「市販で売っている睡眠薬の効果に違いはあるの?」
「この頃、寝つきが悪いので、試しに市販の睡眠薬を使ってみたい」
睡眠に悩みを感じている方の中には、これから市販の睡眠薬を購入しようと検討している方もいるのではないでしょうか。
様々な睡眠薬が流通していますが、睡眠薬に含まれている成分や薬のタイプには違いがあります。
そこで本記事では、市販の睡眠薬について、以下の点を中心に詳しく紹介します。
- 市販睡眠薬の選び方
- 睡眠がうまく取れない理由
- 市販の睡眠薬の効果について
市販の睡眠薬の情報を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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睡眠薬とは
最初に、睡眠薬についてご紹介します。
睡眠薬は、不眠などの睡眠障害を抱えている方が、より良い睡眠を得られるようにするために、睡眠の質を改善してくれる薬です。
睡眠薬に含まれる成分や薬のタイプは様々で、それぞれの症状に合わせて、医師から処方される睡眠薬と、
市販で購入できる薬があります。
睡眠薬を使用すると、様々な副作用が発生する可能性があるため、
必ず他に服用している薬と飲み合わせて問題がないか確認する必要があります。
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市販の睡眠薬の知識と選び方
続いて、市販の睡眠薬の知識と選び方について、以下の4つのテーマに分けて紹介します。
- 睡眠薬と市販睡眠薬の違い
- 薬の効力はランキングができない
- 用量用法と副作用を正しく知る
- 睡眠薬の成分を理解する
①睡眠薬と市販睡眠薬の違い
市販の睡眠薬の知識と選び方の1つ目は「睡眠薬と市販睡眠薬の違い」です。
一般的に医師から処方される薬は、睡眠導入剤と呼ばれており、市販で購入できる薬は、睡眠改善薬といわれています。
睡眠の質を改善するサポートする点は共通していますが、目的/成分/効果の範囲は大きく異なります。
市販で購入できる睡眠改善薬は、軽い睡眠障害を一時的にサポートする薬なので、
不眠の根本的な解決が必要な際は、医療機関に相談しましょう。
②薬の効力はランキング付けが難しい
2つ目は「薬の効力はランキング付けが難しいこと」です。
睡眠改善薬の効力は、個人の体質や、不眠に至った原因によって異なります。
そのため、睡眠改善薬の効力をランキング付けすることは、とても困難です。
睡眠障害の不安が大きい方は、効力が強い睡眠改善薬を選びたいと思う方もいると思いますが、
ご自身の症状や体質に合わせて選ぶことを意識しましょう。
③用法用量と副作用を正しく知る
3つ目は「用法用量と副作用を正しく知ること」です。
睡眠改善薬の服用方法や、翌日まで続く眠気やだるさといった副作用は、睡眠改善薬によって異なるので、
服用方法を必ず確認しましょう。
適切な用量を理解して服用することにより、睡眠改善薬の効果がより期待できるので、
購入する際に、必ず確認しましょう。
④睡眠薬の成分を理解する
4つ目は「睡眠薬の成分を理解すること」です。
市販で購入できる睡眠薬の主な成分は、ジフェンヒドラミンです。
ジフェンヒドラミンは、アレルギーの症状を緩和を促す成分ですが、脳内のヒスタミンの活性化を抑えることで、睡眠を誘発してくれる働きをします。
この効果を睡眠障害の改善に活用されているのが、市販の睡眠薬です。
医師が処方する睡眠薬とは、薬を構成する成分が異なるので、購入前に成分表を確認しましょう。
市販で購入できる睡眠薬
続いて市販で購入できる睡眠薬の例について、以下の5つをご紹介します。
- ドリエル
- ネオデイ
- アンミナイト
- リポスミン
- ナイフル
①ドリエル
市販で購入できる睡眠薬の1つ目は「ドリエル」です。
ドリエルは、エスエス製薬から販売されている錠剤の睡眠薬改善薬です。
15歳以上の成人の方から服用ができる睡眠改善薬で、ドリエルの臨床実験では、約8割の方が睡眠改善に効果を感じたというデータが出ています。
