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健達ねっと>健康お役立ち記事>睡眠障害>中途覚醒で処方される主な薬の種類!副作用・注意点を説明

中途覚醒で処方される主な薬の種類!副作用・注意点を説明

疲れて眠っているのに夜中に起きてしまい、なかなか寝付けないことがあるかと思います。
たくさん寝ても疲れがとれず困っている方がいらっしゃるかと思います。
そもそも中途覚醒とはどのようなものなのでしょうか?

中途覚醒にはどのような対処方法があるのでしょうか?
本記事では、中途覚醒と中途覚醒に用いられる薬についてご紹介してまいります。

  • 中途覚醒について
  • 中途覚醒に対して処方される薬について
  • 中途覚醒の薬を扱う上での注意すること

中途覚醒と薬について理解するためにご参考にして頂けますと幸いです。
ぜひ、最後までお読みください。

中途覚醒のチェック項目について興味のある方はこちらの記事もあわせてお読みください。

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中途覚醒とは

中途覚醒は、眠っている最中に目が覚めてしまい、再び眠りに落ちることが難しい状態を指します。
中途覚醒には年齢が上がるごとに、発生しやすくなる特徴があります。
中途覚醒は睡眠障害であり他にも睡眠にまつわる障害があるので、ご紹介してまいります。

入眠障害

入眠障害はベッドや布団に入ってから、眠りに落ちるまでに長い時間がかかる状態を指します。
寝床に入っても眠ることができない時間が30分〜1時間以上になると入眠障害と判断されることが多くなります。
入眠障害は眠るときに緊張している、興奮している、不安を感じているときに発生しやすいといわれています。

中途覚醒

中途覚醒とは、眠りの途中で目を覚ましてしまい再び眠ることができない状態を指します。
高齢者は若年者と比較して、眠りが浅くなり目覚めやすくなります。
歳を重ねて眠りが浅くなるにつれて、中途覚醒は発生しやすい睡眠障害となります。

早朝覚醒

早朝覚醒は、予定していた起床時刻より早く目覚めてしまう睡眠障害を指します。
予定した起床時刻より2時間以上早く起きてしまう場合は早朝覚醒が疑われます。
体内時計を司る概日リズムの乱れや、年齢を重ねることで夜更かしが難しくなってしまい早朝覚醒が起きやすくなります。

熟眠障害

熟眠障害とは、寝ている時間は十分に確保できているのに眠気を感じる、疲れを感じてしまう状態を指します。
これは睡眠の質が低下しており浅い睡眠になっていることが考えられます。
睡眠時間には変化がないので自覚することが難しい睡眠障害となります。

日中に、強烈な眠気が襲ってくる場合は睡眠が浅く十分に眠れていない可能性があり熟眠障害が疑われます。

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中途覚醒で処方される主な薬の種類

中途覚醒は睡眠障害として扱われます。
睡眠障害には薬で対応することが多く、その種類も様々です。
中途覚醒に対して処方される睡眠薬は、効果を発揮する時間によって超短期、短期、中期、長期の4つに分類されます。

中途覚醒には短期〜中期の睡眠薬を用いることが多いです。
以下に代表的な睡眠薬についてご紹介してまいります。

デエビゴ

デエビゴは、脳内で睡眠と覚醒に関係するオレキシンという物質に対して作用します。
覚醒するときにオレキシンがくっ付く受容体をデエビゴの力でブロックして、脳が覚醒するのを妨げて睡眠へ導いていく効果があります。

ベルソムラ

ベルソムラも上記のデエビゴと同じように、オレキシンの働きを制御して睡眠へ導いていきます。
デエビゴと異なるのは、受容体にオレキシンが付着するのをブロックする力が強いという特徴があります。
その結果、デエビゴに比べて睡眠効果が高くなります。

リボトリール

リボトリールには脳の興奮を抑えて、睡眠中に湧き上がる不安を抑える効果があります。
不安があって眠れない場合や、不安なことで中途覚醒する場合に処方されることがあります。
リボトリールは睡眠障害以外に、てんかんに対して用いられることがある薬です。

サイレース

サイレースは脳内に作用して、興奮を治める効果があるGABAを増やす働きがあります。
たくさん分泌されたGABAの効果によって、興奮が治まって眠りやすい状態となります。
サイレースの効果は6時間程度継続するといわれています。

そのため、中途覚醒で悩んでいる方に処方されます。

ユーロジン

ユーロジンは不安軽減や筋肉の緊張を和らげる効果によって睡眠へと導きます。
効果のピークは2〜5時間程度となり、中間レベルの効果持続となっています。

中途覚醒の薬は薬局で買える?

