どどどどど...ガッシャ―ン!
今まで聞いたことがない音が廊下から聞こえてきました。
急いで部屋の外を見に行くと…
トイレに行ったじーちゃんが、トイレにたどり着く前に派手に転んでしりもちをついていました。
いままで危なっかしいと思ったことは何回かありましたが、転ぶのは初めてでした。
この1回だけならまだしも、その日を境に1日10回以上バタバタ転ぶようになりました。
この時、パーキンソン病の症状のひとつ、バランスを崩しやすくなる「姿勢反射障害」が顕著に出てき始めたんだと思います。
目を離すと廊下からあの大きな音が…
その大きな音を聞くと、家中から家族がじーちゃんのもとへ集まります。
転ぶときはいつも後ろに倒れていました。これの怖いところは、高齢者骨折に多い「圧迫骨折」や「大腿骨頸部骨折」の危険があることです。
この骨折を機に寝たきりになってしまう話をよく聞くので、それは阻止しなければ!と常に思っていました。
じーちゃんも、当然好んで転んでいるわけではないので、いくらこちらが願っても、バランスを崩して尻もちをついてしまうのは避けられませんでした。