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健達ねっと>健康お役立ち記事>生活習慣病>貧血の予防にはなにをするべき?おすすめの食べ物や予防法を徹底解説

貧血の予防にはなにをするべき?おすすめの食べ物や予防法を徹底解説

貧血とは、血液中のヘモグロビンの量が少なくなった状態です。
ヘモグロビンは身体中に酸素を運ぶ働きをしているため、不足するとさまざまな不調を引き起こします。

では、貧血を予防することはできるのでしょうか?
貧血の予防にはどのような方法があるのでしょうか?

本記事では、貧血の予防について以下の点を中心にご紹介します。

  • 貧血の主な原因とは
  • 貧血を予防するために必要な鉄分の量とは
  • 貧血予防の具体的な方法とは

貧血の予防について理解するためにもご参考いただけると幸いです。
ぜひ最後までお読みください。

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貧血の原因

貧血の原因は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンが基準以上に減少することです。
ヘモグロビンが減少する主な原因は以下の通りです。

  • 鉄の摂取量が少ない(欠食・偏った食事)
  • 鉄の消費量が多い(成長期・妊娠・出産・授乳)
  • 鉄が大量に失われた(月経・ケガ・胃潰瘍などの病気による大量出血)
  • その他の栄養バランスが悪い(タンパク質・ビタミン不足など)

貧血の直接的な原因は、鉄の消費量・喪失量が補給量を上回ることです。
そもそも摂取量が少ない場合や、成長期・月経などによる消費量の増加が代表的です。

あるいは、血液を作るのに欠かせない成分などが不足した場合も、貧血が起こりやすくなります。

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貧血の予防に必要な鉄分の量

貧血を予防するには、鉄分を不足なく摂取する必要があります。
年齢、性別ごとの鉄分の1日摂取推奨量は以下になります。

男性(mg/日)女性(mg/日)
月経なし月経あり
推奨量耐容上限量推奨量推奨量耐容上限量
0~5(月)
6~11(月)5.04.5
1~2(歳)4.5254.520
3~5(歳)5.5255.525
6~7(歳) 5.5305.530
8~9(歳) 7.0357.535
10~11(歳)8.5358.512.035
12~14(歳)10.0408.512.040
15~17(歳)10.0507.010.540
18~29(歳)7.5506.510.540
30~49(歳)7.5506.510.540
50~64(歳)7.5506.511.040
65~74(歳)7.5506.040
75 以上(歳)7.0506.040
妊婦(付加量)初期:+2.5/中期・後期:+9.5
授乳婦(付加量)+2.5

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)

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貧血の予防方法

貧血の予防には、さまざまな方法があります。
すぐに試すことのできるものが多いので、ぜひ参考にしてください。

バランスのよい食事を1日3回摂る

貧血を予防するには、栄養バランスを整えることが大切です。
食事は1日3回、十分な量を摂りましょう。

食事を抜くと、身体に必要な栄養が足りなくなるためです。
食事から摂る鉄分量が減るため、貧血が起こりやすくなります。

貧血予防には、鉄分以外の栄養素を摂ることも大切です。
そのため食事は、単純に量を増やすだけでなく、栄養バランスを整えることを意識しましょう。

具体的には、ビタミン・ミネラル・タンパク質・糖質・脂質をバランスよく摂ってください。

栄養をバランスよく摂るには、さまざまな食品を少しずつ摂るのがおすすめです。
たとえば一汁三菜を心がけると、品数が増えるため、栄養バランスも整いやすくなります。

なお、欠食は栄養失調のもとです。
たとえ忙しいときでも、食事を抜くのはやめましょう。

鉄を多く含む食品を食べる

鉄は体内で合成されないため、食品などから補給する必要があります。
ちなみに、鉄分は他の栄養素と比べても体内への吸収率が低い栄養素です。

鉄分を摂取するには鉄分が豊富な食品を食べましょう。
鉄分が豊富な食品と、100gあたりの鉄分含有量を下記に挙げます。

  • 豚レバー:13.0mg
  • 鶏レバー:9.0mg
  • かたくちいわし(煮干し):18.0mg
  • かつお:1.9mg
  • 糸引き納豆:3.3mg
  • ほうれんそう:2.0mg

