ビタミンDは健康維持に重要な栄養素であるにもかかわらず、多くの方が不足しています。
ビタミンDの補給にはサプリメントという方法もあります。
しかし過剰摂取になった場合、健康に害はないのでしょうか?
本記事では、ビタミンDの過剰摂取について、以下の点を中心にご紹介します。
- ビタミンDの1日摂取目安量
- ビタミンD不足の症状
- ビタミンDの過剰摂取による悪影響
ビタミンDの過剰摂取について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ビタミンDの特徴と働き
ビタミンDは脂溶性ビタミンの一種です。
D2からD7までの6種類があり、とくに人体に重要なのがビタミンD2とD3です。
ビタミンD2およびD3の主な働きは、骨形成のサポートです。
骨の原料となるカルシウム・リンの吸収を促進することで、骨づくりをサポートしています。
ビタミンDにはそのほかにもさまざまな働きがあります。
代表的な働きは以下の通りです。
- カルシウム・リンの吸収促進
- 骨の形成・成長のサポート
- 免疫機能の調節
- がん・生活習慣病の予防
ビタミンDの摂取には、主に2つの方法があります。
1つ目は、ビタミンDが豊富な食品やサプリメントなどからの摂取です。
2つ目は、日光浴です。
ビタミンDは皮膚に紫外線を浴びると、体内で合成されます。
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ビタミンDの必要摂取量は?
ビタミンDの必要摂取量は年齢や性別によって異なります。
厚生労働省の発表をもとに、1日の摂取目安量を以下にまとめました。
年齢 | 男性 | 女性 | ||
目安量 | 耐容上限量 | 目安量 | 耐容上限量 | |
0~11カ月 | 5.0 | 25 | 5.0 | 25 |
1~2歳 | 3.0 | 20 | 3.5 | 20 |
3~5歳 | 3.5 | 30 | 4.0 | 30 |
6~7歳 | 4.5 | 30 | 5.0 | 30 |
8~9歳 | 5.0 | 40 | 6.0 | 40 |
10~11歳 | 6.5 | 60 | 8.0 | 60 |
12~14歳 | 8.0 | 80 | 9.5 | 80 |
15~17歳 | 9.0 | 90 | 8.5 | 90 |
18歳以上 | 8.5 | 100 | 8.5 | 100 |
妊婦 | 8.5 | – | ||
授乳婦 | 8.5 | – |
出典:厚生労働省【日本人の食事摂取基準(2020 年版)】
成人は、1日につき8.5μgのビタミンD摂取が推奨されています。
しかし厚生労働省の調査によると、日本人の多くが1日の摂取目安量を達成できていません。
【1日あたりのビタミンDの平均摂取量】
年齢 | 男性(μg) | 女性(μg) |
1~6歳 | 4.1 | 3.4 |
7~14歳 | 5.6 | 5.8 |
15~19歳 | 5.9 | 5.3 |
20~29歳 | 5.9 | 4.6 |
30~39歳 | 5.5 | 4.9 |
40~49歳 | 6.4 | 5.3 |
50~59歳 | 6.8 | 5.4 |
60~69歳 | 7.9 | 7.1 |
70~79歳 | 10.9 | 9.0 |
80歳以上 | 8.6 | 7.4 |
ビタミンD不足は、骨形成や骨格の発達に支障が出ることがあります。
過剰摂取には注意しなければなりませんが、同時に摂取量不足にならないための工夫も必要です。
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ビタミンDを多く含む食品
ビタミンDが豊富なのは魚類・卵・牛乳などの動物性食品です。
代表的な動物性食品と100g当たりの含有量は以下の通りです。
【ビタミンDが豊富な動物性食品】
食品 | 可食部100g当たりの含有量(μg) |
鮭(からふとます・焼き) | 31.0 |
そうだがつお(生) | 22.0 |
あんきも(生) | 110.0 |
ぶり(焼き) | 5.4 |
牛乳 | 0.3 |
卵黄(生) | 12.0 |
出典:文部科学省【食品成分データベース】
ビタミンDはキノコ類などの植物性食品にも含まれます。
ただし、植物性食品といっても緑黄色野菜や葉物類にはほとんど含まれていません。
植物性食品からビタミンDを摂取したい場合は、キノコ類を多めに食べるようにしましょう。
【ビタミンDが豊富な植物性食品】
食品 | 可食部100g当たりの含有量(μg) |
乾ししいたけ | 17.0 |
生しいたけ | 0.4 |
きくらげ(乾) | 85.0 |
エリンギ(生) | 1.2 |
ぶなしめじ(生) | 0.5 |
出典:文部科学省【食品成分データベース】
日光を浴びても過剰摂取にはならない?
