超高齢社会によって認知症の発症者数が増え続けています。
認知症のご家族がいて、さまざまな症状に悩まされているという方も多いのではないでしょうか?
そのような中で、認知症の方に向けたデイケアへの関心がある方もいらっしゃると思います。
しかし、認知症の方向けのデイケアと一般的なデイケアの違いや、実際にどういうことをしているのか知っている方は少ないのではないでしょうか?
そこで、今回の記事では認知症の方向けのデイケアについて、以下の項目を中心に解説していきます。
- 認知症の方に向けたデイケアの目的
- 認知症の方向けのデイケアでの活動内容
- 認知症の方向けのデイケアの対象者
- 認知症の方向けのデイケアで介護保険は使えるのか
認知症の方向けのデイケアについて知っていただき、治療に活かしていただければ幸いです。
介護保険の利用についても紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
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認知症の方に向けたデイケアの目的
認知症の方に向けたデイケアは、医師の診察に基づく治療の一環として行われ、以下のような目的があります。
- 認知症の症状の緩和
- 心身の健康の維持、向上
- 日常生活の援助
- 精神症状や問題行動の軽減、改善
- 家族の介護負担の軽減
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認知症の方に向けたデイケアで行うこと
認知症の方に向けたデイケアでは、認知症の方が楽しみながら行える活動が実施されています。
ここからは、具体的にどういったことが行われているのかについて解説していきます。
手工業
一人一人の特技や趣味を活かし、これを作る、こんな風に仕上げるという目標を持って作品を作ります。
手芸や塗り絵、アイロンビーズといったものの中から興味があるものを作ります。
創作
カレンダーや季節の飾りなどを、全員で作成します。
何を作るか、役割をどうするかは話し合いで決めます。
運動
ボウリングやハンドゴルフなどゲーム感覚で楽しく体を動かします。
デイケアの施設内や外部の広い体育館などさまざまな場所で運動を楽しみます。
また、定期的な体力測定を行い身体機能の確認をします。
デイケアは重度の認知症の方のみが対象者なの?
認知症の方向けのデイケアは、重度の認知症の方だけが対象ではありません。
認知症の進行に関係なく、認知症の症状によってご家族に負担がかかっている方が対象となります。
早期の対応で認知症の方だけでなく、家族にかかってくる負担も変わってくるので、できるだけ早めの行動をするようにしましょう。
認知症デイケアで介護保険って使えるの?
認知症デイケアは介護保険との併用が可能です。
そもそも認知症デイケアは、医療施設という位置付けなので、医療保険が適用となります。
さらに、一般のデイサービスやデイケアでは介護保険も適用されます。
医療保険と介護保険は別のものなので、認知症デイケアを利用しながら、介護保険適用の一般のデイケアやデイサービスなど利用ができるのです。
重度認知症患者デイケアの利用数と居住地
重度認知症患者デイケアの利用数は11万人前後でほぼ横ばいです。
具体的な推移は以下の通りです。
年度(年) | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 |
重度認知症患者デイケア利用者数(人) | 10万9315 | 11万2188 | 11万6245 | 11万1401 |
重症認知症デイケアの利用者の居住地は約9割が在宅との報告があります。
大半の利用者は住み慣れた自宅や地域で生活しながら利用できていることがわかります。
認知症の方に向けたデイケアまとめ
ここまで、認知症の方に向けたデイケアについて目的や活動内容などを中心に紹介してきました。
この記事のポイントをおさらいすると、以下の通りです。
- 認知症の方に向けたデイケアは認知症の症状改善をはじめとしたさまざまな目的がある
- 認知症の方向けのデイケアでは、個人や仲間と楽しんで行える活動が行われている
- 認知症の方向けのデイケアの対象者は重度の認知症の方だけではない
- 認知症の方向けのデイケアでは介護保険と医療保険が併用できる
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までご覧くださり、ありがとうございました。