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トップページ>認知症を学ぶ>認知症デイサービスとは?特徴やメリット・デメリットを解説!

認知症デイサービスとは?特徴やメリット・デメリットを解説!

  • 認知症デイサービスと一般デイサービスとの違いとは
  • 認知症デイサービスにはどのような特徴があるのか
  • 認知症デイサービスに通うことのメリットとデメリットは
  • 費用はどのくらいかかるのか
  • 認知症デイサービスを行う事業所の種類とは
  • 認知症デイサービスの利用には条件があるのか
  • どのように通所先を選んだら良いのか
  • 認知症デイサービスに通って悪化した場合はどうするのか

ぜひ、最後までお読みください。

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認知症デイサービスとは

認知症デイサービスとは何か知りたい男女

認知症デイサービスとは、認知症と診断された人が対象の認知症対応型通所介護サービスのことです。

夜間の徘徊などで睡眠不足になる介護者は少なくありません。
認知症デイサービスは、介護者の心身にかかる負担や疲労を少しでも軽くするためのサービスです。

具体的には次のようなサービス内容があります。

  • 送迎
  • 体調チェック
  • レクリエーション
  • 入浴介助
  • 食事
  • 排泄介助
  • 栄養指導
  • 口腔機能改善
  • 機能訓練

など

このように、認知症デイサービスでは、衛生面のケアから専門的なリハビリに至るまで、幅広いケアが行われています。
また、認知症デイサービスの通所により、認知症の進行を緩やかにする効果が期待できます。

1人で抱え込まずに、認知症デイサービスの利用を検討してみてください。

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認知症デイサービスの特徴

認知症デイサービスの特徴を教える介護士

認知症デイサービスは、専門スタッフによる少人数でのケアが行われるのが特徴です。
一般的なデイサービスとどのような違いがあるのかみてみましょう。

少人数制

利用人数は12名までと制限があるので、スタッフ1人が担当する利用者人数が限定されます。
そのため、スタッフとのコミュニケーションが取りやすく、施設の生活に馴染みやすいといえるでしょう。

一般のデイサービスでは、決まったプログラムを達成できるよう導く方法がとられます。

しかし、認知症デイサービスでは、プログラムから離れて趣味や特技に取り組めるよう促すといった対応も可能になります。

また、作業や食事に時間がかかっても本人のペースを優先するなど、対応の柔軟性が高いのが特徴です。

少人数制であることから、それぞれのペースを尊重したサポートが期待できます。

高度な専門的知識

認知症に精通したスタッフが揃っているので、特化したサービスを受けることができます。
一般のデイサービスでトラブルになってしまう場面でも、認知症への理解により適切な対応がなされます。

認知症のメカニズムを意識した、専門性の高いレクリエーションが行われます。
たとえば、にぎやかで活気あるレクリエーションよりも、おだやかで心地よいレクリエーションが行われます。

認知症の特性が考慮されたプログラムが組まれているのが特徴です。

地域密着

慣れ親しんだ地域に通うので、安心して通所できます。
送迎中の座位保持に不安がある場合でも、移動距離が短いので負担が少なくて済みます。

また、通所中に救急搬送が必要な場合には、基本的には近隣の医療機関に向かうことになります。
心身の急変や災害などの緊急時にも、家族の移動負担が少なくて済むでしょう。

