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健達ねっと>健康お役立ち記事>【抗精神病薬 ロナセンテープ とは?】効果や副作用、服用する際の注意点について解説!

【抗精神病薬 ロナセンテープ とは?】効果や副作用、服用する際の注意点について解説!

「ロナセンテープってどんな症状に効くの?」
「抗精神病薬を服用する際の副作用や注意点について知りたい」

医師によってロナセンの服用を勧められた方、あるいは今後服用する予定のある方の中には、
このように考えている方も多いのでは
ないでしょうか。

ロナセンは、脳内のドパミンD2受容体やセロトニン5-HT2受容体などの拮抗作用により、幻覚や妄想、感情や意欲の障害などを改善する薬で、市販では売られていない処方薬です。(引用:日経メディカル

本記事では、ロナセンテープについて以下の点を中心に詳しく解説します。

  • ロナセンテープの概要
  • ロナセンテープの効果や特徴
  • ロナセンテープの使用に該当する症状

ロナセンテープにご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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ロナセンテープとは?

ロナセンテープとは?

まず、ロナセンテープについてご紹介します。

ロナセンテープとは、ロナセンという薬を経皮吸収型の貼り付け薬であるテープ剤にしたもので、
2019年に承認
されました。(引用:高津心音メンタルクリニック

ロナセンは、大日本住友製薬(現住友ファーマ株式会社)により開発され、
2008年に承認された非定型抗精神病薬で、統合失調症の陽性症状と陰性症状の改善に使用
されています。

抗精神病薬には、他にもレキサルティやエビリファイ、リスパダールなどがあり、いずれも統合失調症や認知症、双極性障害などの精神疾患の治療に用いられています。

また、ロナセンテープは精神神経用剤に分類される薬であり、脳内の神経伝達物質の受容体に作用することで そのバランスを整え、精神を安定させる仕組みとなっています。
そんなロナセンテープは、医師からの処方でのみ服用できる薬であり、
実際に服用する際は該当する症状や副作用、服用する際の注意点などを詳しく知っておく必要があります。

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ロナセンテープの効果や特徴

ロナセンテープの効果や特徴

続いて、ロナセンテープの効果や特徴について、より深掘りしてご紹介します。

前述したように、ロナセンテープは、統合失調症の治療に使用される抗精神病薬であり、
ロナセンをテープ状にしたもの
です。

私たちの脳には、ドーパミンという物質が存在し、気分や行動、思考に大きく影響しています。
統合失調症の方の場合、このドーパミンが脳の一部で必要以上に多く出てしまい、それが幻覚や妄想などの症状を引き起こす原因の一つとなってしまいます。
そんな時にドーパミンの分泌を抑制するための薬がロナセンテープであり、ドーパミンが働きかける場所
(D2受容体)にフタをするような形で作用する
とされます。

ロナセンの特徴は、特にドーパミンの調整作用が上手にできるところであり、水道の蛇口をピンポイントで調整できるような感じです。
他の抗精神病薬などと比較すると、脳内の必要な部分により集中して作用するとされるため、眠気や体重増加といった副作用が比較的少ないといわれています。

とは言え、具体的な効果や副作用、薬の効き方には個人差があるため、都度必要に応じて適切な対処を行う必要があります。

ロナセンテープの使用に該当する症状や副作用については、次項目以降で改めてご紹介します。

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ロナセンテープの使用に該当する症状

ロナセンテープの使用に該当する症状

ここでは、ロナセンテープの使用に該当する症状について、以下の4つをご紹介します。

  • 統合失調症
  • チック症
  • 自閉症スペクトラム障害
  • 強い不安感情や緊張感

①統合失調症

ロナセンテープの使用に該当する症状の1つ目は「統合失調症」です。
統合失調症は、脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることで引き起こされる精神疾患です。
主な症状には、実際にはない物が見えたり、声が聞こえたりする幻覚や妄想が挙げられ、誰かに監視されているという被害妄想や、特別な能力があるという誇大妄想などを抱く方もいます。

また、感情表現の乏しさや物事への意欲の低下、引きこもりなどの症状が見られるケースもあり、具体的な症状やバランスについては個人差があります。

統合失調症には、薬物療法の1つとしてロナセンが広く使用されており、ドーパミンとセロトニンという神経伝達物質の働きを調整することで症状の改善を促します。

②チック症

2つ目は「チック症」です。
チック症とは、突発的で反復的な動きや音声が特徴的な神経発達症です。
チック症の症状は、運動性チックと音声チックに分類され、運動性チックには、まばたきや顔しかめ、首振り、肩すくめなどの動きが含まれます。

