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健達ねっと>健康お役立ち記事>睡眠障害>これって入眠障害?セルフチェックやセルフケアについても解説!

これって入眠障害?セルフチェックやセルフケアについても解説!

日本人の5人に1人が何らかの睡眠問題を抱えているというデータがあります。
睡眠障害は国民病ともいわれています。
睡眠障害のうち入眠障害は、すべての年齢層の20%弱の成人にみられます。

入眠障害とはどのような状態のことをいうのでしょうか?
入眠障害はどのようなことが原因でみられるのでしょうか?
この記事では、入眠障害について解説します。

さらに、入眠障害のセルフチェックや入眠障害の要因などについてもご紹介します。

  • 入眠障害とは
  • 入眠障害のチェック方法について
  • 入眠障害になる原因とは
  • 入眠障害の対処法について

ぜひ、最後までご覧いただき、入眠障害で悩んでいる方は参考にしてください。

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入眠障害とは?

入眠障害は、睡眠障害の中の不眠症の分類に属する障害の1つになります。
入眠障害とは寝つきが悪く、眠りにつくのに30分から1時間以上かかる状態をいいます。
「眠ろうとするほど眠れなくなる」「眠れないことが苦痛である」などの特徴もあります。

入眠障害は不眠症の訴えの中でも最も多くなっています。
不安や緊張が強いときに起こりやすいといわれています。

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入眠障害のセルフチェック

眠れないことについて、他者と比べるのはとても難しいことです。
同じ「寝つきが悪い」という状態でも、苦痛を感じる方と感じない方がいるでしょう。
自分の入眠について疑問を感じたら、自身の状態について客観的に知ることが重要です。

治療の必要な状態か、自身で対応できるのかを知ることができるのがセルフチェックです。
入眠障害かもしれないと悩んでいても専門医を受診することをためらう方もいるでしょう。
眠れなくても日中の活動に支障がないなら問題ない、と考える方もいるかもしれません。

しかし、睡眠障害は気づかないうちに悪影響を及ぼしている可能性もあります。
まずは、入眠障害をはじめとする睡眠の質を自分自身でチェックしてみましょう。
セルフチェックの方法は2つあります。

1つは、入眠障害の具体的な症状をチェックする方法です。
もう1つは、チェックシートを用いたチェック方法です。
上記のセルフチェック方法について詳しく見てみましょう。

入眠障害の具体的な症状

入眠障害による具体的な症状は下記の通りです。

  • 床に入っても30分から1時間以上眠れない
  • 床に入ってもすぐに眠れない状態が1ヶ月以上持続している
  • 日中に眠気を感じる
  • 心の変調がある(イライラする、落ち込むなど)
  • 集中力や判断力、記憶力、体力、意欲の低下を感じる

入眠の問題が長期間続き、日中に不調がある場合は、入眠障害の可能性があります。
気分の落ち込みや集中力低下など、入眠障害とは関連性がないと思われるかもしれません。
しかし、入眠の問題に付随して症状があらわれている場合もあります。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「不眠症」

アテネ不眠尺度

アテネ不眠尺度は、世界保健機関(WHO)が中心となって作成されました。
睡眠の質をチェックできるテストです。
「アテネ不眠尺度」

項目選択肢
入眠するまでの時間いつも寝つきは良い0
いつもより少し時間がかかった1
いつもよりかなり時間がかかった2
いつもより非常に時間がかかった、全く眠れなかった3
夜間覚醒問題になるほどのことはなかった0
少し困ることがある1
かなり困っている2
非常に深刻な状態、全く眠れなかった3
希望起床時間よりも

早く目覚め、以降眠れない

そのようなことはなかった0
少しは早かった1
かなり早かった2
非常に早かった、全く眠れなかった3
全体の睡眠時間の評価十分である0
少し足りない1
かなり足りない2
全くたりない、全く眠れなかった3
睡眠の質の評価満足している0
少し不満である1
かなり不満である2
非常に不満である、全く眠れなかった3
日中の気分いつもどおり0
少し落ち込んだ1
かなり落ち込んだ2
非常に落ち込んだ3
日中の体調いつもどおり0
少し低下した1
かなり低下した2
非常に低下した3
日中の眠気の有無全くなかった0
少しあった1
かなりあった2
激しかった3