出典:文部科学省「食品成分データベース

動物性食品に豊富なのは、鉄分の中でも「ヘム鉄」という成分です。
一方、植物性食品の多くは「非ヘム鉄」が豊富です。

ヘム鉄と非ヘム鉄の効果・効能に大きな差は報告されていません。
ただし、ヘム鉄は非ヘム鉄と比べて、体内吸収率が高い点が異なります。

また、非ヘム鉄は、過剰摂取すると胃腸障害を引き起こしやすいとも指摘されています。
そのため鉄分を摂取する際は、ヘム鉄が豊富な食品を意識して摂るのがおすすめです。

出典:厚生労働省「貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう | e-ヘルスネット

動物性・植物性の食品をバランスよく摂ると、自然に鉄分の摂取量も増えます。
1つの食品ばかりを食べるのではなく、さまざまな食品を少しずつ食べましょう。

なお、特に鉄分を多く摂取すべきなのは、スポーツをしている方・思春期の女性です。
スポーツをしている方は、していない方に比べて鉄分の喪失量が多くなります。

鉄は、汗と一緒に体外に排出されやすいためです。
さらに鉄分は筋肉の合成にも用いられます。

激しい運動をする方は多くの筋肉が作られるため、そのぶん鉄分の消費量も多めです。
つまり鉄分の消費量が供給量を上回りやすいため、貧血が起こりやすいのです。

スポーツをしていなくても、鉄分の消費量が供給量を追い越すケースもみられます。
たとえば思春期の女性が該当します。

女性は多くの場合、思春期前後に初潮を迎えるため、鉄分の喪失量が増えます。
思春期は成長期でもあるため、筋肉・骨の成長にも大量の鉄分が必要とされます。

そのぶん消費量が多くなるため、1日3食食べていても鉄分の摂取量が目安量に届かないことがあります。

さらに思春期の女性は、体型を気にして食事を減らすことも少なくありません。
ますます鉄分の消費量が補給量を上回りやすくなるため、結果として貧血のリスクが高まるのです。

