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健達ねっと>認知症を学ぶ>認知症の原因>認知症の原因って何?認知症発症のリスクを減らすには?

認知症の原因って何?認知症発症のリスクを減らすには?

「両親ともに認知症と診断されたが、症状がぜんぜん違う気がする…」
「認知症の母が手足をうまく動かせないと言い出したが、これも認知症の症状?」

認知症の症状は、認知症の原因となる疾患により異なってきます。

今回の記事では、認知症の原因と症状、予防について次の項目を中心に解説いたします。

  • 認知症はなぜ起こるのか?
  • 原因が違うと認知症の症状も違うのか?
  • 認知症の物忘れは老化現象とは異なるのか?
  • 認知症とストレスは関係あるのか?
  • 食生活で認知症を予防できるのか?

原因疾患を理解することで、よりよい認知症介護につながります。
ぜひ、最後までお読みください。

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認知症ってどんなことが起きているの?

認知症とは、何らかの疾患により起こる記憶障害や見当識障害などの症状をいいます。

病気や外傷などを原因として脳の神経細胞が欠落すると、認知機能に障害が起こります。

初期症状は、思考力や判断力の低下、物忘れなどです。
進行すると、日常生活に必要な動作ができなくなっていきます。

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認知症の始まりのサインは?

認知症は、初期段階では症状が軽微であるため、見逃されがちです。
しかし、早期発見と早期治療が重要であり、それにより症状の進行を遅らせることが可能です。

具体的な症状の例

症状具体的な例
もの忘れがひどくなる

電話の相手の名前をすぐに忘れてしまう
電話の相手の名前をすぐに忘れてしまう
同じことを何度も繰り返す
しまい忘れや置き忘れが増える

判断力・推理力が衰える

料理や片付け、計算、運転など日常的な行動にミスが多くなる
新しいことを覚えられない
話のつじつまが合わない
テレビ番組の内容が理解できなくなる

時間・場所がわからなくなる約束の日時や場所を間違える
慣れた道でも迷うことがある
人柄が変わる些細なことで怒りっぽくなる
周りへの気づかいがなくなり頑固になる
自分の失敗を他人のせいにする

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認知症の原因とは?

認知症は、病名ではなく症状です。

認知症を引き起こす原因疾患の種類は100を超えるといわれています。

ここでは、その中でも原因疾患の上位を占める疾患をピックアップします。
それぞれの特徴をみてみましょう。

認知症の原因疾患①|アルツハイマー病

アルツハイマー病は、認知症の原因疾患の多数を占めます。
記憶障害からはじまり、身体機能の低下などを引き起こします。

疾患タイプは、脳の神経変性です。
アルツハイマー型認知症の発症には、アミロイドβという特殊なタンパク質が脳内に蓄積することが関与しています。
アミロイドβの蓄積により、健康な神経細胞が壊され脳が萎縮し、認知機能の低下などを引き起こします。

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認知症の原因疾患②|レビー小体型認知症

レビー小体型認知症は、手の震えや、転倒が増えるなどといったパーキンソン病のような症状が現れます。
初期の記憶障害があまり目立たないため、発見が遅れやすい特徴があります。

疾患タイプは、脳の神経変性です。
パーキンソン病の原因でもあるレビー小体というタンパク質のかたまりが脳全体、特に大脳皮質に現れることで発症します。
脳幹にのみ、レビー小体が現れる場合にパーキンソン病と診断されます。
レビー小体が神経細胞に侵食し、正常に働かなくなることで認知機能が低下します。

また、レビー小体は、ドパミン神経という身体の動きに関係のある神経のまわりにも現われます。
ドパミン神経が壊されることで、筋肉運動への命令を全身に伝えられなくなるのが特徴です。

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認知症の原因疾患③|前頭側頭型認知症

前頭側頭型認知症は、人格の変化や自発性の低下、行動障害などの症状が現れる病気です。
感情コントロールや理性的な思考などに支障をきたします。

記憶障害よりも、人格変化が目立ちます。

疾患タイプは、脳の神経変性です。
タウ蛋白やTDP-43という特殊なタンパク質の蓄積で、前頭葉と側頭葉が萎縮することにより発症します。
前頭葉と側頭葉は、理性や感情などの人格的要素をコントロールする器官です。
この前頭葉と側頭葉がダメージを受けるために人格変化などが起こります。

