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健達ねっと>認知症を学ぶ>アルツハイマー型認知症>アルツハイマー病は脳にどんな影響があるの?効果的な脳トレも紹介!

アルツハイマー病は脳にどんな影響があるの?効果的な脳トレも紹介!

実は認知症の原因疾患の一つでもあり、症状や改善策について気になる方は少なくないと思います。

今回、アルツハイマー病の脳への影響をご紹介した上で、症状やトレーニング方法もご紹介します。

  • 影響を受ける部位
  • 症状について
  • 有効なトレーニング

アルツハイマー病の予防・対策を行う際の参考にしてください。
是非最後までご覧ください。

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そもそもアルツハイマー病とは?

認知機能の低下を引き起こすアルツハイマー病とは、そもそもどのようなものなのでしょうか。
主な症状と原因について詳しく解説していきます。

アルツハイマー病とは?

アルツハイマー病とは、進行性の脳疾患です。
記憶や思考能力が徐々に、しかし確実に障害されていきます。

最終的には、日常生活の動作すらも行うことが難しくなる病気です。

アルツハイマー病の症状は?

アルツハイマー病の症状として、挙げられるのは主に以下のとおりです。

  • もの忘れ(記憶障害)
  • 時間・場所が分からなくなる
  • 理解力・判断力の低下
  • 仕事・家事・趣味・身の回りのことができなくなる など

 

もの忘れの原因が加齢なのか、アルツハイマー病によるものかが不明確な場合があります。

見分け方としては、

  • 加齢によるもの忘れ…経験の一部を忘れる(朝食のメニュー)
  • アルツハイマー病によるもの忘れ…経験全体を忘れる(朝食を食べたこと自体)

などがあります。

アルツハイマー病の原因は?

アルツハイマー病の原因として、アミロイドβやタウと呼ばれるたんぱく質の異常蓄積という説があります。
なぜアミロイドβなどが蓄積するのかは、いまだ解明されていません。

タンパク質の異常蓄積以外にも、

  • 年齢
  • 遺伝
  • 心血管疾患
  • 喫煙
  • 教育(学校教育が短い)
  • 重度の頭部外傷

などでもアルツハイマー病の発症リスクが高まるとされています。

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アルツハイマー病による脳の萎縮

脳内の海馬、側頭葉や頭頂葉などが萎縮します。

海馬の萎縮は、記憶障害を引き起こしたり、側頭葉や頭頂葉の萎縮へと範囲を広げたりします。
時間、場所、人の認識ができなくなるといった見当識障害を引き起こすこともあります。

萎縮の度合いは人それぞれで、年齢が高くなるほど個人差がみられます。

アルツハイマー病でも、海馬の萎縮が顕著ではない場合が3割ほどあるようです。

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アルツハイマー病の症状

アルツハイマー病は、さまざまな症状がみられるようになります。

介護やケアを行う際は、症状について理解を深めておくことが重要です。
間違ったケアや対応は症状を悪化させてしまうほか、別の症状の発症につながってしまう恐れもあります。

以下、アルツハイマー病にみられる症状を6つ紹介します。

認知機能障害

脳の細胞の死や、脳の機能低下が引き起こす記憶障害や見当識障害は、中核症状と言います。
一方、中核症状が引き起こす二次的な症状は、周辺症状と言われます。

記憶障害が起こると、体験したことや話した内容を覚えておくことができなくなります。
見当識障害が起こると、時間、場所、人に関する認識ができなくなるため、妄想や徘徊に繋がる可能性もあります。

