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制限食にはどんな種類があるの?制限食が必要な病気は何?

年齢を重ねていくと徐々に病院や診療所のお世話になる機会が増え、自身の健康に気を付ける必要がでてきます。
食事内容の改善や見直しをすることで、生活習慣病の予防につながります。

食事内容を改善する手助けとなるものに、制限食というものがあります。

今回は、いつもの食生活を見直したい方に向けてカロリーや塩分を調整した制限食について以下の点を中心にご紹介します。

  • 制限食の役割
  • 制限食の種類について
  • 制限食が必要となる病気

制限食について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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制限食とは

制限食とは個人の健康状態、病気の状態に合わせてカロリーや塩分などを制限する食事を指します。

ご自身でカロリーや塩分を細かく調整することは大変な手間が掛かり、継続することが難しくなってしまいます。
そのため、制限食の配食サービスも充実しています。

また、病院などの医療機関では入院している患者さんの病態に合わせて一般治療食、特別治療食という名前で提供しています。

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制限食の種類

制限食にはさまざまな種類があり、病態に合ったものを選ぶ必要があります。
持病をお持ちの場合は、かかりつけ医に相談のうえで制限食を決めると良いでしょう。

塩分制限食

塩分制限食とは1日の塩分摂取量を6g未満に抑えた食事になります。

塩気が少なくなると味気なくなるので、出汁の風味を生かしたり、生姜などの薬味の香りを生かして満足感を演出します。
また、味噌汁など塩分が多いものは塩気を減らさず提供する量を減らすことで、味を楽しみつつ塩分を制限する場合もあります。

脂質制限食

脂質制限食とは、食事に含まれる脂質をコントロールして提供される食事になります。
例えば、淡白な魚や脂肪の少ない肉、低脂肪食品などを用いて食事メニューが組まれることが多いです。

具体的には、コレステロール量を300㎎以下に制限したり、アルコールが制限されることもあります。

糖質制限食

糖質制限食とは、糖質を多く含む主食をコントロールして提供される食事になります。

糖質を多く含む米や小麦を制限して、そのかわりにタンパク質や脂質を多く摂取する食事になります。
糖質の摂取を減らすことで、身体にダメージとなる血糖値の急激な上昇を抑えることができます。

カロリー制限食

カロリー制限食とは、個人の性別や活動量などに合わせて1日に摂取するカロリーをコントロールする食事になります。
自己流でカロリーを抑えるために食事では栄養が偏ることがあるので、栄養バランスに気を付けて食事内容を決めると良いでしょう。

外食する場合もラーメンやカレーなど一品料理では栄養バランスが偏るので、定食を選ぶとカロリー制限しつつバランスを整えやすいです。

カリウム制限食

カリウム制限食とは、カリウムの代謝が困難になった方に提供される食事になります。

1日のカリウム摂取量を1500㎎以下に制限する必要があり、カリウムの多い食品にも気を配ることになります。
カリウムは細胞中に存在する栄養素なので、肉、野菜、くだものなどいろいろな食品に含まれています。

カリウムは水溶性なので調理する際に湯でこぼしたり、水にさらすことでカリウムを少なくすることができます。

たんぱく質制限食

たんぱく質制限食とは、腎臓病などでたんぱく質を多く代謝できない方に提供される食事になります。

たんぱく質は肉や魚以外に、主食にも含まれています。
そのため、たんぱく質制限食では米や小麦からたんぱく質を取り除いた調整食品を使うと便利です。

また、たんぱく質が摂取できないことで生じるエネルギー不足を補うため、糖質や脂質を多く含む食品を摂取することもあります。

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制限食が必要な主な病気

医者 仕事

患っている病気や年齢、普段の食生活などによって制限食の必要性が異なります。
ここでは、制限食が必要となる主な病気について紹介してまいります。

糖尿病

糖尿病は、血中の糖をコントロールできずに身体にダメージを与えてしまう病気です。
そのため、血中の糖が増えすぎないように食事から摂取する糖質をコントロールする必要があります。