初期は意欲の低下や物忘れがあるものの、目立ったトラブルがないため、うつ病などと間違われることがあります。

認知症の原因疾患④|血管性認知症

記憶障害や認知機能の低下などの症状が現れる病気です。
損傷部位により症状に違いがみられます。

原因によっては、リハビリの効果が現れやすい認知症です。

疾患タイプは、脳血管障害です。

なんらかの原因で血管が詰まり、脳の酸欠により細胞が破壊され発症します。
血管障害が起こるきっかけは、脳梗塞・脳卒中・くも膜下出血などです。

認知機能に関連する症状がまだらに出るので、はっきり理解している事柄と理解していない事柄が混在します。
したがって、まだら認知症とも呼ばれます。

脳梗塞や脳出血などを初めて起こしたときに突然発症することもあります。
さらに、新たに血管の詰まりや血管障害が発生すると、その度に進行します。

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その他の認知症の原因|ストレス

 

ここでは、認知症とストレスの関係についてみてみましょう。
認知症発症のリスクといえば高血糖や高血圧が有名ですが、実はストレスも原因の一つとなります。

ストレスが、認知症のリスク因子となる理由は多くありますが、ここではその一部を紹介します。

認知症の原因①|ストレスによる血行不良

ストレスは筋肉をかたくし、血行不良を引き起こします。
血行不良になると、酸素や栄養が細胞に行き渡らなくなり、脳の働きが低下してしまいます。

認知症の原因②|ストレスによる自律神経の乱れ

血液の循環は自律神経の働きによって維持されています。
しかし、ストレスは自律神経の働きを乱すため血流に悪い影響を与えてしまいます。

現代人はストレスを感じる場面が慢性的に続いており、副交感神経への切り替えがうまく行われないということが目立ちます。
したがってストレスが影響で自律神経が乱れてしまうのです。

認知症の原因③|ストレルによるアミロイドβの蓄積

ストレスにより分泌されるホルモンの一種であるコルチゾールが多い状態が続くと認知症のリスクが上がります。
コルチゾールがアルツハイマー型認知症の原因物質と考えられるアミロイドβというタンパク質の蓄積を引き起こしてしまうためです。

認知症の原因となるストレスを減らすためには、他人に相談する、瞑想をする、適度に運動をするなどの方法が効果的とされています。

認知症の原因となってしまうストレスを無くすために、上記の方法を意識して生活することを心がけましょう。

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認知症が一気に進む原因とは?

認知症は、放置すると進行が早まる可能性がある疾患です。
その進行を遅らせるためには、まずは進行を早める原因を理解することが重要です。

以下では、認知症が一気に進む3つの主な原因と、それを遅らせるための方法を解説します。

認知症が一気に進む原因①|脳への刺激が少ない生活

脳への刺激が足りなくなると、脳が老化しやすくなるため、認知症の進行を早める可能性があります。

例えば、寝たきりの生活や家の中に閉じこもることが多いと、脳への刺激が少なくなり、認知症が一気に進行するケースがあります。
日常生活において、脳への刺激を増やすことが重要です。

認知症が一気に進む原因①|過度なストレスと認知症の進行

過度なストレスを受けることで、コルチゾールというホルモンが分泌されます。

このコルチゾールが過剰に分泌されると、注意力や記憶力が低下し、不安や感情が乱れるなどの影響を受けてしまい、認知症に悪影響を与えます

ストレス管理が認知症の進行を遅らせるためには重要な要素となります。

認知症が一気に進む原因①|ミスを責められると認知症が進行する

認知症になると、日常生活の中でミスをしてしまうことが増えます。

そのような時に責められると、自己評価が下がり、過剰な非難による恐怖から積極的な行動をとる意欲が低下し、生活活動のレベルが下がり、認知症の進行を促進する可能性が高まります。

ミスに対する対応の仕方が、認知症の進行を遅らせるためには重要となります。

認知症の進行を遅らせるための対策

認知症の進行を遅らせるためには、日常生活の中で取り組むことができる対策があります。

以下では、その対策を3つ紹介します。

認知症対策①|認知機能トレーニング

塗り絵や習字などの認知機能トレーニングは、非薬物療法として治療の一環として行われるものです。
これらの活動は、脳への刺激を提供し、認知症の進行を遅らせる効果が期待できます。

認知症対策②|有酸素運動

有酸素運動は、脳の血流を増加させることで認知機能に良い影響を与えるとされています。
ウォーキングや水泳など体への負担が少ない運動を取り入れ、継続して行うことが推奨されます。

