祖母がいなくなった我が家。
わたしは以前祖母に抱いていた感情を、母に対して持つようになっていました。
このままじーちゃんと真正面からぶつかっていても余計反発されるだけで介護が上手くいくはずないので、この状況をどうにかしたくて母と話し合おうと思いました。とはいえわたし自身も、じーちゃんが『OFF』の状態になって意思疎通ができなくなるとぶつかってしまうことがありました。家族の雰囲気が暗いままこの先を過ごすのかと思ったときに、理学療法士としてではなく家族の一員として何かできることはないかなと考えました。
思えばじーちゃんについて2人で話し合いをしていませんでした。
病気の進行があまりにも一気に進んだので、話し合う暇もなくぶつかり合っていたように思います。
具体的に何を話したのかは正直覚えていません。ただ、「じーちゃんは今までと違う」、「少し認知症っぽい気もするから真正面でぶつかったら余計にうまくいかない」みたいなことを話した記憶はあります。
わたしも「理学療法士」であるがゆえに、自分の考えを押し付けていたようにも思います。母が用意する福祉用具によって生活レベルがどんどん下がってしまうことを恐れて拒否したり。
結果、それがじーちゃんを混乱させていたのかもしれないと気付きました。
また母の時間的/精神的余裕のなさを理解できず、じーちゃんの意思を尊重しないことに対して反発したりしていました。
母がじーちゃんのやりたいことを制限して厳しく接していた真意を汲み取れず、すれ違ってしまうことも多くありました。
母の考えを少しずつ受け入れよう、
同時に、家族として/じーちゃんの孫として、自分ができることはなんだろうと考えました。