中途覚醒に用いられる上記でご紹介した5つの薬は、医療用医薬品に分類されています。
医療用医薬品の場合、医師の処方箋がなければ手に入れることができません。
中途覚醒に悩んでおり、どうしても自力で治せない場合は医療機関を受診して薬を処方してもらうのが良いでしょう。

どうしても市販薬で済ませたい場合、ドラッグストアなどで購入できる睡眠薬の多くは、抗ヒスタミン剤が主成分となっています。
抗ヒスタミン剤を含んだ睡眠薬は、本来はアレルギー反応を抑えるヒスタミンの副反応である眠気を用いています。
手軽に買うことができる市販薬ですが、効果が弱いことがあります。

そのため、可能な限り医療機関を受診して医療用医薬品を処方してもらいましょう。

中途覚醒のチェックについて興味のある方は、こちらの記事も合わせてお読みください。

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中途覚醒の薬の副作用

中途覚醒に用いる上記でご紹介した5つの薬には副作用があります。
どんな薬でも副作用は付き物なので、気を付けて服用しましょう。
以下に示す副作用に注意して、医師の指示を守って薬を服用しましょう。

  • 翌朝の眠気やふらつき
  • 頭痛
  • フワフワするようなめまい
  • だるさ
  • 力が入らない
  • ふらつきやめまいによる転倒(特に高齢者)
  • 薬への依存
  • 長期間の服用で薬の効果が減少

これらの副作用が出た場合は、直ちにかかりつけ医に相談しましょう。

症状が落ち着いたり、悪化したりした場合において、自己判断で薬を減らしたり、中断することは避けましょう。

 

副作用の心配がある場合は診察時に医師に相談しておくと安心して飲むことができます。

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不眠症のメカニズム

不眠症は様々で複数の要因が影響します。
そのメカニズムは覚醒する機能と睡眠を促す機能のバランスの乱れから生じます。
具体的には以下の通りです。

睡眠周期について

睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠の2つの周期が交互に訪れます。
ノンレム睡眠は体と脳の両方を休ませる睡眠です。
副交感神経が働くことで体温を低下させ脈拍が少なくなります。

レム睡眠は体を休息させて脳が活性している睡眠をいいます。
交感神経と副交感神経の両方が働き、夢を見る、記憶を整理するなど脳が働きます。

2つの睡眠を交互に繰り返すと脳の休息と情報整理ができ、目覚めがよくなります。

睡眠に関連する脳内物質とは

快適な睡眠に必要な脳内物質として、メラトニンとセロトニンがあります。

メラトニンは体内時計に働きかけ、眠りを促すホルモンです。
メラトニンが分泌されると深部体温が低下し、眠気を感じるようになります。
メラトニンは光を浴びることで分泌が止まり、かわりにセロトニンが分泌されます。

セロトニンはすっきりとした目覚めに関係するホルモンです。
セロトニンが分泌されると血圧や呼吸、心拍が活性化し意識がはっきりします。
十分に太陽の光を浴びることでセロトニンの分泌は活性化します。

