「マイコプラズマ肺炎がうつる確率は?」
「身近なところに感染者がいる場合はどうしたらいい?」
保育園や学校などでマイコプラズマ肺炎が流行っていると聞いて「子どもや自分が感染するかもしれない」と不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
マイコプラズマ肺炎は、飛沫感染や接触感染の恐れがあり、感染者と長時間、至近距離で接触していると、高い確率で感染してしまいます。
本記事では、マイコプラズマ肺炎がうつる確率について以下の点を中心に詳しく解説します。
- マイコプラズマ肺炎がうつる確率は?
- マイコプラズマ肺炎をうつさないためにできること
- マイコプラズマ肺炎の予防方法
マイコプラズマ肺炎がうつる確率にご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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マイコプラズマ肺炎がうつる確率は?
はじめに、マイコプラズマ肺炎がうつる確率について解説します。
マイコプラズマ肺炎は、集団感染は少ないですが、感染者と濃厚接触すると、うつる確率が高まります。
感染者のうち約80%が14歳以下と、子どもがかかりやすい感染症のため、自分の子どもや、その友人が感染した場合は注意しましょう。
子どもが感染者の場合、長時間一緒にいることの多い家庭や、至近距離で関わる機会の多い保育園や学校などでの感染確率は高くなります。
また、発症するまでの潜伏期間は比較的長く、約2〜3週間といわれています。
感染者と接触し、数週間後に発症する可能性があるため「症状が出ていないから」と、すぐに安心するのは危険です。
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マイコプラズマ肺炎について
次に、マイコプラズマ肺炎について知っておくべきことを6つの項目に分けて解説します。
- 原因
- 症状
- 感染経路
- 発生状況
- 治療方法
- 合併症
①原因
マイコプラズマ肺炎に関する解説の1つ目は「原因」です。
マイコプラズマ肺炎は「マイコプラズマ」と呼ばれる細菌に感染し発症する呼吸器感染症です。
マイコプラズマは、風邪や肺炎などを引き起こす細菌のひとつで、感染して肺炎になる確率は、約3〜5%といわれています。
また、マイコプラズマは、一般的な細菌と異なり、細胞壁がない点が特徴のひとつです。
そのため、細菌を殺すには、一般的な抗生物質ではなく、特別な抗生物質を用意する必要があります。
症状
2つ目は「症状」です。
マイコプラズマ肺炎を発症すると、以下のような症状が出ます。
- 発熱
- せき
- 頭痛
- 倦怠感
痰をともなわない乾いたせきが出て、熱が下がっても3〜4週間ほど続くのが特徴的です。
ほかにも、嘔吐や下痢、腹痛などの消化器系の症状が出る人もいます。
多くの場合、軽症で済みますが、重症化するケースもあるため、油断はできません。
また、一般的には、大人よりも子どものほうが症状は軽いケースが多いといわれています。
感染経路
3つ目は「感染経路」です。
マイコプラズマ肺炎は、飛沫感染や接触感染が主な感染経路です。
感染者のせきの飛沫を吸い込んだり、至近距離で接触したりすることで、感染するリスクがあります。
子ども同士はもちろん、子どもと接触する機会の多い、幼稚園や保育園、学校関係者なども注意が必要です。
感染拡大の速度は遅いといわれていますが、潜伏期間が長いこともあり、感染者がいる場合はしっかりと対策をしましょう。
発生状況
4つ目は「発生状況」です。
前述の通り、マイコプラズマ肺炎は、子どもや比較的若い人を中心に感染します。
例年、秋や冬に感染者が増加する傾向にありますが、1年を通して感染するリスクがあります。
マイコプラズマ肺炎は、医療機関から感染状況が週単位で報告される5類感染症のひとつです。
2014年〜2023年の10年で、もっとも報告数が多かったのは2016年の19,721件でした。
新型コロナウイルスの流行中は、報告数が減少していましたが、2024年は増加傾向にあります。
出典:厚生労働省「マイコプラズマ肺炎」
治療方法
5つ目は「治療方法」です。
