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健達ねっと>健康お役立ち記事>栄養>カリウムの摂りすぎとは?影響や対策について徹底解説!

カリウムの摂りすぎとは?影響や対策について徹底解説!

カリウムは五大栄養素であるミネラルの一種です。
必須ミネラルであり、体内に一番多く存在する必要不可欠な栄養素です。

体に必要不可欠なカリウムですが、摂りすぎるとどのようなことが起こるのでしょうか。

本記事ではカリウムの摂りすぎによる、体への影響について以下の点を中心にご紹介します。

  • カリウムの働き
  • カリウムの摂りすぎによる体への影響
  • カリウムを摂取するときに気をつけること
  • カリウムと血圧の関係

カリウムについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ、最後までお読みください。

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カリウムとは|働きや効果について

※画像はイメージです

カリウムは体内で1番多く存在するミネラルです。
細胞の外側に多いナトリウムと相互に作用し浸透圧を調整し、細胞を正常に保つ働きがあります。

カリウムは、腎臓の働きにより主に尿として排出されます。
その他、消化管や汗としても排出されます。

大量に汗をかいたり、下痢などによってカリウムが不足することがあります。
カリウムが不足すると、脱力感や嘔吐、筋力低下などの症状がでます。

栄養について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

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ミネラルとは

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ミネラルとは、人間の体を構成する5大栄養素のひとつで、無機質とも呼ばれています。
ミネラルにはさまざまなものがあります。
とくに人間の体に必要なミネラルは16種類あり、これを必須ミネラルといいます。

 ミネラルには以下のような働きがあり、人間の健康には欠かせません。

  • 骨や歯などの主要な構成成分として身体をつくる働き
  • 代謝を促進し、体内の機能を正常にするための酵素をサポートする働き
  • 体液の浸透圧を調節する働き
  • 筋肉の収縮や神経伝達をする働き

また、ミネラルの過不足によって体調に症状があらわれます。
たとえば、鉄分が不足すると酸素の供給が減って貧血になります。
カルシウムが減ると、骨粗鬆症など骨折しやすくなります。
ナトリウムは、過剰摂取によって血圧上昇を招きます。

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カリウムの摂りすぎとは

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カリウムは血圧を下げる効果がありますが、摂りすぎには注意する必要があります。

1日の摂取基準量

厚生労働省が推奨している1日の摂取目安量は、成人であれば年齢に関わらず
【男性:2,500mg/日】
【女性:2,000mg/日】
と定めています。

WHOのガイドラインでは、食物からのカリウムを摂取するように推奨しています。
生活習慣病の予防になるからです。

カリウムは、一日3,500mgを摂取することが目安となっています。
日本人はナトリウムの摂取量が多いので、高血圧予防としては3,500mg/日が推奨されます。

平成 17 年及び 18 年国民健康・栄養調査における、日本の成人のカリウム摂取量の中央値がでています。
男性 2,384 mg/日、女性 2,215mg/日でした。
出典:厚生労働省 日本人の食品摂取基準

この数値は、カリウム平衡を維持するのに十分な摂取量と言えるでしょう。
日本人の摂取量の中央値をふまえて、下の表のようにカリウムの目標量(mg/日)が示されています。
日本人のカリウム摂取目標量

年齢(歳)男性女性
18〜292,8002,700
30〜492,9002,800
50〜693,0003,000
70以上3,0002,900

出典:厚生労働省【日本人の食品摂取基準

摂取目安量や、目標量まで摂取できていないことはほとんどありません。
普段の食生活であれば、カリウムの摂りすぎを気にする必要はありません。

過剰摂取量とは

カリウムが過剰かどうかは、血液中のカリウム濃度で調べられます。

血液中のカリウム濃度の正常範囲は、3.5〜5.0mEq/Lとなっています。
5.5mEq/L以上になっていると、高カリウム血症と診断されてしまいます。

カリウムは腎臓の機能が正常であれば、摂りすぎても尿として排出されます。
そのため過剰症になる可能性は低くなります。

カリウムの効果について知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

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カリウムを多く含む食品

※画像はイメージです

カリウムは果物、イモ類、藻類、野菜類、肉類や魚介類に多く含まれます。
カリウムは水溶性のため生野菜や生の果物を食べると効率よく摂ることができます。

日頃から食べる機会が多くカリウムを多く含む食品を紹介していきます。
〈カリウムを多く含む食品〉

食品名食品の目安量(廃棄部分を含む)可食部のカリウム量(mg)
バナナ1本 200g720
いちご1粒 15g25.5
甘がき中1個 200g340
アボカド1個 200g1,180
さつまいも(皮付き 生)中1本 200g760
じゃがいも(皮付き 生)中1個 200g840
里芋(生)中1個 50g320
ほうれん草1株 20g140
小松菜1株 40g200
サニーレタス1枚 30g120
豆乳コップ1杯 200g380
絹ごし豆腐半丁 150g225
糸引き納豆1個 30g200
ぶた肉(もも 生)1枚 200g740
とり肉(ささみ 生)1枚 40g160
とり肉(もも 生)1枚 200g580
牛肉(もも 生)1枚 200g640
キハダマグロ(生)1柵 150g675
マダイ(生)1切 80g360
焼きのり1枚 2g48
刻み昆布1食分 10g820

出典:文部科学省【日本食品標準成分表2020年版(八訂)

