台風時に備えた窓対策について
台風の影響で窓ガラスが割れるケースがあります。
また、実際に窓ガラスが割れた時は、適切な応急処置が必要となります。
では、そもそも台風で窓ガラスが割れる原因とは何なのでしょうか?
また、台風で窓ガラスが割れないようにするには、どのような対策方法があるのでしょうか?
本記事では台風時に備えた窓対策について以下の点を中心にご紹介します。
- 台風で窓ガラスが割れる原因とは
- 台風前に行うべき窓対策とは
- 台風で窓が割れた場合の応急処置とは
台風時に備えた窓対策について理解してもらうためにも参考にしていただければ幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
台風で窓ガラスが割れる原因
台風で窓ガラスが割れる原因としては、大きく2つあります。
以下で具体的に解説します。
飛来物
台風で窓ガラスが割れる原因として、飛来物が窓ガラスに当たる点が挙げられます。
台風の強い風によって飛来物となるのは、具体的に以下の通りです。
- 住宅の屋根の瓦
- 屋外看板
- 折れた木の木片
- ゴミなど
上記の飛来物が窓ガラスに当たってしまうと、窓が割れてしまう原因になります。
風圧
台風で窓ガラスが割れる原因として、風圧の強さも挙げられます。
種類や厚みなどに応じて、ガラスには許容風圧力が定められています。
しかし風圧の強すぎる台風の場合、風圧に耐えきれずに割れる原因となってしまいます。
台風前に行うべき窓対策とは
台風時には、事前に窓周辺の対策をしておくのがポイントです。
ここから台風時の事前対策について具体的に解説していきます。
窓周辺の対策
台風時には、窓周辺にあるものを倉庫や家屋に収納しておくことが重要です。
台風時に収納すべきものは具体的に下記の通りです。
- 物干し竿
- カラス除け
- 植木鉢
- 傘
- サンダル
- 掃除道具
- 子供のおもちゃなど
上記のものが窓周辺に出しっぱなしになっていると、風の影響を受ける可能性があります。
場合によっては、飛来物となってガラスが割れる原因になります。
また、網戸がガタついている場合もガラスが割れる原因となります。
もし網戸が飛んでしまえば、近所に迷惑をかける恐れもあるため、注意が必要です。
窓ガラスの対策
台風時の窓ガラスの対策として、さまざまな方法があります。
- 網戸やシャッターを閉める
- 養生テープ・ガムテープを貼る
- 段ボール・エアパッキンで窓を塞ぐ
- 飛散防止フィルムを貼る
- ベニヤ板やプラ板で補強する
- 防災防犯ガラスを導入する
上記の対策を取れば、窓ガラスを守る効果が期待できます。
しかしガムテープや養生テープなどの対策はすぐにできますが、効果が限定されやすいのが難点です。
テープだけではガラスが割れた時の飛散防止効果が十分ではありません。
高価にはなりますが、防災防犯ガラスを導入するのが最も効果的です。
台風が接近すると不足するもの
台風が接近し始めると、台風に備えるために店頭で品薄になるものが出てきます。
不足しやすいものとしては、具体的に下記の通りです。
- 水
- パン
- 缶詰
- カップ麺
- 養生テープ
- 発電機
- 土のうなど
2019年の千葉県で発生した大規模な台風15号では、ブルーシートが大幅に不足しました。
千葉県内で損壊した住宅は3万5,000棟に及び、各地で大きな被害を出しています。
政府からの援助を含む、20万枚のブルーシートでも足りない状況となりました。
特に、台風が接近しやすい地域は事前の準備が必要になります。
非常食やブルーシート、養生テープなどをあらかじめ用意しておくのがポイントです。
日頃から台風に備えて、万全の準備をしておきましょう。
窓が破損したときの応急処置
窓が破損した場合、落ち着いて対処することが重要です。
窓が割れると強い風が吹き込み、屋根が吹き飛んでしまう恐れがあります。
一刻も早く処置しなければいけませんが、けがをする恐れもあるので、落ち着いて応急処置をするようにしましょう。
ここからは、窓が破損した時の応急処置について具体的に解説していきます。
段ボールや新聞紙を貼る
窓が破損した場合、段ボールや新聞紙などを窓に貼る方法があります。
段ボールや新聞紙を貼ることで、防犯と怪我の防止に効果的です。
雨に濡れると破れてしまう可能性があるため、ゴミ袋などで覆って使うようにしましょう。
段ボールや新聞紙はガムテープで留めておけば、しっかりと固定できます。
レジャーシートを貼る
窓が破損した時は、応急処置としてレジャーシートを貼る方法があります。
レジャーシートを貼るテープとして、ダクトテープを使うと効果的です。
ガムテープよりも粘着力が高い点が特徴で、しっかりと固定できるでしょう。
レジャーシートを貼る場合、折りたたんで厚みを持たせるように貼ると強度を高めることが出来ます。
エアパッキンでふさぐ
窓が破損した場合、エアパッキンでふさぐ方法があります。
エアパッキンは雨の影響を受けにくく、丈夫な点が特徴です。
緩衝材として荷物の梱包などによく使われており、100均などでも入手できます。
台風で窓が割れた場合の修理費は?