ビタミンDは、日光を浴びることで体内でも合成されます。
それでは、長時間日光を浴びると過剰摂取につながるのでしょうか。
答えはNOです。
人体には、ビタミンDの合成量を調節する機能があります。
たとえ日光にあたりすぎたとしても、健康被害を招くほど過剰にビタミンDが合成されることはありません。
よって、昼間の屋外での活動時間が長い方でも、ビタミンDの過剰摂取の心配は無用です。
ただし、長時間の日光浴は別のリスクを上昇させることがあります。
たとえば日焼けや皮膚がんなどです。
ビタミンDを合成するには、日光を顔や手足に短時間あてる程度で十分です。
具体的には、紫外線が多い正午ごろ、30分から1時間程度の日光浴を行いましょう。
なお、窓越しの日光浴や、日焼け止め・長袖を使用しての日光浴では、ビタミンDが十分に合成されないことがあります。
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ビタミンDが不足するとどうなる?
ビタミンD不足による代表的な症状は、骨の異常です。
たとえば以下のような疾患があります。
- 骨軟化症
- くる病
- 骨粗しょう症
骨軟化症とくる病は、骨が柔らかくなる疾患です。
成人の場合は骨軟化症、小児ではくる病と呼ばれます。
骨粗しょう症は、骨の中がスカスカになる状態です。
骨がもろくなるため、骨折などのリスクが高まります。
いずれも原因は、ビタミンD不足によるカルシウム・リン不足です。
ビタミンDは、カルシウム・リンの吸収を促すことで、骨の石灰化をサポートする役割があります。
石灰化とは、骨が固く丈夫になる仕組みのことです。
骨が正常に石灰化するには、十分なカルシウムやリンが必要です。
ビタミンDが不足するとカルシウムの吸収が十分に行われないため、骨の石灰化に支障が出ます。
結果、骨が柔らかくなったり、中がスカスカになったりします。
骨組織が弱くなるために、骨折や変形が起こりやすくなります。
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ビタミンDの過剰摂取はどのくらいから?
ビタミンDの過剰摂取は健康被害を招くおそれがあります。
それでは、具体的にどれくらいの量を摂取すると過剰摂取になるのでしょうか。
米国がん国立研究所のデータによると、9歳以上の方は1日100μg以上の摂取で健康への悪影響のリスクが高まります。
なお、ビタミンDの過剰摂取が起こりやすいのはサプリメントなどを利用した場合です。
日光浴や通常の食事からの過剰摂取が起こることはほとんどありません。
ビタミンDを過剰摂取するとどうなるの?
