夏の暑さで食欲をなくしてしまったり、体調を崩してしまうことを「夏バテ」といいますが、「秋バテ」も存在することはご存じでしょうか。
9月はまだ日中は暑く30℃を超えてしまうような日がある一方で、夜は肌寒く寒暖差があります。
秋バテをそのままにしていると、体調を崩してしまう恐れもあります。
そこで今回の記事では、
- 秋バテの原因
- 秋バテのチェックリスト
- 秋バテの症状
- 秋バテ対策
- 秋バテに効く食事
について解説していきます。
最後までご覧になり、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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秋バテとは
秋は1週間または1日の中で気温の変化が激しく、気温が安定しません。
寒暖差によって自律神経を乱してしまい、様々な症状を起こしてしまいます。
夏バテとの違いは、夏バテは暑さにより様々な症状を起こしてしまうこと、秋バテは寒暖差により自律神経が乱れて症状が起きる点です。
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秋バテの原因は?
秋バテの原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは秋バテの原因を6つご紹介しています。
各項目について解説していきます。
①猛暑疲れ
まず1つ目は、猛暑疲れです。
人間にはホメオスタシスという体温など体の状態を一定に保つ機能があります。
夏の暑い環境では汗をかき、熱を体外に排出することでバランスを保っています。
ですが、屋内ではエアコンが効いた室内と、屋外との温度差で自律神経が酷使されていき、ホメオスタシスが乱れていくのです。
結果として、夏の間で疲労が蓄積し秋バテを起こしやすくなります。
②気温の変化
9月の日中は屋内で冷房が効いていることも多く、外との気温差で自律神経を乱してしまい「冷房バテ」を起こしてしまうこともあります。
また秋は日中と夜で寒暖差が激しく、気温が安定しないことが多いです。
お昼と夜の時間帯で5℃以上の寒暖差があると、自律神経が乱れ秋バテを起こしやすくなります。
③気圧の変化
秋になると、秋雨前線の影響を受け雨の日が増えることで、気圧の変化が起きやすいです。
人間は内耳という耳の奥にある器官で気圧の変化を感じ取り、自律神経に伝達します。
気圧が下がってくると、体の外の圧力が下がるため、自律神経がきちんと機能していれば、血管が膨張し、膨張した血管を収縮させます。
気圧が上がったときはその逆です。
気圧の変化が多いとその分自律神経を酷使させることなり、秋バテに繋がってしまいます。
秋は台風も発生しやすくなり、台風は空気中の酸素濃度を薄くしてしまいます。
酸素が薄いと、だるさや体の重さを感じてしまうことが多くなり、秋バテに繋がってしまうことが多いです。
④真夏と変わらない生活習慣
秋になっても、暑い日が続くと日中に冷たいものを摂りすぎるなどしていませんか?
そうすると胃腸の機能が低下してしまい、内臓が冷えてしまい秋バテに繋がってしまいます。
またエアコンをつけて、薄着で過ごすなど真夏のときのような過ごし方をしていると同じように胃腸を崩してしまいます。
夜は肌寒いため、厚着や腹巻をするなど体が冷えないよう意識して過ごしましょう。
体に悪影響を与えてしまうような生活習慣は控えて秋バテにならないように注意が必要です。
⑤栄養バランスの乱れ
5つ目は栄養バランスの乱れです。
特に糖質に偏った食事をしていると、腸内に「カンジタ菌」が増えてしまいます。
そうすると腸内で悪玉菌が増殖し、腸内環境が乱れてしまい秋バテを起こしてしまうリスクを高めてしまうのです。
栄養過多だけでなく、栄養不足にならないようにすることも重要になります。
栄養不足は免疫力の低下や体力の低下など悪影響を及ぼします。
栄養バランスを良く考えた食事を摂るように意識しましょう。
⑥水分不足
夏は暑さで汗を多くかくことや熱中症対策の観点から積極的に水分補給をすることが多いですが、秋は暑さがましになり、水分補給の回数が減りがちになります。
水分不足だと血液がドロドロになってしまい、血流が悪くなります。
細胞への水分供給が上手くいかなくなると、細胞が働かなくなってしまい、疲れを感じやすくなってしまいます。
秋で汗をかきにくくなったからこそ、こまめに水分補給をすることを意識するようにしましょう。
「秋バテ」という言葉をご存じでしょうか?「夏バテ」はよく聞くけど、「秋バテ」という言葉は知らない、という方も多いかと思います。「過酷な暑さが落ち着いて、涼しい気候になったはずなのに、身体がだるい…」「疲れがとれない…」[…]
秋バテチェックリスト
秋バテに当てはまるか以下の表で確認してみましょう。
当てはまる数が多いほど秋バテの可能性が高いです。
秋バテCheckリスト |
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当てはまるものはありますでしょうか?
夏バテをしなかった人も、疲労が蓄積して秋バテを起こしてしまうこともあるため、注意して過ごしましょう。
秋バテの症状は?
秋バテの症状にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは秋バテすると起きることの多い症状を紹介します。
- 倦怠感
- めまい
- 睡眠不足
- 集中力できない
- 体のだるさ・重さ
- 肩こり
- 頭痛
- 食欲がない
- 胸やけ
- 胃もたれ
食欲の低下や倦怠感など夏バテと同じような症状が多くみられます。
当てはまる症状はありますか?
