ホーム

認知症を学ぶ

down compression

介護を学ぶ

down compression

専門家から学ぶ

down compression

書籍から学ぶ

down compression

健康を学ぶ

down compression
健達ねっと>健康お役立ち記事>睡眠障害>【睡眠薬とお酒の併用は危険!】副作用や病気のリスク、不眠の改善策まで徹底解説!

【睡眠薬とお酒の併用は危険!】副作用や病気のリスク、不眠の改善策まで徹底解説!

お酒を飲んだ後に睡眠薬を飲むのは危ない?
寝つきが悪いからお酒と睡眠薬を併用したい

睡眠薬とお酒の相互関係を知りたい方の中には、このように考えている方も多いのではないでしょうか。
お酒は睡眠薬の作用を強くする働きがあるため、併用するのは大変危険です。

本記事では、睡眠薬とお酒の併用について以下の点を中心に解説します。

  • 睡眠薬とお酒の併用に伴う健康への影響
  • 飲酒後に睡眠薬を服用するまでの間隔の目安
  • 睡眠薬の服用に伴う飲酒以外の注意点

睡眠薬とお酒の関係性についてご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

睡眠障害について詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

関連記事

睡眠障害と頭痛には、一体どのような関係があるのでしょうか。また、睡眠障害の症状はさまざまです。症状や原因について詳しくご存じですか?本記事では睡眠障害と頭痛の関係について以下の点を中心にご紹介します。 睡眠障害[…]

睡眠に悩む女性のイラスト

スポンサーリンク

睡眠薬の種類

睡眠薬の種類

はじめに、睡眠薬の種類についてご紹介します。

睡眠薬は、主に以下の2種類に分けられます。

  • ベンゾジアゼピン系
  • 非ベンゾジアゼピン系

①ベンゾジアゼピン系

睡眠薬の種類の1つ目は「ベンゾジアゼピン系」です。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、脳の興奮や不安を鎮めて睡眠を促す作用があります。

ベンゾジアゼピン系睡眠薬の代表的な薬には、以下が挙げられます。

  • ハルシオン
  • ドラール
  • レンドルミン

ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、即効性があり、抗不安作用や筋弛緩作用による肩こり緩和などの効果もあるとされ、幅広い精神疾患の治療に使われています。
ただし、眠気が翌日も続く、ふらつきが生じるなど、様々な副作用があります

特にふらつきは転倒につながる恐れがあるため、高齢の方は特に注意が必要です。

②非ベンゾジアゼピン系

2つ目は「非ベンゾジアゼピン系」です。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系睡眠薬のような抗不安作用や筋弛緩作用はなく、
睡眠のみに作用
します。

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬の代表的な薬には、以下が挙げられます。

  • マイスリー
  • アモバン
  • ルネスタ

非ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、ベンゾジアゼピン系睡眠薬と比べると依存性が低く、ふらつきなどの副作用が少ないとされています。
しかし、副作用が少ないとはいえ、翌日の眠気や倦怠感などの副作用が見られるケースはあるため、
服用後に異変があれば医師や薬剤師に相談しましょう。

スポンサーリンク

睡眠薬とお酒の併用に伴う健康への影響

睡眠薬とお酒の併用に伴う健康への影響

次に、睡眠薬とお酒の併用に伴う健康への影響についてご紹介します。

睡眠薬とお酒の併用は、相互作用によって以下のリスクが高まるので注意しましょう。

  • 副作用が生じるリスクが高まる
  • 病気や障害を引き起こすリスクが高まる
  • オーバードーズのリスクが高まる

①副作用が生じるリスクが高まる

睡眠薬とお酒の併用に伴う健康への影響の1つ目は「副作用が生じるリスクが高まること」です。
睡眠薬とアルコールは、どちらも中枢神経の働きを抑える作用があるため、併用すると効果が増強され、
副作用が生じやすくなります。

睡眠薬とお酒を併用したときに生じる副作用には、以下のような行動が挙げられます。

  • ふらつきによる転倒
  • 異常行動
  • 酩酊状態になりやすい

これらの副作用の中でも、特に注意したいのが異常行動です。
異常行動では、飲酒運転や暴力的になるなど、無意識のうちに人を傷つけたり、
命を奪ったりする可能性があり、大変危険です。

②病気や障害を引き起こすリスクが高まる

2つ目は「病気や障害を引き起こすリスクが高まること」です。

中枢神経の働きが過度に抑えられると、以下の障害や病気を引き起こすリスクが高まります。

  • 記憶障害
  • 意識障害
  • 肝機能障害
  • 呼吸抑制
  • 睡眠時無呼吸症候群

睡眠薬とお酒の相互作用によって、中枢神経の働きだけでなく、肝臓にも大きな負担がかかります。
肝機能障害は自覚がないまま症状が進行するケースが多いため、健康診断や人間ドックで指摘されたときには
中程度まで症状が悪化していることも珍しくありません。