個人差はありますが、服用から約30分から60分で効果が出始め、約7時間程度の効果持続が見込まれています。
②ネオデイ
2つ目は「ネオデイ」です。
ネオデイは、大塚製薬から販売されている錠剤の睡眠改善薬です。
寝つきが悪い方や、眠りが浅い悩みを抱える方に、一時的なサポートをしてくれる睡眠改善薬となり、
1度に購入できる個数は1個まで、と、限りがあります。
ただし、睡眠の質を長期的に改善する睡眠薬ではないので、服用する際にはご自身の症状を確認しましょう。
③アンミナイト
3つ目は「アンミナイト」です。
アンミナイトはゼリア新薬工業から販売されているドリンクタイプの睡眠改善薬です。
アンミナイトには、ジフェンヒドラミン塩酸塩50mgが含まれており、睡眠症状が出ている方に、
一時的な症状を和らげる効果を発揮します。
ドリンクタイプなので、他の薬と比較して飲みやすさがありますが、用量をきちんと守って服用しましょう。
④リポスミン
4つ目は「リポスミン」です。
リポスミンは皇漢堂製薬会社から出ている錠剤の睡眠改善薬です。
2010年に販売が開始され、就寝前に服用することにより、一時的な睡眠の質をサポートする作用が働きます。
リポスミンは服用した翌日まで、眠気やだるさが続く場合があるので注意が必要です。
⑤ナイフル
5つ目は「ナイフル」です。
ナイフルは、アスゲン製薬から販売されている錠剤の睡眠改善薬です。
ベッドに入ってもなかなか眠れないときや、眠りが浅い日が続いてしまうときに、
一時的な睡眠をサポートします。
ナイフルも睡眠障害を根本的に改善する薬ではないので、
不眠が続く場合には、医療機関を受診するようにしましょう。
睡眠がうまくとれない理由
続いて、睡眠がうまくとれない理由について、以下の5つをご紹介します。
- ストレス
- 身体的な影響
- 寝る直前のスマホ操作
- 心理的な病気
- 食生活
①ストレス
睡眠がうまく取れない理由の1つ目は「ストレス」です。
日常生活のストレスが溜まっていると、寝る直前にもストレスが原因により交感神経が活発になるため、
寝つきが悪くなってしまいます。
学校や職場の人間関係などにストレスを感じていて、寝つきが悪い方は、適度な運動や、ヨガなどを取り入れて、リラックスできる状態を整えましょう。
②身体的な影響
2つ目は「身体的な影響」です。
関節痛や腰痛など、痛みを伴う状態が続いていたり、更年期や妊娠中におけるホルモンバランスの変化により、 睡眠がうまくコントロールできない場合があります。
睡眠が浅くなってしまうことにより、免疫力が低下したり、自律神経の乱れにつながることがあるので、
妊娠中の方は主治医の方に相談をしましょう。
③寝る直前のスマホ操作
3つ目は「寝る直前のスマホ操作」です。
寝る直前までスマホを触ることにより、スマホの明るさが脳を刺激して、睡眠に影響がでることがあります。
睡眠の1時間前に、スマホの操作を控えることで、スマホの明るさによる影響が減り、質の高い睡眠を確保できます。
④心理的な病気
4つ目は「心理的な病気」です。
適応障害やうつ病といった精神疾患を抱えているときは、昼夜逆転が発生する場合があります。
また、うまく睡眠が取れないことを不安に感じながら入眠することにより、条件反射のように眠りに影響がでることもあります。
心理的に不安を感じているときは医療機関に相談し、先生とよく相談をした上で、睡眠に向き合いましょう。
⑤食生活
5つ目は「食生活」です。
カフェインが多く含まれているドリンクを過度に摂取したり、栄養バランスに偏りがあるときに睡眠に影響がでることがあります。
なるべく夕食を取るときは睡眠の3時間以上前に済ませ、消化の良い食べ物を摂ることで、快眠に繋がります。
日々生きていると多かれ少なかれ、ストレスは蓄積していきます。
おすすめのストレスへの対処法が知りたい方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。
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市販の睡眠薬には効果がある?
