介護職員初任者研修は、介護関連の就職・転職活動が有利になる資格です。
ただし履歴書に記載するときは、書き方に注意が必要です。
本記事では介護職員初任者研修の履歴書の書き方について、以下の点を中心にご紹介します。
- 介護職員初任者研修は履歴書に書けるのか
- 介護職員初任者研修の履歴書の書き方
介護職員初任者研修の履歴書の書き方を知るためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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介護職員初任者研修とは?
介護職員初任者研修は、介護に関する基礎的な知識や技術を学んだことを証明する資格です。
数ある介護関連の資格の中でも、入門編と位置づけられています。
取得するには130時間の研修を受講し、試験に合格しなければなりません。
ちなみに受講・受験には、年齢・学歴・職歴・実務経験は問われません。
試験の難易度もさほど高くないため、これから介護の仕事に就きたいという方にも比較的取得しやすい資格です。
資格を有していると、求人の幅が広がるだけでなく、採用や給与・資格手当の面で優遇されやすいです。
ちなみに、資格保有者は、実際の現場でも無資格の方と大きな差があります。
利用者の身体に直接触れる介護は、介護職員初任者研修以上の資格を有する方にしか許されていないためです。
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履歴書に記載できる資格なの?
介護職員初任者研修は、履歴書の「免許・資格」の欄に記載できます。
面接官へのアピールポイントの一つとなりますので、取得している方は必ず履歴書に書きましょう。
ちなみに、介護職員初任者研修は、正式な資格名ではありません。
介護の基礎知識・技術を身に着けているという「証明」が、介護職員初任者研修なのです。
そのため、「履歴書に書いてもいいの?」と迷われる方も多くいらっしゃいます。
前述のとおり、答えは「YES」です。
正式な資格名ではないものの、介護職員初任者研修は履歴書の免許・資格の欄に記載してかまいません。
ちなみに、介護職員初任者研修の取得を予定している方も、履歴書の記載が許されます。
対象は、実際にカリキュラムを受けていてあと少しで卒業できる方や、試験の合否待ちの方などです。
あるいは、修了書の受け取り待ちの方も、履歴書に記載してかまいません。
履歴書の記載の仕方は?
履歴書の「資格・免許」の欄に記載します。
記載方法は以下の通りです。
- すでに資格取得している方:介護職員初任者研修課程修了
- 資格取得を予定している方:介護職員初任者研修課程修了見込み
正式な資格ではないため、名称に続けて「課程修了」あるいは「課程修了見込み」と記載するのを忘れないでください。
ちなみに、履歴書に資格を記載するときは、資格を取得した年・月の記載も必要です。
たとえば令和2年2月に介護職員初任者研修を取得した場合の書き方は以下の通りです。
令和2年 2月 介護職員初任者研修課程修了 |
修了見込みの場合は、取得年・月の欄は空欄でかまいません。
もう一つ気を付けたいのが、書き間違いです。
介護職員初任者研修という名称は漢字が多いため、書き間違えることが少なくありません。
また、何気なく名称を省略して記載するケースも意外に多いです。
履歴書は公的な書類です。
正式な書き方が守られていない履歴書は、採用面で不利になりやすいため注意しましょう。
ちなみに、書き間違いには以下のようなパターンがあります。
【書き間違いの例】
- 初任者研修者:「介護職員」が省略されており、最後に「者」がついている
- 介護職員初任者研修:「課程修了」が抜けている
- 介護職員初任者研修課程終了:終了ではなく「修了」と書く
ホームヘルパー2級との違いは?
介護職員初任者研修と似た資格にホームヘルパー2級があります。
ホームヘルパー2級の内容や履歴書への書き方を紹介します。
ホームヘルパー2級とは
ホームヘルパー2級は、介護職員初任者研修の前身資格です。
もともとホームヘルパー2級と呼ばれていた資格が、2013年から介護職員初任者研修と呼ばれるようになりました。
名称の変更に伴い、カリキュラム内容や取得方法も若干変更されています。
カリキュラム内容で大きく異なるのは、認知症ケアに関する科目です。
介護職員初任者研修に変更になる際に、新たに追加されました。
一方、ホームヘルパー2級のカリキュラムに含まれていた実習の一部は削除されました。
資格取得の面でも大きな違いがあります。
ホームヘルパー2級は、130時間のカリキュラムの受講のみで取得できる資格です。
一方、介護職員初任者研修は、130時間のカリキュラム受講後、筆記・実技試験に合格しなければなりません。
以上のように介護職員初任者研修とホームヘルパー2級は異なる点が多々ありますが、同等の資格とみなされています。
過去にホームヘルパー2級を取得した方は、あらためて介護職員初任者研修を取得する必要はありません。
ホームヘルパー2級は履歴書に記載できる?
