「ピラティス」は、流動的な動きと呼吸法に特徴を持つエクササイズです。
ピラティスにはさまざまな健康効果があることから、女性を中心に人気が高まっています。
ピラティスでは、一体どのようなことをするのでしょうか。
本記事では、「ピラティスについて」以下の点を中心にご紹介します。
- ピラティスとは
- ピラティスの効果
- ピラティスのやり方
ピラティスについて理解するためにも、ご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
ピラティスの定義とは
ピラティスは、ドイツ人によって開発されたエクササイズ法です。
インナーマッスルという身体の深部にある筋肉を鍛える効果に優れています。
また、ピラティスには心と精神をコントロールする効果も期待できます。
ピラティスに期待できる具体的な効果は次の通りです。
- 筋肉や関節の柔軟性を高める
- 筋力の強化
- 全身のバランスの強化
出典:厚生労働省【ピラティス | e-ヘルスネット(厚生労働省)】
ピラティスの歴史は第一次世界大戦から始まる
まずはピラティスの成り立ちを紹介します。
ピラティスの意義を理解するためにも、ぜひ参考にしてください。
ピラティスの考案者はジョセフ・ピラティス
ピラティスを考案したのは、ドイツ人の看護師であるジョセフ・ピラティスです。
彼は、幼少時は病弱で、リウマチ熱・くる病・喘息などに苦しんだと伝えられています。
ピラティス氏は病気を克服するため、さまざまなスポーツや治療法を研究しました。
ピラティスの始まりは戦傷者のリハビリ
ピラティス氏は、第一次世界大戦下のイギリスで捕虜として捕らえられました。
看護師であるピラティス氏は、傷病兵のリハビリとしてエクササイズを考案しました。
たとえば、筋力向上を目指すエクササイズなどが代表的です。
寝たきりの傷病兵に対しては、エクササイズができるよう専用ベッドの開発なども行いました。
ピラティス氏が収容されている期間中、インフルエンザが世界規模で大流行しました。
感染者は実に5億人ともいわれる中、ピラティス氏と彼の指導を受けた傷病兵たちは感染を免れました。
終戦後はダンスのウォーミングアップとして応用
終戦後、ピラティス氏はドイツに帰国します。
ピラティス氏は地元で、考案エクササイズを元にした護身術などを指導していました。
また、ピラティス氏が考案したエクササイズはモダンダンスの一環としても取り入れられました。
アメリカでピラティスが完成した
1925年、ピラティス氏は当時のドイツの政治的傾向を嫌って渡米します。
渡米後、ピラティス氏はニューヨークでエクササイズスタジオを開きました。
ピラティス氏のエクササイズスタジオには、次第に人が集まるようになります。
主な利用者は著名なダンサーなどです。
利用者たちの主な目的は、身体のメンテナンス・故障の回復でした。
ピラティス氏の指導を受けた利用者の多くは、健康を回復しています。
ピラティス氏考案のエクササイズは、試行錯誤を重ねながら現在のピラティスのやり方を確立していきます。
考案者の死後ピラティスが国内外へ広まる
ピラティス氏は1967年に84歳で逝去しました。
ピラティス氏の考案したピラティスは、効果を実感した利用者たちによって世の中に広く浸透していきます。
日本にピラティスが持ち込まれたのは2000年代初頭
日本にピラティスが上陸したのは、2000年代です。
尾崎成彦氏がアメリカのビジネススクールに留学し、ピラティスと出会ったのがキッカケです。
帰国した尾崎氏は2006年に、日本国内第1号となるピラティスのスタジオをオープンしました。
ピラティスの特徴はしなやかさ?
