失敗(失禁)をしてしまった日は、布団の洗濯もそうですが、ベタベタになったじーちゃんの体もキレイにしなければなりません。
シャワーも母がやってくれていました。
朝失敗したときだけでなく夜もたまにはシャワーを浴びないと不衛生なので、介助しながら体を洗っていました。
多くの方がそうかもしれませんが、介助が大変なお風呂はデイサービスで入ってきてほしいのが介護する側としての思いです。
じーちゃんもひとりで入っていた頃は結構長風呂だったのできっとお風呂が好きだったのでしょう。本人にとってお風呂に入れない日が続くのはストレスを感じてしまうに違いありません。
ただじーちゃんの場合、デイサービスに通えそうなのがもう少し先だったので、母と一緒にお風呂を手伝っていました。
風呂場は3人も入れるような広さではないので、母がじーちゃんと一緒に浴室に入り主に介助をしてくれていました。わたしは体を拭いたり声掛けをしたりするしかありませんでした。
手すりをつかめたのはいいのですが、腰が引けてしまって自分の足で立っているとは言い難い姿勢しかできません。パーキンソン病は体を柔軟に動かすことが難しくなる病気です。体がカチカチで洗いにくい姿勢になってしまい苦労しました。
家でお風呂の介助をしようとすると、浴槽に入るのも難しい状態で、さすがに全身洗うのはかなり大変になってしまいます。このとき冬だったので、全身脱いでしまうとずっと寒い思いをさせてしまいます。浴室では下半身だけシャワーを、上半身は脱衣所で着替えがてら拭く、というやり方で介助しました。
じーちゃん自身バランスが不安定なのに、なぜか不安定なラックなどに体を預けようとします。余計にフラフラするじーちゃんをなんとか支え、2人で協力してズボンを履かせていました。
ひとつじーちゃんの世話をするごとにヒートアップしてしまう母。1日の中でじーちゃんと関わっている時間がいちばん長いのは母なので、『険悪なムードになってしまうのもしょうがないか』と思っていました。
てんやわんやで脱衣所の椅子に座らせ、今度は上半身と頭をお湯で濡らしたタオルで拭きます。
疲労困憊する母を見ているのが辛かったし、じーちゃんも言われっぱなしであまりいい気分ではなさそうでした。わたしが間に入ってどうにかしたいと思っていましたが、実際あまりうまくいきませんでした。