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健達ねっと>介護お役立ち記事>在宅介護>デイサービスの機能訓練とは? 目的やリハビリとの違いを解説!

デイサービスの機能訓練とは? 目的やリハビリとの違いを解説!

 

介護サービスのなかで、よく利用されているデイサービス。
デイサービスでは日常生活援助のほか、機能訓練も行われています。

このデイサービスの機能訓練ですが、実はリハビリとは違う意味を持つことをご存知でしょうか。

本記事ではデイサービスの機能訓練について以下の点を中心にご紹介します。

  • デイサービスの機能訓練の内容・目的
  • デイサービスでの機能訓練とリハビリの違い
  • デイサービスで行われるレクリエーション

ぜひ最後までご覧ください。
デイサービスの機能訓練について気になった際の参考にしてください。

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デイサービスとは

デイサービスとは「通所介護」のことを言います。

通所介護とは、
”利用者(要介護等)を老人デイサービスセンター等に通わせ、当該施設において、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練を行うことをいう”
と介護保険法に定義されています。

老人ホームのように施設入所するわけではなく、自宅から通い、日常生活支援サービスや機能訓練を受けることが出来ます

引用:介護保険法(平成09年12月17日法律第123号)

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デイサービスの機能訓練とは

 

では、デイサービスの機能訓練とはどのような内容なのでしょうか?
対象者・目的など詳しく解説していきます。

デイサービスの機能訓練の対象者

要介護度1以上の認定を受けた高齢者が対象です。
要支援1~2認定の介護までは必要としない人は、デイサービスでの機能訓練を受けることはできません。

デイサービスの機能訓練の目的

目的は各利用者のニーズで違ってきますが、利用者のより質の高い生活実現に向けた機能訓練が行われます。

利用者のニーズが「歩けるようになりたい」でしたら、足の関節を柔らかくする関節可動域訓練や筋力トレーニング、歩行訓練を行います。
「認知症を予防したい」でしたら、日付を覚える見当識訓練、計算問題、書字訓練を行います。

また、トイレや入浴など日常生活がスムーズに行えるように、日常生活動作(ADL)の訓練も重要な目的です。

機能訓練とリハビリの違い

「リハビリと機能訓練ってどう違うの?」と疑問に持っている方もいるかと思います。
そこで、リハビリとデイサービスで受ける機能訓練の違いについて説明しておきます。

それは医師の処方があるかないか、という点です。

医師の診察、処方に基づく訓練・治療を「リハビリテーション」と呼んでいます。
病院など医療機関では主治医からリハビリテーション処方が出され、それを元に、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が中心となってリハビリを行います。

一方デイサービスでは、施設職員である機能訓練指導員が、訓練計画を作り実施しています。

これだけ聞くと、医師の処方に基づいた「リハビリ」の方が良いのでは、と考える人もいるかと思います。
ですが、機能訓練指導員も日常生活支援・機能訓練のプロであり、有資格者になります。
多職種で話し合い、利用者のニーズに合った訓練計画を立ててくれますので、デイサービスでの機能訓練も安心して受けることが出来ます。

個別機能訓練加算

デイサービスに機能訓練指導員が在籍していると、個別機能訓練加算が発生し、1日あたりの利用料金が変動します。

なお、個別機能訓練加算(Ⅱ)は個別機能訓練加算(Ⅰ)に上乗せして算定されることになっています。

個別機能訓練加算(Ⅰ)イ個別機能訓練加算(Ⅰ)ロ個別機能訓練加算(Ⅱ)
料金(1日あたり)56円85円20円

*1単位10円として計算し自己負担割合1割の場合の金額です。

 参考:令和3年度介護報酬改定における 改定事項について

機能訓練を行う有資格者

機能訓練指導員は、以下のいずれかの資格を持つ人のことで、それぞれ業務内容が異なります。

看護師または准看護師バイタル管理、病気怪我の予防・処置
理学療法士(PT)筋力トレーニング、歩行運動、物理療法
作業療法士(OT)日常生活動作訓練、認知機能訓練、レクリエーション活動
言語聴覚士(ST)口腔嚥下訓練、発声練習、コミュニケーション訓練
あん摩マッサージ指圧師身体マッサージ、身体ストレスの軽減