また、記憶・意識障害などが重篤な状態に陥ると、生活に支障をきたすだけでなく、死に至る恐れもあるので
注意が必要です。

③オーバードーズのリスクが高まる

3つ目は「オーバードーズのリスクが高まること」です。

オーバードーズとは、薬の服用が過剰摂取の状態になっていることを指し、具体的に以下のような症状が見られます。

  • 肝機能障害
  • 薬物依存による離脱症状(幻覚、吐き気、手の震えなど)

また、身体への影響だけでなく、最悪の場合、死に至る可能性があり大変危険です。
オーバードーズは薬の多量摂取だけでなく、アルコールで薬の作用が増強されることによって生じるケースもあるため、お酒を用いた薬の服用などは避けるようにしましょう。

おすすめ記事

日本人の5人に1人が、何らかの睡眠問題を抱えているといわれています。60歳以上では、約3人に1人が睡眠障害を患っているというデータもあります。そのことから睡眠障害は、国民病ともいわれています。睡眠障害になると、どのような問題が生じる[…]

飲酒後に睡眠薬を服用するまでの間隔の目安

飲酒後に睡眠薬を服用するまでの間隔の目安

ここでは、飲酒後に睡眠薬を服用するまでの間隔の目安についてご紹介します。

一般的に、体重60kg~70kgの人のアルコールの分解速度は、1時間に5g~7gほどです。
500mlの缶ビールのアルコール含有量はおよそ20gのため、アルコール分解までには3時間~4時間かかることがわかります。

しかし、女性は男性と比べてアルコールの分解速度が遅いといった特徴がある他、分解速度には遺伝的な要因も関係しています。
体内のアルコールが分解されて、体外に排出されるまでの時間には個人差があるため、飲酒後に睡眠薬を服用できる間隔の目安を明確に示すことは困難といえます。

飲酒してしまった場合は、当日の睡眠薬の服用は避け、具体的な飲酒量を控えたうえで、医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。

睡眠薬の服用に伴う飲酒以外の注意点

睡眠薬の服用に伴う飲酒以外の注意点

ここでは、睡眠薬の服用に伴う飲酒以外の注意点を4つご紹介します。

  • 車の運転は避ける
  • 睡眠薬を追加で服用しない
  • 飲み合わせの悪い薬は避ける
  • 自己判断で服用を中止しない

①車の運転は避ける

睡眠薬の服用に伴う飲酒以外の注意点の1つ目は「車の運転は避けること」です。
睡眠薬の副作用には、翌日まで続く眠気やだるさなどがあるため、居眠り運転をしてしまう恐れがあります。

また、道路交通法第66条には、薬物の影響により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならないと明記されているため、睡眠薬を服用後の車の運転は避けるべきといえるでしょう。

仕事や日常生活で車の運転が必要な場合は、処方されている薬について医師に相談してみましょう。

②睡眠薬を追加で服用しない

2つ目は「睡眠薬を追加で服用しないこと」です。

睡眠薬を追加で服用すると、副作用などの症状が強く出てしまう可能性があり、大変危険です。

  • 記憶・意識障害が強く出る
  • 薬物依存の状態に陥る
  • 翌日も続く眠気やふらつきで転倒のリスクが高まる

また、睡眠薬の効果が感じられない理由には、耐性がついたことや自律神経の乱れなどが考えられます。
睡眠薬の効きが悪いときは、薬の変更なども視野に入れたうえで、医師への相談がおすすめです。

③飲み合わせの悪い薬は避ける

3つ目は「飲み合わせの悪い薬は避けること」です。

睡眠薬には飲み合わせの悪い薬があり、併用すると副作用が強くあらわれたりすることがあります。

睡眠薬と飲み合わせの悪い薬には、主に以下が挙げられます。

  • 他の睡眠薬
  • かぜ薬
  • 解熱鎮痛剤
  • 抗真菌剤

風邪などの症状があるときは、睡眠薬の服用を一時中断する必要があるため、詳細は医師や薬剤師に聞くと良いでしょう。

④自己判断で服用を中止しない

4つ目は「自己判断で服用を中止しないこと」です。

自己判断で服用を中止すると、症状の悪化を招く可能性があります。

また、睡眠薬に限らず、薬は用法用量を守って服用することで、効果が発揮され、症状が改善していきます。
薬が合わないときや改善の実感があるときは、かかりつけ医に相談して治療についての指示を仰ぎましょう。

健達ねっとECサイト

不眠を改善するための対策

不眠を改善するための対策

最後に、不眠を改善するための対策をご紹介します。

  • 適度に運動する
  • 就寝前の食事は避ける
  • カフェインの摂取を控える
  • ストレス管理を行う
  • 入浴でリラックスする
  • 朝に日光を浴びる
  • 腸内環境を整える
  • 就寝前にスマホやパソコンを触らない