メラトニンはセロトニンを材料として作られます。
2つのホルモンがバランスよく分泌されることで良質な睡眠が得られます。

不眠症を引き起こす原因

不眠を引き起こす原因は様々です。
具体的には以下の通りです。

環境要因

周囲の騒音や光、暑さなど周囲環境が睡眠障害の原因になる場合があります。
また、寝具が変わるなど入眠環境の変化も不眠の原因になります。

身体要因

年齢を重ねると睡眠時間が短くなる傾向があります。
またアレルギーによるかゆみなど健康上のトラブルが発生すると睡眠障害になります。

心の要因

人間関係や家庭環境のストレスなど心理的緊張やストレスが原因で睡眠障害になります。
また睡眠までの時間や動作などにこだわりが見られると不眠の原因になります。

生活習慣要因

カフェインやアルコールなど覚醒を高めてしまう物を服用すると寝つけにくくなります。
また、運動不足により十分に疲労が蓄積できていないと眠りが浅くなります。

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睡眠薬を服用する際の注意点

医療機関で処方された睡眠薬を飲む際の注意点はいくつかあります。

間違えた服用を続けてしまうと、睡眠薬のメリットがデメリットになるかもしれません。

  • 医師・薬剤師の指導する用法用量を守って服用する
  • 自己判断で薬を増やす、減らす、止めることをしない
  • アルコールと一緒に服用しない
  • 服用後は眠気が襲ってくる可能性があるので運転や危険の伴う行為をしない
  • 転倒リスクの高い高齢者はトイレを済ませておく

これらの注意点を踏まえたうえで、睡眠薬と上手に付き合っていく必要があります。

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薬の使い方

睡眠薬の服用はいつまで続ける?

手の震え

睡眠薬は長期間服用し続ける薬ではありません。
症状が改善、完治すれば薬の量を減らしたり、薬を止めることもできます。
しかし、薬がなくても眠れるようになったからと自己判断で薬を減らす、薬を止めてしまうと眠れない症状が以前より悪化する可能性があります。

睡眠薬を減らす場合は専門医の指導の下で作用時間の短いものに置き換える方法や、睡眠薬の量を徐々に減らしていく方法で減らしていきます。
他にも眠りやすくなるように、日中は運動したり生活リズムを整えるなど規則正しい生活を心がけると眠りやすくなります。
自己判断では症状悪化のリスクがあるため必ず医師や薬剤師の指導の下で、薬を減らす、止めるようにしましょう。

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睡眠薬が効かない時は追加頓服しても良い?

睡眠薬を飲んだのに中途覚醒した場合、追加で睡眠薬を飲んで良いのか迷うことがあります。
翌日のパフォーマンスを良くする場合、中途覚醒時に睡眠薬を飲むことはオススメできません。
睡眠薬は飲んでから効果が現れるまでに数時間掛かります。

そのため、中途覚醒時に睡眠薬を飲んでしまうと、翌日の起床時間に睡眠薬の効果が残ってしまう可能性があります。
起床時に睡眠薬の効果が残っている状態では、眠気やだるさ、ふらつきが生じてしまいます。
社会人であれば睡眠薬の効果によって頭が働かず、日中の仕事のパフォーマンスが低下します。

高齢者であれば、睡眠薬の効果によって生じるふらつきが転倒に繋がって骨折や怪我を負う可能性もあります。
中途覚醒してしまい睡眠薬を服用する場合は、飲んでいる睡眠薬の効き始める時間と起床時間を考慮して飲むようにしましょう。
もし、どの程度で睡眠薬が効き始めるかわからない場合は、主治医または薬剤師に相談しておくと安心できます。

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不眠症は開き直りも大切

眠れなくなる不眠症は、眠れないことを悩むより開き直った方が効果的かもしれません。
不眠症では眠れないことに焦りを感じてしまい、余計に興奮したり焦りを感じてしまいます。
大学生を対象にした睡眠の研究でも、眠るために心を落ち着けたり、考え事を止めようとすると眠れなくなってしまうことが明らかになっています。

無理に眠ろうと努力すればするほど、眠れなくなってしまう可能性があります。
そのため、どうしても眠れないときはすぐに眠るのを諦めて、眠気を感じるまで起きておくことが大切になります。
起きてしまったら一度は寝床から離れてボーっとしたり、何か別の作業をすると眠りやすくなる可能性が高まります。

出典:厚生労働省【e-ヘルスネット 不眠症

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中途覚醒の薬のまとめ

ここまで中途覚醒の薬についてお伝えしてきました。
中途覚醒の要点をまとめると以下の通りです。

  • 中途覚醒とは、眠りの途中で目が覚めてしまい再び眠ることが難しい状態
  • 中途覚醒に対して処方される薬には症状によって超短期、短期、中間、長期の4種類の睡眠薬が用いられる
  • 中途覚醒の薬を扱う上での注意することは、用法用量を守る、自己判断で増薬・減薬・中断しない、服用後は運転しない、中途覚醒時に飲まない

これらの情報が少しでも皆様の睡眠のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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監修者 メディカル・ケア・サービス

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  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
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  • 代表取締役社長: 山本 教雄
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