株式会社ミカレアが20代から50代の女性440人を対象に2022年8月に行った「女性の秋バテ調査」によると、秋バテを感じている人は約7割にのぼります。
最も多い症状はだるさで割合が70.6%、疲れが取れないが67.7%、やる気が出ないが48.5%といった症状が上位に入りました。
当てはまる症状が多かった方は次の秋バテの対策方法を試してみましょう。
秋バテの対策方法
秋バテはどのようにすれば対策できるのでしょうか。
ここでは秋バテの対策方法を5つあげました。
ぜひ参考にしてみてください。
①湯船に浸かる
お風呂はシャワーだけで済ませてしまうという方も多くいるかもしれませんが、秋バテを防ぐためには、湯船にゆっくり浸かることは重要です。
秋バテを起こすと、血流が悪くなりがちですが、湯船に浸かることで血流が良くなります。
38℃~40℃のお湯に10分〜20分程度浸かりましょう。
そうすれば体力や胃腸の回復を促進し、質の高い睡眠を取りやすくなります。
しかし熱すぎるお湯に浸かることはあまり良くありません。
熱いお湯に長く浸かってしまうと「浴室室内熱中症」を起こしやすくなります。
ゆっくり浸かる時間がないという方は足湯でも効果があります。
洗面器に42℃ほどのお湯を用意して体などを洗っているときに足湯をするようにすると、1分ほどで全身に血流が回り温まることが可能です。
お風呂に入った後は、水分補給も忘れないよう注意しましょう。
②睡眠を十分に取る
2つ目は睡眠です。
体力を回復させるには、十分な睡眠が1番です。
ただ長ければ良いというわけではなく、睡眠のタイミングが重要になります。
22時頃から7〜8時間睡眠すると、体力を回復させやすくなります。
忙しくて十分な睡眠時間を確保できないという方は、睡眠方法や環境をしっかり整えるようにしましょう。
特にこの時期に注意しなければいけないことが体を冷やさないようにすることです。
夜は暑くても、朝は想像以上に冷え込んでしまうことが多いです。
長袖長ズボンで身体の露出を減らし、冷えを予防しましょう。
③適度な運動をする。
3つ目は、適度な運動です。
適度な運動は、質の高い睡眠に繋がるため、自律神経を整えるのにおすすめです。
習慣として毎日15分から30分ほど運動するようにしましょう。
具体的には
- ウォーキング
- 寝る前のストレッチやマッサージ
- 雑巾がけなどの家事
- 短時間のジョギング
などがあります。
時間があまりない方は、ストレッチやマッサージ、雑巾がけなどは自宅にいながら短時間でできるためおすすめです。
④季節にあった服装を心がける
4つ目は、季節にあった服装です。
日中は半袖で過ごせる日もある一方で、夜は冷え込むことが多いです。
着脱しやすい上着などを活用して、自分の体調にあわせて温度調整するよう心がけましょう。
⑤温かい料理を食べる
5つ目は温かい料理です。
温かい食事は体温を維持させ、免疫力を保持させます。
そうめんやアイスなど夏は冷たいものを摂りがちですが、冷たいものはできるだけ避けて、温かいスープなどを食べるようにしましょう。
下の見出しで秋バテに効く食事を紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
秋バテに効く食事を紹介!
こちらでは秋バテにおすすめの食材やおすすめの食べ方を紹介します。
食材
食材の選び方の基準として、ここでは秋が旬の時期の食材とビタミンB1が豊富な食材をご紹介します。
どちらも疲労回復に効果のある食材になりますので、参考にしてみてください。
秋が旬な食材
旬の食材は旬ではない時期に比べて栄養が豊富です。
秋が旬の食材は腸内環境を良くしたり、体力を回復させたり、体を温めてくれたりと良い効果がたくさんあります。
秋が旬で秋バテに効く食材は以下の通りです。
- 山いも→疲労回復に繋がる
- かぶ→消化を助ける
- にんじん→胃腸を整え、消化を助ける
- しいたけ→体を元気にする
- さつまいも→胃腸を整える
- 梨→疲労回復に繋がる
ぜひ食事に積極的に取り入れてみてくださいね。
ビタミンB1が豊富な食材
ビタミンB1は糖質をエネルギーに替える働きがあり、体力を維持するには欠かせません。
ビタミンB1を多く含む食材は以下の通りです。
- 豚肉
- 牛肉
- レバー
- うなぎ
- ぶり
- かつお
- 豆類
タマネギやショウガなどは体を温める効果があるため、そちらもおすすめです。
豚肉はお肉の中でも多くビタミンB1を多く含んでいて、牛肉は鉄分も含んでいるため、貧血予防にもおすすめします。
納豆や豆腐など豆類は安価で食事に取り入れやすいため、積極的に摂取してみましょう。
おすすめな食べ方
ここでは秋バテに効く食材のおすすめの食べ方を紹介します。
きのこと豚肉の炊き込みご飯がおすすめです。
きのこと豚肉はビタミンB1が豊富で、疲労を回復させる効果があり、きのこは食物繊維が豊富なため腸内環境も整えてくれます。
また、きのこ類はカロリーが低いため、ダイエット中の方にもおすすめです。
秋が旬であるにんじんやしいたけを入れると栄養が豊富で秋を感じられるため、積極的に取り入れて秋バテに負けないようにしましょう。
まとめ
ここまで秋バテについてお伝えしてきました。
要点は以下の通りです。
- 秋バテは気温の変化など様々な原因から起こる
- 秋バテには体のだるさや頭痛など様々な症状が発生する
- 秋バテの対策方法は、入浴や睡眠、運動など基本的な生活習慣でも対策できる
- 秋バテには旬の食材やビタミンB1の豊富な食材を使った料理がおすすめ
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。