 

柔道整復師身体損傷(骨折、捻挫、打撲など)への治療・運動
鍼灸師はり、灸を用いて筋肉痛や血行の改善を図る

 

デイサービスでは上記の資格を持った人達がチームとなり、利用者のニーズに合った訓練・支援に取り組んでいます。
健康状態の管理はもちろん、基本的な身体運動から、応用的動作の練習、高齢者には嬉しいマッサージも受けることが出来ます

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機能訓練型デイサービスとは

最近では特化型のデイサービスが増えてきています。
「機能訓練型デイサービス」もその1つです。

一般的なデイサービスとはどのように違うのでしょうか?
ここでは機能訓練型デイサービスについて説明していきます。

機能訓練型デイサービスの概要

機能訓練型デイサービスとは、食事や入浴介助など、日常生活支援・介護は行わず、機能訓練に特化した施設のことを言います。

一般的なデイサービスは1日に7~8時間程度。
日常生活支援、介護、機能訓練など幅広いサービスが提供されるのに対し、
機能訓練型デイサービスは午前か午後の1日に3時間程度
専門性の高いサービスとなっています。

「専門家のリハビリを受けたい」
「デイサービスを利用したいが、食事やお風呂の介護は必要ない」
といったニーズを持った高齢者に適した施設です。

理学療法士、作業療法士といったリハビリの専門家が多数在籍し、運動療法に使う器具も充実しています。

そのため利用者は、通常のデイサービスと同じ「要介護度1~5認定の高齢者」ではありますが、あまり介助を必要としない人や、活発に運動したい人がほとんどです。

以下に機能訓練型デイサービスのメリット・デメリットを簡単にまとめます。

メリット

  • 通常のデイサービスよりリハビリ設備が充実、専門家の指導を受けられる 
  • 短時間の利用を希望する人に向いている

デメリット

  • 食事・排せつ・入浴など生活支援サービスは受けられない
  • ある程度、身体を動かせる人に利用が限定されている

デイサービスとデイケアの違い

疑問

「デイサービス」と「デイケア」
違いがわからない方も多いのではないでしょうか?
この機会に2つの違いについて知っておきましょう。

デイケアとは「通所リハビリテーション」のことです。

通所リハビリテーションとは、
居宅要介護者について、介護老人保健施設、介護医療院、病院、診療所その他の厚生労働省令で定める施設に通わせ、当該施設において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必要なリハビリテーションをいう
と介護保険法に定義されています。

デイケアには医師、理学療法士や作業療法士が在籍しているため、医師の診察に基づいた、専門的な「リハビリ」を受けることが出来ます。

デイサービスとデイケア、はっきりした違いは「医師がいるか」という点になります。

参考:令和3年度介護報酬改定における 改定事項について

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デイサービスのレクと機能訓練の関係は?

オリエンテーション

デイサービスでは、レクリエーション(レク)や夏祭り・クリスマス会などのイベントが企画・実施されています。
レクは利用者に楽しみを提供する目的がありますが、機能訓練としての目的も持ち合わせています。

レクの目的1:身体機能の維持向上

楽しみながら、身体を動かしてもらう目的が第一にあります。
身体を動かすことで関節可動域・筋力維持の効果が期待できます。

風船バレーやボウリング、ゲートボールなど、機能訓練指導員が各利用者に合うレクを提供してくれます。

レクの目的2:認知機能の維持向上

レクが実施されると、自然と他者とのコミュニケーションが活発に行われます。
コミュニケーションを取ることで脳が活性化され、認知症予防の効果が期待できます。

カラオケ、簡単なクイズ大会など、身体が不自由な人でも参加できるレクが企画されています。

薬の使い方

まとめ

今回はデイサービスで行う機能訓練の内容、リハビリとの違いについての情報を中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下になります。

  • デイサービスの機能訓練は、機能訓練指導員が利用者のニーズに合わせ幅広く実施している
  • 機能訓練・リハビリの違いは「医師処方の有無」
  • レクには楽しみを提供する他に、心身機能を維持改善する目的がある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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