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健達ねっと>健康お役立ち記事>栄養>ビタミンEと生理の関係って?おすすめの摂り方も紹介!

ビタミンEと生理の関係って?おすすめの摂り方も紹介!

一般的にビタミンEは酸化防止や美容に効果があることは知られています。
しかし、女性のホルモンとビタミンEとの関係についてはあまり知られていません。
体内でのビタミンEが女性ホルモン、特に生理や更年期障害に対しどのように影響するのか気になると思います。

今回は、女性ホルモンの視点から、ビタミンEについて次の項目を中心に解説します。

  • 体内におけるビタミンEの働き
  • ビタミンEと生理の関係
  • ビタミンEの基準量と欠乏・過剰摂取について

ビタミンEと女性ホルモンの関係について学び、健康的な女性ライフを送れる内容をまとめています。
ぜひ、最後までお読みいただき、参考にしてください。

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ビタミンEとは?

ビタミンEを含む食材

ビタミンEとは脂溶性ビタミンの一つで、元々不妊を予防するビタミンとして発見されました。

ビタミンEは別名トコフェロールと言います。
ギリシャ語が語源と言われており、Tocos=子供を産む、Phero=力を与える、といった意味が含まれています。

ビタミン群の中でも抗酸化作用に優れており、主に活性酸素を防ぐ効果があり、老化や生活習慣病を予防できます。
そのため「若返りのビタミン」と称されることがあります。

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ビタミンEの働き

前述のとおり、ビタミンEは体内に取り込まれると、主に活性酸素から体を守る働きをします。
具体的には次のような効果があります。

体内の脂肪酸化を防止する

人間の細胞の多くは細胞膜に包まれており、核や遺伝子など細胞内の機能を保護する役割があります。
その細胞膜を構成する物質の一つに、細胞の弾力性に関連する不飽和脂肪酸があります。

活性酸素は本来体の外敵から身をまもる役割がありますが、過剰に増えることで不飽和脂肪酸に影響を及ぼします。
不飽和脂肪酸が脂肪酸化されると、細胞膜が維持できなくなり細胞自体が破壊・死滅してしまいます。
その結果、老化現象を引き起こしたり、動脈硬化など様々な病気が発症するリスクが高まります。

ビタミンEが過剰に増えた活性酸素と積極的に結びつくことで、不飽和脂肪酸の脂肪酸化が減少します。

細胞が保護されることで、老化や生活習慣病防止に役立ちます。

血液の流れを良くする

健康な血管の細胞は柔軟性に富んでおり、血流の増減にも柔軟に対応します。
しかし前述の活性酸素が影響し、過酸化脂質が増加すると動脈硬化につながります。

また動脈硬化した血管にLDL(悪玉コレステロール)が付着すると血栓が生じやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞など重篤な病気になるリスクが高まります。

ビタミンEが過酸化脂質を抑えることで血管内を健康に保ち、動脈硬化を予防することで血液の流れを良くできます。
また、ビタミンEはHDL(善玉コレステロール)に働きかけ、LDLを減少させることで血栓のリスクを減少させる役割もあります。

ホルモンや神経を調節する

人間の脳には脳下垂体という、ホルモン分泌をコントロールする場所があります。
血糖値をコントロールする副腎皮質刺激ホルモン、体の発育や新陳代謝を促す甲状腺刺激ホルモン、女性ホルモンの分泌に働きかける黄体刺激ホルモンです。

ビタミンEが脳下垂体に作用することで下垂体から分泌されるホルモンを一定に保つ役割があり、糖尿病の予防や正常発達、生理の安定など様々な役割を担います。
また、ビタミンEは自律神経にも作用し、神経の働きをコントロールすることで血圧や感情を安定させることもできます。

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ビタミンEと生理の関係について

前述しましたが、ビタミンEは女性ホルモン、特に黄体刺激ホルモンの調整に重要な役割を担います。

黄体刺激ホルモンによって調整される黄体ホルモン(プロゲステロン)は、妊娠を準備させるホルモンと言われています。
子宮内膜や子宮筋を安定させたり、乳腺の発育、基礎体温を上昇させる役割があります。

また、食欲増進、体内の水分量の調整、眠気の誘発、感情コントロールにも作用します。

ビタミンEは、黄体刺激ホルモンを調整することで、女性の生理周期におけるプロゲステロンの量を調整し、安全に妊娠できる体をつくること、また生理不順や生理中のストレスなどを改善させる働きがあります。

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ビタミンEは生理を早める?生理が遅れる?

ビタミンEを摂取すると生理が早くなる、といわれることがあります。
反対に、ビタミンEの摂取によって生理が遅れたという意見も聞かれます。

結論からいうと、ビタミンEには生理周期を正常に整える効果があります。
そのため、生理不順によって生理周期が長くなっている方であれば、ビタミンEの摂取によって生理が早くなる可能性があります。

一方、もともと生理周期が短い方は、ビタミンEを摂ることで生理が遅れやすくなります。
それではなぜ、ビタミンEには生理周期を整える効果があるのでしょうか。

答えは、「黄体刺激ホルモン」の分泌量を整えるためです。
黄体刺激ホルモンとは、女性ホルモンの1種である「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌を促します。