カリウムの多く含む飲み物について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

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カリウムの摂りすぎによる影響

※画像はイメージです

カリウムには血圧を下げる効果があり、多くは尿中に排出されます。
腎機能が低下していたり、透析治療を受けていたり、サプリメントを多く摂ったりしていると高カリウム血症になる可能性があります。
吐き気や嘔吐、脱力感、しびれといった初期症状が出ることもあり、高カリウム血症が進行すると不整脈が起こり、心停止も起こりえます。

高カリウム血症

カリウムの血中の濃度が5.5mEq/L以上になると高カリウム血症と診断されます。
高カリウム血症になる原因として下記のようなものがあります。

  • 腎臓機能の低下
  • カリウムを多く含む食品の摂りすぎ
  • 細胞の崩壊が起こる疾患(重度の熱傷や横紋筋融解症)
  • 腎臓からのカリウム排泄を抑制する薬剤

横紋筋融解症では筋肉が壊れ細胞からカリウムが血中に流出します。

また、大量のミオグロビンというタンパク質が、腎不全を引き起こします
腎不全を起こすことで、高カリウム血症を引き起こします。

軽度の高カリウム血症の症状では、ほとんど症状が出ません。
健康診断の血液検査や心電図検査で、不整脈として発見されることもあります。

初期症状としては下記のような症状がみられます。

  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 脱力感
  • しびれ感

高カリウム血症が進行すると不整脈が出てきます。
不整脈が出る頃には高カリウム血症が重症化していることもあります。

放置してさらに高カリウムが進み、血中濃度が7〜8mEq/Lを超えると心停止の危険性もあります。

腎臓機能が低下している人

カリウムは主に腎臓の働きによって、尿として排出されていきます。
疾患や加齢によって腎臓の機能が低下すると、尿がつくられにくくなります。
そのため、カリウムが排泄されにくくなり、血液中のカリウムが高くなってしまいます。

腎機能が正常であれば、カリウムを制限する必要はほとんどありません。
しかし、腎機能が低下している人は、普段摂っている食事でも、カリウムの摂りすぎになる場合があります。

透析されている方は、カリウムを制限して摂りすぎを予防する必要があります。

介護施設の透析について知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

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カリウムを摂りすぎた場合の対策

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カリウムを摂りすぎたときの対策を説明します。
腎機能が低下している方の食事を考えるときの参考にもなります。

たんぱく質の摂取を控える

食材に含まれるカリウムは、タンパク質の量と比例しています。
そのため、肉類や魚類などのタンパク質を多く含む食品は、カリウムが多くなっています。
カリウムの摂りすぎを防ぐには、タンパク質の摂取を控えることをおすすめします。

特に慢性腎臓病の場合は、重症度によって1日に摂取するタンパク質の目安量は決まっています。

  • 軽度〜中等度のステージ3aまで:0.8〜1.0g/kgBW/日
  • 中等度ステージ3b〜高度ステージ5:0.6〜0.8g/kgBW/日

例えば、体重が60kgでステージ3aの方で考えてみます。
1日のタンパク質摂取量は、48〜60g/日となります。
これ以上、摂りすぎないよう注意しましょう。

タンパク質について詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。

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野菜は水にさらしたり茹でる

カリウムは水溶性のため、水に溶けます。
水にさらしたり、茹でることでカリウムの含有量が減ります。
茹でた水にはカリウムが含まれています。
スープにするときは別に茹でたものを使いましょう。

また、水にさらす面が多いと、カリウムが水に溶け出しやすくなります。
小さめに切るなどの工夫もしてみてください。

カリウムの少ない食品を食べる

缶詰などに加工された食品は、カリウムが生のものより少なくなっています。
例えば、果物の缶詰もシロップにカリウムが溶け出しています。

果物の缶詰は、カリウムの含有量が生の果物より減っています。
シロップの中にはカリウムが溶け出しているので、飲むのは控えましょう。

カリウムは血圧を下げる?

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カリウムは、ナトリウムを尿にして排出するのを促進します。

ナトリウムは、血圧をあげる作用があります。
血圧があがると、高血圧疾患を引き起こします。

カリウムを摂取することで塩分の摂りすぎによる高血圧の予防や治療への効果が期待できます。

カリウムの摂取量を増やすことで高血圧者の血圧を下げる効果が出ています。
ナトリウムの排泄に関わる降圧作用だけでなく、カリウム自体にも降圧作用があります。

また、カリウムの摂取量が高いほど、脳卒中のリスクが低下するという結果も出ています。

日本人は食事に醤油や味噌を使うことが多くなっています。
塩分の多い味付けが多く、ナトリウムの摂取量が多くなってしまいます。

日本人に高血圧が多い最大の原因は、食塩の摂りすぎだといわれています。
味噌汁には、芋類や野菜類を多めに入れて、カリウムを一緒に摂るようにしましょう。

腎臓に問題がなければ、カリウムの摂取量を増やした方がいいでしょう。
カリウムを意識して摂ることが大切です。

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カリウムの摂りすぎのまとめ

※画像はイメージです

ここまで、カリウムの摂りすぎによる体への影響を中心にお伝えしてきました。

  • カリウムは、塩分であるナトリウムを排泄させる働きがある
  • 腎臓が正常であれば、摂りすぎによる体への影響はない
  • 腎臓に障害がある人は、カリウムを制限する必要がある
  • カリウムの摂取によって、血圧が下がる効果がある

これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
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  • 介護付有料老人ホーム展開
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