一方音声チックには、咳払いや鼻すすり、特定の言葉の繰り返しなどが挙げられます。

これらの症状は、本人の意思とは関係なく起こることが特徴で、本人は症状に伴って強い不快感や緊張感を感じることがあります。
そんなチック症への治療は、本人の症状や生活への影響度合いによって変わりますが、軽症の場合は経過観察のみとなることも多く、時間とともに自然に改善することもあります。

しかし、症状が強く日常生活に支障をきたす場合は、薬物療法や行動療法などの治療が必要になることがあります。

③自閉症スペクトラム障害(ASD)

3つ目は「自閉症スペクトラム障害(ASD)」です。
自閉症スペクトラム障害(ASD)とは、注意欠陥多動性障害(ADHD)や学習障害(LD)と並ぶ発達障害の1種で、生まれつきの脳の発達における何かしらの問題によって引き起こされるものです。
自閉症スペクトラム障害(ASD)を抱える子どもは、視線が合いにくい、表情や身振りでの意思伝達が苦手、
年齢相応の友人関係を築くことが難しいなどの特徴
があります。

また、相手の意図や感情の理解が困難で、特に暗黙の了解や冗談、比喩的な表現の理解に苦手さを感じることもあるでしょう。

とは言え、自閉症スペクトラム障害(ASD)を含めた発達障害の症状は、子どもによって個人差があり、
幼少期の段階で周囲から気付かれることもあれば、大人になるまで症状が目立たない場合も
あります。

④強い不安感情や緊張感

4つ目は「強い不安感情や緊張感」です。
特定の病気に問わず、強い不安感情や緊張感を感じる方もロナセンテープの服用の対象となる場合があります。

ここでいう強い不安感情や緊張感とは、身体症状における動悸や発汗、震え、めまいなどを指し、時には過呼吸や吐き気などの症状も現れます。

具体的な原因は人によって様々ですが、過度の心配や将来への不安、社会的場面での緊張、対人関係での不安
など
が挙げられます。

認知症と統合失調症の違いについてより詳しく解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。

ロナセンテープの副作用

ロナセンテープの副作用

ここでは、ロナセンテープの副作用について、以下の5つをご紹介します。

  • 眠気やふらつき
  • 体重増加や高血糖
  • パーキンソン症候群
  • 不安や焦燥感
  • アカシジア

ロナセンを服用する際は、これらの副作用についてしっかりと理解した上で、医師からの具体的な指示を忠実に守ることが重要です。

また、ロナセンテープには上記以外の副作用もあるので、より詳しく知りたいという方は医師に相談するか、
より詳細に調べることをおすすめします。

①眠気やふらつき

ロナセンテープの副作用の1つ目は「眠気やふらつき」です。
ロナセンテープによる眠気やふらつきは、最も一般的な副作用の一つです。

眠気やふらつきは、ロナセンに含まれる鎮静作用によって引き起こされ、特に服用初期や増量時に強く現れる傾向があります。
特に日中の眠気は、普段の活動に支障をきたす可能性があり、集中力の低下や反応速度の遅れなどを引き起こすことがあります。

また、ふらつきは特に起床時や立ち上がり時などのタイミングで顕著に現れ、転倒やそれに伴う怪我のリスクを高める可能性があるため、十分に注意する必要があるでしょう。
特に高齢者ではこれらの症状が強く出やすく、日常生活への影響も大きくなる傾向があるため、ロナセンテープを服用している場合は、家族や身の回りの方に把握しておいてもらうことが重要となります。

②体重増加や高血糖

2つ目は「体重増加や高血糖」です。
ロナセンテープによる体重増加や高血糖は、長期間使用することによって現れる可能性のある副作用です。
体重増加は、食欲増進作用や代謝への影響によって引き起こされ、数ヶ月間の時をかけて徐々に進行する可能性があります。