認知症デイサービスのメリット・デメリット

認知症デイサービスのメリット・デメリットについての図

認知症と診断されても、一般的なデイサービスに通所できます。
しかし、認知症特有の症状やトラブルに対して、手厚いサポートを期待できない場面があります。

認知症デイサービスでは、認知症を専門としたサポートが充実しています。
どのようなメリット・デメリットがあるのか知っておきましょう。

認知症デイサービスのメリット

認知症デイサービスに通所することのメリットは、主に介護者の心身疲労を緩和することや、本人の脳の活性化を促すことなどです。

どのようなメリットがあるのか具体的に解説します。

介護の負担軽減

日常生活の介護は、介護者への負担が大きいものです。
認知症デイサービスに通所している時間帯は介護者への負担が軽減されるでしょう。

また認知症デイサービスに通所することにより、介護者自身がスタッフや他の介護者と話す機会が増え、悩みを相談しやすくなります

コミュニケーションの機会

認知症になると、家族以外とのコミュニケーションの機会は自然と減ってしまいます。

認知症デイサービスに通所し、スタッフや利用者との関わりを持つことでコミュニケーション能力の維持・回復が促されます。

また、家族に言えない悩みを抱えている被介護者もいます。
認知症デイサービスでは認知症を専門とするスタッフが、悩みを上手に聞き出してくれます。

悩みを吐き出すことは、孤独感の緩和、憂うつ気分の軽減などに効果があるといわれています。

自信ややる気を引き出す

認知症デイサービスでは、スタッフがすべて世話をするわけではありません。
日常生活に必要な身辺を整える行動を、本人ができる限り行い、自信をつけていくことを大切にしています。
日常生活に必要な行動とは、食事・着替え・入浴・排泄などです。

生活能力の改善は余暇活動への意欲を引き出し、生活の質が低下するのを予防します。
また、食事づくりの段取りを考えたり、調理を一緒にしたりする取り組みを行う事業所もみられます。
認知症を抱えている人にとって、生活能力の維持・回復は大きな自信につながります。

本人が自信を取り戻して、生活能力があがることで介護者の負担軽減にもつながります

認知症デイサービスのデメリット

認知症デイサービスは、さまざまな工夫がなされた介護サービスです。
しかし、デメリットもいくつかあります。

居住地域以外の施設は利用できない

慣れ親しんだ地域にある施設に通所することは、本人にとっても家族にとっても魅力です。
しかし、地域密着型ゆえのデメリットとして、居住地域以外の施設が利用できないという点が挙げられます。

別地域に、本人の希望する条件が揃った施設があったとしても、申し込むことができません。
ただし、居住している市区町村の周辺エリアが申し込み対象になっている地域もあります。

市外の施設に希望がある場合、地域の福祉課などに詳細を確認してみましょう

ストレスを感じることもある

少人数制ゆえのストレスを感じることもあります。
もともと人との交流を嫌う場合には、スタッフとの会話が多いことや親しくなることが精神的な負担になる可能性があります。

特にスタッフとの相性が悪い場合、通所拒否の原因になります。

スタッフとの関係性が良くなかったり、他の利用者との距離を取りたかったりする場合には施設の職員に相談してみると良いでしょう。

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認知症デイサービスの費用

認知症デイサービスの費用を蓄える豚の貯金箱

認知症デイサービスの費用は、利用条件により異なります。

  • 事業所の種別
  • 要介護度
  • 利用時間

費用のうち、介護保険制度により1割の利用負担が必要です。
現役時代の収入により、2割負担または3割負担の場合があります。

単独型事業所を8時間前後利用した場合の負担費用例です。

介護サービス料

  • 要介護度による(1,000円前後~1,500円前後)

オプション費用

  • 入浴 50円前後
  • 機能訓練 40円前後
  • 栄養指導 200円前後
  • 口腔機能改善 150円前後
  • 昼食とおやつ代 実費で600円前後
  • おむつ台 100円前後

