「ビタミンDとセロトニンはどんな関係があるの?」「ビタミンDとセロトニンはどのようにとったら良いの?」とビタミンDとセロトニンについて知りたいことがある人が多数いらっしゃると思います。
ビタミンDは、カルシウムやリンなどミネラルの吸収を促進する働きがある栄養素です。
セロトニンは、脳を活発に働かせる神経伝達物質のひとつで、精神を安定させます。
この2つにはどのような共通点があるのでしょうか。
そこで今回は、ビタミンDとセロトニンの働きについてご紹介します。
- ビタミンDの働き
- セロトニンの働き
- ビタミンDの摂取方法
- ビタミンDとセロトニンを同時にとれる効果的な日光浴
ぜひ、最後までご覧ください。
ビタミンDやセロトニン不足にならない健康づくりの参考にしてください。
スポンサーリンク
ビタミンDの働きとは
ビタミンDはカルシフェロールとも呼ばれ、カルシウムやリンの吸収を促進し健康な骨づくりに欠かせない脂溶性ビタミンの1つです。
ビタミンDは肝臓と腎臓を経て活性型ビタミンDに変化し、体内の機能性タンパク質の働きを活性化させ、さまざまな働きをしています。
ビタミンDには主に4つの働きがあります。
- 正常な骨格と歯の発育促進を維持する
- 小腸でのカルシウムとリンの腸管吸収を促進する
- 血中カルシウム濃度を一定に保ち神経伝達や筋肉の収縮などを正常に維持する
- 遺伝子の働きを調節する
ビタミンDは食品やサプリメントから摂ることもできますが、紫外線を浴びると皮膚でもつくられることから、別名「日光ホルモン」ともいわれています。
ビタミンDは日光浴によって1日に必要な量の半分以上を補うことができるといわれています。
厚生労働省の「令和元年国民健康・栄養調査」によると、ビタミンDの平均摂取量は20歳以上の男性で7.9㎍、女性で6.6㎍であり、摂取目安量の8.5㎍を下回っており、日本人は潜在的にビタミンD不足の傾向にあるといわれています。
その理由の1つとして考えられているのが、日本人の美白を意識しての日焼け対策にあるといわれています。
紫外線の悪影響を恐れて、日焼け止めを塗ったり、日傘をさしたり、夏でも手袋を着用することにより、日光浴不足によるビタミンD不足と考えられています。
ビタミンdは丈夫な骨づくりに欠かせない栄養です。日本人には不足しやすい栄養素ですが、かといって摂りすぎても身体によくないことをご存知ですか。本記事ではビタミンdについて、以下の点を中心にご紹介します。 ビタミンdが不足すると骨粗し[…]
スポンサーリンク
セロトニンの働きとは
セロトニンは別名5-ヒドロキシトリプタミンとも呼ばれ、必須アミノ酸トリプトファンから生合成される脳内の神経伝達物質の1つです。
視床下部や大脳基底核・延髄核などに分布しています。
神経伝達物質であるドパミン・ノルアドレナリンを刺激し、精神を安定させます。
セロトニンは日光浴や適度な運動、バランスの良い食事をとることで増やすことができます。
セロトニンが増えることで、ストレス発散や集中力アップ、気持ちが明るくなるなどの効果が期待できることから、別名「幸せホルモン」ともいわれています。
セロトニンが不足すると、攻撃性が高まったり、慢性的なストレスや疲労、不眠、意欲低下、協調性の欠如、不安、うつ、パニックなどの症状がみられることもあります。
近年、セロトニンが低下する原因の1つに女性ホルモンの分泌減少が関係していることが判明し、更年期障害にも関与していることが知られてきています。
タンパク質について筋肉づくりや維持の為に、タンパク質を凝縮したプロテインを摂取する方も多いでしょう。しかし、タンパク質の特徴や過不足などを知らないと、健康のためのタンパク質摂取が逆効果になってしまうことがあることをご存じでしょうか。[…]
ビタミンDを摂取するには?
ビタミンDはどのように摂取したら良いのでしょうか?