セルフチェックは以上の8項目から構成されています。
それぞれの質問には、4つの選択肢があります。
過去1ヶ月間に少なくとも週3回以上経験したものを選んでいきます。

最後に各選択肢についている点数を合計して睡眠の質をチェックします。
合計点が高いほど、睡眠の質が悪く、逆に合計点が低いほど睡眠の質が良いと判定します。
合計点が6点以上と高い方は、不眠症の可能性があります。

専門医の診察を受けることをおすすめします。
4、5点の人は注意が必要です。
生活習慣や睡眠環境の改善に努めましょう。

強いストレスがある場合には、減らすよう対処しましょう。
自宅で簡単に、10分ほどでチェックできるという手軽さがメリットです。
入眠障害をはじめとする睡眠障害は、早期に発見し、適切な治療を受けることが重要です。

セルフチェックの結果、睡眠障害が疑われる方は迷わずに専門医の診断を受けましょう。

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入眠障害の要因

入眠障害の要因は人によってさまざまです。
入眠障害の要因となるものには、どのようなものがあるのでしょうか?
入眠障害を引き起こす主な要因について詳しく見てみましょう。

ストレスを感じている

何らかの出来事からストレスを感じることで入眠障害を引き起こす場合があります。
ストレスは悪い出来事・不安・心配事に対してのみ生じるものではありません。
新しい環境の変化、嬉しいことがあったときもストレスを感じていることがあります。

寝つきが悪くなった前後の出来事を検討することで、原因が明らかになってきます。
神経質である、生真面目な性格だ、という人はストレスを感じやすいようです。

からだの病気がある

身体的な病気に伴う痛みや痒みなどの症状が原因で入眠障害を引き起こす場合があります。
高血圧や心臓病により胸が苦しい、呼吸器の疾患で咳の発作があるなどが挙げられます。
身体的な病気が明らかな場合は、病気の治療を行いましょう。

症状がなくなることで、入眠障害も改善されることがあります。

こころの病気がある

精神的な病気やストレス、PTSDなどが原因で、入眠障害を引き起こす場合があります。
クリニックや精神科の医師に相談して、適切な治療を受ける必要があります。

薬の影響

服用している治療薬の副作用などが原因で入眠障害を引き起こす場合があります。
代表的な薬剤には、抗がん剤、自律・中枢神経に作用する薬剤、ステロイド剤があります。
さらに降圧剤、抗うつ剤、甲状腺治療薬、喘息の薬などは睡眠を妨げる可能性があります。

刺激物の影響

アルコール、カフェイン、ニコチンなどが原因で入眠障害を引き起こす場合があります。
飲酒喫煙カフェイン摂取の習慣がある場合は控えるようにしましょう。

生活リズムの乱れ

不規則な生活リズムが原因で入眠障害を引き起こす場合があります。
海外旅行や出張の時差による体内リズムの乱れ、職場のシフト制勤務などです。
また、ライフスタイルの変化が要因となる場合があります。

眠りやすい環境(温度や照明など)を整えるようにしましょう。
心身ともリラックスすることも大切です。

睡眠に適さない環境になっている

騒音や振動などが原因で入眠障害を引き起こす場合があります。
光や室温、湿度が関係することもあります。
居住環境や睡眠環境を整える工夫をしてみましょう。

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睡眠障害のセルフケア

入眠障害と感じたら、早期に原因を診断し、取り除くことが大切です。
また、生活習慣を見直し、快適な睡眠が得られるように工夫することも効果的です。
入眠障害への対処法について詳しく見てみましょう。

昼間に太陽の光を浴びましょう

メラトニンは体内時計に働きかけるホルモンです。
また、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用があります。
太陽の光を浴びて約14時間後からメラトニンが分泌されます。