続いて、市販の睡眠薬の効果について、以下の3つをご紹介します。
- 処方薬に比べると効果は薄い
- 睡眠障害の原因に合う薬を選ぶ
- 症状が改善しない場合は医療機関を受診しよう
①処方薬と比べると効果は薄い
市販の睡眠薬は「処方薬と比べると効果は薄い」です。
市販で販売されている睡眠薬はあくまでも睡眠改善薬として、一時的な睡眠障害に対するアプローチをする薬として販売されています。
そのため、根本的な睡眠障害の原因に向き合う薬ではないので、長期的な効果は見込めません。
②睡眠障害の原因に合う薬を選ぶ
2つ目は「睡眠障害の原因に合う薬を選ぶこと」です。
心理的な病気や、身体の痛み、食生活など睡眠障害をもたらす原因は人それぞれ個人差があります。
市販の睡眠薬は基本的な成分に大きな違いはありませんが、薬局にいる薬剤師とよく相談し、
自分の状況に適した睡眠改善薬を選びましょう。
③症状が改善しない場合は医療機関を受診しよう
3つ目は「症状が改善しない場合は医療機関を受診すること」です。
市販の睡眠薬は、長期的な薬の服用を推奨しておらず、症状が改善しない場合は、
必ず医療機関を受診するように記載があります。
長期的に睡眠薬改善薬を服用しても根本的な睡眠障害の解決に繋がらないため、
長期的に睡眠障害を抱えてしまうリスクもあります。
そのため、症状の改善が見込まれない場合は、必ず医療機関を受診しましょう。
薬に頼る以外に、ちょっとした工夫で睡眠が改善されることもあります。
安眠促進の方法を以下の記事で解説しています。
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睡眠障害の主な症状
続いて、睡眠障害の主な症状について以下の3つをご紹介します。
- 布団に入っても全然眠れない
- 寝ている途中に起きてしまう
- 早く起きてしまう
①布団に入っても全然眠れない
睡眠障害の主な症状の1つ目は「布団に入っても全然眠れないこと」です。
多くある例として、布団に入っても全然眠れない入眠困難のケースがあります。
入眠困難の場合には、睡眠の1時間前にはスマホの操作を控えたり、
就寝前にリラックスした状態を作ることを意識しましょう。
②寝ている途中に起きてしまう
2つ目は「寝ている途中に起きてしまうこと」です。
一度睡眠に入ってから、翌朝起床するまでの間に起きてしまうことを中途覚醒といいます。
主な原因は、ストレスといわれておりますが、夜勤を含む仕事をしている方も体内時計の変化により
中途覚醒を引き起こしてしまうケースがあります。
中途覚醒が長く続くことで日中の活動に影響が出る場合は、ライフスタイルの見直しも検討してみましょう。
③早く起きてしまう
3つ目は「早く起きてしまうこと」です。
予定している起床時間よりも早く起きてしまう早朝覚醒は、生活習慣の乱れや加齢による原因によって
引き起こることがあります。
アルコールを控えたり、適度な運動を取り入れることによって、改善が見込まれる場合があります。
睡眠障害をもっと詳しく解説している記事があります。
睡眠障害かも?と思う方向けにセルフチェック項目もあるので、ぜひご覧ください。
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市販の睡眠薬を使うときの注意点
最後に、市販の睡眠薬を使う時の注意点について以下の3つをご紹介します。
- 副作用を正しく理解する
- 睡眠薬を使用してはいけない場合がある
- 運転前に睡眠薬を飲んではいけない
①副作用を正しく理解する
市販の睡眠薬を使う時の注意点の1つ目は「副作用を正しく理解すること」です。
睡眠改善薬を服用することで、翌朝に眠気やだるさが継続したり、ふらつきが起こることがあります。
就寝前以外の服用を控えて、日常生活に影響がでないように注意しましょう。
②睡眠薬を使用してはいけない場合がある
2つ目は「睡眠薬を使用してはいけない場合があること」です。
持病をお持ちの方や、妊娠中の方は睡眠改善薬を服用することで、様々な影響が出る可能性があるので、
絶対に服用しないようにしましょう。
睡眠に悩まれている場合は、必ず主治医に相談することを心がけましょう。
③運転前に睡眠薬を飲んではいけない
3つ目は「運転前に睡眠薬を飲んではいけないこと」です。
睡眠改善薬を服用することで、眠気やふらつきといった副作用がでます。
運転する場合は薬の服用は絶対に控え、少しでも寝不足や体調に異常を感じた場合は、
運転そのものを控えましょう。
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市販のおすすめ睡眠薬についてのまとめ
ここまで市販の睡眠薬について、紹介してきました。
要点を以下にまとめます。
- 市販の睡眠薬を選ぶときは、自分の症状に合わせて選ぶ
- 睡眠がうまく取れない原因は、心理的な病気や生活習慣による影響
- 市販の睡眠薬の効果は一時的な睡眠障害の解消を解決してくれる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。