カテキンは、お茶に多く含まれる栄養素です。
カテキンは、病気の防止や肥満・虫歯の予防、消臭などの効果があるといわれています。
「カテキンの成分は、体に良いの?」と疑問を持つことがあると思います。
本記事では、カテキンについて以下の点を中心に解説をしていきます。
- カテキンについて知りたい
- カテキンの成分の効果を知りたい
- 健康に対するメリットを知りたい
カテキンについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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カテキンとは
ポリフェノールの1種です。
カテキンは、お茶に含まれる渋さのある主成分のことです。
カテキンは、
- 抗酸化作用
- 殺菌・抗菌作用
- 体脂肪を減少させる働き
などを持っています。
カテキンが豊富な食品は、以下の通りです。
- 緑茶
- 紅茶
- ウーロン茶
- 番茶
- ほうじ茶
最も多く含まれているものが、緑茶といわれています。
茶葉に含まれているカテキンの種類は、以下の通りです。
- エピカテキン
- エピガロカテキン
- エピカテキンガレート
- エピガロカテキンガレート
ここからは、それぞれが加熱後にどのように変化するのかを見ていきましょう。
カテキンの種類と変化
エピカテキン | エピカテキン⇒カテキン |
エピガロカテキン | エピガロカテキン⇒ガロカテキン |
エピカテキンガレート | エピカテキンガレート⇒カテキンガレート |
エピガロカテキンガレート | エピガロカテキンガレート⇒ガロカテキンガレー |
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カテキンのさまざまな効果・作用
カテキンを摂ることで、以下のようなさまざまな効果が期待できます。
- 抗がん作用
- 抗酸化作用
- 血圧上昇抑制作用
- 血糖値上昇抑制作用
- コレステロールを下げる作用
- 体脂肪蓄積抑制作用(肥満予防)
- 抗菌作用
- 虫歯・口臭予防作用
- 抗ウイルス作用
- 抗アレルギー作用
- 消臭作用
ここからは、それぞれの特徴について解説していきます。
抗がん作用
カテキンの効果として、抗がん作用があります。
がん細胞の「抗突然変異抑制作用」があるため、がん細胞への変異を抑えられるからです。
それ以外にも、がん細胞の増殖を抑制できます。
そのため、がん予防のために緑茶を飲むのも良いでしょう。
抗酸化作用
カテキンは、抗酸化作用も期待できます。
細胞を酸化させて老化・病気を進める「活性酸素」の1種である、
- スーパーオキシド
- 一重項酸素
を無力化できるからです。
その結果、抗酸化作用による老化・病気の防止につながります。
血圧上昇抑制作用
「エピガロカテキンガレート」には、血圧上昇抑制作用があるといわれています。
この種類のカテキンは、血圧を上昇させる「アンジオテンシンI変換酵素」の活性化を抑えられます。
そのため、定期的な摂取で血圧の上昇を防止できる可能性があります。
血糖値上昇抑制作用
カテキンは、食後の糖分吸収を抑える作用が期待できます。
血糖値は、
- ご飯
- パン
- 麺類
- 菓子類
- 果物
などの摂取により上がっていきます。
その際に、カテキンを食事前に摂ることで、腸の糖分の吸収率が抑えられるのです。
コレステロールを下げる作用
コレステロールを下げることで、動脈硬化を予防できます。
カテキンにより悪玉コレステロール吸収の抑制・排出を促進できるからです。
コレステロールには、
- LDL(悪玉コレステロール)
- HDL(善玉コレステロール)
の2種類があります。
動脈硬化を引き起こし心筋梗塞・脳梗塞になる原因は、LDL(悪玉コレステロール)です。
つまり、カテキンはLDL(悪玉コレステロール)のみを低下させるため動脈硬化に効果があります。
体脂肪蓄積抑制作用(肥満予防)
カテキンは、肥満予防にも適しています。
代謝を高めて、エネルギー消費を高めることが肥満予防につながるからです。
さらに、継続摂取で消化・吸収による消費エネルギーである「食事誘発性体産生」も上昇させられます。
そのため、消費エネルギーのアップの観点から肥満予防に役立つでしょう。
抗菌作用
カテキンは、食中毒の原因である、
- 食中毒菌
- 胃潰瘍
- 胃がん
などの原因となるピロリ菌の増殖を抑えられます。
そのため、腸内環境の病気に対しても予防ができます。
抗ウイルス作用
カテキンにより、
- 細菌
- ウィルス
の感染を防止できるといわれています。
細菌・ウイルスは、感染後に細胞についていきますが、そのウィルスの定着を弱める作用があるからです。
そのため、カテキンの摂取は、ウィルス性の風邪予防に役立つでしょう。
抗アレルギー作用
抗アレルギー作用も、あるといわれています。
アレルギー反応は、体内の異物に対しての防衛反応(免疫反応)です。
まずは、反応を起こすアレルゲンが、体内に入り込み抗体ができます。
次に、抗体とアレルゲンがマスト細胞とくっつき、伝達物質の「ヒスタミン」が放出されていくのです。
その結果、
- くしゃみ
- 目のかゆみ
- アレルギー性鼻炎
が起こります。
カテキンは、このヒスタミンを抑制し、アレルギーの症状を緩和できるでしょう。
消臭作用
カテキンは、口臭に限定されず環境への消臭作用も期待できます。
部屋の臭いとして漂うアンモニア臭及び、建材から出てくるホルムアルデヒドなどのアルデヒド臭を消す効果が報告されています。
そのため、部屋の臭いが気になる場合は、カテキン配合の消臭スプレーなどを活用してみてはいかがでしょうか?
