頭痛や吐き気は誰でも経験する症状です。
頭痛や吐き気を伴う症状は軽いものから日常の生活に影響するものまであります。
頭痛や吐き気にはどのような原因があるでしょうか?
ストレスは頭痛や吐き気の原因になるでしょうか?
また、どのような対処法があるでしょうか?
本記事ではストレスによる頭痛や吐き気について以下の点を中心にご紹介します。
- ストレスと頭痛の関係性について
- ストレスと吐き気の関係性について
- ストレスによる不調が続くときの対処法について
- ストレス以外の頭痛や吐き気について
ストレスによる頭痛や吐き気について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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ストレスとは
ストレスとは、外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。
心や体にかかる外部からの刺激をストレッサーといいます。
ストレッサーによって心や体に生じるさまざまな反応をストレス反応といいます。
ストレッサーには以下の3つがあります。
- 物理的ストレッサー(気候、騒音、混雑など)
- 化学的ストレッサー(公害物質、薬物、酸素欠乏・過剰など)
- 心理・社会的ストレッサー(人間関係や仕事、家庭の問題など)
また、ストレッサーによって引き起こされるストレス反応には以下の3つに分けられます。
- 心理面(活気の低下、イライラ、不安、抑うつなど)
- 身体面(あちこちの体の痛み、頭痛、肩こり、腰痛、胃痛など)
- 行動面(飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミス、事故など)
社会で生活していく上で、ストレスを完全に避けることは困難です。従って、正しくストレスと向き合っていくことが、人が健康的に暮らしていくためには大切です。今回はストレスについて、以下の点を中心に解説していきます。 ストレス症状[…]
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ストレスで頭痛が起こる?
ストレスと頭痛には密接な関係があります。
以下の2点についてご紹介します。
- ストレス性の頭痛の特徴
- ストレスで頭痛が起こる理由
ストレス性の頭痛の特徴
ストレスによる頭痛には主に以下の2種類があります。
- 緊張型頭痛
- 片頭痛
それぞれについてご紹介します。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は年齢や性別を問わず誰でも発症の可能性がある頭痛です。
緊張型頭痛の症状の特徴は以下の通りです。
- 痛みの強さは軽症から中等症程度
- 頭全体がギューッと締め付けられるような重い痛み
- 慢性化すると毎日のように絶え間なく一定の鈍い痛みが続く
- 肩や首のこりを伴う
- パソコンを使った後に痛む
- 軽いめまいを伴うことがある
- 温めると楽になる
片頭痛
片頭痛は緊張型に次いで多い頭痛で、20代から40代の女性に多く見られます。
片頭痛の症状の特徴は以下の通りです。
- ズキンズキンと脈打つような強い痛み
- 光や音に敏感になったり吐き気を伴う
- 頭を動かすと、頭に響いてさらに痛くなる傾向がある
- 頭痛の前兆としてチカチカした光が見えることがある
- 月に1~2回起こる
ストレスで頭痛が起こる理由
緊張型頭痛は心理面のストレスや長時間のデスクワークを続けたことによって起こります。
首や肩の筋肉が緊張することで、頭痛を引き起こします。
同じ姿勢を長時間とることで血行が悪くなり、酸素や栄養分の供給が不十分になるからです。
片頭痛はストレスや疲労で頭蓋骨内の血管が広がり、炎症を起こすためと考えられています。
女性に発症が多いことから、女性ホルモンの影響があると考えられています。
ストレスについて詳しく知りたい方は、こちらをお読みください。
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ストレスによる頭痛の対処法
ストレスによる頭痛の対処法を以下の2つに分けてご紹介します。
- 片頭痛の対処法
- 緊張型頭痛の対処法
片頭痛の対処法
片頭痛は血管が広がり、炎症を起こすことで発症します。
従って、片頭痛が起こっているときに血管を広げる入浴や運動、マッサージは厳禁です。
以下のように対処しましょう。
- こめかみを押さえて血流を阻害する
- こめかみを冷やす
- 音に敏感なので静かな部屋で休む
- 月に2回以上片頭痛が起こる場合は専門医を受診