ピラティスの特徴をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
ピラティスは胸式呼吸で交感神経を活性化する
ピラティスは、身体の運動と胸式呼吸を組み合わせている点が特徴的です。
胸式呼吸とは、肺やろっ骨を広げることを意識した呼吸法です。
胸式呼吸すると、肺の横隔膜などをはじめ全身のインナーマッスルが大きく動きます。
すると全身の細胞や神経が活性化するため、交感神経が刺激されやすくなります。
交感神経は身体にエンジンをかける神経系です。
交感神経が活性化すると、前向きな気持ちや活力がわきやすくなります。
ピラティスは流動的なエクササイズ
ピラティスは他のエクササイズと異なり、流動的な動きが特徴です。
流動的な動きとは、簡単にいえば滑らかな動作のことです。
たとえばヨガや太極拳は、1つのポーズで静止する場面が多々みられます。
対してピラティスでは、1つの動きで静止することはほとんどありません。
流動性のある動きをすることで、関節や筋肉の連携がスムーズになります。
関節や筋肉が連携してスムーズに動くと、全身のバランスが強化されます。
たとえば姿勢をまっすぐ保持したまま、なめらかに歩行することが可能になります。
ピラティスは身体面からのアプローチを重視
ピラティスは、身体を動かすことで精神面にもアプローチしていきます。
たとえば、ピラティスでは呼吸法を重視します。
身体を動かしながら呼吸すると、日頃気づきにくい身体の問題に気づきやすくなります。
身体の問題を探るために内面に意識を向けることは、自分を見つめなおすことでもあります。
自分との静かな対話を重ねることで、精神面も整いやすくなるのです。
インナーマッスルを鍛える
ピラティスでは身体の深部にある筋肉「インナーマッスル」を鍛えることを重視します。
インナーマッスルとは、自分の意思では動かしづらい筋肉です。
具体的には、背骨(脊柱)や、骨盤の筋肉(骨盤底筋群)などが該当します。
脊柱や骨盤底筋は姿勢を保持するうえで重要な働きをします。
また、脊柱や骨盤底筋が歪むと内臓を圧迫するため、さまざまな不調が起こりやすくなります。
ピラティスには、インナーマッスルを鍛えて歪みを正す効果が期待できます。
具体的には、美しい姿勢の保持や身体のさまざまな不調の改善を見込めます。
しなやかで歪みのない姿勢を作るのが目的
ピラティスはインナーマッスルに働きかけることで、身体の歪みを整えます。
身体の歪みの解消は、まっすぐで美しい姿勢の保持・ボディラインの改善につながります。
また、身体の歪みを改善することは、肩こりや内臓の不調を解消できることもあります。
ピラティスで鍛えられる主な部位
ピラティスでは、主にインナーマッスルを強化します。
具体的な部位と、鍛えることで得られるメリットをご紹介します。
外腹斜筋
「外腹斜筋」は腹筋の一番外側にある筋肉です。
具体的には、肋骨の下半分から骨盤の前方に斜めに伸びる筋肉が該当します。
ピラティスによって外腹斜筋を強化すると、次のような効果が期待できます。
- 身体をなめらかにねじる・曲げる
- 胸式呼吸の補助
- 体幹を安定させる
- 排便を助ける
腹直筋
「腹直筋」は腹部の中央にある筋肉で、肋骨から恥骨にかけて伸びています。
いわゆる「シックスパック」に該当する部位です。
ピラティスによって腹直筋を強化すると、次のような効果が期待できます。
- 身体をなめらかに前屈させる
- 身体をなめらかにねじる・曲げる
- 重いものを持つときに体幹を安定させる
- 内臓を支える
内腹斜筋
「内腹斜筋」は、脇腹にある筋肉で、外腹斜筋より深い部位にあります。
内腹斜筋は外腹斜筋とワンセットで働きます。
ただし外腹斜筋と内腹斜筋では、力が働く方向が逆です。
たとえば身体を左にひねるとき、外腹斜筋は右側が働くのに対し、内腹斜筋は左側が働きます。
内腹斜筋を鍛えると次のような効果が期待できます。
- 身体をなめらかにねじる・曲げる
- 胸式呼吸の補助
- 骨盤を支える
- くびれができる
腹横筋
