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健達ねっと>健康お役立ち記事>【睡眠薬とは?】効果や副作用、睡眠導入剤との違いなどについて専門家が徹底解説!

【睡眠薬とは?】効果や副作用、睡眠導入剤との違いなどについて専門家が徹底解説!

「睡眠薬の効果や副作用について詳しく知りたい」「可能であれば睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高めたい」
普段からあまり寝付けない、睡眠の質が低いように感じる、という方の中には、このような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

睡眠薬は、不眠症や眠れない状態を解消する薬ですが、注意しておくべき副作用や服用時のポイントがあります。

本記事では、睡眠薬について以下の点を中心に詳しく解説します。

  • 睡眠薬と睡眠改善薬の違い
  • 睡眠薬の副作用
  • 睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高める方法

睡眠薬にご興味のある方はご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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睡眠薬とは

睡眠薬とは

※画像はイメージです

はじめに、睡眠薬についてご紹介します。
睡眠薬とは、入眠を促したり睡眠を維持したりするための薬のことを指し、医師による診断のもと処方されます。
処方される睡眠薬には、効果や作用の仕方にいくつかの種類があり、服用する人の症状や状態によって適切なものが異なります

また、薬によって副作用なども異なるため、医師によって処方されたものだけを飲むことはもちろん、
自己判断で服用する量などを調節することも避けなければなりません

睡眠薬の効果や副作用について、後ほど改めてご紹介します。

睡眠の質についてより詳しく解説していますので、こちらの記事も合わせてお読みください。

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睡眠薬と睡眠改善薬の違い

睡眠薬と睡眠改善薬の違い

※画像はイメージです

次に、睡眠薬と睡眠改善薬の違いについてご紹介します。
前述したように、睡眠薬は、医師による診断のもとで処方される薬のことを指します。

一方睡眠改善薬は、一時的な眠れない症状に対して、薬局で購入できる薬のことを指します。

つまり、睡眠薬(場合によっては睡眠導入剤と呼ばれることもある)の方が、睡眠改善薬よりも本格的な薬です。
単に寝付きが悪いなどといった一時的な症状ではなく、本格的に不眠の状態が続いてしまう、
いわゆる不眠症に対して処方される薬なのです。

実際に眠気を誘うような効果についても、その作用が弱い場合や、仕組みそのものが異なる場合もあります。

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睡眠薬の種類と効果

睡眠薬の種類と効果

※画像はイメージです

ここでは、睡眠薬の種類と効果について、以下の4つに分けてご紹介します。

  • ベンゾジアゼピン系
  • 非ベンゾジアゼピン系
  • メラトニン受容体作動薬
  • オレキシン受容体拮抗薬

①ベンゾジアゼピン系

睡眠薬の種類の1つ目は「ベンゾジアゼピン系の睡眠薬」です。
睡眠薬は、その作用の仕組みによって「脳や神経の興奮を抑えることで眠気を誘うタイプ」と
「体内の生理的な物質に働きかけることで眠気を誘うタイプ」の2種類
に分けられます。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は前者で、不安感情や筋肉の緊張を緩和させることでリラックス効果を促進させることで眠気を誘う作用があるとされています。

しかし、過剰な効果によるふらつきや力が抜けてしまうなどのリスクがあるため、慣れるまでは副作用に注意する必要があります。

②非ベンゾジアゼピン系

2つ目は「非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬」です。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬と比較すると筋弛緩作用や抗不安作用が少なくなっている一方で、
効果が持続する時間が比較的短い傾向
にあります。

とはいえ脳をリラックスさせる効果は期待できるため、はじめて睡眠薬を服用するという方にとってはおすすめの薬です。

③メラトニン受容体作動薬

3つ目は「メラトニン受容体作動薬」です。
メラトニン受容体作動薬は、体内の生理的な物質に働きかけることで眠気を誘うタイプの睡眠薬であり、
入眠と覚醒に大きく影響するメラトニンに作用
するとされています。

私たち人間が朝になると目が覚め、夜になると眠くなるのには、体内のメラトニンというホルモンが大きく関係しているからです。
しかし、メラトニンが正常に分泌されなければ夜になっても眠くならないという状態に陥ってしまいます。

メラトニン受容体作動薬は、メラトニンの分泌を促進させることで、眠気を促す助けになります。

④オレキシン受容体拮抗薬

4つ目は「オレキシン受容体拮抗薬」です。
メラトニンに作用するメラトニン受容体作動薬と同様に、オレキシンという物質に作用する睡眠薬が
オレキシン受容体拮抗薬
です。

