うつ病にはさまざまな症状があり、現在似たような症状で悩まされている、あるいはうつ病の症状を把握しておきたいという人もいるでしょう。
うつ病にはさまざまな症状がありそのなかの一つに記憶障害があります。
この記事ではうつ病の症状について疑問を持つ人について以下の内容を解説していきます。
- うつ病にはどのような症状があるのか
- うつ病による記憶障害とは
- 記憶障害以外のうつ病の症状
- うつ病の種類と対応
大変役立つ記事となっておりますので、ぜひ最後までお読みください。
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うつ病とは?
うつ病は気分障害の一種といわれています。
たとえば一日中気分が落ち込み、何をしても楽しめないといった精神症状や、眠れない・食欲がわかない・疲れやすいというような身体症状を発症します。
現段階でうつ病を発症する原因について、はっきりとしたことはわかっていないようです。
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プラズマローゲンとは?サプリについても説明
プラズマローゲンとは、グリセロリン脂質の一種であり、細胞を構成する主要な成分です。
人間の全身のリン脂質の約18%がこのプラズマローゲンであるといわれており、特に脳に多く存在しプラズマローゲンは人間が存在する上でとても重要な成分と考えられています。
しかし、このプラズマローゲンはさまざまな要因で減少しやすい成分でもあります。
酸化ストレスや炎症、神経の変性、感染症や外傷など、さまざまなストレスにさらされることで、プラズマローゲンが減少していきます。
特に、脳の海馬や前頭葉には多くのプラズマローゲンが含まれており、成分の減少と認知症の進行度には関連性があるという報告もあります。
プラズマローゲンは現在、認知症対策のサプリメントとして販売されています。 1995年にアルツハイマー型認知症の患者の、脳のプラズマローゲンが減少していることが確認されました。
その後、2007年にはアルツハイマー型認知症患者の血清でもプラズマローゲンの減少が認められており、プラズマローゲンは認知症と関係があると考えられています。
また、アルツハイマー型認知症の発症には、アミロイドβたんぱくの沈着が関係しているといわれています。
プラズマローゲンは、アミロイドβたんぱくの沈着を抑える効果のほか、脳神経細胞のアポトーシス抑制の効果も見込めるため、プラズマローゲンを摂取することで認知症への対策が期待できます。
出典:認知症との関係|AdvancedMedicalCareInc.
認知症予防に使われるサプリについて知りたい方は、ぜひこちらの記事もお読みください。
認知症予防とは、脳の神経細胞の働きが低下し、認知機能の低下によって社会生活に支障を来さないよう、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」という意味で、生活習慣病対策やサプリメントを用いるなどの予防策があります。[…]
うつ病による記憶障害とは
うつ病をはじめとした複数の精神疾患では、情報を一時的に記憶して操作する「作業記憶」の能力が低下することがわかっています。
うつ病による記憶障害は認知症と似た症状をみせますが、症状を自覚することが多いといった特徴もあります。
うつ病についてどのようなメカニズムで発症し、脳にどのような影響が与えられているかは解明されていない部分もあるようです。
ただし統合失調症など、ほかの精神病との共通点もあるという研究結果もあります。
うつ病の記憶障害以外の症状
ここからはうつ病の記憶障害以外の症状について解説していきます。
うつ病の症状は大きく分けて心の症状と体の症状の二種類です。
ここではそれぞれの症状を解説します。
心の症状
心にあらわれる症状には以下のようなものがあります。
- 抑うつ気分
- 思考力の低下
- 意欲の低下
抑うつ気分では気分が落ち込んだり悲しい気持ちになったりします。
うつ病ではこの症状になる人が多く、ネガティブな気分になりがちです。
思考力が低下すると集中力や判断力、注意力といったものも低下します。
意欲の低下では趣味や身だしなみなどに無関心になることがあります。
また、家族や友人との会話を面倒に感じることもあります。
体の症状
体にあらわれる症状は以下のものがあげられます。
- 食欲、睡眠、ホルモンの異常
- 頭痛、動悸、体の痛み
食欲や睡眠は減退する場合もあれば、過剰に増加する場合もあります。
人によっては過眠や過食をしてしまうケースもあるので注意が必要です。
ホルモンの異常では男性の場合だと勃起不全、女性の場合だと月経の不順といった症状がでることがあります。
またこのほかにも頭痛や動悸、肩や背中の痛みを訴えるケースもあるようです。
うつ病の種類
ここからは四種類のうつ病について解説していきます。
解説するものは以下のとおりです。
- メランコリー型うつ病
- 非定型うつ病
- 季節性うつ病
- 産後うつ病
メランコリー型うつ病
このタイプのうつ病はもっとも典型的なうつ病といわれることがあります。
仕事をしていくなかで責任や役割といったものに過剰に適応しようとしてしまい、そのうち脳のエネルギーが足りなくなってしまうことで発症します。
気分が落ち込む、食欲不振や体重減少といった症状があらわれます。
非定型うつ病
「現代型うつ病」「新型うつ病」ともいわれるタイプのうつ病です。
従来のうつ病は常に気分が落ち込んでいることが多いですが、非定型うつ病では仕事のときなど特定の場面で気分が落ち込む症状があらわれます。
遊んでいるときなどの楽しいと思える時間には気分が良くなります。
非定型うつ病は従来の薬だと効果が出にくく、別の薬の処方が必要となるのも特徴の一つです。
季節性うつ病
夏や冬といった特定の季節にのみあらわれるうつ病を「季節性うつ病」といいます。
たとえば10~3月の間に発症することが多い「冬季うつ病」は日照量の減少が発症の原因だと考えられています。
「夏季うつ病」の場合は逆に過剰な日照量や冷房をつけるのを我慢してしまうことが原因で発症すると考えられています。
暑さのストレスによって発症してしまう可能性があるため、なるべくクーラーの効いたちょうどよい温度の場所で過ごしましょう。
これらのうつ病では過食や過眠といった症状が多くあらわれます。
産後うつ病
産後うつ病は産後の時期に起こるうつ病の一種です。
症状にうつ病と大きな違いはありません。
産後、ホルモンバランスが乱れることによって発症すると考えられています。
うつ病の原因
うつ病になる原因はさまざまあるとされていますが、はっきりとしたことはわかっていません。
遺伝的にうつ病になりやすい人もいるようです。
ほかの要因として職場での過剰な負担や人間関係の悩みといった周囲の環境からくるストレスがあげられます。
またほかの障害や慢性的な疲労といった精神的な要因でうつ病になることもあります。
うつ病は治療で回復する?