「腹横筋」は腰から腹部にかけて広がる筋肉です。
ちょうどコルセットのような形をしています。
腹横筋は内腹斜筋より深い部位にあり、お腹をへこませるために働きます。
腹横筋を鍛えるメリットは次の通りです。
- 美しい姿勢を保持する
- 腰痛の予防
- せき・くしゃみなどの動作を助ける
- 排便を助ける
- ウエストを引き締める
多裂筋
「多裂筋」は、背骨の左右にある小さな筋肉です。
細い筋肉が束のように集まっているのが特徴的ですが、腰の周辺だけは太い筋肉が走っています。
多裂筋を鍛えると次のような効果が期待できます。
- 身体をなめらかにねじる・曲げる
- 脊柱を安定させる
骨盤底筋群
「骨盤底筋群」は、骨盤の底にある筋肉の総称です。
具体的には、恥骨・坐骨・尾骨などについている筋肉を指します。
女性は特に骨盤底筋群が繊細です。
理由は、女性の骨盤底筋群は男性より筋肉が薄く長いためです。
さらに、骨盤底筋群は出産や加齢でもゆるみやすくなります。
そのため、女性はピラティスで骨盤底筋群を鍛えるのもおすすめです。
骨盤底筋群を鍛えることには次のようなメリットが期待できます。
- 骨盤内の臓器を正しい位置に保つ
- 尿もれを防ぐ
- 排便を助ける
- ホルモンバランスを安定させる
- お腹を引き締める
ピラティスが女性に最適な理由7選
ピラティスは、特に女性におすすめとされています。
女性にピラティスが良いとされる主な理由をご紹介します。
マインドフルネスできる
ピラティスは、ストレス解消や集中力アップを狙いたい女性におすすめです。
ピラティスではヨガと同じく、マインドフルネス効果が期待できるためです。
「マインドフルネス」とは、今の自分の身体・心の状態をみつめることです。
いわゆる瞑想にあたります。
マインドフルネス後は、頭がすっきりしやすくなります。
理由は、自分を客観的にみつめ直すことで、今抱えている心の問題・ストレスの原因を見つけやすくなるためです。
マインドフルネスでは全神経を自分に集中させる必要があります。
そのため、注意力や集中力の向上にも役立ちます。
血流が良くなり冷え性が改善する
ピラティスには、冷え性を改善する効果が期待できます。
主な理由は3つあります。
1つ目は全身の筋肉が強化されるためです。
筋肉は血液を全身に送り出すポンプのような働きをしています。
筋肉を鍛えるとポンプ機能も向上します。
つまり血液が勢いよく全身を巡るため、身体の隅々にまで血流が届きやすくなります。
末端にまでしっかり血流が届くと、手足などの冷えが起こりにくくなります。
特に女性は男性に比べると筋肉が少ない傾向があります。
ピラティスでインナーマッスルをしっかり鍛えることで、ポンプ機能の向上が期待できます。
2つ目は心臓の働きが向上するためです。
インナーマッスルは心臓をはじめ内臓全般を支える筋肉です。
ピラティスでインナーマッスルを動かすと、心臓を含めた内臓が活性化しやすくなります。
心臓が活性化すると、全身に血液を送り出す能力が向上します。
全身の隅々にまで血液が行き渡りやすくなるため、末端の冷えが解消されるというわけです。
3つ目は内臓全体が温まりやすくなるためです。
インナーマッスルを鍛えて内臓が活性化すると、身体の中で熱が生まれやすくなります。
つまり身体が内側から温められるため、冷え性の改善につながります。
胃腸の動きが良くなる
ピラティスには、胃腸の働きを向上させる効果が期待できます。
理由は、ピラティスではインナーマッスルを強化するためです。
インナーマッスルが鍛えられると、内臓の働きが向上します。
そのため胃腸も活性化しやすくなるというわけです。
胃腸の動きがよくなると、便通が整いやすくなります。
特に女性は腹筋が弱く、便秘が起こりやすい傾向があります。
便秘が気になるという方は、ピラティスで胃腸の働きを促進させるのもおすすめです。
代謝が上がる
ピラティスには代謝を上げる効果があります
代謝とは、身体に蓄積した脂肪などを燃焼させてエネルギーを生み出す仕組みです。
ピラティスが基礎代謝を上げる理由は、内臓の働きを活発にするためです。