オレキシンとは、睡眠や脳の覚醒に関わる物質で、オレキシンが過剰に分泌されてしまうと、脳の覚醒が続き、結果として不眠状態となってしまいます。
オレキシン受容体拮抗薬は、そんなオレキシンの分泌を抑制し、自然に睡眠を促す効果があります。

睡眠薬の副作用

睡眠薬の副作用

※画像はイメージです

次に、睡眠薬の副作用について、以下の4つをご紹介します。

  • 翌朝に眠気が残る
  • ふらつきや転倒
  • 物忘れや一時的な記憶を失う
  • 睡眠薬への依存

睡眠薬による副作用は、個人によって差があるため、一時的に症状が強くあらわれたり緩和されたりと、
タイミングによって感じ方も異なります。

また、これらの副作用は、思わぬ事故や怪我に繋がってしまう可能性もあるため、
睡眠薬を服用する際にはしっかりとそのことを把握しておくことが重要
です。

①翌朝に眠気が残る

睡眠薬の副作用の1つ目は「翌朝に眠気が残ること」です。
ご認識のとおり、睡眠薬は、脳や神経、ホルモンなどに働きかけることによって眠気を誘うため、
その効果が強すぎるが故に翌朝でもその効果が残ってしまうこと
があります。
その結果、十分に眠れたのにもかかわらず翌朝になっても眠気が残っていたり、ぼーっとしたりするような感覚に陥ることがあります。

翌朝になっても眠気が残っていたりぼーっとしたりする感覚が残っていると、自動車の運転や機械の操作など、 注意力を要する作業などで怪我をする可能性もあるため、十分に注意する必要があるでしょう。

②ふらつきや転倒

2つ目は「ふらつきや転倒」です。
睡眠薬を服用した際の夜中などの場合、トイレに行く時や暗い部屋などを歩く際にふらついてしまったり、
転倒してしまったりするリスク
があります。

睡眠薬の影響で体のバランスが取りにくくなり、わずかな段差でも転倒する可能性があるため、
夜中などに起き上がる際には十分に注意する必要
があるでしょう。

③物忘れや一時的な記憶を失う

3つ目は「物忘れや一時的な記憶を失うこと」です。
睡眠薬を服用した方の中には、就寝までの間の出来事を覚えていないという症状が報告されています。
これは、前向性健忘と呼ばれ、服用後に食事をしたことを覚えていない、電話をかけた記憶がないなどの症状が起こることがあります。

就寝の直前に服用する場合であれば大きな問題はありませんが、
服用後に重要な用事や作業がある場合などは十分注意する必要があるでしょう。

④睡眠薬への依存

4つ目は「睡眠薬への依存」です。
長期間睡眠薬を服用し続けてしまうと、睡眠薬がないと眠れない、といった状態になってしまう可能性があります。
心理的な依存の面からも「薬がないと眠れない」と思い込んでしまい、結果として実際の不眠の有無に関わらず服用を続けてしまいます。

また、過度な依存状態となった場合は、急に服用を止めてしまった際に、イライラや頭痛、吐き気などの症状があらわれる場合があります。

睡眠薬を服用する際の注意点

睡眠薬を服用する際の注意点

※画像はイメージです

ここでは、睡眠薬を服用する際の注意点について、以下の4つをご紹介します。

  • アルコールと併用しない
  • 寝る直前に服用しすぐに横になる
  • 服用については医師の指示に従う
  • 副作用について理解しておく

①アルコールと併用しない

睡眠薬を服用する際の注意点の1つ目は「アルコールと併用しないこと」です。
アルコールには、睡眠薬と同様に脳の神経機能を抑える作用があるため、同時に服用してしまうと脳に過度な負荷がかかってしまいます。

また、意識が無いままの外出や、車を運転してしまうなど、夢遊病に近いような症状が出てしまうこともあるので、避けなければなりません。

②寝る直前に服用しすぐに横になる

2つ目は「寝る直前に服用しすぐに横になること」です。
前述したように、睡眠薬を服用した場合はふらつきや転倒、もの忘れなどの症状が副作用としてあらわれる場合があります。
そのため、服用した直後はすぐに横になり、そのまま眠れる状態を確保することが重要です。

とはいえ、読書や些細な会話など、眠気を感じたらすぐに寝る体勢にうつれるような作業であれば、問題無いでしょう。

③服用については医師の指示に従う

3つ目は「服用については医師の指示に従うこと」です。
前述したように、睡眠薬は、医師の診断によって患者の状態や症状に合わせたものが提供されます。
そのため、自己判断で服用をやめてしまったり、他の睡眠薬に手を出してしまったりすると、慣れていない過度な副作用が出てしまう可能性もあるため、十分に注意する必要があります。