糖質制限食やカロリー制限食によって、糖質を制限して急激な血糖値上昇を抑えます。

高血圧

高血圧は、収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上になっている状態です。

血圧が高い状態では、血管に大きなストレスが掛かってしまい、血管の破裂や動脈瘤が生じる可能性があります。
そのため、血液中に水分を引き込む作用がある塩分を制限する食事が効果的です。

しかし、塩分制限によって血圧がコントロールできるのは塩分感受性が高い人だけという論文もあります。

脂質異常症

脂質異常症とは、LDLコレステロールまたは中性脂肪の値が基準値から外れた状態を指します。
脂質異常症になることによって、動脈硬化が促進されます。

脂質異常症では、食事から摂取する脂質やアルコールを制限する脂質制限食が効果的とされています。

腎臓病

腎臓病では、んぱく質やカリウムをうまく代謝できなくなってしまいます。
たんぱく質やカリウムが多いと、身体に悪影響を与えます。

そのため、たんぱく質を抑えたたんぱく質制限食やカロリー制限食、カリウム制限食が用いられることが多いです。

がん

がんは何らかの影響で異常細胞が増えてしまい、身体に様々な悪影響を与える状態です。

塩分摂取量が多くなると胃がんになりやすいため、塩分制限食を取ることでがん予防に繋がります。

制限食の必要性

私たちは、歳を重ねるごとに老化が進み、いろいろな病気に掛かりやすくなっていきます。
65歳を超えてくると、定期的な通院や薬の服用などが必要になる方も多いと思います。

病気を促進させないためにも、病気を予防するためにも正しい食生活がとても大切になります。

若い時と同じような、こってりしたラーメンや塩辛い食事では、糖尿病や高血圧など生活習慣病に掛かることになるでしょう。
そのため、制限食のように食事バランスに気を付けておくことで、生活習慣病の予防につながります。

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制限食の宅配サービスとは

気になる

制限食を自宅で作るのはとても手間が掛かり、毎日続けられずに挫折してしまいます。
そんなときの心強い味方が制限食の宅配サービスになります。

塩分制限食やカロリー制限食など、持病や自分で気を付けたい箇所に適した食事を定期的に届けてくれるサービスです。
高齢で1人暮らしをしている方や、毎日制限食を作ることに疲れている方は、特にオススメです。

薬の使い方

普段の食事で意識していることは?

栄養 買い物

ここまで制限食について解説してきました。
ここでは皆さんがどのようなものを控え、どのようなものを多く摂取しようとしているかを厚生労働省のデータをもとに解説していきます。

多く摂取するようにしているもの

私たちが、普段の食生活で特に多く摂取したいと意識している栄養素は食物繊維になります。

外食やファストフードでは、食物繊維が豊富な野菜やくだものが少なく、意識しないと摂取できない方が多いです。
外食やファストフードを利用するときは、できるだけサラダや小鉢を追加すると食物繊維の摂取量が増えるかと思います。

摂取を控えているもの

反対に、私たちが食生活で摂取を控えたいと思っているのは塩分になります。

スーパーやコンビニでも減塩食、塩分カットの文字を見かけることが多くなったと思います。
さらにパッケージ裏面の栄養成分表には、食塩相当量の形で記載されるようになり、より減塩に取り組みやすい環境になっています。

参考:厚生労働省「最近の減塩食品レポート」

制限食のまとめ

食事

ここまで、食生活を見直したい方に向けてカロリーや塩分を調整した制限食についてご紹介しました。
この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

  • 制限食の役割は、個人の持病や目的に合わせて栄養素が調整されている食事
  • 制限食の種類は、塩分制限食、糖質制限食、たんぱく質制限食、脂質制限食、カロリー制限食、カリウム制限食がある
  • 制限食が必要な病気は、糖尿病、高血圧、脂質異常症、腎臓病、がんなどの生活習慣病

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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