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健達ねっと>認知症を学ぶ>認知症の対応>認知症の方が「ご飯を食べていない」と言う?対応法や原因を解説!

認知症の方が「ご飯を食べていない」と言う?対応法や原因を解説!

身体的にも精神的にも負担の大きい認知症介護。
認知症の方が「ご飯を食べていない」と食事後に訴えることがあります。

どうすればいいのか戸惑っている家族も多いのではないでしょうか?

放っておくのではなく、本人以上に向き合うことが大切です。

本記事では、認知症の方が「ご飯を食べていない」と言うことについて以下の点を中心にご紹介します。

  • 「ご飯を食べていない」と言うときの対応法
  • 「ご飯を食べていない」と言う原因
  • 「ご飯を食べていない」と言う危険性
  • 過食や盗食の防ぎ方

介護の疑問を解消するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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「ご飯を食べてない」と言うときの対応法

認知症の方に「ご飯を食べてない」と言われると、介護者は対応に困ってしまいます。

しかし、対応次第では認知症の方の不安を煽る可能性があるため、注意が必要です。
では、一体どのような対応をすれば良いのでしょうか。

ここからは、「認知症の方にご飯を食べていないと言われたときの対処法方」を四つご紹介します。

事実を伝える

まず一つ目の対処法は、「先ほど食べましたよ」と真実を伝えてあげることです。

認知症の方と接するうえでは、「否定せず認めること」が大切です。
しかし、ある程度の信頼関係がある場合は真実を伝えるべき場面もあります。

認知症の方と介護者の間に信頼関係があれば、食べたことを認めてくれます。

しかし、真実を伝えても「食べていない」「あなたが嘘をついている」と言われる場合もあります。
その場合は「ごめんなさい」「私の勘違いでしたね」と謝ることが重要です。

認知症の方の心情と上手く向き合いながら対応していくことが大切です。

相手を否定しない

「食べていませんよ」と否定すると、認知症の方の不安を煽ってしまう可能性があります。

否定せず「食事の準備をするから待っていて」と伝えるのが良いです。

時計を見せて「お昼ご飯は13時にしましょう」「何が食べたいですか?」と聞くのも効果的です。

認知症の方の話にしっかり耳を傾け、何を求めているかどうしたいかなどを把握することが大切です。

食事回数を増やす

いくら食べていないと言われても、肥満リスクなどを考えると再度食事を出して良いのか迷う方がいるでしょう。

しかし、認知症の方の要求を無視していると「もう食べさせてもらえない」という不安を与える可能性もあります。
気を逸らしたり、食べたと説得したりするのは介護者自身も疲れてしまいます。

そのため、食事回数を増やすのも一つの方法です
一回あたりの量を減らせれば特に問題はありません。

一日三食じゃなきゃダメだという考えではなく、認知症の方に合わせるという対応でも良いのです。

相手と同じ立場に立つ

認知症の方に食べていないと訴えられたときは、「私も食べてない」と同じ立場に立ってみることも効果的です。

同じように空腹であることを示すと、認知症の方が逆に「大丈夫?」と心配してくれることがあります。

認知症の方と同じ立場に立つことは「共感」にもなります。
心の安定や信頼関係のためにもおすすめな方法です。

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「ご飯を食べていない」と言う原因

私たちが感じる空腹感や満腹感は、「満腹中枢」と「摂食中枢」が関係しています。

食事を摂ると、血中の糖質や脂肪・インスリンなどが増加し満腹中枢が刺激されます。
満腹感を得ると同時に摂食中枢が抑えられ食べることを止めます。

しかし認知症の方は、満腹中枢の機能低下が原因で、食事直後も「ご飯を食べていない」と訴えてしまいます。

また、認知症の方が食べてないと言う原因には認知症が引き起こす記憶障害が挙げられます。
食べたこと自体を忘れてしまうと、食事を再度要求するのです。

「ご飯を食べていない」と言う危険性

「ご飯を食べていない」という発言は、他の障害に繋がる危険もあります。

では、どのような障害に繋がるのでしょうか。
「ご飯を食べていない」という発言が引き起こす代表的な食事障害を2つご紹介します。

過食

「ご飯を食べていない」と訴える方の中には、異常な食欲で過食してしまう方もいます。
過食は、満腹中枢の機能が低下することで満腹感を得られないことが原因とされています。

そして、満腹中枢の機能の低下に加え、記憶障害により食べたこと自体を忘れているため過食に繋がります
大量に食べたとしても、お腹が満たされることはありません。

そのため、食事の直後でも、目につく食べ物を手当たり次第食べてしまうようになります。

盗食

認知症の方の「ご飯を食べていない」という発言は過食の他、盗食に繋がる場合もあります。

盗食とは、介護者から食事をもらえないことで、冷蔵庫や食品棚などから食べ物を盗み食いすることです。

夜間や留守番中の家族の目につきにくい状況で起こりやすいとされています。

過食や盗食の防ぎ方

過食や盗食が起こると、認知症の方はもちろん介護者も疲れてしまいます。
しかし、そのままにしておくわけにはいきません。

まず過食ですが、一番やってはいけないのは怒って食べ物を取り上げることです。

怒って食べ物を取り上げてしまうと、認知症の方の怒りを爆発させる可能性があります。

また、食べ物が目に入ると食べてしまうため、なるべく目に入らない場所に置くなどの工夫が必要です。

盗食は家族が不在のときに起こりやすいため、認知症の方を置いて外出する際は特に注意しなければいけません。

過食の対応と同様に目に入らない場所に食べ物を置いたり、中身の見えない容器に食べ物を入れるなどの対応が効果的です。

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認知症の方が「ご飯を食べていない」と言うことのまとめ

ここまで、認知症の方が「ご飯を食べていない」と言うことについてお伝えしました。
要点を以下にまとめます。

  • 「ご飯を食べていない」と言うときの対応法は「否定しない」「食事回数を増やす」
  • 「ご飯を食べていない」と言う原因は満腹中枢の機能低下と記憶障害
  • 「ご飯を食べていない」という発言には、過食や盗食の危険もある
  • 目につかない場所に食べ物を置くことで過食や盗食を防げる

これらの情報が皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

薬の使い方

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
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  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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