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健達ねっと>認知症を学ぶ>認知症になると食べない?寝てばかりや食事拒否について解説!

認知症になると食べない?寝てばかりや食事拒否について解説!

認知症になると、病気の進行に伴って食べなくなることがあります。
介護側の想いとは裏腹に、認知症の方が食事をとってくれないと困っていることはありませんか?

ここでは、認知症と食事について、以下の点を中心に解説します。

  • 認知症の方が食べなくなる原因
  • 認知症の方が食べない時の対処法
  • 食事拒否に対する捉え方と食べやすい食材は?

認知症の方が食事を取れるようにするためにも、参考にしていただけると幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。

認知症について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。

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認知症になると食べなくなる原因

認知症が原因で食べない

食事は生活の基本で、生きることに直結する大切な行動です。

65歳以上は5人に1人が認知症と言われています。
認知症の症状として、飲食を拒否することがあります。

食事を取らなくなることは、介助者や家族が頭を抱える症状の1つです。
「食べない」という症状の中にも、様々な原因があります

しかし、認知症の方はうまく伝えることが出来ない場合が多く、改善が難しい症状です。
ここでは、認知症の方が食べなくなる原因について解説します。

出典:認知症|心の病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

食べ物が分からない

目の前にあるものが何か正しく認識できない「失認」という症状があります。
食べ物を「食べ物である」と認識できないので、口に運ぼうとしません。

多くの場合、食事を勧めても強く拒否してしまい食事が進まないです。

わかりやすい例えが、赤ちゃんに食事を見せて食べ物だと認識するまで時間がかかることです。
母親によって食べ物であることを学習し、何度も口にすることで食事を習得していきます。

認知症で「失認」の症状が出ている時、本人はこの赤ちゃんと同じような感覚だと言えます。
目の前に置かれたものが、食べ物だなんて思っていないのです。

徐々に食べ物だと認識できるように、周りの方が優しく教えてあげることが大切です。

食べ方が分からない

失認と混同しやすい症状に「失行」があります。
「失行」とは、今まで普通にしていた簡単な行動が出来なくなってしまう症状です。

食事は、目の前のものを食べ物だと認識した後、以下の3つの動作を順番に行います。

  • 箸やスプーンなどの道具を使って食べ物を口へ運ぶ。
  • 口の中で噛んで食べ物を細かくする。
  • 口の中のものを飲み込む。

どれか一つの動作が分からなくなる場合もあれば、すべて分からなくなってしまうこともあります。
食事を前にして、食べ始めずに困った顔をしている場合は「失行」の可能性が高いです。

認知症の方が食べ物を認識しても食べない場合は「失行」を疑い、観察しましょう。

食べる動作の何が出来なくて食べないのかを知ることで、介護の仕方が変わってきます。

嚥下(えんげ)機能の低下

食べ物や飲み物を口に入れて、飲み込むまでの機能を指して嚥下機能と言います。

認知症の方や高齢者の身体的特徴の1つに嚥下機能の低下があります。

筋力の衰えなどをきっかけに飲み込むという動作が出来なくなり、むせてしまいます。

このような状態が続くと、気管に入りむせてしまうだけでなく、食事が億劫に感じます。
その結果、食事の時間が憂鬱になり、食事をしないきっかけになってしまいます

また、認知症の方は活動が減り筋力が低下しやすい為、嚥下機能が低下しやすいです。

この状態で無理に食べさせると誤嚥を引き起こす場合があるので、注意が必要です。

認知症の嚥下障害について詳しく知りたい方は下記の記事も併せてお読みください。

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口腔トラブル

入れ歯を使用している高齢者は多いですが、入れ歯があっていないことも多く見られます。
また、ぐらぐら揺れる歯や虫歯がある時の食事は非常にストレスを感じます。

合わない入れ歯を使っていたり、口の中にトラブルがあると食欲が低下します。
日ごろから定期的に歯医者を受診し、メンテナンスを行うことが大切です。

口の中の健康に気を配り、清潔に保つ事で食欲にも影響します。
歯磨きや入れ歯のケアがきちんとできているか、定期的に確認をすると良いでしょう。

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出典:厚生労働省「認知症高齢者の食行動関連障害支援ガイドライン作成および検証に関する調査研究報告書

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認知症の方が食べない時の対処法

認知症患者の食事拒否への対処法

認知症や高齢者が食べない状況には、様々な原因があることがわかりました。
ここでは、日常で出来る対処法やポイントを解説します。

本人の食事習慣を尊重する

普段からどんな環境で食事をしていたかを確認します。
大人数で食卓を囲んでいた人や、ひとりで静かな環境を好む人など習慣は様々です。

認知症の方が食べない時は、必ず理由があります。

食事の場面をしっかり観察し、何かストレスに感じるものがあれば取り除きましょう。

本人が心地よい環境で、楽しく食事が出来るように工夫することが大切です。
本人が静かに食事をしたい場合は、介護者が話しかけすぎないように注意しましょう。

食事をすること以外のストレスを取り除き、安心して食事に集中できる環境を整えましょう。
本人が望む環境や、本人の思いに寄り添う事が大切です。

普段から体調を管理する

認知症になると、自分の症状や体調をタイムリーに伝える事が難しくなります。
ただ食べないという気持ちの問題なのではなく、体調が悪く食欲がないのかもしれません。

その日の睡眠時間や表情、体の動かし方など普段から体調を把握しておくことが大切です。
大好きなものも食べない時は何か体調に変化が起きているかもしれません。

食事の時間や量を決めて食事をとるようにすると、変化にも気付きやすく、リズムも整うのでおすすめです。

食器・食材を工夫する

「失認」がみられる場合、食器の色や形などで本人が食事だと認識できるようにすると良いです。

認知症の方も普段から決まった食器を使っていると、「これは食べ物だ」と認識しやすくなります。

明るく、食欲が湧くような赤や黄色など暖色系の食器を選ぶのがおすすめです。
また、今まで箸を使っていたのに筋力の低下によって指先の動作も鈍くなり、箸が使えなくなる事もあります。