内臓が活動する際にはエネルギーが消費されます。
内臓が活性化するほど多くのエネルギーが消費されるため、代謝が上がるというわけです。
特に女性は冷え性・運動不足などの理由から代謝が下がりやすい傾向があります。
代謝が下がると脂肪が効率よく燃えません。
簡単にいえば太りやすくなります。
ダイエットを成功させたい方は、ピラティスに取り組んで代謝アップを狙うのもおすすめです。
自律神経のバランスが整う
ピラティスには、自律神経を整える効果があります。
自律神経とは、身体のさまざまな機能を管理している神経系です。
自律神経が乱れると、心身に不調があらわれやすくなります。
ピラティスが自律神経を整える理由は、主に2つあります。
1つめは姿勢を改善するためです。
自律神経は、背骨のすぐ横を走っています。
もし猫背になって背中が歪むと、背骨のすぐ横にある自律神経も一緒に歪みやすくなります。
自律神経が歪むと、脳からの重要な電気信号を受け取れません。
反対に、自律神経からの電気信号も脳に伝わりにくくなります。
つまり自律神経がうまく機能しなくなるのです。
ピラティスは背骨の歪みを正して姿勢をまっすぐ保持するのに役立ちます。
姿勢が改善されると、背骨の近くにある自律神経もまっすぐになるため、正常に機能しやすくなるというわけです。
2つめの理由は胸式呼吸するためです。
胸式呼吸には自律神経のうち交感神経を活性化させる作用があります。
交感神経は身体にエンジンをかけて活動モードにする神経系です。
ピラティスによって交感神経が活性化すると、前向きな気持ちが湧き上がりやすくなります。
女性は男性に比べると自律神経が乱れやすいとされています。
理由は、月経・出産・閉経などによるホルモンバランスの変動が自律神経に悪影響を及ぼすためです。
なんとなく体調が悪い・気分が沈むというときは、ピラティスで自律神経を整えてみるのもよい方法です。
肌や髪が美しくなる
ピラティスには美肌・美髪効果も期待できます。
主な理由は次の通りです。
- 血行を促進する
- 冷えの改善
- 胃腸の働きを活性化させて便秘を解消する
- 代謝を上げる
- 自律神経を整える
血流が改善されると、老廃物が体外に排出されやすくなります。
代わりに、肌や髪には十分な栄養が届きやすくなります。
結果として、肌や髪が健康になる=美肌・美髪に近づけるというわけです。
なお、血行は、冷え症や便秘の解消・自律神経の改善でも促されます。
代謝が上がると、肌のターンオーバーが促進されやすくなります。
肌のターンオーバーが整うと、新しい皮膚細胞が作られやすくなるため、若々しい肌を維持しやすくなります。
具体的には、肌のくすみやシミが目立ちにくくなります。
肌の弾力がアップして、シワ・たるみなどのエイジングサインが目立ちにくくなる効果も見込めます。
女性が理想とするスタイルに近づく
ピラティスは美しいボディラインを築くのにも役立ちます。
ピラティスでは、日頃あまり使わない筋肉を意識して動かすためです。
全身の筋肉をトータルで引き締めることで、ボディラインが整いやすくなります。
たとえばウエストのくびれやヒップアップ効果が期待できます。
むくみが解消されやすくなるため、下半身をスッキリ見せる効果も見込めます。
ピラティスはこんな人におすすめ!
ピラティスがおすすめな方の特徴を紹介します。
ぜひ参考にしてください。
姿勢が悪い人
ピラティスは、姿勢が悪い方におすすめです。
ピラティスはインナーマッスルに働きかけて身体の歪みを正す作用があります。
身体の歪みがとれると、美しい姿勢を保持しやすくなります。
姿勢が悪いと、内臓が圧迫されるため身体に不調が起こりやすくなります。
背中が丸くなると、お腹を前につきだしやすくなるため、太って見えます。
また、周囲からも不健康な印象を抱かれやすくなります。
ダイエットしても痩せにくい人
いくらダイエットしてもなかなか痩せない…という方は、ピラティスに取り組むのもおすすめです。
ダイエットが成功しない理由の1つは、代謝の低下です。
代謝が低下する主な原因は、悪い姿勢・血行の悪化・筋肉量の減少です。