ホームヘルパー2級も履歴書に記載できる資格です。
「訪問介護員2級養成研修課程」と記載しましょう。
なお、ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は同等とみなされますが、正式には別の資格です。
ホームヘルパー2級を持っていたとしても、「介護職員初任者研修課程終了」とは記載できません。
介護福祉士等の資格を取得している場合は?
介護福祉士や精神保健福祉士なども履歴書に記載できる資格です。
ちなみに介護福祉士は、介護職員初任者研修の上位資格の一つです。
介護福祉士になるには、あらかじめ介護福祉士実務者研修の取得が必要です。
介護福祉士実務者研修は単体での取得も可能ですが、前段階として介護職員初任者研修を取得することがほとんどです。
つまり介護福祉士資格を取得した方は、介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修を取得していることが多いのです。
上位資格を履歴書に書く場合、下位の資格も一緒に書くのが通例です。
つまり上記のケースでは、介護職員初任者研修・介護福祉士実務者研修・介護福祉士の3つを記載します。
資格は大切なアピールポイントとなりますので、省略せずに書きましょう。
履歴書の基本的な書き方
履歴書のその他の項目の書き方を紹介します。
日付
日付の書き方のポイントは以下の通りです。
- 郵送の場合は投函日を記載する
- 面接の場合は面接日を記載する
- 年号は和暦・西暦のどちらかに統一する
証明写真
証明写真のポイントは以下の通りです。
- 本人の胸から上をカラー撮影したもの
- スーツ姿で単身撮影したもの(集合写真やスナップ写真は禁止)
- 3カ月以内に撮影した写真を使用する
- サイズは横2.4~3cm×縦3.6~4cm
- 写真の裏には氏名・住所を書いておく(剥がれても誰の写真か特定できるようにする)
学歴
学歴のポイントは以下の通りです。
- 高校・専門学校以降から記載
- 学校名は正式名称を書く
- 学部・学科・コース名も正しく記載する
- 入学・卒業などの年号は和暦or西暦で統一する
職歴
職歴のポイントは以下の通りです。
- 基本的に正社員・契約社員・派遣社員の職歴が対象
- 時系列で記入する
- 正式な会社名を書く(株式会社●● など)
- 会社名に続けて、業種・職務内容などを簡潔に書く
- 現在の就職状況を書く(退職した場合は次の行に「一身上の都合により退職」と書く)
- 最終行には「現在に至る」、その下に右寄せで「以上」と記載する
免許・資格欄
免許・資格欄のポイントは以下の通りです。
- 免許・資格の順番でそれぞれまとめて記載する
- 正式名称を書く
- 取得年月日は和暦・西暦で統一する
さまざまな資格の正式名称
履歴書に記載できる資格の正式名称を紹介します。
介護資格の正式名称一覧
介護関係の資格の正式名称は以下の通りです。
- 介護支援専門員(ケアマネージャーと記載しないこと)
- 介護職員初任者研修(訪問介護員2級養成研修課程修了者が介護職員初任者研修と記載しないこと)
- 訪問介護員2級養成研修(ホームヘルパー2級・訪問介護員と記載しないこと)
- 介護福祉士実務者研修(ホームヘルパー1級と記載しないこと)
- 介護事務
- 介護福祉士
- 生活相談員
- レクリエーション介護士2級・1級
- 介護予防運動指導員
- 福祉用具専門相談員
- 喀痰吸引等研修
- サービス提供責任者
- 社会福祉士 など
「研修」とつくものは、履歴書には基本的に「修了」と書きます。
一方、免許証が交付される資格に関しては「取得」と書くことが一般的です。
介護資格について知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。
介護とは人の命に係わる仕事です。いろいろな専門性が求められるため、国家資格から民間の資格までさまざまな資格があります。具体的にはどのような資格があるのでしょうか?本記事では、介護の資格について以下の点を中心にご紹介します[…]
介護資格以外の正式名称一覧
履歴書には介護関係外の資格も記載します。
代表的な資格の正式名称の例は以下の通りです。
- 普通自動車免許:普通自動車第一種免許
- 日商簿記:日本商工会議所簿記検定
- 全商簿記:全国商業高等学校協会主催 簿記実務検定
- 秘書検:秘書技能検定
- 宅建:宅地建物取引士
- 英検:実用英語技能検定(2級以上)
- 漢検:日本漢字能力検定(2級以上) など
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まとめ:介護職員初任者研修の履歴書の書き方
ここまで、介護職員初任者研修の履歴書の書き方についてお伝えしてきました。
要点を以下にまとめます。
- 介護職員初任者研修は、取得済みだけでなく、取得予定の場合でも履歴書に書ける
- 介護職員初任者研修の履歴書の書き方は「介護初任者研修課程修了」と正式名称で書く
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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