朝、日光を浴びると、夜にメラトニンが分泌され、眠気が生じてくるといわれています。
メラトニンは、日光だけでなく強い照明でも分泌が抑制されます。
パソコンやスマートフォンのブルーライト、店の照明などです。

入眠障害にお困りの方は、夜は強い照明を浴びないよう注意が必要です。

自律神経を整えましょう

自律神経は、意思に関係なく身体の機能を調整しています。
自律神経の働きの一例としては、「暑いときに汗が出る」といったことがあります。
また、自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

交感神経は、身体を活発に動かすときに、副交感神経は、身体を休めるときに働きます。
起床後は交感神経の働きが優位になります。
夜間帯は副交感神経の働きが優位になることで、体をリラックスさせ休息へと導きます。

自律神経が乱れると、夜間帯も交感神経が優位となり、脳は興奮状態となります。
夜になっても活動モードのままとなり、休息できなくなります。
眠ることが出来たとしても、浅い眠りが多くなり、夜中に何度も目が覚めてしまいます。

睡眠時間は十分であるにもかかわらず、寝た気がしないという状態になります。
自律神経を整えるためには、就寝前の環境や睡眠環境を整えることが大切です。
できることから1つずつ取り組んでみてください。

  • 夕食では香辛料や消化に悪い物、カフェインを摂取しないようにしましょう
  • 就寝4~5時間前にストレッチなどの運動を取り入れましょう
  • 入浴は就寝の2~3時間前まで、40度くらいのぬるめの温度にしましょう
  • 寝る前にスマホ・パソコン・テレビは控えましょう
  • タバコ、寝酒は控えましょう
  • 照明は暗くして、静かな環境、適温で就寝するようにしましょう
  • リズムを一定に保つため、就寝、起床の時刻はできるだけ同じにしましょう
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睡眠障害とその他の疾患の関係性

睡眠は心身の健康を維持するために必要不可欠です。
睡眠障害になることで、脳が休めず、脳に負担がかかってしまいます。
また、さまざまな影響が身体に表れます。

睡眠障害とさまざまな疾患の関係性について詳しく見てみましょう。

睡眠障害とむずむず脚症候群の関係

むずむず脚症候群は、別名レストレスレッグス症候群といわれます。
むずむず脚症候群は、寝床に入って安静にすると足がムズムズするような感覚が生じます。
足がムズムズする症状は、身体を動かすと軽減するため、入眠が障害されます。

睡眠障害が続くことで症状がより悪化し、日中の生活にも支障をきたします。
また、うつ病などの精神症状があらわれることもあります。

睡眠障害と睡眠時無呼吸症候群の関係

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に舌根が喉の奥に落ち込んでしまいます。
舌根によって、気道が塞がれて呼吸が浅くなったり、止まったりしてしまいます。
呼吸が浅くなる、一時的に止まるなどによって血液中の酸素濃度が低下し、目が覚めます。

中途覚醒が多くなることで、熟睡感が得られなくなり、睡眠の質が低下してしまいます。
昼間に眠気が生じ、作業効率が低下したり、居眠り運転による事故につながったりします。
また、昼間の眠気がストレスとなり、入眠に悪影響を及ぼすこともあります。

睡眠障害とうつ病の関係

うつ病の身体症状の1つとして、不眠が現れることがあります。
また、逆に不眠によってうつ病を発症することもあるといわれます。
近年、不眠とうつ病の関連性についての研究が多くみられます。

不眠の方は、その後3年以内にうつ病になる可能性が4倍も高まるといわれています。
また、不眠が1年以上続くと、うつ病になる可能性が40倍ともいわれています。
さらに、過去に不眠を経験した方も、うつ病の可能性が2倍高まるという報告もあります。

集中力の低下やイライラなど、不眠とうつ病は共通する症状もあり密接に関係しています。

睡眠障害と糖尿病の関係

睡眠障害により、睡眠が不足した状態が慢性化すると糖尿病のリスクが高まります。
血糖値が上がる、食欲を増進させるホルモンが増えるなどの影響があるからです。
一方で、糖尿病が睡眠障害を招くこともあります。