ピラティスは姿勢を改善したり、血行を促進したりする作用があります。
また、インナーマッスルを鍛えるため全身の筋肉が増えやすくなります。
身体の柔軟性がない人
ピラティスは身体がかたい方におすすめです。
ピラティスではさまざまな筋肉・関節を動かします。
筋肉・関節がスムーズに動かしやすくなるため、身体の柔軟性がアップしやすくなります。
身体がかたいとは、筋肉や関節が硬直している状態です。
筋肉が硬直するとポンプ機能が低下するため、全身の血行が滞りやすくなります。
血行の悪化は内臓の不調や代謝の低下を招きます。
代謝が低下すると脂肪が燃焼されにくくなるため、太りやすくなります。
一方、関節の硬直はケガを招きやすくなります。
たとえば、関節が硬くなるとなめらかな歩行が難しくなります。
歩行がおぼつかなくなると、転倒のリスクが上昇します。
激しい運動が苦手な人
ピラティスは運動が苦手な方にもおすすめです。
ピラティスでは基本的に呼吸にあわせてゆっくり動くためです。
激しい動きはほとんどないため、運動が苦手な方はもちろん、お年寄りや妊娠中の方にも取り組みやすいでしょう。
運動が苦手だからといって運動をまったくしないでいると、健康を損ないやすくなります。
運動不足は肥満や生活習慣病のリスクを上げます。
筋肉・関節を動かさずにいると身体がかたくなるため、ケガが起こりやすくなります。
健康的な体型を手に入れたい人
ピラティスは、ボディラインを整えたい方におすすめです。
ピラティスでは全身の筋肉を動かすため、ボディラインが引き締まりやすくなります。
ピラティスにはウエストのくびれを作る作用も期待できます。
ピラティスでは腹部の奥にあるインナーマッスルを特に強化するためです。
ピラティスは大まかに分けると2種類ある
ピラティスは大きく分けて2種類あります。
それぞれの特徴などを紹介していきます。
マットピラティス
マットピラティスの特徴をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
マットのみを使用する
マットピラティスは、マットの上で行うピラティスです。
マットが1枚あれば、場所を問わずにピラティスができる手軽さが人気です。
マットピラティスでは基本的に自重を利用してゆっくり動きます。
つまり、大きな動き・激しい動きはほとんどありません。
物音が立ちにくいため、自宅で取り組みたい方にも適したエクササイズです。
グループレッスンである場合が多い
スタジオで行うマットピラティスは、数人グループで取り組むことが一般的です。
1グループには1人のインストラクターがつきます。
集団で取り組むと他人から刺激を受けるため、モチベーションを維持しやすくなります。
1人では長続きしない…という方には、マットピラティスを選択してもよいでしょう。
多くの場合、グループ分けは習熟度などにあわせて行われます。
そのため、ピラティス初心者という方や運動が苦手な方にも無理なく取り組めることが一般的です。
ただし、レッスンの進め方はスタジオ・インストラクターによって異なります。
全身満遍なく鍛えられる
マットピラティスは、いくつかのポーズを連続して行うエクササイズです。
身体の筋肉をまんべんなく使うため、全身を効率的に引き締められます。
全身の筋肉が引き締まると、正しい姿勢を保持しやすくなります。
メリハリのついたボディラインを手に入れられる点も魅力です。
グループで一体感を味わえる
グループ制のマットピラティスでは、一体感を味わえる点が魅力です。
他人とのコミュニケーションを重視する方は、マットピラティスを選ぶのもおすすめです。
集中力が高まる
マットピラティスは、集中力・注意力を向上させる効果を期待できます。
理由は、呼吸を意識して交感神経を活性化させる作用があるためです。
交感神経が活性化すると、身体が活動モードに切り替わりやすくなります。
結果として、集中力や注意力が自然に向上しやすくなるのです。
マシンピラティス
