突然湿疹が出た場合、原因としてアレルギーが疑われます。
湿疹の原因となりやすいアレルギー物質には何があるのでしょうか。
また、アレルギー湿疹が出たときはどのように対処すべきでしょうか。
本記事では、アレルギー湿疹について以下の点を中心にご紹介します。
- アレルギー湿疹の主な原因物質
- アレルギー湿疹の症状とは
- アレルギー湿疹の治療法
アレルギー湿疹について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
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アレルギー湿疹とは
アレルギー湿疹とは、アレルギー物質に反応してあらわれる湿疹です。
かぶれやアトピー性皮膚炎などと呼ばれることもあります。
アレルギー湿疹の原因物質としては、植物・食物・金属・化学製品などが代表的です。
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アレルギー湿疹の原因となる物質
アレルギー湿疹の原因は多岐にわたります。
代表的な原因を以下にまとめました。
原因 | 例 |
植物(花粉など) | スギ・ヒノキ・ハンノキ・シラカンバ・ブタクサ・オオアワガエリ・ヨモギ・カモガヤ |
野菜 | トマト・じゃがいも・里芋・しそ・セロリ・パセリ・アスパラガス |
果物 | モモ・パイナップル・リンゴ・イチジク・キウイフルーツ・メロン・パパイヤ |
食物 | 卵・牛乳・魚卵・小麦・エビ・カニ・ピーナツ |
金属 | ニッケル・コバルト・クロム |
化粧品 | 基礎化粧品・日焼け止め・メイクアップアイテム・毛染め・マニキュア |
医薬品 | 湿布・目薬・抗生物質・痛み止め |
動物 | ダニ・犬・猫・鳥・ハムスター・ウサギ |
環境 | ハウスダスト・寒暖差・紫外線(日光) |
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アレルギー湿疹の症状
アレルギー湿疹とは、皮膚に起こる炎症の総称です。
具体的な症状は次の通りです。
- かゆみ
- 赤み
- ブツブツ
- 水疱
- 化膿
- かさぶた
あらわれる症状の種類・程度は、アレルギー湿疹の原因や体質によって異なります。
たとえば「かぶれ」であれば、症状があらわれるのはアレルギー物質が接触した部位です。
アレルギー湿疹は、皮膚が薄い場所・柔らかい場所にできやすいのが特徴です。
代表的なのは額や目・口・耳の回りなどです。
首・手足の関節・手のひらもアレルギー湿疹が出やすい部位です。
個人差はありますが、アレルギー湿疹は再発を繰り返すことが一般的です。
同じ部位で治癒・再発を繰り返すと、次第にその部位だけ皮膚が分厚く硬化することもあります。
アレルギー湿疹によって皮膚が硬化した状態は、慢性湿疹と呼ばれています。
食物アレルギーの症状
食物アレルギーは、食べた物に対してアレルギー症状があらわれる状態です。
代表的な症状は次の通りです。
皮膚系 | かゆみ・赤み・蕁麻疹・むくみ・湿疹 |
呼吸器系 | くしゃみ・鼻水・鼻づまり・咳・呼吸困難 |
消化器系 | 下痢・吐き気・嘔吐 |
粘膜系(目・口) | 涙・充血・腫れ・かゆみ |
神経系 | 頭痛・意識障害 |
食物アレルギーの症状は、食後30分~1時間以内に症状があらわれることがほとんどです。
遅くとも食後4時間以内には発症すると指摘されています。
子供のアレルギー湿疹について
子供のアレルギー湿疹の特徴をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
赤ちゃん
赤ちゃんに起こる湿疹は「乳幼児湿疹」などとも呼ばれます。
たとえば赤い湿疹が出たり、皮膚がカサカサしたりする症状が代表的です。
症状が出やすい場所は、頭・顔・首などです。
顔では、口・顎の周りでの湿疹が目立ちます。
幼児
生後2~3ヶ月以降の幼児の湿疹は、アトピー性皮膚炎の可能性があります。
代表的な症状は赤い湿疹・カサカサ・かゆみなどです。
好発部位は頭部・顔面です。
症状は次第に下降していき、背中・お尻・膝裏などに広がることが一般的です。
小・中学生
小学生以上の湿疹はアトピー性皮膚炎の可能性が高いです。
治療後も再発を繰り返す場合は、アトピー性皮膚炎が強く疑われます。
アレルギー湿疹の治療法
アレルギー湿疹が出た場合は、医療機関で治療を受けるのがおすすめです。
代表的な治療方法をご紹介します。
薬物治療
アレルギー湿疹では、薬物療法を用いることが一般的です。
代表的な薬剤は次の通りです。
- ステロイド剤(塗り薬)
- 抗ヒスタミン薬(内服薬)
- 抗アレルギー薬(内服薬)
薬の塗布・服用方法は症状の種類や程度などによって異なります。
