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前頭側頭型認知症の特徴って何?症状について徹底解説します!

認知症は高齢者に発症する、物忘れの状態だと思っていませんか?
認知症と一言で言ってもその原因や症状は様々です。

前頭側頭型認知症は、発症しても最初の方は物忘れなく日常生活を送れます。
50〜60歳代から発症することが多いため、認知症だと気づきにくい病気です。

本記事では前頭側頭型認知症の特徴について、以下のとおり紹介します。

  • 前頭側頭型認知症の原因や初期症状
  • 前頭側頭型認知症の特徴である「常同行動」「脱抑制」について
  • 前頭側頭型認知症の治療や相談先

この記事が前頭側頭型認知症を知るきっかけになれば幸いです。
ぜひ最後までご覧ください。

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前頭側頭型認知症とは

認知症の原因は異常な量のタンパク質が脳へ蓄積されることや脳出血、脳梗塞、外傷など多岐に渡ります。
また、どこで発症したかによって、認知症の症状に違いがあらわれます。

前頭側頭型認知症(FTD)では、脳の前面や側面が萎縮します。
脳の前面や側面が萎縮した結果、脳の前頭部と側頭部の機能が低下してしまいます。

学術的に前頭側頭型認知症は前頭側頭型変性症(FTLD)の一つと分類されています。
前頭側頭型変性症は3つの分類があり、進行性非流暢性失語(PA)と意味性認知症(SD)があります。
前頭側頭型認知症と前頭側頭型変性症は厳密にいうと異なりますが、同義語として使用されることが多いです。

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前頭側頭型認知症の特徴とは

前頭側頭型認知症では、性格の変化や同じ行動のくり返しが目立つようになります。

認知症というと、物忘れが強くなるというイメージを持っている方が多いと思います。
しかし、物忘れはアルツハイマー型認知症に多い特徴で、前頭側頭型認知症では異なります。

前頭側頭型認知症において幻覚や妄想はほとんどなく、日常生活を送れる病気です。
日常生活を送れるため、自分や家族が認知症になっても自覚しにくいのです。

初期症状

前頭側頭型認知症の初期症状では、性格の変化や同じ行動の繰り返しが目立ちます
物忘れや幻覚、妄想はほとんどみられません。

前頭側頭型認知症で影響を受けるのは前頭部や側頭部です。
前頭部や側頭部は、思考や感情をコントロールし、物ごとの整理をする部分です。
そのため、感情的になったり複雑な行動をすることが難しくなったりします。

発症年齢

前頭側頭型認知症の発症年齢は50〜60歳で、若い方の発症が多いです。
70歳以降での発症はほとんど見られません。

50~60歳は、定年前の働き盛りや家の仕事を一手に引き受けている方も多いでしょう。
家計や家事を支える方が発症した場合は、その家族の負担も大きいものとなります。

病識の欠如

前頭側頭型認知症の主な症状は、性格の変化や衝動的な行動です。
性格や行動が変わったくらいでは本人も周囲の人も気づきにくいため、症状の度合いが大きくなってから発覚するケースが多いです。

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前頭側頭型認知症の特徴的な症状

ここでは前頭側頭型認知症の3つの特徴を紹介します。
前頭側頭型認知症には、「常同行動」「食行動異常」「脱抑制」の3つの特徴があらわれます。

常同行動

常同行動とは、同じ行動を繰り返す症状です。
その日の天気や体調に関係なく、決まった時刻や決まった方法で同じことを行います。

たとえば、午前9時になると同じコースで同じ公園に散歩へと出かけます
また、病院の診察中であっても時計を気にするなど、つねに時間を気にします。

さらに、常同行動は言葉やからだの動きにもあらわれます。

どんな状況でも関係ない話や言葉を繰り返す滞続言語という症状もあらわれます。
これはどんな質問をしても自分の名前や生年月日など同じ内容を繰り返し答えてしまう症状です。

