最近、口臭が気になっていませんか?
口臭の原因は、ストレスにあるのかもしれません。
ストレスが原因の口臭の場合、いくら歯を磨いても改善はされません。
本記事ではストレスと口臭について以下の点を中心にご紹介します。
- ストレスでなぜ口臭が強くなるのか
- ストレスが原因の口臭の臭いとは
- ストレスによる口臭の改善策とは
ストレスと口臭について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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なぜストレスで口臭がキツくなるの?
私たちの身体は自律神経により、身体の調子を整えています。
自律神経には、緊張状態を作る交感神経とリラックス状態を作る副交感神経があります。
唾液の分泌も自律神経が調節しています。
唾液が出やすくなるのは、リラックス状態を作る副交感神経が優位なときです。
ストレスを感じると、交感神経が優位になります。
これは生体の防衛本能にスイッチが入った状態といっていいでしょう。
外からのストレスに対して、身構えるわけです。
唾液は粘性を高めて、外から侵入する細菌などの敵を捕獲し、体内への侵入を防ぎます。
実際ストレスを受けると、リラックス時よりも唾液は3割ほど減少します。
この唾液の減少が、口臭の原因となります。
唾液が減少するとなぜ、口臭がキツくなるのでしょう。
それは、唾液の働きが弱まるからです。
唾液には以下のような働きがあります。
酵素でデンプンを分解する「消化作用」 | 味物質を溶かして味覚を促進させる「溶解作用」 |
抗菌物質で微生物に対抗する「抗菌作用」 | pHを一定に保ち細菌の繁殖を抑える「緩衝作用」 |
食べ物のカスを洗い流す「洗浄作用」 | 歯の表面に皮膜を作り虫歯を防ぐ「保護作用」 |
発音をスムーズにする「円滑作用」 |
特に「抗菌作用」「洗浄作用」「緩衝作用」が弱まることで口臭がキツくなります。
ストレスによる口臭は、性別や年齢に関係なく起こります。
また、原因が唾液の減少であるため、歯磨きで口臭を防ごうとしても解決できません。
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ストレスが原因となる口臭はどんな臭い?
実際にストレスが原因の口臭はどのような臭いなのでしょう。
ストレスによる口臭の臭いの特徴は「硫黄のような臭い」と表現されます。
あるいは「ラーメンの上に乗ったネギのような臭い」とも表現されます。
「この人ランチにネギラーメン食べたのかな」と思ったらストレス臭かもしれません。
ストレス臭は、周りに不快な思いを強いるだけではありません。
実は、ストレス臭は伝染するのです。
ストレス臭を嗅ぐと、本人も含めて周りの人の「疲労」や「混乱」が強まります。
これは、ほかの体臭との明らかな違いといえるでしょう。
自分が発するストレス臭を嗅ぐことで、さらにストレスが高まるという悪循環に陥ります。
ストレス臭を撒き散らすことで、周りの人まで巻き込んでストレス状態にしてしまいます。
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口臭の原因はストレスだけじゃない!
