じーちゃんのスイッチが夕方突然オフになってしまうことが日に日に増えました。一度オフになるとこの日は復活することがないというのをこの何日かの経験で分かってきました。
意識が朦朧としている状態の時は、いつも文句をほとんど口にしないじーちゃんの様子も豹変します。何を言っているのかはハッキリ聞き取れませんが、日頃たまっているストレスを吐き出すかのように怒りの感情をぶつけてきました。
頭を冷やすためにじーちゃんから離れて冷静になろうとしました…が、次に襲ってくるのが『なんでじーちゃんを突き放してしまったんだろう』という答えのない負の感情でした。
日々の仕事で時々認知症を患っている患者さまから怒りをぶつけられることがありましたが、そのときはいつも冷静に対応することができました。付き添いのご家族と認知症のご本人が病院で言い合いをしている姿もたまに見かけましたが、『そんなに怒らなくてもいいのに…』と内心思っていました。ですが実際自分の家族となると別でした。いつも抑えられるはずの感情がなぜか表に出てしまいます。頭では理解しているつもりでも平常を保てませんでした。