からだの動きに現れる例としては、ずっと膝をこすり続けたり手を叩いたりする行動が挙げられます。

食行動異常

食行動異常は食欲や好き嫌い、食事の習慣が変化することです。

前頭側頭型認知症の方は甘いものを好む傾向があります。
今まで甘いものが苦手でも、甘いものを毎日食べるようになる方もいるようです。

普段から調理をする人は、同じメニューを作り続けることもあります。
毎回同じ味噌汁の具を使うといった事例も報告されています。

脱抑制

脱抑制とは、抑制が効かなくなる状態です。

健康な人でもお酒を飲むと感情的になって、後先を考えない行動をしてしまいますね。
脳の前頭部には感情のコントロールや物事を考える機能があります。
アルコールを摂取するとこの抑制が一時的に低下し、感情や衝動を抑えられなくなります。

このように感情をむき出しにしてしまう状態を脱抑制といいます。

これは、前頭側頭型認知症に限らず、前頭葉の外傷や損傷した場合にもみられる症状です。
脱抑制では、どんなにおだやかな人でも感情をむき出しにして衝動的になってしまいます。
病識がないため、本人には悪気がありません。
気になるものがあれば堂々と万引きする事例も報告されています。

物事を考える機能も低下していきます。
深く考えることをしなくなり、質問しても真剣に答えようとしてくれません。
簡単な返事をして会話をすませようとします。

前頭側頭型認知症の治療

前頭側頭型認知症は不明なメカニズムが多く、根本的な治療はまだ開発されていません。
そのため、それぞれの症状をおさえる対症療法とケアが重要となります。

他の認知症と比べると、前頭側頭型認知症は日常生活を送る力が維持されやすい病気です。
そのため、周りがうまくサポートをすることで本人の生活もうまくコントロールできます。

たとえば、常同行動の特徴を利用して平日は同じ時間に同じデイサービスを利用すれば、同じ行動を好む患者さんのストレスを減らすことができるでしょう。

また同時に、介護する家族のストレスも減らすことができるのです。

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前頭側頭型認知症の相談

前頭側頭型認知症はまだ広く世の中に理解されていません。
残念ながら専門の医療機関や医師もまだ多くはない状況です。

本人には病識がないため、本人が気づくことはめったにありません。
そのため、家族や周りの人の気づきが重要です。

前頭側頭型認知症かもしれないと思ったら、まずは専門の医療機関を受診してみましょう。
ぜひ以下に紹介する3つの相談先を参考にしてください。

物忘れ外来

物忘れ外来とは、認知症の早期発見や治療をするための外来です。
物忘れ外来は大きな総合病院に併設されることが多く、主に神経内科医や精神科医が診察をします。

認知症と一言でいっても、治療して治る原因のものもあります。
「自分や家族が認知症かもしれない」と思った段階での受診が理想的です。

認知症疾患医療センター

認知症疾患医療センターは認知症の専門機関です。
全国429カ所にあり専門医や臨床心理技術者が配置されています。(平成30年9月現在)
認知症に関する鑑別診断や医療相談、入院治療や近隣の医療機関への紹介を行っています。

日本認知症学会の専門医

日本認知症学会は認知症医療に関する一定の知識やスキルのある医師を認定している学会です。

専門医や認定臨床医に認定された医師は、全国各地の医療施設に勤務しています。
そのため、お住まいの地域の医療施設を探すことができます。
日本認知症学会のホームページでは都道府県ごとの認知症専門医リストが紹介されています。

薬の使い方

前頭側頭型認知症の特徴のまとめ

まとめ

今回は前頭側頭型認知症の特徴と治療、相談先についてご紹介しました。

前頭側頭型認知症の特徴と治療、相談先の要点を以下にまとめます。

  • 前頭側頭型認知症の特徴は人格の変化や行動障害が目立つ
  • 前頭側頭型認知症には根本的な治療方法がなく、対症療法をおこなう
  • 本人に病識がないので、周りの人が気付いて受診を行うことが重要

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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  • 障がい者雇用

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