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お風呂上がり時の血圧変動について|原因や気をつけること、対策など

入浴は日々の生活において重要な役割を果たしていますが、その一方で、お風呂上がりの血圧変動は健康に影響を及ぼす可能性があります。

皆さんも一度はお風呂上がりに立ち眩みをしたり、めまいを感じたりした経験はないでしょうか?これはお風呂上がりの血圧変動が原因である可能性があります。

しかし、なぜお風呂上がりに血圧が変動するのでしょうか?
また、それは私たちの健康にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

この記事では、お風呂上がりの血圧について以下の項目を中心に詳しく解説します。

  • お風呂上がりの血圧の変動
  • 入浴前後で気をつけるべきこと
  • ヒートショックの原因と影響

最後までお読みいただくことで、健康的な入浴方法についての理解が深まることでしょう。

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お風呂上がりに血圧がどのように変動するか

お風呂上がりに血圧がどのように変動するか

入浴は私たちの日常生活の一部であり、リラクゼーションや衛生のために重要な役割を果たしています。

しかし、入浴は体温と血圧に影響を与え、これらの変動は健康に影響を及ぼす可能性があります。

入力時の血圧変動のメカニズム

入浴時の血圧変動は主に体温調節と血管の収縮・拡張によるものです。

具体的には、入浴前および入浴直後は交感神経が働き、血圧が上昇します。
その一方、入浴中は副交感神経が働き、血圧が低下します。

これは、体が暖かくなると血管が拡張し、血流が改善され、血圧が下がる効果が期待できるからです。

入浴時の血圧変動の影響

血圧の変動は体調や健康に影響を及ぼす可能性があります。

例えば、血圧が急激に上昇すると、頭痛や動悸、激痛、嘔吐などの自覚症状を伴う場合があります。
また、血圧が急激に低下すると、立ちくらみや失神といった症状が引き起こされることがあります。

入浴時の血圧変動と健康リスク

血圧の急激な変動は、脳梗塞や心筋梗塞のリスクを上昇させる可能性があります。

特に、高血圧の人は、普通の人よりも血管への負担が大きく、血圧の急激な変動により脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上昇します。
したがって、高血圧のある人は、入浴時に特に注意が必要です。

以下の記事では、自律神経失調症について詳しく解説しています。

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なぜお風呂上がりに血圧が下がるのか

なぜお風呂上がりに血圧が下がるのか

お風呂上がりに血圧が下がる現象は一部の人々にとっては問題となることがあります。

以下では、お風呂上がりの血圧低下が引き起こす具体的な症状、そしてそれが起立性低血圧とどのように関連しているのかについて詳しく説明します。

お風呂上がりの血圧低下の原因

入浴により体温が上昇すると、体内の血管が拡張します。
血管が拡張することで血流が改善し、それにより血圧が下がる効果が期待できます。

さらに、お風呂上がりは体の熱が放出されることで深部体温が下がり、深い睡眠へと導かれやすくなります

これらの要素が組み合わさることで、お風呂上がりに血圧が下がる現象が生じます。

お風呂上がりの血圧低下と体調不良

お風呂上がりの血圧低下は、一時的なものであることが多いですが、それが体調不良を引き起こすこともあります。
具体的な症状としては、立ちくらみやめまいが挙げられます。

これらの症状は、血圧の変化によるもので、特に高齢者や高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、不整脈を持つ人々にとっては、重篤な症状を引き起こす恐れもあります。

お風呂上がりの血圧低下と起立性低血圧

起立性低血圧とは、立ち上がった時に重力の影響で下肢に血液がたまりやすくなり、心臓へ戻ってくる血液量が減少することにより引き起こされる症状です。

お風呂上がりは血圧が低下することで、脳や上半身に十分な血液が流れることができず、立ちくらみや失神といった起立性低血圧の症状が引き起こされることがあります。

低血圧の症状について、以下の記事で詳しく解説しています。

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お風呂前後で気をつけるべきこと

お風呂前後で気をつけるべきこと

入浴は日々の生活において重要な役割を果たします。
しかし、その過程で体調管理や安全対策を怠ると、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

特に、

  • 入浴前後の水分補給
  • 温度調整

は、体調管理と安全対策の中心的な要素です。

入浴前の水分補給の重要性

入浴前の水分補給は、体調管理において非常に重要な役割を果たします。

入浴中、体は汗を通じて水分を失います。
この水分喪失は、血液の濃度を上昇させ、脱水症状を引き起こす可能性があります。
そのため、入浴前に適量の水分を摂取することで、脱水症状のリスクを軽減できます。

また、水分補給は血液の循環を促進し、体温調節を助けるため、入浴の効果を最大限に引き出すことができます。

お風呂上がりの水分補給と体調管理

お風呂上がりの水分補給もまた、体調管理において重要な役割を果たします。

お風呂上がり、体は引き続き発汗を通じて水分を失います。
このため、お風呂上がりに適切な量の水分を摂取することで、脱水症状のリスクをさらに軽減できます。

また、水分補給は体温の急激な変化を防ぎ、体調不良を予防します。
特に、高齢者や生活習慣病を持つ人は、お風呂上がりの水分補給を特に意識することが推奨されています。

入浴前後の温度調整とヒートショック予防

適切な温度調整は、入浴中のヒートショックを防ぐ重要な手段です。
ヒートショックは、急激な温度変化により血圧が乱高下し、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす可能性があります。