緊張型頭痛の対処法
緊張型頭痛は筋肉の緊張から起こる頭痛です。
筋肉の緊張をほぐす以下のような対処法が効果的です。
- 蒸しタオルなどで首や肩を温める
- 同じ姿勢を続けず適度に運動する
- 首のストレッチ(首を左右に倒す、回転させる)
頭痛薬を選ぶポイント
片頭痛や緊張型頭痛の場合、市販の頭痛薬を服用するのも対処法の1つです。
市販頭痛薬では、非ステロイド性抗炎症成分配合の頭痛薬が有効です。
市販の頭痛薬を選ぶポイントは以下の2つです。
- 効き目の速さと効果
- 胃にやさしい薬かどうか
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ストレス以外の頭痛の原因・病気
頭痛にはストレス以外の原因で起こる二次性頭痛があります。
ストレスで起こる頭痛を一次性頭痛と言い、片頭痛や緊張型頭痛が該当します。
二次性頭痛は他の病気が原因で起こる頭痛で以下のような病気があります。
- くも膜下出血
- 脳出血
- 脳腫瘍
- 髄膜炎
- 脳炎
いずれも命に関わる病気です。
以下のような症状があらわれたときは、緊急受診の対象になります。
- これまでに経験したことがない程の痛みのとき
- 短時間で痛みがピークに達するようなとき
- 発熱や手足の麻痺、しびれを伴うようなとき
緊急受診の目安に該当するときは、すぐに病院へ行き検査を受けるようにしてください。
ストレスで吐き気が起こる?
ストレスが原因で体に起こる症状の1つに吐き気があります。
以下の2点についてご紹介します。
- ストレスによる吐き気の特徴
- ストレスで吐き気が起こる理由
ストレスによる吐き気の特徴
身体的原因が思い浮かばないのに吐き気がする場合はストレスによる吐き気が疑われます。
身体的原因で起こる急性の吐き気には以下のようなものがあります。
- 暴飲暴食や胃酸過多
- 食中毒
- ウイルス性胃腸炎など
慢性の吐き気には、原因として逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などがあります。
逆流性食道炎は、飲酒や喫煙、食習慣によって起こります。
ストレスの影響が疑われるのは胃潰瘍や十二指腸潰瘍などです。
ストレスで吐き気が起こる理由
吐き気とは、胃の内容物が食道に押し上げられ嘔吐しそうになる不快な感覚の事をいいます。
従って、吐き気がするときは胃や腸などの消化器官の不調が原因と考えられます。
胃や腸の働きをコントロールするのが自律神経です。
自律神経には交感神経と副交感神経があります。
ストレスがかかって交感神経が働くと、胃酸や胃粘膜の分泌が減り動きが低下します。
交感神経が働くとバランスをとるため、副交感神経は逆に胃酸の分泌を増やす働きをします。
ストレスで自律神経が乱れると消化機能が不調になり吐き気を起こすことにつながります。
ストレスでの吐き気について詳しく知りたい方は、こちらをお読みください。
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ストレスによる吐き気の対処法
ストレス性の吐き気に対する対処法について以下の2点をご紹介します。
- 胃に負担のかかる食事を避ける
- 吐き気におすすめの薬
胃に負担のかかる食事を避ける
消化機能がストレスで不調なため、食事での胃の負担を減らす対処が必要です。
食事においては以下のような対処法があります。
- 食事の量を減らす
- よく咀嚼しゆっくり時間をかけて食べる
- 規則正しい食事を摂る
- 消化の良いものを食べる
- においの強いものを食べない
- アルコールは控える
吐き気止めの薬を飲む
以下のような場合は、吐き気を抑える市販薬の服用も有効です。
- 吐き気の原因が明らかな場合
- 病院へすぐ行けない場合
- 一時的に症状を緩和させる場合
- 吐き気の原因の除去や軽減を目的とする場合
ストレスが原因の場合は、自律神経を整える作用を含む成分の入った薬が良いでしょう。
ストレス以外の吐き気の原因・病気
吐き気にはストレス以外の疾患が原因で起こる場合があります。
ストレス以外の原因と疑われる疾患について以下にご紹介します。
- 感染性胃腸炎:ノロウイルスの他、ウイルスや細菌により起こる
- 逆流性食道炎:アルコールや食事などの生活習慣により起こる
- 腸閉塞:胃腸の一部が詰まることにより起こる
- 心筋梗塞:動脈硬化を原因として起こる
- 便秘症:便秘の悪化により起こる
- 虫垂炎:前駆症状として起こる
- 糖尿病性ケトアシドーシス:若い方に多く、インスリン不足により起こる
- 髄膜炎:細菌、ウイルス、カビなどの感染症により起こる
腸閉塞、心筋梗塞、虫垂炎、糖尿病、髄膜炎などは重症化しやすい疾患です。