口臭の原因となるものはストレスだけではありません。
心配しなければならない口臭と心配の要らない口臭があります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
生理的口臭
誰にでも体調や日常生活において、多少の口臭はあるものです。
なぜなら、口臭は唾液の分泌に大きく影響されるからです。
たとえば、起床時、緊張時、空腹時などは唾液の分泌が減少します。
そのため、一時的に細菌が増殖して口臭の原因物質がたくさん作られます。
歯磨きをしたり、食事をしたり、水分を摂ったりすることで、口臭はなくなります。
病的口臭
一時的ではなく、慢性的な口臭には、病気が潜んでいる可能性があります。
たとえば、歯周病、虫歯、歯垢、歯石、舌苔などです。
口の中の雑菌が増殖することで、口臭がキツくなります。
そのほかにも糖尿病などの代謝異常による口臭は、腐敗した果物のような口臭になります。
腎疾患があれば、アンモニア臭のような口臭になります。
無理なダイエットを続けると脂肪代謝の段階でケトン体が作られ、口臭の原因となります。
嗜好品や飲食物が原因の口臭
臓器の代謝によっても口臭の原因になります。
たとえば、ニンニクなど臭いの強い食べ物を食べると口臭がキツくなります。
お酒を飲み過ぎると、肝臓での代謝が間に合わず、翌日になっても「酒臭さ」が残ります。
喫煙習慣のある人も口臭がキツくなります。
女性特有の口臭
女性の場合は、女性ホルモンの変化によって口臭がキツくなります。
女性ホルモンのエストロゲンが減ると、唾液の量が減る傾向が強くなるためです。
さらに、生理前から生理中にかけてイライラや不安感が増してストレス状態になります。
妊娠中は、つわりなどによって口腔内のケアが十分にできず、口臭を強めてしまいます。
また、閉経後は女性ホルモンが急激に減少する時期です。
ホルモンの減少とともに、唾液の分泌量も減って口臭の原因となります。
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ストレス口臭を改善するための対策方法
ストレスによる口臭の原因は、唾液の減少にあります。
ストレス口臭を改善するためには、次のような方法があります。
唾液の分泌量を増やす
ストレスによる口臭を改善するには、唾液の分泌量を増やすことが大切です。
普段の食事でもよく噛む習慣を身につけ、唾液の分泌を促しましょう。
また、唾液の分泌が少ないと感じたら、ガムを噛むようにするといいでしょう。
あるいは「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」などの唾液腺を刺激するのもひとつの方法です。
リラックスできる時間や環境をつくる
ストレスが原因の口臭は、できるだけストレス源を遠ざけることが一番です。
ただし、すぐには遠ざけられない場合も多いでしょう。
そのようなときには、ストレス源のことを考えずに、リラックスしましょう。
たとえば、アロマ湯でゆっくりとお風呂に入りましょう。
体から出るストレス臭をキレイに洗い流し、ストレス臭による悪循環を断ちます。
また、適度な運動などもいいでしょう。
ストレッチやヨガなどで緊張をほぐすとストレスも解消できます。
漢方やサプリを取り入れてみる
ストレスによる口臭をすぐにでも何とかしたい場合には、サプリメントがおすすめです。
胃の中で溶けて、消臭効果を発揮します。
「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」という漢方薬もおすすめです。
のどや口など、全身が乾燥しているときに服用すると効果を発揮します。
ドラッグストアでも簡単に手に入る漢方なので、試してみてはいかがでしょう。
口の乾燥を放って置くことは危険!
健常者の唾液の量は、1日1~1.5リットルといわれています。
しかし、何らかの理由で唾液の量が極端に少なくなることがあります。
これをドライマウスといいます。
ドライマウスにはさまざまな原因があります。
女性に多い傾向があり、薬の副作用、ストレス、加齢が要因で起こります。
そのほかにも自己免疫疾患であるシューグレン症候群で唾液減少が起こります。
ドライマウスを放置しておくと以下のような症状があらわれます。
口の中が張り付く | 舌がひび割れて痛い |
食事が食べにくい | 虫歯になりやすい |
話しにくくなる | 味覚障害 |
口臭がキツくなる | 摂食障害 |
口内炎・口角炎ができやすくなる |
ドライマウスかどうかを診断するには、歯科、口腔外科、内科がいいでしょう。
歯科、口腔外科では、ドライマウスによる虫歯などの口腔環境を検査します。
内科では、免疫異常、糖尿病の有無などを調べます。
たかが口の中の乾燥と考えがちですが、生活の質を落とすばかりではありません。
糖尿病や免疫異常などの病気が隠れている危険性もあります。
口の渇きが気になるときには、一度病院で診てもらうことをお勧めします。
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ストレスと口臭のまとめ
ここまで、ストレスと口臭について紹介してきました。
ストレスと口臭の要点をまとめると以下の通りです。
- ストレスで口臭がキツくなるのは、交感神経が優位になって唾液が減るから
- ストレスが原因の口臭の臭いは、硫黄臭やラーメンの上に乗ったネギ臭
- ストレスによる口臭の改善策は、唾液の分泌を促し、リラックスすること
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。