などの費用がかかります。
おおむねの目安としてください。

また、地域や年度により利用料金は異なります
市役所などに問い合わせると良いでしょう。

健達ねっとECサイト

認知症デイサービスの種類

認知症デイサービスの種類を教える介護士

認知症デイサービスには3種類あります。
種類により利用料が異なります。

費用負担額がもっとも高いのが単独型で、もっとも安いのが共用型です。

単独型

認知症対応型デイサービスとして単独で設置されているデイサービスです。

併設型

社会福祉施設に併設されている認知症デイサービスです。

共用型

認知症対応型共同生活介護施設などの食堂や居間を借りて行う認知症デイサービスです。

薬の使い方

認知症デイサービスの利用条件

認知症デイサービスを利用するにはいくつか条件があります。
基本的には次のような事項が条件です。

  • 居住地域の事業所を利用すること
  • 要介護または要支援の認定を受けていること
  • 認知症の診断がおりていること

このような条件がありますが、事業所により異なります。
生活の自立度に応じたサービスを実施している自治体もあります。

地域の保健センターや役所などに確認してみましょう。

認知症デイサービスの選び方の流れ

認知症デイサービスの選び方の流れを理解する高齢者

認知症デイサービスを選ぶときの流れを具体的に解説します。

情報収集

まずは、本人の希望を聞いてみましょう。

「自宅から近いなら、施設の設備が古くても良い」
「食事が好みでなくても雰囲気が良いところが好き」
「人との交流よりも、気持ちよく入浴できるところが希望」

など、本人の希望を整理します。

本人が自宅以外で過ごすことに消極的な場合には、ホームページやパンフレットなどで本人が好きそうな作業風景や食事写真などを一緒に見て、雰囲気を伝えてみます。

その後、自宅近辺に認知症デイサービスがあるかどうかインターネットでリサーチしましょう。

インターネットの利用が難しい場合には、保健センターに問い合わせてみましょう。
資料請求や問い合わせを行い、どのようなサービスがあるのかチェックします。

周囲との相談

介護サービスを利用するには、本人の希望を聞いたり周囲へ相談したりすることが大切です。
かかりつけ医や担当ケアマネージャーと面談をしたり、家族と相談したりしましょう。

事前に周囲に相談しておくことで、後悔のない介護サービスを受けることができます。
また、ケアマネージャーと面談する場合は、事前にインターネットやパンフレットでリサーチしておきましょう。

  • 自分はこのような施設が良いと思うが、評判はどうか?
  • 本人は交流の多い施設が良いみたいなので、どこの施設が合っているか?

このように、質問事項を整理していれば施設選択に役立つ有意義な面談となります。

下見

「契約したものの、期待していたサービスがなかった…」
「雰囲気が本人に合っていない」

などの後悔しないためにも下見は欠かせません。
下見には次のような方法があります。

見学会に参加する方法

見学会は他の参加者が持つ不安を共有でき、質問もしやすい雰囲気です。
見学会の後に、個人的に見学にいくこともできます。

本人と介護者が一緒に参加できるので、帰宅後に本人の気持ちを聞いてみましょう。

体験利用に申し込む方法

体験利用や季節イベントを実施している場合は、本人の状態をみて申し込むと良いです。
利用者とスタッフがどのようにコミュニケーションをとっているか、間近で見学できる機会です。

本人がメインで参加するので、何が楽しいと感じたか、嫌だと感じたかを整理しましょう。

個人的に見学する方法

個人的に電話などで予約をとり見学する方法です。
日常的な雰囲気を体験できます。

利用者の雰囲気やスタッフの対応、施設の雰囲気などを総合的に確認しておきましょう。

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認知症デイサービスで悪化したら?

認知症デイサービスで悪化したらどうするか考える高齢者

認知症デイサービスに通所することで、悪化しているようにみえることがあります。

しかし、認知症そのものが悪化している可能性は低いでしょう。
変化に混乱しやすいのは認知症の特徴です。

これまでの日常と違うことをして一時的に動作がフリーズしたり、混乱してパニックを起こしたりしていることがほとんどです。
通所回数が増えると次第に混乱は目立たなくなるでしょう。

一時的に様子がおかしいのか、明らかに認知症そのものが悪化しているのか、落ち着いて観察する必要があります。
また、本人が通所拒否をすることがあります。
その場合は

「慣れれば楽しくなってくるよ」
「嫌なことは嫌だといって良い場所」
「みんなあなたを受け入れてくれているからね」

など安心材料となる言葉がけをしてみましょう。
いつもと違うことに混乱しやすい認知症の人にとって、何より大切なのは「慣れる」ということです。

はじめて様子がおかしいと感じたときや、どうしたら良いかわからない場合は、遠慮せず施設のスタッフに相談してみてください。

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認知症デイサービスのまとめ

認知症デイサービスのまとめを聞く高齢者

今回は認知症デイケアサービスについて解説しました。
以下に本記事の要点をまとめます。

  • 認知症デイサービスでは、認知症の症状に精通したスタッフがサポートしてくれる点が、一般デイサービスと異なる
  • 認知症デイサービスは、認知症に対応したプログラムやリハビリが少人数制で行われるのが特徴
  • 認知症デイサービスに通うことにはメリットとデメリットの両方がある
  • 利用費用の負担割合は1割、食費などは実費が必要
  • 認知症デイサービスを行う事業所には、単独型・併設型・共用型がある
  • 認知症デイサービスの利用には居住地域や要介護認定などの条件がある
  • 通所先の選び方は、情報集めから始めて、見学会などで実際に体験すると良い
  • 認知症デイサービスに通って悪化した場合には、スタッフに相談すると良い

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
  • 食事管理
  • 栄養提供
  • 福祉用具販売
  • 障がい者雇用

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