命に関わる場合もあるので、吐き気がひどいときは病院で検査を受けるようにしましょう。
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不眠と頭痛や吐き気の関連性
不眠は頭痛や吐き気の原因となります。
また、ストレスと睡眠は密接な関係があるといわれています。
具体的には、ストレスにより寝不足になる、また寝不足がストレスを増長するなどです。
寝不足は体の状態を整えてくれる自律神経の働きに影響を与えます。
自律神経のバランスが崩れると消化器官の不調につながり、吐き気を誘発します。
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ストレスによるその他の症状
頭痛や吐き気以外にもストレスにより起こる様々な症状があります。
初期的なストレス症状と慢性的なストレス症状を以下の表にまとめました。
【初期的なストレス症状】
朝の目覚めが悪い、スッキリしない | 立ちくらみがある |
夢をよく見る | 風邪が長引く、微熱が続く |
顔や体に湿疹が頻繁にみられる |
【慢性的なストレス症状】
疲れやすい | 抑うつ気分が続いている |
食欲不振や過食、拒食 | 興味や喜びに不感症 |
不眠又は過眠 | 考えて決断できない |
罪悪感をいつも感じている | 集中力がない |
気持ちが焦り、イライラしやすい | 自殺を考えることがある |
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ストレスを緩和するためのポイント
厚生労働省はストレス緩和のために以下の「こころと体のセルフケア」を薦めています。
- 体を動かす
- 今の気持ちを書いてみる
- 腹式呼吸をくりかえす
- 「なりたい自分」に目を向ける
- 音楽を聴いたり、歌を歌う
- 失敗したら笑ってみる
少し不調だなと感じたら、早めにやってみましょう。
ストレスに効果があります。
出典:厚生労働省【こころと体のセルフケア】
不調が続くときは病院に行った方が良い?
ストレスによる不調が続いたときのための以下の情報をご紹介します。
- 受診のめやす
- ストレスで病院に行くときは何科
受診のめやす
受診のめやすは「日常生活に支障をきたしていないかどうか」が判断の基準になります。
受診すべき具体的な症状は以下のようになります。
- 眠れない日が続いている
- 寝ても疲れがとれない、倦怠感がある
- 悩み事で食欲がなく、何を食べても美味しく感じない
- ストレスがきっかけで2週間以上落ち込みが続いている
- 頭にもやがかかったように集中力が低下している
以上のような症状があれば病院を受診するようにしましょう。
ストレスで病院に行くときは何科?
ストレスで病院に受診する場合は心療内科か精神科になります。
心療内科は、ストレスが原因で体に症状があらわれてる心身症を主な対象としています。
出典:厚生労働省【こころを専門に診る病院の種類は?】
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働く人の過半数がストレスを感じている!
厚生労働省の調査によれば、労働者の過半数(54.2%)がストレスを感じているとの報告があります。
労働者が感じているストレスの内容については以下のようになっています。
- 仕事の量 :42.5%
- 仕事の失敗、責任の発生等 :35.0%
- 仕事の質 :30.9%
いずれも職場において日常的に感じるストレスの内容です。
ストレスが頭痛や吐き気の原因になることはすでに紹介しました。
日常的な仕事や職場でのストレスが頭痛や吐き気を日常的に誘発することも明らかです。
自分の身を守るためにも、ストレスをためないための工夫や解消するための工夫が大切です。
出典:厚生労働省【令和2年「労働安全衛生調査(実態調査)」の概況】
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ストレスによる頭痛や吐き気まとめ
ここまでストレスによる頭痛や吐き気についてお伝えしてきました。
ストレスによる頭痛や吐き気についての要点を以下にまとめます。
- ストレスと頭痛は密接な関係があり、緊張型頭痛と片頭痛の2種類がある
- 吐き気はストレスによって起こる症状の1つで自律神経の不調により起こる
- ストレスによる頭痛や吐き気は症状が続くときは市販薬で対処することも1つの方法
- ストレス以外の頭痛や吐き気で命に関わる疾患もあるので、不調が続くときは早めの受診が必要
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。