認知症対策③|生活のリズムを整える

認知症になると睡眠が浅くなってしまうため、昼夜逆転する方も少なくありません。
規則正しい生活リズムを保つことで、認知症の進行を遅らせることが可能です。

具体的には、起床時間、就寝時間、食事時間を固定することなどが有効です。

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認知症予防に効果的な食事について

食生活改善は認知症予防への効果が期待されています。

認知症予防に効果的な食材

ここではどういった食材が認知症予防に効果的なのかみてみましょう。

認知症予防に効果的な食材①|青魚

青魚には、不飽和脂肪酸の一種であるDHAやEPAが含まれています。

DHAにはアミロイドβの蓄積を防ぐ働きがあり、アルツハイマー型認知症予防に有効です。
EPAには血液をさらさらにして血栓を防ぐ作用があり、脳血管性認知症予防に有効です。

認知症予防に効果的な食材②|野菜・果物

野菜や果物には、細胞を元気に保つ働きをする抗酸化物質が含まれています。
特に、次の3つのビタミンを一緒に摂るとより効果的です。

  • ビタミンE…ナッツや赤ピーマンなど
  • ビタミンA…にんじんやほうれん草など
  • ビタミンC…ブロッコリーやいちごなど

認知症予防に効果的な食材③|大豆

大豆には、認知症予防に効果があるとされるイソフラボンが含まれています。
また、アミロイドβを分解する働きがあるポリフェノールという優れた抗酸化物質が含まれています。

味噌汁にも大豆は含まれているので、無理なく続けられる食材の1つです。

認知症予防に効果的な食材④|コーヒー・緑茶

コーヒーに含まれるカフェインには、異常なタンパク質が脳内に蓄積するのを予防する効果があります。
また、緑茶に含まれるカテキンやビタミンCなどには、神経細胞の老化を予防する効果があります。

認知症予防に効果的な食事の取り方

食事を取る際のポイントをまとめたので、みてみましょう。

認知症予防に効果的な食事法①|過剰摂取は避ける

高血圧や高血糖、内臓脂肪型肥満などは、認知症のリスクを高めることがわかっています。

食べ過ぎは、生活習慣病の原因になるため、適度な量をバランスよく摂取しましょう。

また、血糖値を上昇させる糖質に注意する必要があります。
糖質を摂ると血糖値が上昇するため、インスリンホルモンが働き血糖値を低下させます。
その働きを終えたインスリンホルモンは、インスリン分解酵素という老廃物を処理する酵素によって分解されます。

そして、インスリン分解酵素は、認知症の原因となるアミロイドβを分解する際にも働いています。
ところが、血糖値が高い状態が続くとアミロイドβの分解に手が回らず、インスリンホルモンの分解を優先してしまいます。

したがって、アルツハイマー病の主要原因であるアミロイドβの分解を円滑に進めるためにも糖質の摂りすぎには気を付けましょう

認知症予防に効果的な食事法②|バランスよく食事する

一つの食材だけで済ませずバランスの良い食生活が認知症予防につながります。

  • 高血糖の原因となる糖質に気を付ける
  • 高血圧の原因となる塩分は控えめにする
  • 筋肉や脳の働きを維持するタンパク質を摂る

などを心がけましょう。
また、認知症に効果的だからといって一定の食材のみを摂取せずに、バランスよく効果的な食事に努めましょう。

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薬の使い方

認知症原因についてよくあるQ&A

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認知症になりやすい人の特徴は何ですか?

不規則な食生活、運動不足、睡眠不足、喫煙、過度なストレス、生活のリズムの乱れなどの特徴や習慣を持つ人は認知症になりやすいといわれています。

年齢が認知症の原因になることはありますか?

年齢は認知症の一因となり得ます。
しかし、認知症は高齢者だけが発症する病気ではありません。
認知症は、一般的には高齢者に多い病気ですが、65歳未満で発症した場合には、「若年性認知症」と呼ばれます。

認知症の原因になりやすい口癖は?

「現代の若者は理解できない」、「私も年を取ったから」「昔の方が良かった」など
一般的にネガティブな思考や批判的な態度を示すもので、これらの特性を持つ人は認知症になりやすいとされています。

認知症の原因まとめ

  • 認知症の原因疾患には、アルツハイマー病・レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症・血管性認知症などがある
  • その他原因疾患として慢性硬膜下血腫や正常圧水頭症、甲状腺機能低下症などがある。
  • 認知症の物忘れは老化現象とは異なり、記憶が抜け落ちているのが特徴
  • 認知症とストレスには深い関係があるので、自律神経を整えることがポイント
  • 食生活で認知症を予防できることがわかってきている

ここまで、認知症の原因や症状、予防などの基本的な情報をお伝えしてきました。

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 

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監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
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  • 栄養提供
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  • 障がい者雇用

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