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カテキン摂取のデメリットはある?
カテキンというポリフェノールには、とくにデメリットと思われる影響はありません。
ただし、濃い緑茶などを大量に飲むと、カテキンが結合してタンニンに変化します。
タンニンは、酸化しやすい性質をもった渋み成分です。
酸化して、酸化タンニンになります。
酸化タンニンはタンパク質を凝固させる働きがあり、悪影響が出る危険性があります。
たとえば、舌や口腔粘膜のタンパク質と結合し変性させます。
すると胃の粘膜を荒らして、消化不良、吐き気や下痢の原因となります。
カテキンとEGCGの関係性
緑茶はその風味だけでなく、健康への多大な利益から世界中で愛されています。
その主要な成分であるカテキンとEGCGは、これらの健康効果の大部分を担っています。
これらの成分がどのように働き、私たちの健康にどのように影響を与えるのかを理解することで、緑茶をより効果的に活用することができます。
カテキンとEGCGの基本的な知識
カテキンはポリフェノールの一種で、緑茶の渋みや苦みのもとになる成分です。
緑茶に含まれているさまざまな成分の中で含有量が最も多く、85%程度がカテキン類となっております。
その中でも、エピガロカテキンガレート(EGCG)は、他の植物と比べほとんど含まれていない緑茶特有の成分で、酸化から守る力があり、その力は、ビタミンCの約7倍、ビタミンEの約14倍といわれています。
さらに、健康維持や生活習慣対策にさまざまな働きを持っていることが解明されており、高い健康効果で注目を集めています。
EGCGによる脂肪燃焼と体重管理
緑茶の成分であるEGCGは、脂肪燃焼と体重管理に対する効果で知られています。
これは、EGCGが脂肪酸の代謝を促進し、体重を管理するのに役立つからです。
EGCGは、脂肪酸の代謝を促進する働きがあります。
これは、体内の脂肪をエネルギーとして利用するプロセスを助けることで、体重管理に寄与します。
また、EGCGは食事から摂取した脂肪の吸収を抑制する可能性もあり、これにより体重増加を防ぐことができます。
口腔衛生と感染症予防
カテキンは、その抗菌作用により、口腔衛生の改善と感染症の予防に役立つとされています。
これは、カテキンが細菌の成長を抑制し、感染を防ぐ能力を持っているからです。
カテキンと口腔衛生
カテキンは、口内の細菌の成長を抑制し、虫歯や歯周病を引き起こすバクテリアの活動を防ぐことが示されています。
これにより、カテキンは口腔衛生の改善に寄与します。
また、カテキンは口臭を引き起こすバクテリアの成長も抑制するため、口臭の予防にも役立ちます。
カテキンと感染症予防
カテキンの抗菌作用は、感染症の予防にも役立ちます。
カテキンは、感染を引き起こす可能性のあるさまざまな細菌の成長を抑制します。
これにより、カテキンは感染症の予防に寄与し、全体的な健康を維持するのに役立ちます。
緑茶の成分であるカテキンとEGCGは、その健康効果により、私たちの健康維持に大いに寄与します。
これらの成分を理解し、緑茶を適切に摂取することで、その健康効果を最大限に引き出すことができます。
カテキンは肝臓に良い効果がある?
カテキンは脂肪肝に効果があることがわかってきました。
健康診断で脂肪肝と診断された方も多いのではないでしょうか。
お酒を飲まなくても、肥満気味の方は脂肪肝になりやすいとされています。
緑茶に含まれるカテキンは、肝臓にある脂肪燃焼酵素に作用し、脂肪の燃焼を促します。
肝臓内で脂肪を燃やし、脂肪肝を改善する作用が期待できます。
カテキンは、ポリフェノールの一種であり、緑茶に含まれる苦味や渋み成分になります。カテキンには、どのような効果があるのでしょうか?カテキンには、ダイエット効果もあるのでしょうか?本記事では、カテキンに含まれるダイエット効果[…]
カテキンのエイジング・美肌効果とは?