マイコプラズマ肺炎の感染者には、抗生物質が処方されますが、軽症であれば、自然に回復するのを待つケースもあります。
マイコプラズマ肺炎は一般的な抗生物質が効きづらいこともあり、マクロライド系の抗生物質が処方されることがあります。
ただし、マクロライド系が効かない「耐性菌」に感染した場合は、別の抗生物質が処方される可能性があります。
基本的には軽症で済みますが、重症化した場合は、入院治療が行われることもあります。
合併症
6つ目は「合併症」です。
マイコプラズマ肺炎に感染した5〜10%未満の人には、以下のような合併症を起こす人もいます。
- 中耳炎
- 胸膜炎
- 心筋炎
- 髄膜炎
マイコプラズマ肺炎は、肺炎にしては症状が軽く見えますが、悪化したり合併症を起こしたりするリスクがあります。
初期症状は、風邪に似ていますが、発熱やせきが長引くなどの症状がある場合は、病院に行きましょう。
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マイコプラズマ肺炎をうつさないためにできること
次に、マイコプラズマ肺炎をうつさないためにできることを4つ解説します。
- マスクを着用する
- タオルや食器を共有しない
- 人との接触を避ける
- 学校・会社を休む
マスクを着用する
マイコプラズマ肺炎をうつさないためにできることの1つ目は「マスクを着用すること」です。
マイコプラズマ肺炎は飛沫感染のリスクがあるため、感染者はマスクを着用し、感染拡大を防止しましょう。
また、マスクの着用が難しい場合は、ティッシュやハンカチで口を覆うなど、せきエチケットを守ることが大切です。
使用済みのマスクやティッシュを介して感染が広がる恐れもあるため、使用後はすぐにゴミ箱に捨てる必要があります。
ゴミを捨てた後は、忘れずに手洗いをしましょう。
タオルや食器を共有しない
2つ目は「タオルや食器を共有しないこと」です。
マイコプラズマ肺炎には、感染者の飛沫はもちろん、鼻水がついた手で触った食器などからの接触感染もあります。
家庭内に感染者が出た場合、タオルや食器は共有せず、使用後はすぐに洗いましょう。
子どもが感染すると看病でバタバタし、無意識のうちにタオルや食器を共有するリスクがあります。
使い捨ての食器やウェットティッシュなどを使用するのもおすすめです。
人との接触を避ける
3つ目は「人との接触を避けること」です。
接触感染を防ぐには、タオルや食器の共有をしないほか、感染者との接触を避ける必要があります。
学校や会社を休めば、友人や同僚に感染させるリスクはなくなりますが、家庭の場合は難しく、子どもの隔離は現実的ではありません。
そのため、兄弟と遊ぶのを避けたり、使用済みの食器はすぐに洗ったりするなどの心がけが大切です。
子どもの看病中に親が感染することがないように、手洗い・うがいや消毒なども意識すると良いでしょう。
学校・会社を休む
4つ目は「学校・会社を休むこと」です。
感染者と話したり、遊んだりすることで感染が拡大する恐れがあります。
マイコプラズマ肺炎には、出席停止期間の定めはありませんが、熱が下がりせきが落ち着くまでは、学校・会社を休みましょう。
一般的には、解熱後2日程度経てば、日常生活に支障はないといわれています。
とはいえ、体調には個人差があるため、本人の様子や医者の意見をもとに判断すると良いでしょう。
また、マイコプラズマ肺炎に感染した場合、保育園や学校などに報告が必要なケースもあります。
「バレないだろう」と黙っておくのではなく、感染を拡大させないためにも、ルールに従って報告し、適切な対応をとりましょう。
マイコプラズマ肺炎の予防方法
次に、マイコプラズマ肺炎を予防するための方法を解説します。
- 手洗い・うがいをする
- アルコール消毒をする
- 体調管理に気をつける
手洗い・うがいをする
マイコプラズマ肺炎を予防するための方法の1つ目は「手洗い・うがいをすること」です。
マイコプラズマ肺炎には、基本的な感染症対策である、石鹸を使った手洗い・うがいが有効とされています。
帰宅後や食事の前などの手洗い・うがいを習慣化し、ウイルスを体内に取り込まないように意識しましょう。
マイコプラズマ肺炎は子どもの間で流行しやすい感染症のため、とくに子どもがいる家庭や保育園、学校などでは手洗い・うがいを徹底することが大切です。
アルコール消毒をする