これを防ぐためには、以下のポイントに注意し、血圧の急激な上昇を防ぐことが推奨されています。

  • 入浴前に脱衣所や浴室を温める
  • 湯船に入る前に十分にかけ湯をする
  • 湯温は41℃以下に保つ

これらの対策を踏まえると、安全で健康的な入浴を楽しむことができます。

以下の記事で、ヒートショックについてさらに詳しく解説しています。

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ヒートショックの原因とその影響

ヒートショックの原因とその影響

ヒートショックは、急激な温度変化によって体がダメージを受ける現象であり、その原因と影響は多岐にわたります。

以下では、ヒートショックの発生メカニズム、血圧との関係、そしてそれがもたらす可能性のある健康リスクについて詳しく解説します。

ヒートショックの発生メカニズム

ヒートショックは、主に冬場の入浴時など、気温が低い状態で皮膚の露出が多くなる際に発生しやすくなります

具体的なメカニズムは以下の通りです。

  1. 暖房が効いている暖かな部屋から、温度の低い脱衣室へ移行すると、血管は収縮し、それにより血圧が増加する
  2. そのまま脱衣所よりも寒い浴室内に入ることで、さらに血圧が上がる
  3. その状況下で、湯船に浸かり体温が上昇すると、血管は拡大し、それにより急激に上昇していた血圧が急速に下降する

この急激な血圧の変化により、一時的ではありますが、脳の血流が減少し、めまいや立ちくらみ、一時的な意識喪失などの症状が引き起こされる可能性があります。

ヒートショックと血圧の関係

ヒートショックは、温度の急な変化が体に与えるショックであり、その結果、血圧が大きく変動します。

寒いとき、体は温度を保つために血管を収縮させ、血圧を上昇させます。
逆に、暖かい場所にいると、体は熱を逃すために血管を広げ、血圧を下げます。

このように、ヒートショックは血圧の急激な変動を引き起こし、それが心臓や脳に大きな負担をかけます

ヒートショックの健康リスク

ヒートショックは、血圧の乱高下によって体に負担をかけ、

  • 脳梗塞
  • 心筋梗塞

などの健康被害をもたらす可能性があります。
特に、高齢者は血圧を正常に保つ機能が低下するため、ヒートショックのリスクが高まります。

また、入浴中にヒートショックを引き起こし、浴槽で意識がなくなると、溺死する事故につながることもあります。
これらのリスクを理解し、適切な予防策を講じることが重要です。

入浴以外でヒートショックに気をつける場面

ヒートショックは、入浴時に注意が必要ということで広く知られているかもしれません。
しかし、入浴以外にも特に寒い時期は注意が必要です。

起床時・手足の指の曲げ伸ばしなどのストレッチで体を温めてから布団を出る
すぐに羽織れるものを用意しておく
暖かい室内から短時間外出する時・少しの外出でも、厚着をするなど必ず防寒対策をする
衣類の着脱時・朝の着替えは先に部屋を暖めてから行う
・入浴前、脱衣所に暖房器具がない場合は湯船のふたを開け室内を暖めてから浴室内で行う

(出典:熊本県高森町「ヒートショックとは」

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お風呂上がりの高血圧を持つ人の特別な注意点

お風呂上がりの高血圧を持つ人の特別な注意点

高血圧を持つ人々は、日常生活の中でさまざまな注意点を考慮する必要がありますが、その中でも特に重要なのが入浴時の注意点です。

入浴はリラクゼーションの一環であり、健康維持にも役立つ行為ですが、高血圧の人々にとっては、血圧の急激な変動を引き起こす可能性があるため、特別な配慮が必要です。

高血圧と入浴時の血圧管理

高血圧を持つ人が入浴時に血圧を管理する方法は以下の通りです。

  • 入浴前に血圧を測定し、収縮期血圧が160mmHg以上、拡張期血圧が100mmHg以上の場合は、入浴を控える
  • 入浴時には急激な温度変化を避け、脱衣所や浴室を暖房で温めておく
  • お風呂上がりには血圧が下がりやすいため、ゆっくりと立ち上がる

高血圧と入浴時の水分補給

高血圧を持つ人が入浴時に水分補給を行う方法も重要です。

入浴は体温を上昇させ、汗をかくため、脱水症状に陥りやすくなります。
そのため、入浴前に約200mlの水分補給を行うことが推奨されています。

また、お風呂上がりも適度な水分補給を行うことで、血液の流れが改善し、血圧の安定に寄与します。

高血圧と入浴時の温度調整

最後に、高血圧を持つ人が入浴時に温度を調整する方法についてです。

対策効果
お湯の温度は39℃〜41℃のぬるま湯にする血圧の上昇を緩やかにする
湯船から出る際はゆっくりと立ち上がる血圧の急激な変動を防ぐ

これらの注意点を守ることで、高血圧を持つ人々も安全に入浴を楽しむことができます。

薬の使い方

お風呂上がりの血圧のまとめ

ここまでお風呂上がりの血圧についてご紹介しました。
要点を以下にまとめます。

  • 入浴により体温が上昇すると、体内の血管の拡張により血流が改善し、お風呂上がりに血圧が下がる
    効果が期待できるが、それが体調不良を引き起こすこともあるため注意が必要
  • 入浴前後で気をつけるべきことは主に水分補給と温度管理で、特に温度管理はヒートショックを防ぐ
    重要な手段である
  • ヒートショックは温度の急な変化が体に与えるショックであり、脳梗塞や心筋梗塞などの健康被害を
    もたらす可能性があるため、適切な予防策を講じることが重要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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