鉄分の摂取は、食事から行うことが理想的です。
しかし食事から十分な量を摂取するのが難しい場合は、サプリメントなどを活用するのも1つの方法です。

鉄分は過剰摂取すると便秘・下痢などが起こりやすくなります。
そのためサプリメント・鉄剤などを利用する場合は、適量を摂取することが大切です。

タンパク質を多く含む食品を食べる

貧血予防には、鉄分だけでなくタンパク質を摂取することも大切です。
タンパク質は鉄分と同じく、血液を作るのに欠かせない成分であるためです。

より具体的には、赤血球やヘモグロビンの材料となります。
また、タンパク質は鉄分の吸収を助ける栄養素でもあります。

タンパク質が豊富な食品には以下があります。

  • 牛肉・豚肉・鶏肉
  • 乳・乳製品
  • 大豆・大豆製品

ビタミン類を多く含む食品を食べる

貧血予防にはビタミン類の摂取も欠かせません。
たとえばビタミンCは、非ヘム鉄の吸収率を助けます。

ビタミンB12は、赤血球の成長をサポートする成分です。
不足すると未熟な赤血球ができやすくなるため、貧血のリスクも高まります。

ビタミンCが豊富な食品は下記の通りです。

  • レモン
  • いちご
  • キウイ
  • 小松菜
  • じゃがいも
  • ピーマン

ビタミンB12が豊富な食品は下記の通りです。

  • 豚肉
  • 鶏肉
  • うなぎ
  • のり
  • 納豆

よく噛んで食べる

食事をよく噛んで食べることも、貧血予防として効果的です。
よく噛んで食べると、唾液・胃酸の分泌が促進されるためです。

唾液や胃酸は鉄分の吸収を助けてくれます。
鉄分はただでさえ吸収率が低いため、胃酸などの分泌を促進して効率よく吸収することが大切です。

唾液や胃酸を増やすには、酸っぱいものを食べるのもおすすめです。
たとえば梅干し・レモンなどが代表的です。

コーヒーや紅茶を飲みすぎない

貧血気味の方は、コーヒー・紅茶などの嗜好品はなるべく控えましょう
嗜好品にはタンニンを含むものが多いためです。

タンニンはポリフェノールの一種です。
鉄分の体内吸収を妨げる作用があります。

特に食事前後でタンニンを摂ると、摂取した鉄分がそのまま体外に排出されやすくなります。

最低でも食事の前後1時間は、コーヒー・紅茶を飲まないようにしましょう。
なお、タンニンが豊富な飲食物には以下があります。

  • コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • ウーロン茶
  • ワイン

年代別の貧血予防

貧血の予防法は、年代によってあまり差はありません。
ただし、意識すべきポイントには少し違いがみられます。

たとえば思春期~更年期の女性は、月経・妊娠のために多くの鉄分が必要です。
鉄分の摂取量を増やすとともに、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。

更年期~高齢の方は、鉄分の吸収率を上げることを意識しましょう。
年を重ねると消化器官の働きが低下し、鉄分の吸収率も下がるためです。

鉄分が豊富な食品を摂ることはもちろん、鉄分の吸収を助けるビタミン類を摂取したり、よく噛んで食べたりすることが大切です。

なお、男性は全年齢で貧血に注意してください。
男性の貧血は、重大な病気のサインであることが多いためです。

特に中年期以降の男性は、貧血による不調を「年齢のせい」と考えがちです。
重大な病気を見逃すケースも少なくありません。

もし男性でひどい貧血症状がある場合は、念のため病院を受診してください。

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貧血治療における注射用鉄剤の注意点

貧血治療のために鉄剤を利用する方も少なくありません。
特に鉄分の消費量が多いスポーツアスリートは、鉄剤を注射で摂取することもあります。

鉄剤注射は、経口摂取よりも効率的に鉄分を摂取できます。
そのぶん過剰摂取が起こりやすいため、副作用のリスクも高めです。

鉄剤注射による副作用には以下があります。

  • 頭痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 肝機能不全
  • 腎不全
  • 循環器疾患
  • 昏睡・ショック状態

重大な健康被害を避けるためにも、鉄剤注射の安易な利用は控えなければなりません。
実際に日本陸連は、医師などの指示がない場合を除いて、アスリートの鉄剤注射を禁止しています。

アスリートが貧血を予防するには、以下のようなポイントを押さえましょう。

  • 鉄分は食事から適量を摂取する
  • 定期的に血液検査を受ける
  • 貧血の治療は医師の指示に従う
  • 鉄剤注射を安易に使用しない

出典:日本陸連「日本陸連「アスリートの貧血対処7か条」

薬の使い方

貧血の予防まとめ

ここまで、貧血の予防についてお伝えしてきました。
貧血の予防の要点をまとめると以下の通りです。

  • 貧血の主な原因は、成長期・月経などによって鉄分の消費量が補給量を上回ること
  • 貧血を予防するために1日に摂取すべき鉄分の量は、成人男性で7.5mg、月経のある成人女性で1日10.5mg
  • 貧血の予防方法は、栄養バランスのよい食事、鉄分・タンパク質やビタミン類の摂取など

これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

監修者 メディカル・ケア・サービス

  • 認知症高齢者対応のグループホーム運営
  • 自立支援ケア
  • 学研グループと融合したメディア
  • 出版事業
  • 社名: メディカル・ケア・サービス株式会社
  • 設立: 1999年11月24日
  • 代表取締役社長: 山本 教雄
  • 本社: 〒330-6029埼玉県さいたま市中央区新都心11-2ランド·アクシス·タワー29F
  • グループホーム展開
  • 介護付有料老人ホーム展開
  • 小規模多機能型居宅介護
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  • 障がい者雇用

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