また、糖代謝への影響により、血糖値が上昇する可能性があり、特に糖尿病を抱える患者の方や、
糖尿病のリスク因子を持つ方には注意が必要
です。
これらの症状を未然に予防するためには、定期的な体重測定や血糖値のモニタリングが重要であるため、気になる症状や違和感を感じた場合は医師などに相談することをおすすめします。

③パーキンソン症候群

3つ目は「パーキンソン症候群」です。
ロナセンテープによるパーキンソン症候群は、薬剤の抗ドーパミン作用によって引き起こされる副作用です。
パーキンソン症候群にかかると、脳に以上が起こり、体の動きなどに障害があらわれます。

主な症状としては、手足のふるえや筋肉のこわばり、動作の緩慢さ、歩行障害などが挙げられ、症状が進行すると、表情が乏しくなる場合や、よだれが増える、姿勢が前傾になるなどの症状も見られることがあります。

他の副作用と同様に個人差が大きいものですが、高齢者では特に注意が必要な病気です。

パーキンソン症候群の症状が現れた場合は、抗パーキンソン薬の併用や、投薬内容の調整を検討する必要があるため、関連する症状等を確認した場合は直ちに医師に相談することが重要です。

④不安や焦燥感

4つ目は「不安や焦燥感」です。
ロナセンテープによる不安や焦燥感は、主に治療初期や用量調整時に現れる可能性がある副作用です。

主な症状としては、内的な落ち着きのなさやじっとしていられない感覚、漠然とした不安感などが挙げられ、
場合によってはイライラ感や気分の不安定さを伴う
こともあります。
これらの症状は、ロナセンテープによる神経伝達物質への作用によって引き起こされ、個人の感受性によって症状の程度は大きく異なります。

通常、時間経過とともに改善することが多いですが、症状が強い場合や持続する場合は、医師による投薬内容の調整が必要となるでしょう。

⑤アカシジア

5つ目は「アカシジア」です。
アカシジアとは、気持ちの落ち着きのなさや、じっとしていられない感覚を特徴とし、常に体を動かしたい衝動に駆られる状態を指します。
そのような感情の変化から、その場で足踏みをする、座っていられず立ち上がる、歩き回る、
姿勢を頻繁に変えるなどの行動を起こす場合
があります。

アカシジアが認められた場合は、β遮断薬の併用や、投薬内容の調整が検討されます。

パーキンソン病についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

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ロナセンテープを服用する際の注意点

ロナセンテープを服用する際の注意点

最後に、ロナセンテープを服用する際の注意点について、以下の3つをご紹介します。

  • 独自の判断で服用しない
  • 効果や副作用について理解する
  • 適切な場所で保管する

①独自の判断で服用しない

ロナセンテープを服用する際の注意点の1つ目は「独自の判断で服用しないこと」です。
前述したように、ロナセンテープは医師の処方箋が必要な医療用医薬品であるため、独自の判断での使用は非常に危険です。

実際に使用する際は、医師の判断や服用条件、量などをあらかじめ正確に確認し、自己判断での使用や服用の中止は絶対に避けるようにしましょう。

また、仮に類似したような症状を持つ方が身近にいたとしても、個人の判断で服用や使用を勧めたりすることは絶対に避けなければいけません。

②効果や副作用について理解する

2つ目は「効果や副作用について理解すること」です。
本記事でもご紹介した通り、ロナセンテープには、強い効果とそれに伴う副作用が存在します。

効果や副作用については、医師からの処方時に説明がありますが、急な体の変化や副作用への動揺を防ぐという意味でも、それらをしっかりと頭に入れておくことが重要です。

③適切な場所で保管する

3つ目は「適切な場所で保管すること」です。
ロナセンテープをはじめとした処方薬の取扱/保管方法は、注意する必要があります。

特に幼少期の子どもがいる家庭などでは、子どもが知らずにそれらの薬を手にとってしまうと非常に危険であるため、服用/使用する本人がしっかりと保管しておくことが重要です。

薬の使い方

ロナセンテープ まとめ

ここまでロナセンテープについてご紹介してきました。
要点を以下にまとめます。

  • ロナセンテープとは、ロナセンという薬を経皮吸収型の貼り付け薬であるテープ剤にしたもので、2019年に承認された
  • ロナセンテープには、ドーパミンの分泌を抑制する働きがある
  • ロナセンテープの使用に該当する主な症状は総合失調症で、それ以外にもチック症や自閉症スペクトラム障害が挙げられる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

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