1日に何回も転んだりすくみ足がひどくなってきたりして、じーちゃんの行動から目を離せなくなってきました。
「さっきまで支障なく動けていたのに今いきなり動きが鈍くなった」というようなことが増えてきました。これも、パーキンソン病で起こりうる「ウェアリング オフ現象」という症状です。
病気の進行にともなって徐々に現れる現象です。この「ウェアリング オフ現象」は薬が効いている時間がだんだん短くなってしまうことをいいます。薬が効いていない時間はふるえやすくみ足、バランスを崩してしまうなどのパーキンソン病の症状が出ます。
またその他の症状として、日中の眠気や不眠などの睡眠障害もあるため、薬の効果が薄れてくる夕方は意識が朦朧とすることが多くなってきました。
夕飯中、食べ始めはいいものの徐々に動きがなくなっていき、ついに覚醒スイッチがオフになり意思疎通ができなくなります。
覚醒状態がよくないのでもちろん呼びかけに応じて動くわけもなく…。何度も呼びかけるもそんな状態なのでどんどんこちらがヒートアップしてしまい、つい強く当たってしまいました。
傾眠状態でもわたしたちがアレコレ言っているのは聞こえているみたいで、ついにじーちゃんの怒りが頂点に達しました。
意識がハッキリしない状態のじーちゃんに強く言ったところで、こちらの思い通りにいくわけもなく。
むしろぶつかると分かっていながらも、わたし自身冷静さを保てませんでした。
仕事では認知症や病気のことも理解していて、ご高齢の方に冷静に接することができました。
ですが対象者が家族となるとまた別なのか、思い通りに上手くいかないことに対してイライラしてしまいました。
こんな付き合い方をしていても無駄だとわかっていながらじーちゃんに当たってしまって、自己嫌悪に陥るという日々を過ごしました。