無関心

無関心は別名アパシーと呼ばれます。

自発性や積極性が乏しくなり、物事に対する意欲が低下します。

家に閉じこもり気味になったり、趣味をやらなくなったりすることがあります。

アルツハイマー病の場合では、発症初期から末期まで長期にわたりみられる症状と言われています。

妄想

周囲の環境などが影響することで妄想を引き起こすことがあります。周辺症状の一種です。

物をしまった場所がわからなくなる、記憶が曖昧になることで「誰かに盗られた」と思い込んでしまう物盗られ妄想が生じるケースは少なくありません。

物盗られ妄想が生じた場合、特に家族や身近な人が疑われるケースがあります。

徘徊

見当識障害により、目的の場所が認識できず周囲をウロウロすることがあります。

トイレの場所がわからずに自宅内を歩き回ることや、帰り道がわからず帰られなくなるというケースもあるようです。

2019年には、認知症で行方不明になり、警察に届け出を提出された人が約1.7万人いたようです。

抑うつ

脳の萎縮は、抑うつ症状を引き起こしやすいと言われています。

記憶障害などが影響し、わからないことが増えることでより悲観的になることもあります。

暴力・暴言

健常な脳の場合には、怒りの感情が出現すると前頭葉の働きによって感情を上手くコントロールしようとします。

しかし、アルツハイマー病により前頭葉が萎縮すると感情のコントロールができなくなり、怒りを抑えられず暴力・暴言へと発展してしまうことがあります。

アルツハイマー病の進行の特徴

平均8年程度で死に至ると言われており、70歳以上の高齢者での発症が多いことが特徴です。

他の認知症と比較しても海馬の萎縮が顕著にみられ、記憶障害をともなうのが特徴です。

発症初期から短期記憶力が低下していき、最終的には食事や排泄などの認識もできなくなることがあります。

見当識障害の出現も多く、場所の見当識が損なわれることで家に帰れなくなるケースも少なくありません。

アルツハイマー病の原因

アルツハイマー病は、アミロイドβ(ベータ)とタウというたんぱく質が脳に蓄積することが原因の一つと言われています。

アミロイドβ(ベータ) は、老人班を形成すると言われています。
脳内で老人班が蓄積されると神経細胞が死滅し、脳機能低下を促進すると考えられています。

タウは、脳神経内に存在します。
リン酸化タウへ変化すると、異常線維を形成し、神経細胞の中に蓄積されます。
このような、変化が多くみられると脳機能低下に繋がると考えられています。

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アルツハイマー病の予防

アルツハイマー病協会国際会議によると、アルツハイマー病や認知症を予防する方法として、

  • 適度な運動
  • 過度なアルコール摂取は避ける
  • 他人とのコミュニケーションを取る
  • 脳と体を同時に動かす

といったことが重要であるとされています。

認知症は、発症すると完治させる方法はありません
認知症を発症させない生活習慣や運動習慣によって予防を図ることが重要です。

アルツハイマー病の予防としての脳トレ

アルツハイマー病や認知症の予防として、脳機能を鍛えるトレーニングが有効とされています。

通称脳トレと呼ばれ、専門家の指導のもと行うものから一般家庭でも気軽に行えるものもあります。

以下、症状別の脳トレを4つ紹介します。

記憶力の脳トレ

人間には一時的に記憶をとどめておく作業記憶(ワーキングメモリー)があります。
作業記憶は、脳機能が正常な人でも記憶を平均5つほどしか保てないとされています。

アルツハイマー病の初期症状では、新しい記憶である短期記憶力が低下する傾向にあるようです。

記憶力に対する脳トレでは、数字や文章の暗記が有効とされています。

数字暗記の場合には、 生活に必要な数字で訓練するのがおすすめです。

  • 桁数が少ない:銀行の暗証番号や車のナンバーなど
  • 桁数が多い:クレジットカードの番号や電話番号など

文字の暗記の場合には、好きな言葉や俳句などの暗記が良いでしょう。

注意力の脳トレ

間違い探しは、注意力や空間認識能力を高めるトレーニングです。

視覚情報を脳内にとどめながら、違和感を探すことは、観察力や注意力の向上へと繋がるでしょう。

間違い探しであれば、アルツハイマー病予防のものから、子ども向けのものまであります。
孫がいる場合には、一緒に楽しみながら脳トレを行うことも可能です。

見当識の脳トレ

見当識の脳トレには、日記をつけたり、地図を見たりすることがおすすめです。

日記を習慣化することで、物事の振り返りができ、日付がわからなくなることを予防できるでしょう。

地図を見ることは、場所に対する見当識低下の予防に有効と考えられています。

写真から名前を思い出す脳トレでは、人や物に対する見当識低下を防ぐことにつながります。

また、過去の自分を振り返りながら自己を再認識する回想法としての効果も期待することができるようです。

計算力の脳トレ

計算力の脳トレは、お金の計算や算数ドリルを用いることで簡単に取り組むことが可能です。

お釣りの計算などは、作業記憶のトレーニングにもつながります。

コグニサイズについて

認知症を予防するために、コグニサイズというトレーニングがあります。

コグニサイズとは、コグニッション(認知)とエクササイズ(運動)を組み合わせたトレーニングです。

エクササイズの内容として、コグニステップ、コグニダンス、コグニウォーキング、コグニバイクなどがあります。

コグニサイズの目的は、脳の認知機能低下予防です。
動作を、完璧に行う必要はありません。

コグニサイズは、運動による血行促進や脳の活性化、認知機能の改善によって認知症予防に効果をもたらすとして期待されています。

薬の使い方

アルツハイマー病と脳のまとめ

アルツハイマー病の脳への影響や、その症状・トレーニング方法などを中心にお伝えしてきました。

  • アルツハイマー病になると海馬や側頭葉、前頭葉が萎縮する
  • 記憶障害や見当識障害などの症状が現れる
  • 間違い探しやお金の計算など、トレーニングは簡単にできる

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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  • 介護付有料老人ホーム展開
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