カテキンには、酸化しにくい抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは、毒性がある活性酸素を除去する働きのことで、活性酸素は体内の細胞を酸化させることで、老化や病気に導きます。
そのため、カテキンにはエイジング・美肌効果が期待されます。
カテキンのエイジング効果とは?
カテキンは、紫外線による細胞の酸化を防いで、細胞の元気を維持することで、美白を維持し、炎症(日焼け)からの回復を早くします。
肌のたるみやしわには、筋力低下だけでなく糖化も影響します。
糖化は、体内のたんぱく質が、食事などでとった糖質と結合する現象のことをいいます。
カテキンは血糖値上昇を抑える働きを持ち、糖化の蓄積予防効果が期待できます。
カテキンの美肌効果とは?
カテキンはポリフェノールのひとつで、緑茶などを飲んだときに感じる独特の苦み「タンニン」の成分です。
カテキンは、ビタミンEやビタミンCの2倍とも3倍とも言われる強い抗酸化力を持っています。
カテキン類の中でも緑茶カテキンは、老化の原因につながる活性酸素の除去作用が高いため、肌のシミやシワ、たるみ対策にオススメです。
カテキンの摂取量目安
緑茶でダイエットを達成するには、1日500㎎以上の摂取が目安です。
湯のみ1杯につき、およそ50㎎といわれています。
つまり、湯のみ10杯分を飲むということです。
しかし、多くの人が10杯を飲むことに困難を感じるでしょう。
そのような場合は、効率的な摂取のためにお茶を濃いめにすることで杯数問題を解消できます。
ただし、しぶさが増すため、あくまで飲んでおいしい範囲に留めてください。
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カテキンの効果的な摂取方法
カテキンの摂取方法については、以下の2点です。
- カテキンを多く含む食品
- カテキン摂取に有効な高濃度茶カテキンやトクホ
ここからは、食品や高濃度茶カテキンやトクホでカテキンが摂取できるものについて解説していきます。
カテキンを多く含む食品
カテキンを多く含む食品は、以下のとおりです。
- 大豆
- 抹茶
- 小豆
- りんご
- ソラマメ
- さくらんぼ
- ココア
などの食品に多く含まれているため、うまく食生活に取り入れていきましょう。
高濃度茶カテキン・トクホ
お茶などのパッケージでよく見る、「トクホ」や「高濃度茶カテキン」の文字ですが、効果や意味などが分からない人もいるのではないでしょうか。
高濃度茶カテキンの効果は、肝臓での脂質代謝が活発になり、脂質の燃焼によるエネルギー消費の増加があります。
エネルギー消費量を増加させることにより、体脂肪を低減する効果があります。
トクホとは特定保健用食品のことを指します。
からだの生理学的機能などに影響を与える保健効能成分があり、その摂取により保健の目的が期待できる表示をする食品のことです。
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カテキンで腸内環境が改善!研究データ
日本食品保蔵科学会の研究データによると、カテキンで腸内環境が改善したという報告がされています。
ヒトの腸内には、
- 100兆個
- 100種
以上の細菌が生息しているといわれています。
そして、腸内環境が腸内細菌叢(フローラ)の状態であることは、
- 健康
- 病気
- 老化
- 免疫力
などに影響を与えているのです。
今回の研究では、カテキンから以下のような腸内環境の改善がありました。
- 腸内菌叢改善作用
- 糞便臭軽減作用
- 整腸作用
その結果、食中毒細菌や悪臭菌に対する抗菌作用、乳酸菌系の悪玉菌にのみ作用することなどから、腸内細菌叢(フローラ)や糞便臭への効果が示唆されています。
出典:日本食品保蔵科学会【茶カテキン類の機能性とそれらの応用例】
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カテキンに関するよくある質問
カテキンに関するよくある質問をまとめました。
カテキンは何に効くのか?
カテキンは、抗酸化作用、抗菌作用、脂肪燃焼効果など、多くの健康効果を持つ成分です。
これにより、心臓病やがんの予防、口腔衛生の改善、体重管理などに効果的です。
カテキンが多いものは何ですか?
カテキンは、特に緑茶に豊富に含まれています。
緑茶の中でも、深蒸し茶はカテキンを効率よく摂取できるため、カテキンを多く摂りたい場合にはおすすめです。
カテキンとカフェインの違いは何ですか?
カテキンとカフェインは、両方とも緑茶に含まれる成分ですが、その働きは異なります。
カテキンは抗酸化作用や抗菌作用を持つ一方、カフェインは中枢神経を刺激し、覚醒作用を持ちます。
カテキンまとめ
今回は、カテキンでの生活習慣予防・虫歯予防についてご紹介しました。
カテキンについての要点を以下にまとめます。
- ポリフェノールの1種で、お茶に含まれるしぶさの主成分である
- 抗酸化作用、殺菌・抗菌作用、体脂肪を減少させる働きがある
- カテキンは、抗がん作用、肥満防止など11種類以上の効能が期待できる
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。