ビタミンDを過剰摂取すると、さまざまな健康被害のリスクが上昇します。
代表的な健康被害を3つ紹介します。
嘔吐、食欲不振
ビタミンDを過剰摂取すると、消化器官に障害を招きやすくなります。
具体的な症状には嘔吐・食欲不振のほか、下痢・便秘などがあります。
ビタミンDの過剰摂取による消化器官の不調は、「高カルシウム血症」の初期症状としてあらわれることが一般的です。
高カルシウム血症とは、血中のカルシウム濃度が高すぎる状態です。
ビタミンDの過剰摂取のほか、がんなどによって引き起こされることもあります。
消化器官の不調のほかには、以下のような症状があらわれます。
倦怠感 | イライラ | 錯乱 |
口が乾く | 多飲多尿 | 昏睡 |
放置すると命を落とすことも少なくありません。
重篤化を防ぐには、初期段階で適切な処置を行うことが大切です。
もし心当たりのない吐き気・食欲不振などが続く場合は、ビタミンDの過剰摂取による高カルシウム血症を疑い、早期に受診するようにしましょう。
軟組織の石灰化
軟組織とは、人体のうち骨・臓器を除いた組織のことです。
たとえば皮膚・粘膜・筋肉・脂肪・血管などが軟組織にあたります。
ビタミンDの過剰摂取は、カルシウムの血中濃度を高めることで軟組織を石灰化させるおそれがあります。
本来やわらかいはずの組織が固くなるため、身体にはさまざまな障がいが起こります。
たとえば、血管の石灰化は動脈硬化のリスクを上昇させます。
血管が石灰化することで伸縮性を失い、固く脆くなってしまうためです。
腎臓や筋肉へのカルシウムの沈着
血中のカルシウム量が増えた結果、腎臓や筋肉に障がいを招くこともあります。
血液中に余ったカルシウムが、腎臓や筋肉に蓄積するためです。
カルシウムが沈着した組織は石灰化し、機能低下や壊死などに至ります。
とくに影響を受けやすいのが腎臓です。
腎臓にカルシウムが蓄積すると、尿路結石や慢性腎不全のリスクが高まります。
筋肉に蓄積すると、関節が動きにくくなる症状や、筋肉痛などの症状があらわれます。
ちなみに、正常な骨組織以外にカルシウムが沈着する症状は「異所性石灰化」と呼ばれます。
異所性石灰化による腎不全は、高カルシウム血症が原因で起こることもしばしばです。
ビタミンDは健康維持に重要な栄養素であるにもかかわらず、多くの方が不足しています。ビタミンDの補給にはサプリメントという方法もあります。しかし過剰摂取になった場合、健康に害はないのでしょうか?本記事では、ビタミンDの過剰[…]
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過剰摂取したビタミンDはすぐ排出されるの?
ビタミンDは比較的体外に排出されにくい栄養素です。
理由は、ビタミンDが脂溶性であるためです。
脂溶性とは、油脂に溶けやすく水に溶けにくい性質です。
すなわち、ビタミンDは体内の脂と混ざりやすく、一方で尿には溶けにくい栄養素です。
尿での効率的な排泄は難しいため、ビタミンDは過剰摂取すればするほど体内に蓄積されるおそれがあります。
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ビタミンDの過剰摂取になるリスクは?
自然食品や日光浴からの摂取であれば、ビタミンDを過剰摂取することはほとんどありません。
実際に、日本人の多くはビタミンDの摂取量が足りていません。
心配すべきなのは、過剰摂取よりもむしろビタミンD不足です。
ただし、ビタミンDをサプリメントで摂取している方は過剰摂取に注意しましょう。
サプリメントは、自然食品と比べて一度に多量のビタミンDを摂取できるためです。
服用量などを誤ると、ビタミンDの摂りすぎにつながるおそれがあります。
ビタミンDのサプリメントを服用する場合は、事前に医師など医療従事者へ相談するようにしましょう。
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ビタミンDのまとめ
ここまでビタミンDの過剰摂取についてお伝えしてきました。
ビタミンDの過剰摂取の要点を以下にまとめます。
- 成人の場合、ビタミンDは1日につき8.5μg~100μgの摂取が必要
- ビタミンDが不足すると、骨軟化症や骨粗しょう症などのリスクが高まる
- ビタミンDの過剰摂取は消化器官の不調や骨組織の異常、腎不全などの健康被害を招くことがある
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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