マシンピラティスの特徴をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
ピラティス専用器具を使う
マシンピラティスとは、ピラティス専用の器具を使ったエクササイズです。
代表的な器具は次の4つです。
- リフォーマー
- キャディラック
- チェアー
- バレル
マシンピラティスは器具のサポートを受けながらエクササイズできます。
そのため、初心者でも正しいフォームが身につきやすい点がメリットです。
1対1のプライベートレッスンが多い
マシンピラティスは、インストラクターからマンツーマンで指導を受けます。
インストラクターがつきっきりで指導してくれるため、正しいフォームが身につく点が魅力です。
レッスンの進め方はスタジオ・インストラクターによって異なります。
ピンポイントに鍛えられる
マシンピラティスは、狙った部位だけを鍛えるのに適したエクササイズです。
たとえば下半身を強化したい場合は、キャデラックやチェアーを使ってエクササイズします。
運動の強度を調整しやすい
ピラティス用のマシンは、習熟度や体力にあわせて強度を調整できる点がメリットです。
筋力増強を図る場合は、マシンの強度を高めてエクササイズに臨めます。
反対にピラティス初心者の方や体力がない方は、マシンの強度を下げると取り組みやすくなるでしょう。
関節の動きにまで意識を向けられる
マシンピラティスでは、自分の身体により深い注意を向けられる点が特徴的です。
理由は、マシンのサポートを受けられるためです。
マシンを使うと、ピラティスの正しいフォームが身につきやすくなります。
正しいフォームで動くことは、自分の関節や筋肉の調子・動き方のクセなどを把握するのに役立ちます。
ピラティスの基本姿勢とポーズ
ピラティスには基本姿勢・代表的なポーズがあります。
正しいフォームで行うには、まず基本姿勢をマスターすることが大切です。
ピラティスの代表的な基本姿勢・ポーズをご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
ニュートラルポジション
「ニュートラルポジション」は、ピラティスで最も基本的な姿勢です。
具体的には、骨盤を正しい位置にセットするための姿勢です。
ニュートラルポジションには、立位・座位・臥位の3種類があります。
今回は最も基本的な臥位のニュートラルポジションの作り方をご紹介します。
【姿勢の作り方】
- 1 仰向けに寝る
- 2 両膝を立てる
- 3 2のとき、足と膝の間に拳1個分の隙間を空ける
- 4 尾骨がマットにつくようにする
- 5 背中側の肋骨がマットにつくようにする
- 6 鼻先をまっすぐ天井に向ける
横から見たときに、お腹がまっすぐになっているかがポイントです。
腰とマットの隙間は、手の平が1枚すんなり入る程度が理想的です。
インプリントポジション
「インプリントポジション」もピラティスの基本姿勢の1つです。
ニュートラルポジションから骨盤をやや後傾させるのが特徴的です。
【やり方】
- 1 ニュートラルポジションを取る
- 2 恥骨をまっすぐ上方に突き上げる
- 3 腰の骨のカーブがマットにぴったりくっつくようにする
横から見たときに、お腹のラインが斜めになっているのがポイントです。
Cカーブ
「Cカーブ」はピラティスの代表的なポーズの1つです。
やり方は次の通りです。
【やり方】
- 1 両膝を立てて座る
- 2 両手は頭の後ろで組むorもも裏にあてる
- 3 背筋を伸ばして骨盤を立てる
- 4 息を吸い、お腹をへこませながら、骨盤を後ろに倒していく
- 5 座骨よりやや後ろの骨がマットにつくようにする
横から見たときに、身体がCの形になっているのがポイントです。
Cカーブには筋肉の硬直をほぐしたり、骨盤を引き締めたりする効果が期待できます。
スパインツイストスーパイン
「スパインツイストスーパイン」はピラティスの基本的なポーズです。
やり方は次の通りです。
【やり方】
- 1 ニュートラルポジションを取る
- 2 両膝を上げて直角に曲げる
- 3 両腕は肩の高さで真横に伸ばす