①適度に運動する

不眠を改善するための対策の1つ目は「適度に運動すること」です。
運動には、寝つきを良くする効果があるとされ、習慣化によって睡眠の質が改善していきます。

不眠改善のためには、以下の運動を週3回ほど行うと良いでしょう。

  • ランニングなどの有酸素運動
  • ヨガやストレッチ
  • 筋力トレーニング

ただし、就寝前の運動は交感神経が活発になり、睡眠の妨げになる可能性があります。
就寝3時間前には運動を終わらせて、身体をしっかり休めましょう。

②就寝前の食事は避ける

2つ目は「就寝前の食事は避けること」です。

就寝前の食事で胃の活動が続くと、睡眠の妨げとなる恐れがあります。

また、就寝前の食事は肥満の原因にもなり、肥満は睡眠時無呼吸症候群の発症のリスクを高めてしまいます。
睡眠や肥満のリスクを抑えるためにも、就寝の3時間前には食事を終わらせておきましょう。

③カフェインの摂取を控える

3つ目は「カフェインの摂取を控えること」です。

カフェインには、神経を興奮させる作用があるため、多量の摂取によって寝つきが悪くなる可能性があります。
カフェインは、コーヒーや緑茶、コーラなどの飲料に含まれているため、普段の生活で多飲していないか注意する必要があります。

また、カフェインの1日の摂取量は、健康な人の場合で400g(コーヒー4~5杯)、妊婦や授乳中の人の場合は最大300g(コーヒー2杯)が目安です。

寝る前に飲む疲労回復の栄養ドリンクに興味のある方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

関連記事

疲労回復に欠かせない栄養ドリンクを、睡眠前に摂取することで効果を最大限に引き出すことをご存知ですか?夜の休息前に適切な栄養補給をすることで、体の疲れを取り除き、次の日の活力を保つことができます。では、栄養ドリンクは寝る前に飲むと[…]

④ストレス管理を行う

4つ目は「ストレス管理を行うこと」です。

ストレスにより交感神経が活発になることで、入眠困難や中途覚醒が起きてしまうことがあります。

また、ストレスは、意欲の低下や気分の落ち込みなど、メンタルに不調をきたす原因にもなり、結果として不眠につながる恐れもあります。

良質な睡眠のためには、以下のようなストレス管理を定期的に行い、心身の健康を維持しましょう。

  • 適度な運動
  • 趣味に没頭して気分転換を行う
  • アロマや音楽でリフレッシュする

⑤入浴でリラックスする

5つ目は「入浴でリラックスすること」です。

入浴には、身体の深部体温を上げる効果があるとされ、身体が放熱して深部体温が下がると、
眠気が強くなり入眠しやすくなります。
睡眠に良い入浴は、38~40度のぬるめのお湯に15分程度浸かる方法ですが、入浴が難しければ
足湯やシャワー浴でも効果があるとされます。

ただし、入眠直前での入浴は、交感神経が活発になり、寝つきが悪くなるため、
就寝1~2時間前には入浴をすませておきましょう。

⑥朝に日光を浴びる

6つ目は「朝に日光を浴びること」です。

朝に日光を浴びると、夜に睡眠ホルモンのメラトニンが分泌されるため、質の良い睡眠が期待できます。

また、日光を浴びることで、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンも分泌され、精神の安定やストレスの軽減に
つながります。
ストレスは睡眠の質にも影響するため、起床後はカーテンを開けて日光浴をすると良いでしょう。

⑦腸内環境を整える

7つ目は「腸内環境を整えること」です。

腸内細菌叢(腸内フローラ)が睡眠の質に影響を与えることがわかっています。

また、睡眠の質を向上させるには、トリプトファンという必須アミノ酸が必要ですが、トリプトファンは体内で合成できないため、食事から摂取するしかありません。
トリプトファンの合成や腸内環境の改善には、以下の食品が良いとされているので、
積極的に食事に取り入れましょう。

  • ヨーグルトなどの発酵食品
  • 大豆製品
  • バナナ

⑧就寝前にスマホやパソコンを触らない

8つ目は「就寝前にスマホやパソコンを触らないこと」です。

スマホやパソコンから発されるブルーライトには、脳を覚醒させる働きがあります。

また、SNSで自動再生されるショート動画などは、情報過多を招くため、脳の動きが活発化します。
脳の覚醒や活発化は入眠を妨げる恐れがあるため、スマホやパソコンの触り過ぎには注意が必要です。

脳に休息を与えるには、就寝1~2時間前からスマホなどの使用は避けると良いでしょう。

睡眠障害の治し方について詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

関連記事

仕事や生活のストレス、心身の不調から、多くの人々が睡眠障害に悩まされています。目覚まし時計を見たときに、また寝られないことに焦燥感を感じる人は少なくありません。睡眠障害にはどう対処すればよいのでしょうか?薬に頼るしかないので[…]

薬の使い方

睡眠薬とお酒の併用まとめ

ここまで睡眠薬とお酒の併用についてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。

  • 睡眠薬とお酒の併用には、副作用・病気や障害・オーバードーズを引き起こすリスクがあり、
    最悪の場合、死に至る危険性がある
  • 飲酒後に睡眠薬を服用するまでの間隔の目安には個人差があるため、飲酒量を控えたうえで、
    医師や薬剤師に相談した方が良い
  • 睡眠薬の服用に伴う飲酒以外の注意点には、車の運転や薬の飲み合わせなどがあり、
    睡眠薬は用法用量を守って服用すること

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

スポンサーリンク