台風で窓が割れた場合、修理費について困る方もいるでしょう。
ここからは、台風で窓が割れた場合の修理費について具体的に解説していきます。
賃貸の場合
台風で賃貸の窓が割れた場合の修理費は、基本的に火災保険での対応が可能です。
- 台風などの強風の影響で窓ガラスが割れた
- 強風の影響で飛んできたものが窓ガラスに当たって割れた
状況として、上記に当てはまる場合、風災保障を受けることが出来ます。
賃貸で窓ガラス1枚を交換する場合の費用は、具体的に下記の通りです。
種類 | 窓(90cm✕90cm) | ベランダ(90cm✕180cm) |
フロート板ガラス | 1万8,000円から2万5,000円 | 2万円から2万7,000円 |
すりガラス | 1万5,000円から2万円 | 1万7千円から2万5千円 |
網入りガラス | 1万5千円から2万3千円 | 2万5千円から3万5千円 |
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 合計 | |
発生数 | 2 | 2 | 2 | 5 | 7 | 5 | 1 | 1 | 25 | ||||
接近数 | 1 | 3 | 3 | 6 | 11 | ||||||||
上陸数 | 1 | 1 | 1 | 3 |
上記の表の通り、発生数や接近数などが最も多いのは9月だとわかります。
台風に備えて、万全の準備をしておくようにしましょう。
日本に大きな被害を与えた台風
日本で特に大きな被害を受けた台風は、今から約60年から90年前にさかのぼります。
ここからは、特に影響の大きかった台風について具体的に解説していきます。
人的被害が大きかった台風
これまでで特に人的被害の大きかった台風について、下記の表にまとめました。
台風名 | 上陸・最接近年月日 | 死者数(人) | 行方不明者数(人) | 負傷者数(人) |
伊勢湾台風 | 1959年9月26日 | 4,697 | 401 | 38,921 |
室戸台風 | 1934年9月21日 | 2,702 | 334 | 14,994 |
枕崎台風 | 1945年9月17日 | 2,473 | 1,283 | 2,452 |
上記の通り、今までで最も被害が大きかったのは伊勢湾台風です。
死傷者・負傷者どちらも歴代で最多となっていることがわかります。
人的被害の特に大きい台風は、いずれも9月に発生している点が特徴です。
家屋への被害が大きかった台風
今までに起こった台風で、特に家屋への被害が大きかったものを下記の表にまとめました。
台風名 | 上陸・最接近年月日 | 全壊・流失(棟) | 半壊(棟) | 一部損壊(棟) | 床上浸水(棟) | 床下浸水(棟) |
伊勢湾台風 | 1959年9月26日 | 40,838 | 113,052 | 680,075 | 157,858 | 205,753 |
狩野川台風 | 1958年9月26日 | 2,118 | 2,175 | 12,450 | 132,227 | 389,488 |
洞爺丸台風 | 1954年9月26日 | 8,396 | 21,771 | 177,375 | 17,569 | 85,964 |
上記の通り、伊勢湾台風で受けた家屋への被害が最も大きいことがわかります。
伊勢湾台風によって、甚大な被害を受けたと言えるでしょう。
また、家屋の半壊や一部損壊などの影響で窓ガラスが割れるケースが考えられます。
台風に備えた窓対策 まとめ
ここまで台風に備えた窓ガラス対策についてお伝えしてきました。
要点をまとめると以下の通りです。
- 台風で窓ガラスが割れる原因とは、瓦や木片などの飛来物とガラスの許容風圧力を上回る風圧である
- 台風で窓に対する事前対策とは、窓周辺にある物を倉庫に片付けたり、窓ガラスに養生テープを貼ったりすることである
- 台風で窓が割れた場合の応急処置とは、ダンボールやレジャーシートを貼るなどして破片が落ちるのを防ぐことである
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。