2つ目は「アルコール消毒をすること」です。
マイコプラズマには、アルコールが効くため、手洗い後は積極的にアルコール消毒をしましょう。
アルコール消毒剤は、インターネットショッピングやドラッグストアなどで購入できます。
ジェルタイプやスプレータイプなどの種類があるため、使いやすいタイプのものを選ぶと良いでしょう。
また、持ち運び用の小さいサイズや、ウェットティッシュもあり、かばんにひとつ入れておくと、いつでも使えて安心です。
手洗い・うがいとセットでアルコール消毒を習慣づけましょう。
体調管理に気をつける
3つ目は「体調管理に気をつけること」です。
マイコプラズマ肺炎に限らず、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症の流行中は、とくに体調管理が重要です。
免疫力を上げるためにも、以下のようなことを意識しましょう。
- 規則正しい生活
- 栄養バランスのとれた食事
- 良質な睡眠
- 適度な運動
マイコプラズマ肺炎の感染者数が増加しやすい秋や冬は、寒さや乾燥などで体調を崩しやすい時期でもあります。
身近に感染者がいる・いないにかかわらず、体調管理に気をつけましょう。
マイコプラズマ肺炎に感染した場合の対処法
最後に、マイコプラズマ肺炎に感染した場合の対処法を3つ解説します。
- 病院に行く
- 抗生物質を飲む
- 安静にする
病院に行く
マイコプラズマ肺炎に感染した場合の対処法の1つ目は「病院に行くこと」です。
発熱やせきが出る場合「ただの風邪?」と思うかもしれませんが、マイコプラズマ肺炎に感染している恐れがあるため、病院で診てもらうようにしましょう。
特に以下のような症状が見られる場合、風邪ではなくマイコプラズマ肺炎の可能性が高いです。
- 発熱が1週間以上続く
- 息切れがする
- 胸が痛い
基本的には、大人は一般内科、子どもは小児科を受診します。
多くの場合、軽症で済みますが、肺炎が悪化していたり症状がひどかったりする場合、呼吸器内科での治療が必要なケースもあります。
場合によっては入院を求められるかもしれません。
とくに保育園や学校などで、マイコプラズマ肺炎が流行している時期に症状が見られる場合は、積極的に病院に行きましょう。
抗生物質を飲む
2つ目は「抗生物質を飲むこと」です。
マイコプラズマ肺炎に感染した場合、症状によっては抗生物質が処方されます。
マクロライド系の抗生物質を処方されるのが一般的ですが「耐性菌」に感染した場合は、違う抗生物質を処方されるでしょう。
また軽症であれば、抗生物質を飲まずに回復するのを待つケースもあります。
抗生物質を処方された場合、医者や薬剤師の指示通りに飲むことが大切です。
飲むタイミングや摂取量を間違えると、抗生物質が効かなかったり、副作用が起きたりするリスクがあります。
薬に関して不明点がある場合は、薬を受け取る際に、薬剤師に相談しましょう。
安静にする
3つ目は「安静にすること」です。
マイコプラズマ肺炎に感染したら、しっかりと休んで体力を回復させることが大切です。
また無理のない範囲で、水分や栄養も補給しましょう。
安静にして、抗生物質やせき止めを飲み、体を休めると、治療開始から1週間程度で治るケースが多いです。
無理をして学校や会社に行くと、周囲の人に感染させるだけでなく、症状が悪化する恐れもあります。
周囲の人や自分を守るためにも、まずは安静にして、しっかりと治すことを優先しましょう。
熱が下がってもせきが続くこともあるため、不安な場合は医者に相談するのがベストです。
まとめ
ここまでマイコプラズマ肺炎がうつる確率についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
- マイコプラズマ肺炎の感染確率は、濃厚接触によって高まり、特に家庭や保育園では感染率が上昇し、子どもの感染者が多く、約80%が14歳以下である
- マイコプラズマ肺炎をうつさないためには、マスクの着用、タオルや食器の共有を避ける、人との接触を控える、学校や会社を休むなどの対策が有効的
- マイコプラズマ肺炎の予防方法には、手洗い・うがいの徹底、アルコール消毒の習慣化、規則正しい生活や栄養・睡眠を意識した体調管理が重要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。