糖尿病で高血糖が著しい場合には、口喝や夜間頻尿などがみられ中途覚醒が増えます。
糖尿病性神経障害があるとしびれや痛みなどの身体症状がみられることもあります。
さらに糖尿病の方に多く見られる抑うつや不安などもまた不眠の原因となります。

睡眠障害と高血圧の関係

睡眠不足、睡眠障害は高血圧の発症リスクになるといわれています。
高血圧も睡眠不足も、自律神経と深く関わっているからです。
本来、日中は血圧が高く、睡眠時は低くなるのが一般的です。

しかし、睡眠障害の方は寝つきが悪かったり、夜間に何度も目を覚ましたりします。
睡眠時は副交感神経が優位のはずですが、覚醒すると交感神経が優位となります。
したがって、夜間でも血圧が高い状態が続くことになるのです。

特に、十分な睡眠がとれていない中高年では高血圧になるリスクが高まります。

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薬の使い方

入眠障害の症状は病院で治療できます!

寝つきが悪いなど、入眠問題にどう対処したら良いか悩む方もいるのではないでしょうか。
睡眠障害と感じ、市販薬なども効果がみられない場合は早めに専門医に相談しましょう。
睡眠障害を放置すると、さまざまな精神症状や身体症状を引き起こす可能性があります。

睡眠障害は何科を受診する?

睡眠障害は症状によって、内科、精神科、心療内科、呼吸器科、耳鼻咽喉科に分かれます。
症状に応じて、適切な診療科を選択することでスムーズに治療を受けることができます。

診療科症状
内科不眠、糖尿病や高血圧の既往歴がある場合
精神科不眠に加えて、気分の落ち込みや精神的ストレスを感じている場合
心療内科不眠、気分の落ち込みなど精神的ストレス、その他身体的症状もみられる場合
呼吸器科・耳鼻咽喉科不眠に加えて、いびきなど呼吸器症状がみられる場合

どこの診療科を受診したら良いか悩んだ時は、かかりつけの病院を受診してみましょう。
診察した医師が必要に応じて、専門の病院や医師、診療科を紹介してくれます。

睡眠障害の治療法

睡眠障害にはどのような治療法があるのでしょうか?
睡眠障害の治療法について詳しく見てみましょう。


【睡眠習慣の改善】

快適な睡眠を得るためには、生活習慣や就寝前の環境を整えることが大切です。

  • 起床・就寝の時刻を一定にするようにしましょう
  • 朝は太陽の光を浴び、メラトニンの分泌を抑えましょう
  • 日中、適度な運動を心がけましょう
  • 寝る前にスマホ・パソコン・テレビは控えましょう
  • カフェイン、タバコ、寝酒は控えましょう
  • 就寝の2~3時間前に入浴し、リラックスしましょう

【薬物療法】
薬剤は治療の初期段階で用いられることがほとんどです。
個々の症状に合わせて睡眠導入剤、安定剤、漢方薬などを用いて治療します。

薬局やドラッグストアで一般的に購入できる薬は睡眠改善薬といわれるものになります。
睡眠導入剤とは不眠症などに対して医師が診察し、処方する医薬品になります。
医師が処方する睡眠導入剤には、超短時間作用型と中間作用型、長時間作用型があります。

作用形態薬剤名薬剤の効果や特徴
超短時間作用型

(非ベンゾジアゼピン系)

マイスリー、アモバン、ハルシオン、ルネスタ・寝つきを良くする

・起床時のだるさ、眠気が少ない

中間作用型・長時間作用型

(ベンゾジアゼピン系)

レンドルミン、リスミー

サイレース、ドラール

・持続性がある

・中途覚醒や早朝覚醒が少ない

薬剤にはさまざまな種類や特性があり、症状や体質によって使い分けられます。
睡眠薬は改良を重ね、安全性は高くなっています。
症状にあったものを、専門医の指示に従って正しく服用しましょう。