そのような場合は、持ちやすいスプーンなどに替えてみましょう。
食事に使う道具を工夫することで、ストレスが減り食事に集中しやすくなります。

また、味覚が鈍くなってくると何を食べても味気なくなり、食べない原因になります。
塩分は控え、酢や香辛料などをうまく取り入れて味に変化をつける事もおすすめです。

メリハリのある味付けにすることで、食欲増進に繋がります。

身体を動かす

軽い散歩やストレッチなど、適度な運動は食欲増進に繋がります。
日課の中に運動の時間を取り入れると習慣化する事が出来ます。

外に出なくても、室内で座ったまま出来る運動もあるので上手に取り入れましょう。

また、デイサービスなどを利用して、日中は体を起こしておく事も有効な方法です。
しっかり起きて、軽い運動や手先を使う活動をするなど生活リズムを整えていきましょう。

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出典:高齢者のフレイル予防事業|厚生労働省

認知症の食事拒否の捉え方

認知症の食事拒否の捉え方

きちんと食事をとることは大切なことですが、認知症の方が食べないことには必ず原因があります。

原因を取り除かず、無理にすすめてしまうとストレスとなり、拒否が強くなってしまいます。
食べない事で怒ったり、本人を否定してはいけません。

1食抜いてもすぐに体調を壊すわけではないので、まずは本人の気持ちに寄り添いましょう

あまりにも食べない日がつづくようであれば、医師の指示に従い、食事を工夫していきましょう。

認知症の方が食べやすい食材

認知症患者が食べやすい食材

認知症の方や高齢者が食べやすいものをご紹介します。

  • 細かく刻んだもの
  • 柔らかくミンチ状にしたもの
  • 口の中でバラバラにならなず、まとまりやすいもの
  • とろみをつけたおかゆ
  • ゼリーや豆腐などつるんとしたのど越しの良いもの

上記のような食材を少量ずつ提供しましょう。
食べやすいからといって、かきこんだり、一口の量が多くなると誤嚥の原因になります。

また、認知症高齢者の方は、液体や固体といった違う硬さの個体が混ざっていると飲み込みにくいため、汁物にはとろみをつけましょう。

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認知症でご飯を食べない方の寿命について

認知症の食事拒否と寿命

認知症末期になると、寝たきりになり食欲も低下します。
そして認知症の方は最後には食事をとれなくなり寿命を迎えます。

認知症の方が自宅や施設で食事がとれなくなった時、そのままで看取るか、病院に入院するかの選択があります。

入院治療の場合は、胃ろうなどの経管摂取で栄養を摂る方法があります。
しかし、経管摂取には手術が伴うため、本人にとっては辛さが伴います。

認知症末期になると、何が認知症の方にとって最善の方法なのか、寿命の迎え方についての準備が必要です。
事前に本人の意向を確認しておくとともに、家族の方も寿命に対する意思を共有することが大切です。

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認知症の方は寝てばかり?

認知症と睡眠

認知症や脱水症状、薬の副作用を原因とする症状に傾眠傾向があります。
傾眠傾向は1日中眠くなってしまう症状で、意識障害の1種です。

認知症を原因とする場合、傾眠傾向は昼夜逆転の生活から夜の睡眠量の不足が起こります。
また、認知症の初期段階において、無気力状態が原因で傾眠傾向が起こる場合もあります。

日中の活動量を意識的に増やし、夜の睡眠がしっかり取れるような対策が必要です。

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認知症の方は入院で点滴可能?

認知症の入院による点滴治療

認知症になり、自宅での介護者によるケアが難しくなる場合があります。
施設への入居以外の選択肢である入院について以下のことを紹介します。

  • 認知症の方は入院可能なのかについて
  • 認知症の方の点滴について

認知症の方は入院可能なのか

認知症の方の入院は可能です。
しかし、一般の病院では他の疾病の有無や症状の進み具合によっては入院を断られる場合があります。

認知症患者への対応をよく理解した認知症専門医や看護師のいる、認知症専門の病院があります。
まず、認知症専門医に対応の相談をするのが良いでしょう。

認知症専門医が入院の必要性を判断し、認知症専門病院への入院ができれば、家族の方にとって安心の施設となります。

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出典:厚生労働省「入院医療(その6)

認知症の方の点滴について

有効成分を静脈内へ直接投与する点滴療法で、様々な病気に高い効果が期待できる治療法です。
認知症の方にも、認知機能回復の効果がある治療法です。

認知症の方への点滴治療には、本人が点滴を抜いてしまう行為と、医療側の身体拘束という問題があります。
身体拘束をしない認知症のケアの取り組みをしている病院もあります。

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認知症になると食べなくなるのまとめ

認知症になると食べなくなるのまとめ

ここまで、認知症の方が食べない原因や対処法について解説しました。
要点を以下にまとめます。

  • 認知症になると「失認」「失行」「嚥下機能の低下」「口腔内のトラブル」などが原因で食べなくなる
  • 認知症の方が食べない時は環境や使う道具、食材を工夫する
  • 食事の習慣や適度な運動も食欲増進につながる
  • 食事拒否は本人を否定せず、続く場合はかかりつけ医に相談する

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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