詳しい治療法については、医師に指導を受けてください。
バリア機能の強化
アレルギー湿疹を改善するには、肌のバリア機能を高めることも大切です。
具体的には、肌を清潔に保つことに努めましょう。
【身体の洗い方】
- 石鹸をよく泡立ててしっかりした泡を作る
- 身体を洗う前は、湯船やシャワーで表面の汚れを軽く流す
- 身体を洗うときは手や柔らかい布を洗う
- 関節のしわ・症状がある部位もしっかり洗う
- ぬるめのお湯で泡が残らないようにしっかりすすぐ
- 身体を拭くときは、柔らかいタオルで水分を吸い取るようにする
肌を保湿することも大切です。
乾燥すると、肌のバリア機能が低下しやすくなるためです。
入浴後は保湿剤やボディクリームなどを使って、肌を乾燥させないようにしましょう。
保湿剤などは、十分な量を皮膚にしっかり乗せるように塗るのがポイントです。
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アレルギー湿疹の予防法
アレルギー湿疹は、そもそも症状が出ないようにすることも大切です。
具体的なポイントをご紹介します。
原因物質に触らない
アレルギー湿疹の原因物質には近づかない・触れないようにしましょう。
アレルギー原因物質としては次のようなものが代表的です。
- 花粉
- 金属
- 食べ物
- 動物
皮膚を掻かない
かゆみがある場合でも、できる限り患部を掻かないようにしましょう。
掻くと肌がダメージを受けて、患部が広がったり、かゆみが増したりする可能性があるためです。
かゆみがひどい場合は、ぬれタオルなどで患部を冷やすと症状が落ち着きやすくなります。
刺激物・添加物を避ける
アレルギー湿疹が出ている間は、刺激物・添加物との接触を避けましょう。
症状が悪化するおそれがあるためです。
アレルギー湿疹を悪化させる刺激物・添加物の例は次の通りです。
- 天然ゴム製品
- 食べ物(キウイ、グレープフルーツ、栗、アボカド、バナナ・納豆)
- 化粧品(毛染め液・ハイドロキノン)
- アルコール
- 紫外線
肌の洗浄と保湿
アトピー性湿疹がある場合は、肌を清浄に保つことが大切です。
たとえば汗をかいたらこまめに拭く・シャワーを浴びるなどして対策しましょう。
肌を保湿して、バリア機能を高めることも大切です。
新生児期からの保湿
乳幼児は皮膚が薄く柔らかいため、アトピー性湿疹が出やすい傾向があります。
特に乾燥すると症状が悪化しやすくなります。
湿疹を防ぐためにも、赤ちゃんの保湿はしっかり行ってください。
たとえばベビーオイルを使う方法が代表的です。
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アレルギー疾患の現状
厚生労働省の調査を元にアレルギー疾患の現状をご紹介します。
ぜひ参考にしてください。
出典:厚生労働省【アレルギー疾患の現状等】
アレルギー疾患推計患者数の年次推移
平成8年~平成26年においてアレルギー疾患推計患者数は増加傾向がみられます。
最も患者数が多いのは喘息です。
次いで患者数が多いのは、順番にアレルギー性鼻炎・アレルギー性皮膚炎・結膜炎です。
特に増加傾向が顕著なのはアレルギー性鼻炎・アレルギー性皮膚炎です。
アレルギー性鼻炎の患者推計数は平成8年で約45万人、平成26年で約70万人でした。
アレルギー性皮膚炎の患者推計数は平成8年で約30万人、平成26年では45万人でした。
アレルギー疾患の年齢別患者構成割合
アレルギー疾患の種類は、年齢によってやや差がみられます。
症状ごとに年齢別の割合をまとめました。
0~19歳(%) | 20~44歳 (%) | 45~69歳(%) | 70歳以上(%) | |
喘息 | 38 | 17 | 26 | 19 |
アレルギー性鼻炎 | 43 | 19 | 25 | 13 |
アレルギー性皮膚炎 | 36 | 44 | 16 | 4 |
結膜炎 | 14 | 16 | 27 | 43 |
全体的な傾向をみると、アレルギー疾患が目立つのは若年者です。
0~19歳の割合が最も大きいのは喘息・アレルギー性鼻炎です。
アレルギー性皮膚炎では、20~44歳の割合が最も大きくなっています。
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アレルギー湿疹まとめ
ここまでアレルギー湿疹についてお伝えしてきました。
アレルギー湿疹の要点を以下にまとめます。
- アレルギー湿疹の主な原因物質は、植物・食べ物・化粧品・生き物など
- アレルギー湿疹の症状とは、赤み・かゆみ・腫れなど
- アレルギー湿疹の治療法は塗り薬の塗布・内服薬のほか、肌を清浄に保つことが大切
これらの情報が少しでも皆様のお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。