また、自分が服用している睡眠薬を他人に勧めるなどの行為も避けなければなりません。

④副作用について理解しておく

4つ目は「副作用について理解しておくこと」です。
睡眠薬に限らず、医師から処方される薬を服用する際は、それに伴う副作用のリスクを把握しておく必要があります。

副作用についてあらかじめ理解しておかなければ、いざ症状に見舞われた際に混乱してしまうなど、適切な対処ができなくなってしまう場合があります。

睡眠薬を受け取る際には種類や特徴について確認し、どのような副作用が伴うのかについても明確に理解しておくことが重要です。

医療機関を受診すべきタイミングやきっかけ

医療機関を受診すべきタイミングやきっかけ

※画像はイメージです

次に、眠りの質や不眠に悩んでいる人が医療機関を受診すべきタイミングやきっかけについてご紹介します。
不眠や寝付けない状態が続いているけど、医療機関を受診すべきかどうかの判断が難しいと感じている方も多いでしょう。

不眠や寝付けない状態を感じている方において、医療機関を受診してはいけない段階などはありませんが、
以下のような症状を感じる場合は、医師に相談することを検討してみても良いでしょう。

  • 週に3日以上寝付きが悪いと感じることがある
  • 十分な睡眠時間をとっても日中の眠気や疲労が改善しない
  • 規則正しい生活リズムを心がけても改善しない
  • 市販の睡眠改善薬を使用しても十分な効果が得られない

前述したように、薬局などにも睡眠改善薬と呼ばれる薬は販売されているため、過去に睡眠に関わる薬を服用したことがないという場合は、まずは睡眠改善薬を服用してみることをおすすめします。

睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高める方法

睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高める方法

※画像はイメージです

最後に、睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高める方法について、以下の4つをご紹介します。

  • 就寝3時間前には夕食を済ませる
  • 入浴する
  • リラックスできる音楽を聞く
  • 自分に合った寝具を選ぶ

①就寝3時間前には夕食を済ませる

睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高める方法の1つ目は「就寝3時間前には夕食を済ませること」です。
睡眠に入る直前に夕食を食べてしまうと、消化活動が活発になることで体内時計が乱れ、
結果として睡眠の質を妨げ
てしまいます。

寝る直前の食事は極力避けるよう心がけ、可能であれば就寝3時間前には食事を終えるようにすることをおすすめします。

②入浴する

2つ目は「入浴すること」です。
入浴の際に湯船に適切な時間つかることで体温が上昇し、その後緩やかに体温が低下していく過程で、
自然な眠気
を感じます。

理想的な入浴時間は就寝の1~2時間前で、湯温は38~40度程度が理想です。

また、入浴後は、ゆっくりと体を冷やしながら就寝に向けて心身をリラックスさせることが大切です。

③リラックスできる音楽を聞く

3つ目は「リラックスできる音楽を聞くこと」です。
心や体をリラックスさせる方法としては、音楽を聴く方法も有効です。

特にクラシック音楽やヒーリング音楽、自然音などのゆったりとしたテンポの音楽は、副交感神経を優位にし、リラックスした状態を高める効果があるとされます。

また、毎晩同じような音楽を聴くことで、その音楽が睡眠のための合図となり、より安定した眠りにつけるでしょう。

④自分に合った寝具を選ぶ

4つ目は「自分に合った寝具を選ぶこと」です。
寝付きが悪いなどの不眠症となってしまう原因には、寝具の形や柔らかさが体に合っていないことも挙げられます。

マットレスが柔らかすぎると腰が沈みすぎて背骨がゆがみますし、逆に硬すぎると体に過度な負担がかかってしまいます。

また、枕は首の高さに合わせて選び、仰向けでも横向きでも自然な姿勢を保てるものが理想的です。

睡眠障害の改善についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

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睡眠薬についてのまとめ

ここまで睡眠薬についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。

  • 睡眠薬と睡眠改善薬の違いは、医師による診断によって処方されるか、薬局などで購入できるかどうかであり、作用の強さも異なる
  • 睡眠薬の副作用には、ふらつきや転倒、物忘れなどが挙げられる
  • 睡眠薬に頼らずに睡眠の質を高める方法には、入浴や音楽を聴くこと、寝具にこだわることなどが挙げられる

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

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  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
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  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
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