【認知行動療法】
睡眠障害の治療は身体に働きかけるだけではありません。
睡眠に抱いている考え方やクセを修正しなければならないケースもあります。

不眠状態が持続することで、考え方がネガティブになります。
そして、ネガティブな考え方がさらに睡眠障害を助長する悪循環を招くこともあります。
悲観的な心理状態を改善するのが、認知行動療法になります。

認知行動療法には、3つの治療法があります。
睡眠日誌認知再構成法リラックス状態をつくる訓練です。

睡眠日誌は、入眠時間や起床時間、薬の量などを客観的に記録します。
事実を見つめ、ネガティブなイメージの改善に役立てます。

認知再構成法は、睡眠についての思い込みを変えていきます。
変えるのは、何時間以上眠らなければいけない、不眠で認知症になるなどの強い信念です。
医師やカウンセラーとやり取りをして「眠れるときに寝ればよい」と気持ちを和らげます。

リラックス状態を作る訓練では、「体の一部に力を入れて脱力する」を繰り返します。
体の緊張をほぐすことで、気持ちを落ち着かせることができます。

また、呼吸と自己暗示で体をリラックスさせる方法もあります。
医師やカウンセラーとのやり取りを通して睡眠に対する考え方を変えていきます。
そして、自身でリラックスできる状態をつくることが大切です。

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睡眠障害を放置するリスク

眠れなくても「日中の活動に支障がないなら問題ないのでは」と考える方も多いでしょう。
しかし、睡眠障害は気づかないうちに心身に悪影響を及ぼしている可能性があります。
また、睡眠障害の症状を放置すると、社会的な影響を引き起こす可能性もあります。

身体や社会への影響としては疲労感が続くことにより、

  • 日中の眠気によるミスや運転事故の可能性がある
  • 集中力、判断力、記憶力が低下する
  • ストレスの増強で「やる気が出ない」「イライラする」など気分が変調する
  • 体力の低下や免疫力が低下する
  • 成長ホルモンの分泌が不足する
  • ホルモンバランスの乱れや免疫力の低下で生活習慣病になる可能性がある

などが考えられます。
睡眠障害と感じたら、早めに専門医へ相談し、早期に治療を受けましょう。

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入眠障害に捉われない考え方

入眠障害を含む不眠症は、睡眠の質の低下が生活の質の低下につながる状態です。
世界各国の調査によると、夜間睡眠困難の症状は成人の10~48%にみられます。
睡眠困難の症状と日中の生活の質の低下を伴う不眠症は9~15%と考えられています。

日本における有病率は、夜間睡眠困難の症状で20%前後といわれています。
また、睡眠困難の症状と日中の生活の質の低下を伴う不眠症は13%と推定されています。
睡眠困難の症状と日中の生活の質の低下を伴ったものは不眠障害と呼ばれています。

生活の質の低下を中心に不眠症を考えることは、臨床的に大きな意味を持ちます。
不眠治療でも、眠れないことにこだわる患者の目を違う方向に向けるようにします。
具体的には、眠れないために起こった生活の質の低下に目を向けるように指導するのです。

不眠で損なわれた日中の生活の質の改善をすることが治療のゴールと考えられています。
出典:厚生労働省【健康づくりのための睡眠指針2014

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入眠障害のセルフチェックのまとめ

ここまで、入眠障害についてやセルフチェックなどを中心にお伝えしてきました。
入眠障害、セルフチェックについての要点をまとめると以下の通りです。

  • 入眠障害とは寝つきが悪く、眠りにつくのに30分から1時間以上かかる状態をいう
  • 入眠障害のチェック方法には症状をチェックする方法とアテネ不眠尺度がある
  • 入眠障害になる原因は心因性・身体的な病気に伴うもの・薬剤性・環境などである
  • 入眠障害の対処法には、生活習慣の改善・薬物療法・認知行動療法などがある

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
  • その他介護事業所運営
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