- 4 手の平は上に向ける
- 5 足を右にねじる
- 6 足を元に戻す
- 7 足を左にねじる
- 8 足を元に戻す
- 9 5~8をワンセットとし、5回繰り返す
肩が床から離れないようにするのがポイントです。
足を持ち上げたときに倒れてしまう方は、お腹でしっかり引き寄せることを意識しましょう。
スパインツイストスーパインには、脇腹を引き締めてくびれを作る効果が期待できます。
ピルベックカール
「ピルベックカール」は、骨盤を引き上げて姿勢を整える効果があります。
ヒップアップ効果も期待できます。
やり方は次の通りです。
【やり方】
- 1 ニュートラルポジションを取る
- 2 腕は両脇に自然におく
- 3 お尻から背骨を1つずつ持ち上げていく
- 4 膝と肩が一直線になった位置で止まる
- 5 肩から背骨を1つずつ下ろしていく
お尻を上げるとき、腰を反らせないようにしましょう。
身体を持ち上げたときに、お尻から肩までまっすぐ一直線になるようにするのがポイントです。
スパインストレッチ
「スパインストレッチ」は腰痛予防に効果的です。
腹部やウエストの引き締め効果も期待できます。
【やり方】
- 1 両足を伸ばし、骨盤を立てて座る
- 2 足と膝は拳1個分の隙間を空ける
- 3 つま先は天井を向ける
- 4 両腕を床と平行に伸ばし、手のひらは内側を受ける
- 5 息を吸いながら、腹部をへこませるイメージで背中を丸める
- 6 腰から背骨を1つずつ伸すように姿勢を戻す
- 7 5~6を5回程度繰り返す
背中を丸めるときに、両腕が前に引っ張られているようなイメージで行うのがポイントです。
ロールアップ
ロールアップは、お腹の引き締め効果を期待できます。
腰回りの筋肉を強化するため、柔軟性の向上や腰痛予防にも役立ちます。
【やり方】
- 1 ニュートラルポジションを取る
- 2 バンザイの要領で両手を頭の上に伸ばす
- 3 手の平は上に向ける
- 4 息を吸いながら両腕を天井に持ち上げる
- 5 息を吐きながら頭の方から背骨を1つずつ引き上げるように上半身を起こす
- 6 背中を丸めたまま起き上がる
- 7 6のとき両腕は床と平行に伸す
- 8 7のとき頭は両腕と平行に倒す
- 9 腰から背骨を1つずつ下ろしていく
- 10 2の態勢に戻る
- 11 2~10を5回程度繰り返す
肩の力を抜いて、お腹の力で上半身を持ち上げるのがポイントです。
初心者でも大丈夫!ピラティスの始め方
初心者の方向けにピラティスの始め方をご紹介します。
「ピラティスをやってみたい!」という方はぜひ参考にしてみてください。
動画を見ながら真似する
「いきなりレッスンを受けるのは気が引ける…」という方は、動画で真似してみるのも1つの方法です。
たとえば、無料動画配信サイトなどを探してみましょう。
最近はピラティスのやり方を詳しく解説している動画も多数あります。
無理なく取り組めそうなものを探して真似してみましょう。
グループレッスンを受ける
本格的にピラティスに取り組むなら、スタジオでグループレッスンを受けるのもおすすめです。
グループレッスンはパーソナルレッスンに比べると料金設定が安めです。
また、仲間がいることはモチベーションの維持にも役立ちます。
パーソナルレッスンを受ける
より本格的にピラティスに取り組みたい方は、パーソナルレッスンを検討しましょう。
正しいフォームができているか心配な方は、パーソナルレッスンがおすすめです。
パーソナルレッスンではインストラクターと1対1で指導を受けられます。
きめの細かな指導の下ならば、正しいフォームや呼吸法を身につけやすくなります。
パーソナルレッスンはプログラム内容やレッスンの日取りを柔軟に変更しやすい点も魅力です。
【女性におすすめ】銀座でのマシンピラティスをご紹介!
銀座にあるbloom pilatesは、女性専用のマシンピラティススタジオとして注目を集めています。
自然素材やグリーンを多く取り入れた空間で、初心者から上級者まで幅広い層に効果的なレッスンを提供しています。
マシンピラティスって?