うつ病の治療の柱は以下の4つです。
- 休養
- 環境調整
- 薬物治療
- 精神療法
うつ病は、未治療の場合でも6か月~1年ほどで自然軽快するといわれています。
治療した場合の回復までの期間は3か月~6か月ほどです。
抗うつ剤での治療は、神経伝達物質の代謝を正常化するのに効果的です。
患者の方の状況に合わせて、睡眠導入薬や抗不安薬などを処方する場合もあります。
薬物療法に加え、心臓に負担にならない程度の有酸素運動も有効です。
また、うつ病の原因となるストレスを徹底的に排除することで、症状改善も期待できます。
たとえば、職場の配置転換依頼や、家事代行サービスの利用を活用することです。
ただ、1回うつ病を経験した患者の方の再発率は高い傾向にあります。
2年以内に半数以上の方が再発し、社会生活に大きな影響を与えていることも事実です。
まずは家族や主治医の協力のもと、休養できる環境を整えましょう。
そして自分自身のできる範囲で無理なく治療していくことが大切です。
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うつ病の方への対応法
ここからはうつ病になってしまった方にどのような対応をとるのがよいのか、ということについて解説していきます。
以下の方法があげられます。
- 医師に相談する
- 相手を認めて褒める
- 一定の距離をとる
医師に相談
メンタルに不安を覚えている人がいる場合、まずは医師に相談して診断をしてもらうのがおすすめです。
うつ病の治療は自力では難しく、薬などさまざまな方法を用いて専門的な知識のもとで治療していく必要があります。
一人で何とかしようと思うよりも専門家である医師に相談した方が復帰も早くなる可能性が高いです。
認めて褒める
新型うつ病の場合、幼少期の人格形成に問題を抱えてしまっていたケースもあります。
自尊心に不安を抱えている際は、相手を尊重し褒めることが効果的な場合もあるのです。
褒めることによって、自信を取り戻すことにつながる可能性があります。
一定の距離をとる
うつ病で感情の起伏が激しいと周囲の人間とうまくコミュニケーションがとれない場合があります。
このような状況では周囲もそうですが本人もストレスを抱えてしまうことがあります。
このような場合にはあえて距離をとって、本人の落ち着いたときを見計らって話しかけるという方法も試してみましょう。
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うつ病でも仕事は続けられる?
結論から言うと、うつ病でも仕事を続けることはできます。
うつ病とうまく付き合いながら仕事を続けるためには、自分の調子の波を理解し、ストレスを溜めないよう働くのが大切です。
ストレスを溜めてしまうと、仕事を続けるのもうつ病の治療をするのも難しくなってしまいます。
周囲の理解をあらかじめ得ることも大切です。
そうすることで、長く安心して仕事を続けられます。
また、無理をして状態が悪化すると回復にも時間がかかってしまうため、心身の調子が出ない時にはしっかり休むことも大切です。
このようなことを意識しながらであればうつ病であってもあまり弊害なく仕事を続けることが可能です。
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うつ病と認知症の違いについて
うつ病と認知症の症状は同じというケースもありますが、原因が違います。
認知症は脳に障害が発生することで、認知機能が低下し判断力などが低下していきます。
一方、うつ病は抑うつ状態が続くことで、無気力になるなどの症状があらわれます。
うつ病が原因で、判断力の低下やもの忘れが多く、認知症に似た症状があらわれる状態を「仮性認知症」と呼ぶことがあります。
また症状の違いとして、うつ病の症状の始まりははっきりとわかりますが、認知症の場合は症状の始まりがあいまいで後になって気づくことが多いという特徴があります。
うつ病による記憶障害のまとめ
ここまで、うつ病による記憶障害やその他の症状などを中心にお伝えしてきました。
- うつ病には記憶障害のほかにも心身へのさまざまな症状がある
- うつ病による記憶障害は作業記憶能力の低下によって起こる
- 記憶障害以外にも気分が沈んだり、無気力、ホルモンの異常といった症状がでる
- うつ病には非定型や季節性などがあり、専門医への相談や認めて褒めるといった対応がある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。