プロゲステロンとは、妊娠に備えて身体を作りかえるホルモンです。
具体的には子宮膜を厚くしたり、乳腺を発達させたりします。

プロゲステロンの分泌が異常になると、月経不順が起こりやすくなります。
月経不順とは、生理周期が25~38日にあてはまらなくなることです。

ビタミンEは黄体刺激ホルモンを調節することで、間接的にプロゲステロンの分泌をコントロールします。

結果、生理周期が25~38日のリズムを取り戻しやすくなるため、月経不順気味の方は生理が早くなったり、遅くなったりするおそれがあります。

なお、ビタミンEの効果はピルなどの医薬品と比べるとマイルドです。
生理を早めたいからといってビタミンEを大量に摂取しても、必ず生理が早まるわけではありません。

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ビタミンEの基準量

ここではビタミンEの一日の摂取基準量について説明します。
ビタミンEの食事摂取基準(㎎/日)

性別男性女性
年齢等目安量耐容上限量目安量耐容上限量
0~5(月)3.03.0
6~11(月)4.04.0
1~2(歳)3.01503.0150
3~5(歳)4.02004.0200
6~7(歳)5.03005.0300
8~9(歳)5.03505.0350
10~11(歳)5.54505.5450
12~14(歳)6.56506.0600
15~17(歳)7.07505.5650
18~29(歳)6.08505.0650
30~49(歳)6.09005.5700
50~64(歳)7.08506.0700
65~74(歳)7.08506.5650
75以上(歳)6.57506.5650
妊婦6.5
授乳婦7.0

※α-トコフェロールについて算定した。α-トコフェロール以外のビタミンEは含んでいない。

参照:日本人の食事摂取基準(2020年版)

薬の使い方

ビタミンEの欠乏症と過剰症

抗酸化作用があり体に不可欠なビタミンEですが、不足したり過剰に摂取すると身体に悪影響を及ぼします。
具体的な症状は次の通りです。

欠乏症

ビタミンEの欠乏症について解説していきます。

過酸化脂質の増加

ビタミンEが活性酸素に対し十分に対応できないことで過酸化脂質が増加します。

その結果、老化現象やシミができたり、動脈硬化を含む生活習慣病のリスクが高まります。

ホルモンバランスの乱れ

下垂体への働きが弱まることで、ホルモン分泌に影響を及ぼします。

具体的には糖尿病のリスクの増加、生殖機能が衰えることで生理不順や不妊のリスクに繋がります。

また、更年期障害を引き起こしやすくなり、自律神経失調症を誘発する恐れがあります。

血管に関連した症状

血管の弾力性が失われることで動脈硬化のリスクが高まります。
その結果、血流が低下し、肩こりや頭痛、関節痛や冷えなどの症状が現れやすくなります。

また血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。

溶血性貧血

ビタミンEが不足すると血液内の赤血球の寿命が短くなり容易に赤血球が破壊されます。

その結果、体中に酸素の運搬がうまく行われないため、息切れやめまいが生じやすくなります。

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過剰症

続いて、ビタミンEを過剰に摂取した場合の過剰症について解説します。

出血リスクの上昇

ビタミンE含有のサプリメントなどを過剰摂取すると血液がサラサラになりすぎるため出血のリスクが上昇します。

骨粗しょう症

人間の骨は定期的に細胞の作成や破壊を繰り返すことで健康的な骨格が維持されます。

しかしビタミンEを過剰摂取すると骨の破壊を誘発する破骨細胞が巨大化し、骨の細胞が減少、骨粗しょう症のリスクが高まります。

ビタミンEのおすすめの摂り方

ビタミンEと同じくビタミンAやビタミンCは抗酸化作用に優れています。
ビタミンAやビタミンCは酸化されたビタミンEを元に戻す働きもあり、抗酸化作用の相乗効果が期待できます。

またビタミンEは植物油に多く含まれていることや、ビタミンAと同じく脂溶性ビタミンのため、油との相性は抜群です。
油と混ぜることでビタミンの吸収力が高まるため、油料理から摂取することをおすすめします。

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ビタミンEを多く含んでいる食品

ビタミンEを含む食材

ビタミンEは様々な食品に含まれていますが、特にアーモンドなどの種実類や植物油に多く含まれています。
また、うなぎなど魚介類や、赤ピーマンやかぼちゃなどの野菜類にも含まれています。

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ビタミンEの摂取を心がけたい人

ビタミンEが必要な人は次の通りです。

  • 喫煙者:たばこによる血管への負担を軽減するため
  • スポーツ選手:激しい運動による活性酸素増加を予防するため
  • 更年期障害や生理不順:女性ホルモンバランスを改善するため
  • 妊娠中:普段より多くビタミンEが必要のため

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生理不順の人はどれくらい?

女性の約2割の人は、何らかの生理不順があると言われています。
特に25歳未満の女性では4人に1人が生理不順をきたしています。

しかし、生理不順に対し産婦人科に受診した人は3割にも満たず、半数以上の人が何も対応しなかったと返答しています。
つまり、生理不順に気づいているが、安易にとらえている、またはどのように対応すればいいかわからなかった可能性があります。

生理不順はビタミンE不足からみられる可能性があり、将来不妊や婦人科の病気につながる場合があります。

生理不順に気づいた人は、できるだけ産婦人科に受診すること、また上述のようにビタミンEを多く含む食品やおすすめの摂り方を参考に自分の食生活を見直すことも重要です。

参考:働く女性の健康に関する実態調査結果

ビタミンEと生理のまとめ

この記事では、ビタミンEと生理の関係について、基本的な知識をお伝えしました。
以下でこの記事で紹介したことについてまとめます。

  • ビタミンEは老化予防やホルモン分泌の安定、血管を健康的に保つ役割がある
  • 生理を安定させる目的の下垂体から分泌されるホルモンとビタミンEは強い関係がある
  • ビタミンEの基準量は年齢や妊娠等により異なり、欠乏や過剰摂取は健康を害する可能性がある

ビタミンEを適切に摂取し、健康的な女性ライフにお役立ていただけたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
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