マシンピラティスとは、ピラティスの創始者であるジョセフ・ピラティスが考案した特殊な器具を使って行うピラティスのことです。
器具には、リフォーマー、キャデラック、チェア、バレルなどがあり、それぞれに異なる特徴や効果があります。
マシンピラティスのメリットは、以下のようなものがあります。
- 身体の深層部分の筋肉を鍛えることができる
- 姿勢やバランスを改善することができる
- 筋力や柔軟性を向上させることができる
- 呼吸法や集中力を養うことができる
- ストレスを解消することができる
マシンピラティスは、初心者から上級者まで、自分のレベルに合わせて行うことができます。
また、妊娠中や産後、怪我や病気の回復期など、様々な状況に応じて、安全に効果的に行うことができます。
bloom pilatesについて
bloom pilatesは、銀座にある女性専用のマシンピラティススタジオです。
東京メトロ「銀座駅」から徒歩5分、JR「新橋駅」から徒歩7分とアクセスも便利です。
bloom pilatesのおすすめポイントは、以下のようなものがあります。
女性専用のマシンピラティススタジオ
bloom pilatesは、銀座で始める女性限定のマシンピラティス専門スタジオです。
男性の目を気にせずにリラックスしてレッスンを受けることができます。
また、自然素材やグリーンを多く取り入れた自然な空間で、心と体の調和を追求する時間を提供しています。
さらに、レッスン前後にご利用いただけるパウダールームも完備しています。
質の高いレッスンを提供
bloom pilatesのレッスンプログラム監修・インストラクター養成は、ノウハウが豊富なMOHIPILATESが担当しています。
運動初心者から40代・50代以降の方、上級者まで幅広い層に効果的なレッスンを提供しています。
そのため、運動初心者や身体に不安のある方でも気軽に参加することができます。
選べるグループレッスン・プライベートレッスン
bloom pilatesでは、少人数制のグループレッスンとプライベートレッスンの2パターンを提供しています。
グループレッスンは最大8名で行われ、運動初心者から上級者までレベル別に効果的なレッスンを用意しています。
また、プライベートレッスンはインストラクターとマンツーマンで行うため、初心者の方でも安心してご利用いただけます。
無料の体験レッスンができる
bloom pilatesでは、新規の方に向けて無料の体験レッスンを提供しています。
この体験レッスンは、ピラティスが初めての方や、スタジオの雰囲気を確認したい方に大変おすすめです。
体験レッスンでは、専門的なインストラクターが一人ひとりの体調や体力に合わせたレッスンを提供します。
これにより、参加者は自分に合ったエクササイズを体験することができます。
また、体験レッスン後には、スタジオの会員プランについての詳しい説明も受けることができます。
気になる方は、ぜひbloom pilatesの無料体験レッスンを受けてみてはいかがでしょうか?
ピラティスに取り組むおすすめの頻度
ピラティスは継続することで効果を実感できるエクササイズです。
実際に考案者のピラティス氏は、ピラティスの回数について次のように述べています。
- 10回:効果を実感する
- 20回:見た目が変化する
- 30回:身体のすべてが変わる
ピラティス氏の言葉に従うなら、ピラティスは最低でも30回続ける必要があります。
30回を達成するには、ピラティスはどれくらいの頻度で行えば良いのか解説していきます。
最初は週1回やってみる
最初は、週に1回程度のペースで始めるのがおすすめです。
週1回とは、つまり1ヶ月に4回のペースです。
1ヶ月に4回レッスンを受けると、約8ヶ月で目標の30回を達成できます。
ちなみに、スタジオでのレッスンは週1回で設定されていることがほとんどです。
効果を体感するために1ヶ月は続ける
個人差はありますが、ピラティスの効果は少なくとも1ヶ月続けなければ実感できません。
まずは週1回のペースで1ヶ月以上続けることを目標にしましょう。
1回10分でもいいから続ける
ピラティスはとにかく続けることが大切です。
時に、時間・体力などの問題で長時間の運動が難しい場合もあります。
長時間の運動が難しい場合は、1回10分程度でも良いので身体を動かすようにしましょう。
まったく身体を動かさない期間が長く続くと、身体の状態がリセットされます。
たとえ9回ピラティスしても、10回目までの間が開きすぎると、身体は0の状態に戻ります。
慣れたら週に3回を目安に増やす
ピラティスに慣れてきたら、週3回程度までレッスンを増やすのもおすすめです。
ちなみに、ピラティスは毎日行ってもさほど効果は高まりません。
理由は、毎日ピラティスすると筋肉の修復が追いつかなくなるためです。
筋肉が疲労したまま無理にピラティスに取り組むと、かえって身体を痛めかねません。
身体をしっかり休めるためにも、ピラティスは多くても週3回を目安にしましょう。
ただし、効果的なレッスンの回数は個人の身体状況などによって異なります。
具体的なレッスンの頻度は、インストラクターと相談するといいでしょう。
ピラティスまとめ
ここまでピラティスについてお伝えしてきました。
ピラティスの要点を以下にまとめます。
- ピラティスとは、ドイツ人の看護師が考案した流動的なエクササイズ
- ピラティスの効果は、インナーマッスルの強化・姿勢の保持・バランス能力の向上
- ピラティスのやり方は、動画を見て真似る他、スタジオでレッスンを受ける
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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