかもしれません。

副鼻腔炎と花粉症の違い

花粉症との違いは鼻水で判断できるとされます。

花粉症の鼻水は、サラッとした水のような透明な鼻水ですが、副鼻腔炎にかかった際の鼻水は、粘り気があり、色も緑色っぽくなる場合があります。

花粉症でよく起こる、目の痒みや肌の乾燥も副鼻腔炎にはほぼ見られないといわれています。

花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎にお悩みの方は、下記の記事もご覧ください。

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副鼻腔炎についてよくある質問

以下で副鼻腔炎についてよくある質問をピックアップします。

副鼻腔炎とは何ですか?

副鼻腔炎は、鼻の周囲にある空洞、副鼻腔の粘膜が炎症を起こす病気とされます。

副鼻腔炎の主な症状は何ですか?

副鼻腔炎の主な症状には、鼻水、鼻づまり、頭痛、顔面の痛みなどがあるとされます。

副鼻腔炎と風邪の違いは何ですか?

風邪は一時的な病気で、通常は自己治癒すると考えられています。
しかし、副鼻腔炎は長期間続く可能性があり、適切な治療が推奨されています。

副鼻腔炎の治療法は何ですか?

副鼻腔炎の治療法は、症状の重さや原因によります。
薬物療法、手術、生活習慣の改善などがあります。

副鼻腔炎の予防法は何ですか?

副鼻腔炎の予防法には、適切な手洗い、健康的な生活習慣の維持、アレルギーの管理などがあります。

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好酸球性副鼻腔炎とは

近年注目度が高まっている「好酸球性副鼻腔炎」について言及します。
好酸球とは、アレルギー性鼻炎や喘息などアレルギー反応に関わる白血球の一種とされます。

好酸球性副鼻腔炎とは、鼻の中の両側に鼻茸(鼻の内側の粘膜が一部ふくらんで鼻腔内へ入ってしまうもの)が多発し、手術をしても再発リスクが高い難治性とされる慢性副鼻腔炎です。

好酸球性副鼻腔炎はアレルギーを持つ人がかかりやすい傾向があるといわれています。
効果の高い薬はステロイドのみとされますが、ステロイド治療を止めると元に戻ってしまう可能性が高いのが特徴といわれています。

根治が難しく、現在も研究が続けられています。

(出典元:好酸球性副鼻腔炎とは どんな病気? – 大阪市

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副鼻腔炎についてのまとめ

ここまで副鼻腔炎についてご説明しました。
要点を以下にまとめます。

  • 副鼻腔炎は鼻の副鼻腔という場所に炎症が起きる病気
  • アレルギーや細菌の感染で起こった腫れや鼻水によって、副鼻腔から分泌物や異物を排泄できなくなり、鼻水や膿がたまる
  • 薬の服用や鼻ネプライザーで治療可能だが、最悪の場合手術の可能性あり

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

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  • 学研グループと融合したメディア
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  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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