ビタミンDが豊富に含まれている食べものやサプリメントについて詳しく見てみましょう。
食べものから摂取する
ビタミンDはしらす干しやいくら、紅鮭など魚類に多く、その他肉類や卵類、乳製品やきのこ類に含まれており、野菜には含まれていない栄養素になります。
ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、脂質を含む動物性食品から摂取すると吸収しやすいです。
また、きのこ類でも炒めものや揚げものなど油と一緒に調理したものを摂取することで吸収率が上がります。
サプリメントから摂取する
ビタミンDが含まれているサプリメントにはビタミンDのみのものから、他のビタミンも含まれたマルチビタミンまでさまざまなものが販売されています。
サプリメントに使われているビタミンDには、D2(エルゴカルシフェロール)とD3(コレカルシフェロール)の2種類があります。
いずれも血中のビタミンDを増加させる作用があります。
ビタミンDとセロトニンを同時に得るには?
ビタミンDとセロトニンを同時に効果的に得るには、日光浴が適しています。
日光浴はどれくらいの頻度でどのような時間帯に行えば良いのでしょうか?
季節ごとに詳しく見てみましょう。
春・夏の日光浴
春・夏は午後からは紫外線量が増える時間帯になるため、正午前後に15分程度を目安に行うと良いでしょう。
肌が赤くなるまでの日光浴は浴びすぎになります。
熱中症に十分注意しながら、日陰での日光浴でも効果はあります。
個人差もありますが、日焼けしやすい方は短時間からはじめるようにしましょう。
秋・冬の日光浴
秋・冬は紫外線が少ないため、春・夏よりもビタミン生成が難しくなります。
日中に春・夏よりも長く30分程度を目安に行うと良いでしょう。
日光浴での注意点
日焼け止めを塗ると、ビタミンDの生成はされにくくなります。
どうしても塗りたい方はビタミンD合成に必要な紫外線のみを通す日焼け止め(solarD)もあるので、検討してみると良いでしょう。
ビタミンDの生成には紫外線のUVB波の約290〜310nmの波長が必要です。
日当たりが良い窓際でも紫外線カットの窓ガラス越しでは紫外線がブロックされてしまうため、ビタミンDは生成されません。
季節に応じて、外に出て15〜30分程度の日光浴をおすすめします。
太陽の光を浴びて病気を予防しよう!
ビタミンDやセロトニンが不足するとどのような症状がみられるのでしょうか?
それぞれについて詳しく見てみましょう。
ビタミンD不足
ビタミンDが不足すると健康な骨を作れなくなってしまいます。
骨や軟骨の強度が不十分な組織が増えることにより、骨折や痛みを引き起こしてしまう病気(子どもでは「くる病」、大人では「骨軟化症」)もあります。
また、子どもの場合は身長が伸びなくなってしまうこともあります。
さらに、高齢者の場合はビタミンD不足が長期にわたると骨密度が低下し、骨折しやすくなる骨粗鬆症になってしまうこともあります。
他にも免疫力の低下による感染症へのリスクやアレルギー疾患などがみられることもあります。
セロトニン不足
セロトニンが不足すると攻撃性が高まったり、慢性的なストレスや疲労、不眠、意欲低下、協調性の欠如、不安、うつ、パニックなどの症状がみられることがあります。
近年、セロトニンが低下する原因の1つに女性ホルモンの分泌減少が関係していることが判明し、更年期障害にも関与していることが知られてきています。
また、セロトニン不足により、脳内でメラトニンが減少し、睡眠の質が落ちたり、慢性的な睡眠不足になることもあります。
毎日の15〜30分程度の効果的な日光浴が、ビタミンDやセロトニンを生成してくれるとともに、こころを健康にしてくれる効果もあります。
天気の良い日には、気分転換にもなる日光浴をする機会をつくってみましょう。
ビタミンDとセロトニンの関係まとめ
ここまで、ビタミンDとセロトニンの働きについてやビタミンDの摂取方法、ビタミンDとセロトニンを効果的にとれる日光浴などを中心にお伝えしてきました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。
- ビタミンDはカルシウムやリンの吸収を促進し健康な骨づくりや発育促進を担っている
- セロトニンは他の神経伝達物質を刺激し、精神を安定させる働きがある
- ビタミンDの摂取方法は魚類、肉類や卵類、乳製品やきのこ類などの食品やサプリメントなどがある
- ビタミンDとセロトニンを同時にとれる方法には日光浴がある
少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。